2006年04月24日

「代理戦争」の結果がもたらすもの

しわがれ声で敗戦の弁を語る自民党・武部勤幹事長の姿が痛々しい。
衆議院千葉7区補選で勝利したのは、民主党の太田和美候補だった。
「小泉・小沢の代理戦争」とも呼ばれた今回の補選。
小泉首相にとって最後の、民主党・小沢代表にとって最初の国政選挙であることから重要な選挙であることは前回の日記で述べた通りだが、それにしても、僅差であった。
その差、955票差。
序盤は太田氏優勢。日に日に自民・斎藤健候補も猛追し、事実上の一騎打ちとなった。
23日(日)午後8時になって開票作業が始まって、開票率が40%台になっても、その差は約1000票差。どちらが勝つかが全然見えなかった。
開票率約99%になった頃に太田氏が当確を決めた。

選挙は勝たなくては意味が無い。
過程において如何に努力しようとも、「当選」という結果を残すことが出来なければ、意味は無い。

今回の太田氏の勝因は、斎藤氏が弱かったから。
そして、斎藤氏の敗因は、太田氏が強かったから。
当たり前の事を書いているようだが、つまり、「落下傘」候補といわれた斎藤氏の地盤的な意味合いを含めた「弱さ」だけでなく、太田氏と民主党の「強さ」が終盤まで持ちこたえたこと、これが今回の補選の結果を決めた。

今回の斎藤氏の「悪かった点」を挙げると、以下のようになるだろうか。
・小泉チルドレンの乱用
・奥さんの涙
・自身のキャリアについての説明不足
・49%台の予想よりやや高めの投票率
(=公明・創価学会票が活きなかった)

太田氏が「強」くて、斎藤氏が「弱」くても、その差は1000表差ぐらいにしかならなかったということを考えると、斎藤氏もかなり善戦したといえるが、何にしろ、選挙は勝たなければ意味が無かったのであり、自民党は「選挙のやり方」を間違ったのだといえるだろう。

あまり長くなってしまうと何なので、簡単に、今回の補選結果が絡んでくる今後の政局、そのポイントを挙げたい。
@民主党9月代表選(小沢氏再任で確定だが、小沢氏が出馬しないという可能性もある。もちろん今のところは、「逃げる」必要性は無いが…)
A小泉首相の求心力低下(与党にとってやや厳しい後半国会となることが予想されるが、個別の法案についてはそれほど影響しないように思える)
B2007年参院選(「小沢代表」に勝てる自民党総裁でもって臨まなければいけなくなる)
C自民党9月総裁選(Bより、「選挙に勝てる」ということなら、国民的な人気の高い安倍晋三氏を総裁候補に担ぐ勢いが加速されるようにも考えられるが、今回の補選において武部幹事長らと共に表舞台で動いたのも安倍氏…)

ここで、自民党総裁選に絡んだ話になってくるのだが、今回の補選で、一つのジンクスが永田町で広まりそうな気もする。
それは、「安倍氏は選挙に弱い」というものである。
自民党幹事長時代の2004年参院選でも議席を減らし、今回の補選でも前面に出て支援活動を行ったが、結果は「敗北」というものだった。
この「ジンクス」が自民党総裁選に影響を与えるか否か。
その総裁選のある9月まで、あと5か月弱。
政権の「レームダッグ=死に体」化を危惧する小泉首相によって、もう一「サプライズ」ぐらいあるかもしれない。
posted by Author at 20:25| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月17日

思惑それぞれの千葉7区補選

ブログの更新を怠っている間に、民主党の代表が替わった。
渡部恒三国対委員長の強力な後押しにより実現した今回の代表選。
元代表である菅直人氏との一騎打ちの末、「剛腕」「壊し屋」との異名を持つ小沢一郎氏が新代表に就任した。
早速、23日投開票の衆議院・千葉7区補選での勝利をまずは目標とし、街頭演説などを行っている。
かつて飛び出たものの、田中派の流れを汲む「小沢一郎」と、小沢が党内で脚光を浴びていた時代には誰にも注目されなかった、福田派の流れを汲む「小泉純一郎」。
この2人の「小・小」対決にも注目といったところだが、口下手・論戦下手で有名な小沢氏は首相との党首討論にあまり前向きではなく、党首討論そのものが見送られる可能性が濃い。
代表選での演説で「私自身が変わらなければならない」と言った小沢氏だが、果たしてどこまで変われるのか。というより、変わる気が本当にあるのか。
少なくとも執行部人事については、前原代表時代の人たちを全員再任し、変えなかった。人事を「変えなかった」ことが小沢氏の「変わった」証拠であるという声もある。
数日前の各紙調査では、千葉7区補選は、どうやら民主候補が自民候補より優勢だそうだが、調査後に小泉首相の演説などもあったし、一体どうなることやら。
何が起きるか分からないのが政界だし、投票を締め切るまで票がどう動くのか分からないのが選挙である。
この千葉7区補選、小泉政権にとっては「最後」の、そして、小沢民主党にとっては「最初」の国政選挙である。
小泉首相としては、小泉改革の総仕上げ的な意味合いとして、有終の美を飾りたいところである。
また、小沢氏にとっても、党内若手・中堅に根強い「小沢アレルギー」を押さえ込み払拭するためにも、代表として初めて関わるこの補選を勝ちたいところだ。
今回の千葉7区補選は、小泉・小沢それぞれの威厳のかかった選挙であり、行方が注目される。
まだ一週間ある。何がプラスと転じるか、はたまたマイナスに転じるか。それは、それこそ、投票を締め切るその瞬間まで誰にも分からない。
結果を楽しみにしようではないか。
posted by Author at 20:21| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(2) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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