2007年08月31日

矢野氏非入閣の裏に、小沢氏秘書“選挙違反疑惑”あり?

「ネクスト総理」を支えるのは、選挙違反誘導疑惑の政策秘書。

<公選法違反>小沢・民主党代表の政策秘書が関与の疑い

 7月の参院選比例代表で当選した民主党の青木愛氏(42)陣営による公職選挙法違反事件で、報酬の支払いを約束し選挙運動用ポスターを張った看板を立てさせたとして、利害誘導容疑で千葉県警に逮捕された千葉市稲毛区小仲台1、印刷会社社長、島正彦容疑者(50)の行動に、小沢一郎・民主党代表の政策秘書(45)がかかわった疑いがあることが分かった。県警は秘書が同容疑の共犯にあたる可能性もあるとみて、慎重に捜査を進めている。
 調べでは、秘書は公示前、選挙会議に出席し、島容疑者とも電話などで頻繁にやりとりしていた。このため、県警は島容疑者の行動にどこまでかかわったかによっては公選法違反の共犯に当たるとみて調べている。
 県警はこれまで、公示日前日の7月11日に同県酒々井町東酒々井3、看板会社社長、鷲尾練太郎容疑者(38)に選挙用ポスターの看板を道路脇に立てる選挙運動の見返りに1本500円の報酬の支払いを約束したとして島容疑者を逮捕。鷲尾容疑者はこれを引き受けた疑いで逮捕された。
 公選法は、車の運転など単純労務に対し、運動員への報酬の支払いを認めている。しかし、同県警は今回の看板設置は単純労務ではなく、無償で行われるべき選挙運動にあたると判断した。【山本太一】

(30日、毎日新聞)

<選挙違反>小沢民主に難題 臨時国会で自民反撃も

 7月の参院選で比例代表で当選した民主党の青木愛氏陣営による選挙違反事件で、小沢一郎同党代表の政策秘書が関与した疑いが浮上したことで、臨時国会で政府・与党への攻勢を強めたい同党はいらざる難題を抱えることになった。党内には「自民党はなりふり構わず攻撃してくる」との懸念が広がっている。
 小沢事務所は30日、「秘書から選挙違反に当たる活動はしていないと報告を受けている」とコメント。青木氏の事務所も事件について「指摘されているような違法行為ではない」とのコメントを発表し、事態の沈静化に努めた。鳩山由紀夫幹事長は記者団に「真実が明らかになった段階で判断したい。今は捜査の段階だから見守る」と静観する考えを示した。
 ただ、党内には「事件の展開次第では小沢氏の政治責任にも発展しかねない」(ベテラン衆院議員)との厳しい見方もある。小沢氏は通常国会で自身の資金管理団体による約10億円の不動産所有の問題が指摘されており、政府・与党にこの問題をむし返される可能性があるからだ。若手参院議員は「青木氏がどうというより、小沢氏の秘書ということがニュースとなる」と話し、参院選大勝を導いた党の看板に傷が付くことに懸念を示した。【平元英治】

(31日、毎日新聞)

衆参両院で219名の議員を抱える政党の現役党首秘書が立件されるような事態は、前代未聞である。
各議員の秘書が公選法に違反した例はごまんとあるが、「現役党首の秘書が立件される」という今回の事態は、おそらく、日本の政治史上初めてのことではないだろうか。

7月の参院選で民主党は、参院における“与党”となり、単なる批判政党ではいけない、文字通り責任ある立場となった。
ご存知の通り、民主党は党内で“ネクスト・キャビネット”=“次の内閣”なるものを組織していて、いつでも政権交代可能であると主張している。
“ネクスト総理”とされているのは、他ならぬ小沢一郎代表であるが、その政策秘書が選挙違反に関わっていたかもしれないとなると、事は重大だ。
仮に、衆院での“与党”である自民党の総裁・安倍晋三首相の政策秘書が起訴されるようなケースを想像してみてほしい。いかに今回の疑惑が深刻なものであるか、お分かりいただけるはずだ。

今回、選挙違反が発覚した青木愛参院議員陣営であるが、選挙中にも多くの有権者から「青木氏陣営は選挙違反をしているのではないか」との指摘の声が上がっていた。
明らかに法定限度を超えた量のポスター掲示。
「○○氏、来る!!」などのキャッチコピーが並んだ法定掲示期限の過ぎているポスターの掲示等々、青木氏陣営は露骨な“選挙違反”戦術を仕掛けていたのだ。
今回問題となっているのは、「青木氏陣営が選挙違反をしていたか否か」ではない。
その問題はすでに片付いたことで、今回問題となっているのは「小沢氏の政策秘書が、青木氏陣営の選挙違反を誘導していたのではないか」ということなのである。

2005年の「郵政総選挙」で落選した青木氏は、選挙直後に小沢氏の秘書となっている。
まさに小沢氏陣営の“内側”に在籍していたのであり、今回の参院選に出馬するという段階になっても、小沢氏陣営から選挙における“指導”を受けていたのではないかということは、想像に難くない。
つまり、小沢氏陣営と青木氏陣営が密接に関係していてもおかしくはないということだ。


民主党はきょう、前原誠司前代表を新しい副代表にするなどといった「人事刷新」を行った。
前回の小沢氏の「副代表就任要請」は断った前原氏が、どうして今回の要請は受諾したのかについては、ご本人から国民に向けてしっかりと説明していただかないと困るのだが、正直、前原氏が小沢氏にひざまずくような今回の人事には、あきれている人も多いのではないか。


話が少し横道にずれてしまったが、政策秘書が立件されるかされないかという“政治的に不安定”な状態にある小沢氏の傘下に、民主党の次代を担うような議員が入ることは、はたして何を意味するのだろう。
民主党の立党者でもある鳩山邦夫法相は、今朝の閣議後の会見で、

「民主党結党者の1人として(最近の同党の不祥事は)非常に残念に思う。自民党も反省しないといけない点は多くあるが、政党の成熟度が民主党の大課題だ」

と、民主党の“甘い”危機管理体制を皮肉っている。


ここから先は、副島隆彦氏の「アポロは月に行っていなかっただろう論」程度の陰謀論なのだが、もしかしたら、安倍首相は「小沢氏の政策秘書が立件されるかもしれない」という今回の事態を把握した上で、改造内閣の組閣を行ったのではないか。
27日(月)の内閣改造で、「選挙違反」などについて総合的に取り締まる立場となる「国家公安委員長」には泉信也参院議員(二階グループ)が就任した。
泉氏は、2000年の自由党分裂時まで、二階俊博総務会長の側近として、小沢氏と行動をともにしてきた人物だ。二階氏同様、当然、小沢氏の“裏”の顔も熟知している。
小沢氏秘書による「選挙違反指導」疑惑を周知の上で、安倍首相が国家公安委員長に泉氏を充てたのであれば、入閣が確実視されていた矢野哲朗参院議員が今回入閣できなかったのも説明がいく。
というのは、「参院自民党から2人が入閣する」というのが組閣における暗黙のルールであり、今回の内閣改造では、「参院枠1人目」が舛添要一氏(厚労相に就任)だったに違いないからだ。
さて「2人目」をどうするかという時に、小沢氏秘書の今回の「疑惑」を見越した上で、安倍首相が「2人目」に泉氏を持ってきたということも、考えようによっては納得のいくものではないか。

陰謀論もどきはここまでとして、焦点は立件が実際になされるかどうかだ。
検察側は鋭意捜査中といったところだろうが、報道がなされた以上は立件したいと考えていることだろう。
やはり民主党は“トロイカ体制”がある限り、腐敗の道をたどるばかりである。
民主党が“トロイカ体制”から脱却し、「小・菅・鳩」の“魔のトライアングル”が打ち崩された時、民主党は初めて“政権担当能力”を手にするに違いない。

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2007年08月30日

民主党議員は“不倫”がお好き

民主党は、公認候補の“不倫歴”を確認しておくべきだった。

さくらパパに続報!“第2弾”は「口止め工作」「ハレンチ写真」

 民主党の参院議員、横峯良郎氏(47)=写真=の不倫&賭けゴルフ疑惑を報じ、同氏から5500万円の損害賠償訴訟を起こされた週刊新潮が、30日発売号で疑惑の“第2弾”を報じる。前回の報道後、横峯氏が賭けゴルフの口止め工作を図っていたなどとしている。



 疑惑追及の“第2打目”となるのは、30日発売の週刊新潮(9月6日号)の「賭けゴルフの『口止め工作』! 驚愕の『ハレンチ写真』!」と題した記事。前号(8月30日号)で報じた賭けゴルフ疑惑を再度追及しており、「10年以上前に5000円ほど」と高額賭けゴルフを否定した28日の横峯氏の会見を覆す内容だ。

 記事では元愛人とされる女性が、横峯氏と行った賭けゴルフの具体的な開催日と場所を示した上で「1打1万円というルールで握らされました」「私はパパに8万円負けていました」と証言。今月19日に同誌記者3人が賭けゴルフについて横峯氏に直接取材したところ「昨年までは、ね」と話していたとしている。

 さらに「横峯氏が賭けゴルフの相手に口止めをしていました」とする横峯氏の知人の言葉を紹介し、「証拠隠滅を図っていた」と指摘。会見で横峯氏が否定した“ハレンチな飲み方”についても、酩酊相手に酒を流し込んだり落書きする横峯氏や、酔いつぶれた下着姿の女性の写真を掲載して“反論”している。

 この報道に対して、横峯氏は29日、事務所を通じて文書で「裁判で係争中のため特にコメントは差し控えさせていただきますが、根拠の希薄な記事の内容には強い憤りを感じます。いずれ法廷の場で明らかになることを確信しておりますが、マスコミ各位におかれましては十分な事実確認の下、慎重な報道をお願い申し上げます」との談話を発表した。

 横峯氏を24日に厳重注意した民主党の鳩山由紀夫幹事長(60)は29日、生出演したラジオ番組で処遇について「裁判ではっきりしてから。事実を国民に知ってもらい、横峯議員の行動を正確に判断してから(世論に)答えを出していただきたい」と発言した。

 事務所によると、横峯氏は31日の民主党の両院議員総会を、迷惑を掛けたくないとの理由で欠席する意向。やる気満々だった本格的な議員活動も、法廷バトルの決着を待つしかなさそうだ。



★鳩山氏は擁護姿勢

 鳩山氏は29日、生出演したTBSラジオ「荒川強啓 デイ・キャッチ!」で、参院選前に横峯氏に会い「賭けゴルフ」の“身体検査”をしていたことを明かした。「(賭けゴルフについて)横峯氏は『大丈夫です』と答えていたが、『いわゆる普通のチョコレート程度の握りでやったことはあります』と白状していた」という。

 賭けのレベルは「普通の人と同じです」と鳩山氏。その後は「表では認めてないが裏では許してしまっている極めて甘い法律が、こういう問題を起こしている」と“責任転嫁”も。元愛人と証言が食い違う横峯氏を「(元愛人の)言っていることの大半がウソだと彼は言っている。それなりに納得いく部分がある」と最後まで擁護した。

(30日、SANSPO.COM)

28日、都内で会見を開き、記事で名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社と元愛人とされる女性を相手取り、5500万円の損害賠償や謝罪記事掲載を求める訴えを起こすことを明らかにした民主・横峯良郎参院議員。
会見では十数年前の“小額の賭けゴルフ”の事実を認めたが、元愛人とされる女性が週刊新潮に対して明らかにした事柄について、語気を強め、血相を変えて反論した。

十数年前であろうがなんだろうが“賭けゴルフ”をやっていたという事実を聞くと、横峯議員は「紳士のスポーツ」と称されるゴルフをプレーする資格を持ち合わせた人間であるかどうか非常に疑問に思うのだが、きょう発売の週刊新潮では、さらに「女性にいたずら」している模様と思われる写真などが掲載されている。
「過去のことは過去のこと。これからは生まれ変わる」と、いわば“開き直り”の姿勢で会見をしていた横峯議員だが、過去に“許されざる行為”をしていたことを公にしなかったことはまぎれもない事実であり、政策も政治信条も決意もあいまいな横峯議員のような人物が“良識の府”の住人になることを21万人もの有権者が望んだということは、とても私には信じられない。


そんな中、横峯議員同様、先の参院選で初当選を決めた、民主党の“お姫様”にも不倫スキャンダルが浮上した。

姫井氏に不倫疑惑!交際していた教師が告白「かなりのM」

 民主党の参院議員、横峯良郎氏(47)の不倫&賭けゴルフ疑惑を報じ、同氏から5500万円の損害賠償訴訟を起こされた週刊新潮が、30日発売号で疑惑の“第2弾”を報じる。また同党の新人議員、姫井由美子氏(48)=写真=の“不倫スキャンダル”が同日発売の週刊文春で報じられることも分かった。



 参院選の岡山選挙区で自民党の片山虎之助前参院幹事長(72)を破って初当選し、「姫の虎退治」として話題を呼んだ民主党の姫井氏に、不倫疑惑が浮上した。30日発売の「週刊文春」9月6日号が報じている。

 「虎退治 姫井ゆみ子との愛欲6年」と題する記事で、交際していた岡山市在住の元高校教諭(42)が実名で告白。平成12年9月、ある会合で知り合った2人は、ダイビングなど共通の話題で意気投合。初めて2人きりで飲んだ13年12月、岡山市内のラブホテルで一夜を過ごしたという。

 参院選で学校、家庭、地域が一体となった教育の重要性などをアピールしていた姫井氏には夫がおり、一男一女の母。教諭はバツイチの独身だった。2人は頻繁に同市内のラブホテルなどで密会し、教諭によると、「彼女はかなりのMで『ぶって、ぶって』とよくせがまれ」、「妻になってあげる」ともいわれたという。

 2人は、姫井氏らが昨年5月にオープンした喫茶店の経営を巡る問題で同10月に破局。今年4月、教諭らは未払い分給料など約1500万円の支払いを求める調停を裁判所に申し立てた。

 姫井氏は29日、都内で民主党の女性議員研修などに出席。同氏の事務所は「事実確認ができないので、何も言えない」と言葉少なだった。

(30日、SANSPO.COM)

週刊誌に掲載されている情報を何でもかんでも事実と捉えることは問題だが、報道と姫井事務所の対応を見る限り、まったくの作り話とは思えないのが今回のケースだ。
細野豪志衆院議員、横峯良郎参院議員に続き、今回明るみに出た、姫井由美子参院議員の不倫スキャンダル。
民主党の議員は本当に“不倫”がお好きなようだが、今回の姫井議員の“不倫”騒動について、スポーツニッポンがサンスポとは異なる新情報を報じているので、ご紹介したい。

「姫」にも不倫報道…また民主新人

 7月の参院選で「姫の虎退治」のフレーズで初当選、民主党大勝の象徴的存在となった姫井由美子参院議員(48)に29日、不倫疑惑が浮上した。30日発売の「週刊文春」が既婚で2児の母である姫井氏と当時独身だった元高校教師(42)が、昨年まで不倫関係だったと報じている。横峯良郎参院議員(47)に続く民主党新人のスキャンダル。姫井氏は「コメントしません」としており、今後説明責任を問われそうだ。

 東京・永田町の党本部で行われた「女性議員ネットワーク会議」の研修会で弁士を務めた姫井氏は、集まった報道陣に対し不倫疑惑について「私はこれに関しては説明しません。記事の内容はほとんどムチャクチャ」と言葉少な。追いすがる記者に迷惑そうな表情で「(コメントは)岡山県連が出していると思う。(取材は)事務所を通してほしい」と振り切った。

 岡山選挙区で自民党の片山虎之助前参院幹事長を下す大金星を挙げた“姫”に早速報じられたスキャンダル。自身のホームページには「めいっぱい情報公開していきます」とのフレーズがあるが、この日の対応はそれとはかけ離れていた。

 民主党岡山県連関係者が姫井氏のコメントについて「聞いていない」としたため、ネットワーク会議の懇親会後、報道陣から「岡山県連は対応していないようだが…」と詰め寄られたが、「個人的なことですから」と再び歩みを早めた。

 「週刊文春」によると、既婚で1男1女の母である姫井氏と当時バツ一の独身だった元高校教師の男性は昨年までの6年間、不倫関係にあったという。男性が実名で告白しているもので、事実なら姫井氏の県議時代のこと。2人の旅行写真や「かなりのM」という性癖、お互いの血を入れて「血酒」にして飲んだこと、互いの携帯電話に「竹下景子」「松方弘樹」と登録していたことなどが赤裸々に語られている。参院選に関しても姫井氏は「当選したら、私のボディーガード兼秘書にならせてあげる」と話していたという。

 男性は告白に至った理由について「国会議員になった途端、バラエティー番組などに喜々として出演し、有頂天になっている。勘違いも甚だしい」としている。

 横峯氏の不倫&賭けゴルフ疑惑について、男女共同参画推進本部長代理の小宮山洋子衆院議員は「誤解を招かないようにするべきだ」とさらなる説明責任を求めており、同様にスキャンダルが浮上した姫井氏の対応が注目される。

(30日、スポーツニッポン)

政府・与党には“説明責任”を求めて大合唱するクセに、いざ自分たちがスキャンダルを引き起こしたら、無反応とノーコメントと理解に苦しむ弁解で目くらましを図る民主党の国会議員たち。
閣僚の“身体検査”が甘いなどと批判しておきながら、公認候補が以前行っていた“不倫”やら“賭けゴルフ”やらすら把握できていない。

こんな最低の危機管理能力すら持ち合わせていない政党に、果たして政権担当能力はあるのだあろうか。
スキャンダルを報じられた議員たちのメディアへの対応ぶりや、鳩山由紀夫幹事長の発言なども非常にあいまいで、とてもでないが“明快”なものだとは言えない。
司法の場で事実が明らかになるのなら、それは好ましいことだ。
裁判の結果を見越して、今のうちに横峯議員は“辞表届”を用意していても差し支えないように思われるが。



<追記>

 自民改革本部長に武部氏、衆院予算委員長に逢沢氏…その思惑

29日、石原伸晃政調会長に代わる自民党改革実行本部長に、武部勤元幹事長が就任した。
政策グループ「新しい風」代表者として、実質上“小泉チルドレン”を束ねる武部氏を新しい実行本部長に据えることで、衆院における自民党新人議員の統率力を高める狙いがあるものと思われる。
また、衆院予算委員長には逢沢一郎衆院議員(谷垣派)が就任した。
これは、“入閣者ゼロ”と、今回の組閣でも冷や飯を食らった谷垣派に対して、安倍首相側が一定の配慮を示したものと言えよう。

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2007年08月29日

誰のため、何のための「少年法」なのか

事情がどうあれ、許されるべきものではない。

夜の公園で同級生が集団暴行、高3男子生徒死亡…函館

 26日午後10時40分ごろ、北海道函館市昭和町の昭和公園で、同市富岡町、函館大有斗高3年、佐藤智也さん(18)が倒れているのを巡回に来た警備員が見つけた。

 佐藤さんは病院に運ばれたが、硬膜下血腫(けっしゅ)で死亡した。

 道警函館西署は27日、佐藤さんの中学時代の同級生1人を含む15〜18歳の少年7人を、傷害致死容疑で逮捕した。調べによると、7人のうち6人は高校生、1人は無職。7人は26日午後7時半ごろ、同市富岡町の富岡中央公園で、佐藤さんに「タイマン(1対1のけんか)をはろう」などと言って、殴るけるの暴行をし、その後、昭和公園に場所を移し、素手や金属バットで殴り続け、死亡させた疑い。


高3暴行死、2時間以上もリンチ…現場には中学生ら十数人

 北海道函館市の公園で函館大有斗高3年、佐藤智也さん(18)が集団暴行を受けて死亡した事件で、傷害致死容疑で逮捕された中学の同級生や後輩など15〜18歳の7人の少年による暴行は2時間以上にわたって行われ、中学生や少女を含む十数人が見ていたことが28日、函館西署の調べで明らかになった。

 倒れて動かなくなった佐藤さんの意識を回復させようと水をかけ、逃げ去っていたこともわかった。少年らは「日ごろから(佐藤さんを)いじめていた」「佐藤さんが金銭問題で友人同士の仲たがいの原因を作った」などと話しており、同署が詳しい動機を調べている。

 調べによると、佐藤さんは、現場とは別の公園で遊んでいたところ、少年4人に呼び出され、同市富岡町の富岡中央公園に行った。そこで、佐藤さん一人をサッカーのゴールキーパーにしてPKをしているうちに、少年の数は十数人に増えた。

(28日、読売新聞)

少年7人は、26日午後7時30分ごろから、市内の富岡中央公園で佐藤さんにサッカーのゴールキーパーをやらせ、ボールを次々に蹴ったという。
佐藤さんはやめるよう頼んだが、少年の1人が「けんかするぞ」と言って金属バットで佐藤さんを殴打。
残りの少年も暴行に加担し、その後、佐藤さんを自転車で近くの昭和公園に移動させ、池に蹴り落としたり、金属バットで背中などを殴って死亡させた。

佐藤さんは母親(46)に「友人と、ある場所に行ってくる」と言って自転車で1人で出掛けた。
佐藤さんは約1週間前にもひじを怪我し、その時は母親に「自転車で転んだ」と話していたが、函館西署は以前から暴行が繰り返されていた可能性があるとみて捜査を進めている。
逮捕された少年の1人は「お金をもらう約束が守られなかった」と供述しているという。

名古屋市での女性拉致・殺害事件もそうだが、とても人間の所業とは思えない狂気の犯行が国内で続いている。
以前、民主党の“ネクスト法務大臣”である平岡秀夫参院議員が「少年の犯した事件では、加害者にも事情がある」と話したことはこのブログでも取り上げたが、どんな事情や背景があれ、殺人行為は許されざる行為である。
「殺人」という言葉を、「暴行」「いじめ」などの言葉に置き換えても同様である。

ましてや、今回の事件は集団で1人を集中的に“虐殺”したものであり、被害者である佐藤さんがどういう気持ちで死んでいかねばならなかったのだろうかと考えると、やりきれない。
しかも、今回集団暴行が起きていたことを、周囲のギャラリーは見物していたといい、その中の誰1人として警察に通報するなどの行動を起こしていないことには、あ然とする。
日本という国はいつから、集団で1人の人間にボールをぶつけ、池に蹴落とし、金属バットで殴打する行為が、公然と見物の対象となるような国になってしまったのか。

被害者の名前や写真は野ざらしにし、税金でもって加害者の将来を保障するというのが現行の「少年法の精神」である。
加害者が20歳未満なら、集団虐殺しても、集団暴行しても、加害者の名前も写真も出ないし、受ける刑罰も軽い。
ただでさえ苦しんで殺された被害者に、その死後もひどい仕打ちをさせ、加害者を厚遇し、一般社会で易々と生きていくことが出来るようにする「少年法」に、一体何の意味があるのだろう。
こんなものは一刻も早くなくすべきで、それが出来ないのならば、少年法の厳罰化を即座に実施すべきである。
それが、“ネクスト法務大臣”を抱える野党第一党やら、広島県選出の“郵政造反組”政治家などの反発により、実施できないでいる。

なぜ、被害者は二度も殺されなければならないのに、加害者は名前も顔も知られず、刑務所という場所での生活と出所後の生活を税金で保障されるのか。
誰のための「少年法」なのか。何のための「少年法」なのか。例えば、20歳と19歳の差とは何なのか。
「少年法」にはすべての矛盾が含まれている。こんな不条理がまかり通るのを見過ごしていてよいわけがない。

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2007年08月28日

安倍内閣 大臣コレクション 2007 Summer

27日(月)、皇居での認証式を経て発足した安倍改造内閣。

派閥の領袖を起用し党内事情に配慮しつつ、民間人や知名度の高い議員を重要閣僚に起用するなど、世論にも一定の配慮を示した。

先月29日(日)の参院選で歴史的な大敗を喫した安倍自民党。
党内外から“引責辞任”を求める声が上がる中で続投を決めた安倍晋三首相は、はたしてこの内閣改造で求心力を回復できるのか。


毎度おなじみ「大臣コレクション」。今回、初の夏物のご紹介である。



○総理 安倍晋三(52)=町村
 「美しい国づくり」「戦後レジームからの脱却」を公約に昨年9月の総裁選で総裁に選出、小泉改革の継承者とされる。
 歴史的大敗により政策転換を目指すが、苦しくてもいばらの道を進むと決めたのは父・晋太郎元外相の無念を受け継いだ感が強いからか。

○総務・格差是正 増田寛也(55)=民間
 95年岩手県知事選で初当選、小沢一郎氏の強い勧めで旧建設官僚から知事に転身した。
 “改革派知事”の呼び声が高く、知事選ではマニフェスト選挙も展開。安倍政権下の地方分権改革推進委員会委員長代理を務める。

○法務 鳩山邦夫(58)=津島
 祖父は一郎元首相、父は威一郎元外相、兄は由紀夫・民主党幹事長という名門一家出身。一時は自民党を飛び出し、羽田内閣で労相を務める。
 96年には由紀夫氏とともに民主党を結党したが、兄弟対立から自民党に出戻った。毎朝、秘書のために朝食を作っている。

○外務 町村信孝(62)=町村
 小泉内閣で初代文科相、外相を務め対北朝鮮政策での強硬姿勢でも知られる旧通産官僚。
 自他ともに認める保守主義の政治家で、安倍内閣発足時、森喜朗元首相から派閥を禅譲された。バングラデッシュとのパイプも。

○財務 額賀福志郎(63)=津島
 小泉内閣の防衛庁長官として、沖縄の米軍基地再編問題に尽力。衰退する津島派の中で数少ない総裁候補の一人。
 党政調会長などを歴任しており、今回の財務相への起用で安倍内閣の「財政再建も重視」姿勢を示す。

○文部科学 伊吹文明(69)=伊吹
 一昨年の郵政解散で大量の離党者が相次いだ亀井派を引き継ぎ、派閥の長に。昨年の総裁選では安倍氏支持をいち早く表明した。
 国家公安委員長、文科相などを歴任した政策通だが、今年6月自派から松岡利勝元農水相という現職閣僚初の自殺者を出してしまった。

○厚生労働 舛添要一(58)=無派閥
 東大助教授を退職後、国際政治学者としてテレビ番組で知名度を得る。小泉旋風の吹いた01年参院選では、比例トップの得票。
 柳沢伯夫元厚労相の「産む機械」発言の際には安倍首相を「裸の王様」とこき下ろしたが、認知症の母親を介護するなど福祉政策にも明るい。

○農林水産 遠藤武彦(68)=山崎
 山形県庁職員から山形県議となり、自民党農水族として農政畑を歩み続ける副農相経験者。
 副農相時代にBSE問題に取り組み、心労から円形脱毛症に。現在は坊主頭がトレードマークの愛称「エンタケ」。

○経済産業 甘利 明(58)=山崎
 組閣直前にマニアで開かれたASEAN経済相会合では、EPA(経済連携協定)の最終合意に向け尽力。
 新潟県中越沖地震で被害を受けた柏崎刈羽原発の問題でも、安全確認まで運転再開を認めない方針を打ち出し、実績を上げる。

○国土交通 冬柴鉄三(71)=公明党
 弁護士出身で、党幹事長時代から「自自公」以降の連立政権を支えてきた山崎拓・二階俊博両氏の“盟友”。
 関西国際空港の第2滑走路供用開始など「アジア・ゲートウェイ構想」を、最終的には調整力でまとめ上げた。

○環境 鴨下一郎(58)=津島
 心療内科医としてストレスを抱えたサラリーマンを診察。「現代人の心の病を治すにはまず社会病理治療だ」として政界入り。
 今回が念願の初入閣だが、今回入閣することを事前に予想できておらず、あわててモーニングを持ってくるよう電話した。

○防衛 高村正彦(65)=高村
 03年総裁選で時の小泉純一郎首相と対決、小派閥の領袖でありながら54票を獲得し、存在感を示した。
 イラクへの自衛隊派遣では、特使として中東各国を訪問し、理解を求めた。平沼赳夫氏らとの“志士の会”メンバー。

○官房、拉致問題 与謝野 馨(69)=無派閥
 歌人、与謝野鉄幹・晶子夫妻の孫で文学的センスにも長ける。東京1区から出馬しているが、落選を喫することも多々あった。
 党内きっての税制通として知られているが、昨年がん治療のため政治活動を休止、今年4月に復帰した無派閥のベテラン。

○国家公安、防災 泉 信也(70)=二階
 運輸官僚出身で、新生党、新進党、自由党と小沢一郎氏と行動をともにするが、自由党分裂時に扇千景党首の保守党へ。
 運輸政策に明るく、二階新総務会長ともに「観光立国」政策を党内でリードする議員のうちの一人。

○沖縄・北方、科学技術 岸田文雄(50)=古賀
 祖父、父ともに衆院議員を務めた政治家一家出身で、3代目にして悲願の初入閣を果たした閣内最少齢。
 森内閣時代「自民党の明日を創る会」に参加し、加藤紘一元幹事長の「加藤の乱」に同調。「大宏池会」構想けん引役の一人でもある。

○金融、行革 渡辺喜美(55)=無派閥
 昨年12月、辞任した佐田玄一郎氏の後任として内閣府副大臣から「昇格」した故・美智雄元副総理の息子。
 亡父の“ミッチー節”を髣髴とさせる“ヨッシー節”で存在感を高める、党内ダークホース的存在。00年に旧江藤・亀井派を脱退。

○経済財政 大田弘子(53)=民間
 小泉内閣時代、経済財政諮問会議のメンバーとして国会議員にも笑顔で説明に回った元内閣府参事官。
 昨年9月の安倍内閣発足では唯一の民間閣僚として起用され、竹中平蔵元総務相の私的懇談会で座長を務める酒豪。

○少子化、男女共同参画 上川陽子(54)=古賀
 静岡を地盤とする2人の娘の母。国会で育児支援制度を増強させるべきとの持論を持つ党女性局長経験者。
 当選3回、副大臣も未経験でありながらの入閣には「女性閣僚確保のため」という意地悪い声もあるが、治安政策にも明るい。



安倍政権の今後を左右すると言われてきた今回の改造人事。
私が第一印象として受けた感想は、「谷垣派からの入閣者が0だ」ということである。

谷垣派会長、谷垣禎一元財務相は、入閣者が0人だったことが確定した時点で、記者団に対しこうコメントした。

「力のある方もあり、また若い人たちが伸びていくということも大事。そういう点から見ると、(今回の組閣は)やや残念な気がしないでもないが、大きな方向から言えば、こういう党の危機なので、それぞれの場で頑張るということではないか」

また、谷垣派は昨晩、都内の料亭で会合を開いたが、その席では「国民受けを狙うまでの余裕が、安倍首相にはなかったのだろう」との冷ややかな意見が出たという。
会合終了後、ほろ酔い気味かと思われる谷垣元財務相は「フリーハンドで、是々非々でやっていくということ。(首相に)言うべきは言っていく」と記者団に話し、今後も挙党体制の構築を軸にしながら、安倍政権とは一定の距離を置くとの姿勢を示した。
この谷垣氏の発言を聞く限りでは、今回、谷垣派への入閣者が0だったのは安倍首相が入閣要請をしなかったからではないかと思われる。

安倍首相を今、支えているのは、父・晋太郎元外相が総理・総裁の椅子を目前にして病に倒れたその無念を受け継いでいるという、一種の「使命感」だろう。
だからこそ、そう易々と総理を辞任するわけにはいかないし、一度職を手放せば、二度とこの職はまわってこないということを肌で感じているのではないか。

とはいえ、首相が持つものは大変な重みのある職責であり、かの小泉純一郎前首相でさえも、なかなか熟睡できず、夜中に起き上がっては答弁の資料を読んでいたという話である。
安倍昭恵夫人も先日、民放テレビ番組の取材に対し、安倍首相が自宅では疲弊しているとの心配を漏らした。

しかし、小泉前首相の言葉を引用すれば「叩かれて叩かれて、鈍感になる」とのことだ。
叩かれて、叩かれて、鈍感になった時がシメたもの。来年7月の北海道・洞爺湖サミットに向け、環境政策「クールアース50」の行方も注目される。
安倍首相には、どことなく落ち通いた感がありすぎる、この「“初老”内閣」(平均年齢:60.5歳)の陣頭指揮をしっかりと執ってもらい、国民のための国づくりにまい進してもらいたい。

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2007年08月27日

ほぼベストの党三役、釈然としない改造内閣

27日午前、自民党総裁の安倍晋三首相は、新しい党三役人事などを決定した。

幹事長 : 麻生 太郎(麻生)
政調会長 : 石原 伸晃(無派閥)
総務会長 : 二階 俊博(二階)

国対委員長 : 大島 理森(高村)
幹事長代理 : 細田 博之(町村)
選対総局長 : 菅 義偉(古賀)
衆院議運委員長 : 笹川 尭(津島)

※カッコ内は所属派閥

就任記者会見で麻生幹事長は「私は最小派閥(=麻生派)の事務総長経験者だ。その次に小さいのが二階さんのところ(=二階派)だろう?」と話し、記者団の笑いを誘ったが、まさに今回の党三役人事は、自民党内における派閥政治のあり方が大きく変わったことを意味している。

最小派閥の長を幹事長に、その次に小さい派閥の長を総務会長に、そして、無派閥の議員を政調会長に充て、この3人に党をまとめる責務を担わせることで、安倍首相は「派閥にとらわれない」党役員人事を示すことが出来たと言えよう。

安倍首相に続投を進言した麻生氏を幹事長に、自民党バーチャル総裁選(1999年)での戦友でもある石原氏を政調会長にするところまでは“お友達人事”と揶揄されても仕方ない面があるが、小沢対策とはいえ、対中政策の面で政治信条の異なる二階氏を総務会長に起用したことは、ある意味で安倍首相の“懐の深さ”を表していると思う。

私が思うに、この党三役人事は、ほとんどベストに近い布陣だと言えるのではないか。
派閥にとらわれず、対中政策にとらわれず。
麻生氏が会見で語ったように、衆参で与野党が異なるというかつてない国内政治情勢は、「55年体制」に次ぐ「07年体制」とでもいうべきもので、自民党にとっては、ある種危機的な状況である。
こうした時に、こういったほぼ最高の人事がなされたことは、今後の混迷なる政党政治がなされていく過程にあって、私自身大変嬉しく思う。


時事通信「安倍改造内閣の顔ぶれ」
http://www.jiji.com/jc/c?g=eme&rel=y

対照的に、安倍改造内閣については少々物足りなさを感じた。「小泉人事」で過去に登用された人物らが入閣したほか、ベテラン議員などが「派閥均衡政治」を髣髴とさせるかのごとく入閣。

なんといっても残念なのは、
 1)「人心一新」と言っておきながら、国土交通相:冬柴鉄三氏の留任は仕方ないにしても、そのほかに4人も「留任」させている点
 2)安倍氏が要請しなかったのか、谷垣派が受諾しなかったのかは分からないが、谷垣派からの入閣者が0人である点

――の2つだ。特に「1」は反則である。

改造内閣人事についてはまた後日、例年同様「安倍内閣 大臣コレクション」の形で解説したいと思うが、意外だったのは舛添要一氏の厚労相としての入閣だ。
実は私は、当初は、舛添氏が厚労相として入閣するのではないかと予想していたのである(本当である!)。
しかし、「安倍首相が舛添氏を登用するとは考えにくい」と冷静に考え直し、河野太郎氏の入閣を予想した。
私は今月20日(月)に「第二次安倍内閣 人事予想」をこのブログで発表したが、結局当たったのは「外相:町村信孝」のみであった。
結局大騒ぎしておきながら、丹羽雄哉氏は入閣も党役員就任もなし。谷垣派も冷遇のまま。二階、石原両氏は党運営のほうに流れた。
“谷垣副総理”も内心夢想していた私としては、肩透かしを食らってしまった感じだが、これが“安倍流人事”なのでしょうがない。

「安倍首相はWho(誰)ではなくWhere(どこに)のサプライズを起こす」総理だと過去に書いたが、高村正彦氏を外相ではなく「防衛相」に、額賀福志郎氏を防衛相ではなく「財務相」に、鳩山邦夫氏を環境相ではなく「法相」にした、などの点でまさにそのように言えるのではないか。
ただでさえ人事予想が当たらなすぎてショックを受けている私なので、せめてこの「法則」ぐらいは当たったと捉えていただきたいものだ。


党役員人事はほぼベスト。逆に内閣改造は、魚の小骨がのどに突っかかったような印象を受ける。
それぞれ起用した人材は重厚で、素晴らしい方ばかりだと言えるのだが、津島派を厚遇しすぎた面や、人事配置がはたして「適材適所」だろうかと首を傾げてしまうような点もある。
ここら辺はまた後日書くが、「宏池会の本流は、谷垣派にこそ受け継がれているのではないか?」と思う人間にとって、どうにもこうにも釈然としないものがある。

ともかく、国会運営はかつてないほど与野党せめぎ合いの連続となるだろう。
そのせめぎ合いがこの党役員&内閣でもって繰り広げられていく。まさにこれからが「07年体制」の幕開け、混迷の政治の幕開け、自民党の正念場である。
これからが戦乱だ。これからが勝負である。

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2007年08月24日

小池「留任しない」発言で“緊迫感”UPの内閣改造

したたかなる女性防衛相は、やることなすこと先取りしすぎだ。

小池防衛相、続投望まず=情報漏えいで引責と説明

 【ニューデリー24日時事】小池百合子防衛相は24日、滞在先のニューデーリーで記者団に対し、27日に予定される内閣改造に関し「テロ対策特別措置法延長をしっかり実現してくれる人にバトンタッチしたい」と述べ、続投は望まない意向を明らかにした。その理由としてイージス艦の情報漏えい事件を挙げ、「防衛省内で誰も責任を取っていない。この点でわたしは責任を取りたい」と説明した。
 小池氏は事務次官人事をめぐり、守屋武昌次官と対立。小池氏が当初西川徹矢官房長を据えようとしたのに対し、守屋氏が抵抗し、官邸を巻き込んだ内紛に発展した。最終的に増田好平人事教育局長を起用することで決着したが、内閣改造での小池氏の処遇が焦点となっている。 

(24日、時事通信)

23日(木)午前(日本時間同日午後)に訪問先のインドで、東京裁判のパール判事の長男と面会した安倍晋三首相。
今月27日(月)に内閣改造・党役員人事を断行する予定の安倍首相だが、27日までに安倍首相は誰とも会わないという姿勢を明確にしている。
新しい自民党の参院議員会長に就任した尾辻秀久元厚労相の“表敬訪問”すら拒むつもりという徹底ぶりで、小泉純一郎前首相時代のごとき“緊迫”した組閣風景のようにも見える。

今日は、テレビ東京系列・TXNが報じた総合取材をもとに、最新の“安倍組閣事情”と私の見方を記述したい。


<起死回生かドロ沼か? 安倍組閣のポイント>


@ 脱「お友達」

「お友達内閣」とも揶揄される現内閣。
塩崎恭久官房長官、小池百合子防衛相らの処遇がどうなるか、その行方が注目される。
安倍首相が再び「お友達」人事をすることはないと思うが、自民党内事情を考慮して派閥均衡型の組閣を行ったら、「古い自民党に戻った」などとの批判を浴びることにもなる。


A 「安倍カラー」

憲法改正、拉致問題、教育再生など、かねてより安倍首相が訴えてきた政策を打ち出すことが本来、大事なことでないか。
“保守強硬”派ともタカ派とも言われる安倍首相だが、中川昭一政調会長のような同じカテゴリに分類される政治家たちを内閣に起用するかどうかも、今度の人事の一つの焦点だ。


B 「麻生カラー」?

参院選当日(先月29日)に安倍首相と麻生外相が首相公邸で密会したことは、このブログでも以前取り上げたが、その時に麻生外相が安倍首相に掛けた言葉が、関係者の証言によって明らかになった。

「あんたの後の総理候補ってのは、私しかいない。
その私が『辞めなくていい』って言ってんだ。だから、しっかり頑張りなさいよ」

この言葉で安倍首相は麻生外相への信頼感をより一層強いものにし、逆に言えば、麻生外相は安倍首相を“踏み台”にして首相に上り詰めるためのコースを手に入れたとも言える。
つまり、政権がもうどうにも立ち行かなくなった時、安倍首相に“引導”を渡す役柄になるということだ。
そういう意味で、今回の第二次安倍内閣は事実上の“第一次麻生内閣”だ、とも言われている。


自民党は今朝9時20分、党役員会を開き、参院選大敗を受けての総括委員会のまとめが報告されたほか、内閣改造・党役員人事を安倍首相に一任することが了承された。
総務会でも同様に行い、正式に「安倍首相に一任」と決定されている。

そんな中、今夜、内閣改造に向けての大きなニュースが飛び込んできた。
小池防衛相が、外遊先で「テロ特措法にしっかり取り組める人に(防衛相職を)バトンタッチしたい」と発言し、防衛相を“続投しない”ことを明言したのだ。
小池防衛相としては、安倍首相から事実上の“更迭”(=閣僚交代)をされることなく、事前に「私のほうから人事を望みません」との姿勢を示すことで、したたかなる政治家として優位な立場をいち早く手にしたいとの意図があろう。
テレビ東京の福田裕昭政治部長の話では、塩崎官房長官と小池防衛相は、本人たちとして「交代」との流れを受け取っているということだったが、まさにそれが打ち出されたことになった。

早くも私の「第二次安倍内閣 人事予想」(20日)がハズれてしまったわけだが、実際には、さらに予想がハズれてしまうことになりそうである。
民間から片山善博前鳥取県知事のような“改革派知事”と呼ばれた人たちが入閣することが有力視されているほか、谷津義男選対総局長、武部勤前幹事長らが“入閣候補”として名前が浮上している。

いよいよ迫ってきた27日の改造人事。
25日(土)に日本へ帰ってくる予定の安倍首相は、今、もうすでに人事を確定したのだろうか。それとも、現在思案中なのだろうか。
首相官邸では井上義行首相秘書官が“身体検査”を進めている。もしかしたら、もう終わったのかもしれない。
すべての答えは、27日、「閣僚名簿と役員名簿」の形で明るみとなる。

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2007年08月23日

安倍首相は「反安倍」勉強会よりも世論を味方に付けよ

叩かれても叩かれても、進むと決めたのはあなただ。

自民党:「反安倍」議員が勉強会 地域格差是正で提言も

 安倍晋三首相に批判的な自民党議員らが21日、東京都内で政策勉強会の発足に向けた設立準備会を開いた。地域間格差の是正に向けた政策などをまとめ、9月上旬に緊急提言として発表することで一致した。また、提言に賛同する議員の勉強会への参加も募る方針で、安倍首相に政策転換を求める勢力の受け皿となる可能性もある。

 準備会には、津島派の小坂憲次前文部科学相、三原朝彦、後藤田正純両衆院議員、山崎派の野田毅元自治相、谷垣派の園田博之、山本公一両衆院議員が出席。この日は欠席したが、渡海紀三朗衆院議員(山崎派)も準備会メンバー。

 会合では、地方の活性化策や社会保障、教育問題、規制緩和のあり方について、これまでの政策を転換するよう求めていくことで一致した。会議終了後、園田氏は記者団に「市場原理主義が進みすぎ、地域的な格差、産業間格差が広がった。それをどう縮めていくのか具体的に提言したい」と語った。

 園田氏は「反安倍ではない」と強調したが、メンバーが所属する3派は、昨年の総裁選で安倍首相支持に動いた「論功行賞」人事で甘利明経済産業相(山崎派)が入閣した以外は閣僚を出しておらず、安倍批判がくすぶっている。党内では今後、勉強会参加者がどの程度増えるかが注目されている。【堀井恵里子、小林多美子】

(22日、毎日新聞)

記事にも書いてあるが、「反安倍」勉強会の準備会メンバーは以下の通りである(カッコ内は所属派閥)。
・小坂憲次前文科相(津島)
・野田毅元自治相(山崎)
・園田博之衆院議員(谷垣)
・三原朝彦衆院議員(津島)
・後藤田正純衆院議員(津島)
・山本公一衆院議員(谷垣)
・渡海紀三朗衆院議員(山崎)=欠席


21日、「反安倍」勉強会は都内のホテルで第2回会合を開き、参院選大敗の反省を受けて、地方活性化政策などを提言していく方針を確認した。
上記のメンバー6人により9月上旬にも「提言」を取りまとめ、それから勉強会への参加者を募っていく皮算用だ。
園田氏は前回同様、「安倍政権を倒すのが目的ではない」とコメントし、何とか「反安倍」色を打ち消そうと躍起だが、今月27日の内閣改造・党三役人事次第では、「反安倍」勉強会は「反安倍」勢力の中核的存在となるだろう。

安倍晋三首相が入閣を要請するかが焦点となっている福田康夫元官房長官への処遇だが、福田氏はこれまで「固辞するつもり」だと話してきた。
7月31日に安倍首相が森喜朗元首相のもとを訪れた際に、森元首相は「福田さんと谷垣さんに入閣を求めるべきだ。断られても声を掛ける意味はある」と“指南”したという。
福田元官房長官がどうして「入閣要請があっても固辞する」との姿勢を示しているのかといえば、これはかわいい後輩である安倍首相を思ってのものに他ならない。
どういうことかというと、参院選大敗の結果を踏まえて安倍首相が人事を行うとなると、必ず「反安倍」勢力を中心にして“福田を優遇せよ”との声が挙がってくる。
そうなると、安倍首相は“挙党一致”のために福田元官房長官に入閣を要請せざるを得ない環境が生まれる。
それは、小泉政権下の官房副長官時代、対北朝鮮政策などで過去に福田元官房長官と対立してきた安倍首相にとって本意ではないし、福田元官房長官としても、後輩にいやいや重用されるのは不服だ。
だから、福田元官房長官は、安倍首相が福田元官房長官に余計な気遣いをして入閣を要請して来ないように、あらかじめ「入閣要請は固辞」と言明しているのである。

対して、入閣に好意的な姿勢を取るだろうといわれるのが、谷垣派会長・谷垣禎一前財務相だ。
谷垣前財務相は今月8日(水)に東京・赤坂の料亭で開かれた会合で「冷静に行方を見守るべきだ」と話すとともに、「続投ありきではなく、首相は参院選敗北の総括と今後の指針を示すべきだ」との姿勢を貫いている。
谷垣派全体としては「反安倍」色が濃くなっているのだが、会長である谷垣前財務相自身は必ずしも「反安倍」ではなく、政権に対して“是々非々”の姿勢を取り続けており、こうした状況は、まさに谷垣派会長の求心力の問題となってくる。
もちろん、安倍首相には、谷垣前財務相を起用するのではなく、同じ谷垣派の中でも、例えば逢沢一郎衆院議員などを入閣させるという手もある。「反安倍」勉強会のメンバーである園田議員も「倒閣運動ではない」と発言していることから、入閣への道は残されていると言えよう。

とにもかくにも、27日の人事次第で今後の安倍政権の命運が定まる。
安倍首相には党内事情に配慮する必要性があるのだが、仮に「反安倍」勉強会が反発心を強くせざる得ないような組閣がなされたとしても、「反安倍」勉強会は、安倍首相と“共倒れ”することを怖れて、派手な政権批判は出来ないだろう。
そうなると、安倍首相に対して強く望まれるのは、誰よりも国民のために、国民にとって有益な組閣を行ってほしいということだ。
「反安倍」勉強会なんぞよりも、一般国民の“世論”を味方に付けたほうがはるかに心強いものになるというのは、小泉政権を見れば明らかではないか。

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2007年08月21日

不倫さえまともに出来ない“恥”なし政治家

夏なのに桜満開。桃色に満ちた、さくらパパのピンク・スキャンダル。

民主党は…さくらパパに愛人発覚、事実関係認める

 「さくらパパ」こと参院議員の横峯良郎氏(47)=写真=の“愛人問題”が22日発売の週刊誌で報じられることが分かった。良郎氏は21日朝、夕刊フジの取材に応じ、「ケリはついている話」と困惑しながらも、「公人として自覚ある行動をとるように努めます」と反省しきりだった。

 週刊新潮によると、愛人とされるのは飲食店を経営する東京都内に住む40代のスレンダー美人で、昨年8月に知り合った。

 女性の説明によると、半月後には男女の関係になったという。

 2人は今年に入って別れたが、女性は良郎氏のケチケチぶりなどを激白している。

 良郎氏を直撃すると、「友人を通じて知り合い、飲みに行ったりゴルフをしたりするようになったママさんで、もう前の話。2人の間でケリはついている話なのに、国会議員になったとたんこうした形で週刊誌に出ることになり、非常に残念です」と、事実関係を一部認めた。

 そして、「当選後は公人として自覚ある行動をとるように務めています。もう飲みにも行ってないよ」と、話していた。

(21日、ZAKZAK)

まさかこんな下らない記事を引用せねばならなくなるとは、思いもよらなかった。
ご紹介するのが恥ずかしいほどの下世話なニュースである。

女性スキャンダルは、政治家の起こすスキャンダルの中でも最も愚劣なものであり、一度報じられると、ネガティブ・イメージがはびこって取り除けない。
民主党といえば、昨年8月に不倫現場の写真を写真週刊誌に掲載された男性代議士がいたが、良郎氏の不倫はさらに安っぽいものだ。
場末のスナックでのふざけた不倫のやり取りが、容易に想像できる。

不倫愛を全否定するつもりはないが、それをしていたことがバレるなど断じて容認され得ないことに他ならない。
誰が言ったか知らないが、「バレる不倫をやるな」とはけだし名言である。

いつから、日本人はこんなにも“恥”のない国民になってしまったのだろう。
不倫をすることに恥を感じず、ケチケチした金遣いで不倫を続けることに恥を感じず、不倫がバレることに恥を感じない。
牛肉に豚肉を混ぜることに食肉業者として恥を感じず、自社の菓子製品の賞味期限を改ざんすることに恥を感じず、「廃業すべきだ」とまで言っておきながら後に「これからスタジオのお菓子は全部その会社のものにする」と無責任な態度を取ることに恥を感じない。
そういう有権者にこの度「参院議員に」と選ばれた方が、他ならぬ良郎氏であり、“良識の府”の住人である。

最後に、参考として、高知市での良郎氏の発言(先月21日)をご紹介したい。
良郎氏がどういう人間なのか、やはりご自身の口から出た発言が、その人のすべての知性を物語ると思うからだ。

「年金なんかみんな言えばいいんですよ。みんな65歳以上の人が言って、『はい、私納めてました』と。納めてなくても言ってもいいと思います。言ってもいい」

「無駄遣いをやめる。高知の予算もいらない。これだけ何でもそろっているのだから、何も造らなくてよい。それを年金や児童手当にバラまきましょうや」

これ以上ため息をつく気力は、今の私にはない。


さて、10月11日に亀田大毅と戦う内藤大助が、きょう会見を開いた。

内藤が亀田大をKO宣言

 10月11日に東京・有明コロシアムで亀田3兄弟の二男、亀田大毅(協栄)との初防衛戦に臨む世界ボクシング評議会(WBC)フライ級チャンピオンの内藤大助(宮田)が21日、東京都内で記者会見し「ファンに『亀田をやっつけてください』とよく声を掛けられる。KO勝ちすることは国民の期待」と亀田家を意識して発言した。

 自信満々の亀田大について「自分のことを本当に怪物と思っている。まだ殴られたことがないから、ボクシングの怖さを知らない」と一蹴した。内藤は今月24日から約1週間、長野県内でキャンプを張り、試合に備える。

(21日、スポーツニッポン)

この他、内藤は「とにかく亀田家には負けられない」と語った。
今から10月11日を楽しみにするとともに、亀田家のみなさんには「パフォーマンスとは、こうやってやるものなのですよ」と、敬語で教えてあげたい。

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2007年08月20日

超大胆予測! 第2次安倍内閣の顔ぶれはこうなる

みなさまに残暑お見舞いの意味合いを込めて、この度“予想”させていただいた。

現在インドネシアなどを外遊中の安倍晋三首相。
これまで至るところにまで付き添ってきた井上義行首相補佐官は、今回東京に残り、今月27日の内閣改造に向けて、国会議員たちの“身体検査”に励んでいる。

“身体検査”とは、その政治家に政治スキャンダルがないか。閣僚となっても問題を起こさないか――などを事前に調べ上げることを意味する。
現内閣における“不規則発言”大臣や“政治とカネ”大臣が、新内閣にも再来してしまっては、安倍首相は“いばらの道”さえ進みたくても進めない。

19日(日)の産経新聞には、政治評論家の屋山太郎氏、評論家の宮崎哲弥氏、同紙客員解説委員の花岡信昭氏らによる「内閣改造 私ならこうする」という記事が掲載された。

それに影響を受けて、このブログでも「内閣改造 私ならこうする」を書きたい。もっとも、こちらは「安倍晋三首相が実際にこうするのではないか?」という“人事予想”である。

第二次安倍晋三内閣 (平成19年8月27日発足)
※カッコ内は所属派閥

総理 : 安倍 晋三(町村)

総務 : 古屋 圭司(無派閥)
法務 : 谷垣 禎一(谷垣)
外務 : 町村 信孝(町村)
財務 : 丹羽 雄哉(無派閥)
文科 : 保利 耕輔(無派閥)
厚労 : 河野 太郎(麻生)
農水 : 笹川 尭(津島)
経産 : 二階 俊博(二階)
国交 : 冬柴 鉄三(公明党)
環境 : 高村 正彦(高村)
防衛 : 小池 百合子(町村)

官房長官 : 菅 義偉(古賀)

防災 : 矢野 哲朗(参院・伊吹)
金融 : 佐藤 ゆかり(無派閥)
経財 : 八代 尚宏(民間)
行革 : 石原 伸晃(無派閥)
イノベーション : 伊藤 達也(津島)

ハッキリ申し上げて、かなりいい加減に組閣させていただいた。
構想に費やした時間は、のべ約20分ほど。もちろん、“身体検査”もしていない。
ただ、多少疑惑の多い政治家の方々はご遠慮いただいた。とはいえ、イコール“入閣者は、全員クリーンな政治家”だとまでは言い切っていないので、誤解なきよう。

それでは、今回の閣僚をどういう風に選んだか、総理の気持ちになってお答えしよう。

総理は安倍晋三氏が確実だ。理由は、みなさんのほうがよくご存知だろう。

総務大臣の古屋圭司氏は、安倍首相と同じ成蹊大学出身。郵政造反組で、“復党組”である。
成蹊大出身者の政治家は自民党内では安倍氏と古屋氏のみで、安倍首相はそういう“縁”を大事になさる政治家だから、ここは思い切って起用させていただいた。

法務大臣には谷垣禎一氏。“冷遇”されている谷垣派の会長であり、安倍首相とは昨年、総裁選で争った相手だ。
会長である谷垣氏が重要ポストで入閣することで、挙党一致大勢をにんまりマークでアピール。
谷垣氏を法務相にしたのは、単に谷垣氏が法学部出身だからだ。閣僚人事はお気楽なもんである。

外相、文科相などの経歴を持つ町村信孝氏が外相として入閣。
アジア外交にもしっかり配慮しつつ、機軸はやっぱり日米同盟。派閥のほうは中川秀直幹事長に禅譲で、森喜朗元首相もご満悦。
安倍首相も、せめて外相くらいは気心の知れる町村派の人間にやらせたい。

財務相には、派閥でクーデターを起こされ会長職を引き摺り下ろされても、党総務会長として安倍首相を支えた丹羽雄哉氏。
「丹羽氏が経済閣僚」というのはFNNの取材から頂戴したが、庭には二羽丹羽雄哉がいるということで、ご勘弁を。(一羽いるだけで十分か)

文科相に保利耕輔氏、というのはこちらの記事を読んでいただければ、なんとなく納得していただけるかなと思う。

「年金記録漏れ」問題に当たる厚労相には、河野太郎氏。
1999年の自民党バーチャル総裁選で、安倍首相は、塩崎恭久氏、河野太郎氏、石原伸晃氏、高市早苗氏と争った。
第一次内閣では塩崎氏と高市氏を入閣させた。だから、第二次内閣では残りの2人を入閣させる。
安倍首相とは、そういう“縁”を大事になさる方なのである(ちなみに、バーチャル総裁選では塩崎氏が総裁に選出された)。

農水相には津島派の大物、笹川尭氏。入閣の噂が絶えない笹川氏だが、一応閣内における“ご意見番”的存在として、安倍首相も、若干不服ながらも笹川氏を入閣させた――とは、私の右脳の弁。

経産相に就任するのは、二階俊博氏。これはあまり自信がない。
毎日新聞の記事に影響されて二階氏を入閣させてしまったが、「あえて二階氏」というほどの理由はなし。

国交相に公明党・冬柴鉄三氏というのは、誰も異論のないところ。公明枠に首相の意図は働かない。

環境相の高村正彦氏は、こちらの記事を参照した。洞爺湖サミットに向けて、「クールアース50」政策の旗振り役となるであろう。

防衛相は、結局、小池百合子氏留任。私はそう見た。

官房長官は、本命通り、菅義偉氏が就任。安倍首相にとっては、「顔を見ると安心できる政治家TOP10」にランクインしているであろう菅氏のような人の存在がなければ、安心して内閣の運営など出来ない。
拉致問題担当相も兼務させる可能性が高い。

防災担当相には、参院の要望通り矢野哲朗氏。今回、参院枠は1人減って、最終的には入閣者1名のみということになった。

金融・再チャレンジ担当相には、昨年の総裁選時、安倍氏に密着して行動をともにし、民放各局を付いて廻った佐藤ゆかり氏。
“縁”を大事にする政治家、安倍晋三氏にとっての「イマイチ相性の合わない政治家TOP10」ランクイン者だが、「一応、金融のプロだし…」ということで、入閣させてしまうことにした模様だ。

経財担当相は八代尚宏・国際基督教大学教授。経済財政諮問会議の民間委員を務める。それ以上は聞かないで。

安倍改革の本丸(とすべき)「公務員改革」に取り組むのは、バーチャル総裁選の時からの同志、石原伸晃幹事長代理。
場合によっては、丸川珠代氏入閣という可能性もあると思われるのは、この方の後光が射しているから。

イノベーション担当相には、伊藤達也元金融相。完全に“勘”である。
個人的な私の好みで、入閣していただいた。でも、津島派の中では、安倍首相の好きそうな人材だとは思う。


昨年9月の第一次内閣組閣時、私は「“安倍人事”の面白み成分は、誰(Who)を起用するかではなく、どこ(Where)に配置するかだ」と書いた(詳しくはこちら)。
つまり、中川昭一氏を経財閣僚に起用すると思ったら、政調会長に配置したり、石原伸晃氏を官房長官に配置するかと思ったら、党幹事長代理に就任させたりと、“誰”のサプライズはなくとも、“どこ”のサプライズを起こす人なのだ。安倍首相は。

今回の組閣のキーワードは、“縁”。
ミドリではなく、エンだ。
「ミドリ」といえば、緑資源機構の問題も気になるところだが、そういうことを考えると、N氏の入閣はやっぱりないかもしれない。

さて、予想したはいいものの、当たるかどうかは別問題。
恥を覚悟で“人事予想”を発表した私を、誰か評価してあげてもいいんじゃないかしらん。

ちなみに、入閣がありえそうだが、今回省かせていただいた方々は以下の通り(順不同、敬称略)。外した理由は色々ある。
衆=高市早苗、森山眞弓、丸川珠代、河村建夫、中川昭一、小渕優子(※出産のため)
参=泉信也、吉村剛太郎、舛添要一、山谷えり子、中山恭子


<余談>

本当にどうでもよい話だが、私は、この地球上に存在する、数少ない「小泉孝太郎 首相待望論者」のうちの一人である。
というよりも将来的に、例えば20〜30年後、孝太郎氏が首相に就任することは確実だと断言できるのだ。

孝太郎氏は、日に日に、父・純一郎氏と同じ色をしたオーラを帯びてきている。先日、『オーラの泉』(テレビ朝日)を2〜3秒チラ見して、そう感じた。
「DHC for Men」のコマーシャルに出演しているのも見たが、そう遠くもないが近いわけではない未来に、“小泉孝太郎首相”が誕生するのは間違いないだろう。
なお、孝太郎氏はいかりや長介氏(故人)の“最後の弟子”である。

水野真紀さんが後藤田正純衆院議員の奥様になられるような、このご時世である(だいぶ前の話か)。
永田町の常識は、世間の非常識なのだ。(C)小泉純一郎

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2007年08月18日

結果は“引き分け”…コイケとモリヤの11日間

防衛省を舞台にした迷走劇が、ひとまず終演した。

防衛次官 生え抜き増田氏昇格 防衛相が「西川氏」案断念

 政府は17日、正副官房長官による「閣議人事検討会議」を開き、混乱が続いていた防衛省の事務次官人事について、9月1日付で守屋武昌次官(62)を退任させ、後任に同省生え抜きの増田好平人事教育局長(56)を充てることを決めた。小池百合子防衛相は警察庁出身の西川徹矢官房長(60)を後任とする考えだったが、安倍晋三首相は17日中の決着を小池氏に指示、人事に反発していた守屋氏を退任させるかわりに西川氏起用を断念することで収拾した。28日の閣議で正式に決定する。

 閣僚の人事方針が官僚の反発で覆るのは異例で、11日にわたる迷走劇は安倍内閣の危機管理能力の欠如を改めて露呈した。今回の一件で小池氏の省内掌握の不足も指摘され、改造人事での処遇も焦点となる。
 小池氏は、在任4年を超えた守屋氏を退任させ後任に西川氏をすえる方針だった。だが、人事案を事前に聞かされていなかった守屋氏が猛反発し、後任を自ら推す生え抜きの山崎信之郎運用企画局長(60)に差し替えるよう求め、激しく対立していた。
 安倍首相は17日朝、小池氏に早期収束を指示。結局、小池、守屋両氏とも後任として推していなかった増田氏を充て、痛み分けとすることで双方とも妥協。閣議人事検討会議で増田氏起用を内定し、的場順三官房副長官が同日午後、守屋氏に防衛省案として提出させた。75年防衛庁入庁の増田氏は守屋氏よりも4期下で、異例の抜てき人事となる。
 首相官邸では塩崎恭久官房長官が小池氏の人事の進め方に反発、首相も当初は事態を静観する姿勢を示すなど、27日の内閣改造後に決着を先送りすることも検討した。しかし、小池氏が携帯電話で人事を守屋氏に伝えようとしていたことを自ら明らかにするなど、迷走ぶりが連日報道され、政権運営への影響が無視できない状況と判断し、官邸主導で決着を図った。
 小池氏は17日夕、記者団に後任の増田氏への差し替えについて「このまま迷走が続くことは省にとっても、国にとってもよくないと首相も判断し、その結果として防衛省一体の案にたどりついた」と述べ、首相の関与を強調した。
 異例の次官若返り人事で72年入庁の西川氏ら増田氏より年次の高い官僚は退任する見込みで、省内にも動揺が起きている。【古本陽荘】

 【略歴】増田好平氏(ますだ・こうへい)75年東大法卒、防衛庁入庁。広報課長、防衛参事官を経て06年8月から人事教育局長。東京都出身、56歳。

(18日、毎日新聞)

双方痛み分け、“第三の男”増田好平人事教育局長が新しい事務次官に就任することで決着を見せた、11日間に渡る防衛省での迷走劇。
増田氏は事務次官就任が「次の次」と言われていた人物で、これで一気に世代交代が進むことになる。事務次官就任は、おそらく増田氏にとっても驚きであっただろう。

そもそも、小池百合子防衛相は先月の就任早々、防衛事務次官人事に取り組み、守屋武昌事務次官を退任させるつもりだった。
小池防衛相が守屋次官を退任させ、後任に西川徹矢官房長を据えようとした目的は、
・防衛省を「小池カラー」で染める
・沖縄米軍基地再編問題で沖縄県に配慮を見せる

というものである。

本来、2年で交代するのが常識の事務次官であるが、守屋事務次官は4年を超える長きに渡って事務次官を務め続け、防衛省内では「天皇」とも「帝王」とも呼ばれていた。
秋の臨時国会では、政府・与党にとって、テロ特措法延長が1番目の課題となるが、守屋次官は「俺じゃないと、秋の国会は乗り切れない」と、事務次官を変わらず務めるつもりだった。
小池防衛相にとって、「天皇」を退任させることは省内向けに権力の大きさを誇示することになり、首相官邸に対しては「次も私が防衛相よ」とのアピールを最大限示すことになる。

かねがね沖縄県は、米軍基地再編問題で県の姿勢を考慮しない守屋次官にいら立っていた。
沖縄県の仲井真弘多知事と小池防衛相との間に、事前の“密約”が結ばれていたのではないかとの憶測もあるが、真偽のほどは定かではない。
しかし、小池防衛相が小泉内閣で沖縄・北方相を務めていた時代から、小池防衛相と仲井真知事の関係が密接であることは事実である。

7日(火)朝、毎日新聞に「守屋次官退任へ」という記事が掲載されたのを受けて、守屋氏は小池防衛相に抗議。後輩でもある西川氏には、「恥を知れ!」と怒鳴りつけた。
そして、自民党国防族として有名で、以前から深い関わりのあった山崎拓前副総裁に対して「続投させてもらえるよう、お計り下さい」との旨のメッセージを伝えた。
早速、山崎前副総裁は記者団を前にして、「小池氏は防衛相に適役ではない」と発言し、今なお小池防衛相への批判を続けている。
この山崎前副総裁の発言に呼応するかのように、“盟友”加藤紘一元幹事長も「小池防衛相と塩崎恭久官房長官は双方とも辞任すべきだ」と、記者団に述べている。
この加藤氏の発言は、ストレートな小池防衛相批判は出来ないとの判断から、塩崎官房長官にも辞任を求めるという“おまけ”付きの批判発言であった。

小池防衛相が今回の“防衛省の乱”で戦った相手は、何も守屋氏だけではない。もう1人が、塩崎恭久官房長官である。
昨年9月から防衛相就任まで、小池氏は「安全保障担当」の首相補佐官として、コンディ・ライス米国務長官らとの関係を深め、日本版NSC創設のための作業などに力を注いだ。
昨年11月、首相補佐官として渡米した小池氏は、スティーブン・ハドリー米大統領補佐官と会談し、「あなたのカウンターパート(対応相手)は私です」と話したが、これに反発したのが日本にいた塩崎官房長官だ。
小池氏が自身がハドリー補佐官のカウンターパートとしたことに憤激し、塩崎官房長官はハドリー補佐官に「あなたのカウンターパートは(小池氏ではなく)私です」と、わざわざ電話を入れている。
この時から、小池氏と塩崎官房長官との関係はギクシャクとしたものとなり、嫌な緊張感を持った関係=“冷戦”となった。

安倍晋三首相は当初、この防衛事務次官人事をめぐる騒動には“静観”する構えだったが、小池防衛相も守屋氏もお互い譲歩の姿勢を見せず、これ以上の混迷が続けば安倍内閣全体の支持率に直結する問題だと認識。
“重い腰”を上げ、安倍首相の「ツルの一声」により増田氏が新事務次官に就任するということで、何とか問題を収束させた。
守屋氏と増田氏は決して良好な関係であるとはされておらず、守屋氏としても、増田氏の事務次官就任は“渋々”認めなければならないものだというのが、本音だ。
小池防衛相にとっても、守屋氏の人事案を通させなかったとはいえ、結果的には自身の人事案も採用されなかったわけだから、その心中たるや複雑なものであろう。

まるで防衛相と事務次官が同格であるかのごとき今回の人事をめぐる騒動では、守屋氏の度を越した対応にも批判が集まっている。
ある閣僚経験者は、「大臣が決めた人事を、首相官邸を巻き込んで覆すなんて、一官僚に許されるようなものじゃない」と、守屋氏を批判した。
いかに守屋氏の存在が防衛省内において大きなものであったか。守屋氏は“立つ鳥、後を濁す”かたちで、自身の存在感を最大限アピールして、官僚としての人生に幕を下ろしたとも言えよう。

今後焦点となるのは、27日の内閣改造で、小池氏が防衛相に再任されるかどうかだ。
久間章生前防衛相の“しょうがない”辞任による就任で、小池氏はまだ2か月間しか防衛相をやっていない。だから、いくら内閣改造とはいえ、この時期で変えるのは本来ありえないことであり、変える必要性が生まれてくるのは問題が起きた場合のみである。
言わば、今回の“防衛相の乱”が「問題」とまで呼ぶのにふさわしいものなのか否かということになるが、国民的人気も高いとされる小池氏をいとも簡単に切れないのが、安倍首相の実情。
仮に内閣改造で変えられてしまった場合、小池防衛相にしてみれば「自ら撒いたタネ」で自らの首を切ることになるのだから、この守屋氏や塩崎官房長官との抗争は一体何だったのかという話になる。
自分が防衛相として今後の仕事を良好にやっていくために謀った計画によって、防衛相を変えさせられてしまっては本末転倒であり、いくら中東情勢に明るい小池防衛相とはいえ、このような“自爆テロ”で死んでしまっては実も蓋もない。

小池防衛相は「政界の渡り鳥」とも形容される政治家であるが、そういった批判に対しては「私が変わったんじゃなく、周囲が変わったのよ」と笑顔で反論してみせる。
野田聖子元郵政相が完全に政治家としてのオーラを失った今、今、一番総理の座に近い女性政治家が小池防衛相であることには、誰も異論はないだろう。私も、小池防衛相が総理にならなければ、当分の間「女性総理」は生まれないだろうと思っている。

それにしても、今回の騒動は小池防衛相にとっては“黒い歴史”となってしまい、イメージも大きく損ねてしまった感がある。
これで、27日の改造人事の重みが40ポンドぐらい重くなったことだろう。問題は、それを重いとみるか、軽いとみるかだ。

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2007年08月17日

痴態をさらした、神奈川「民主党」議員の男と女

2議席獲得まではよかったが、どうやら2人とも問題を起こしてしまったようで。

<水戸参院議員>選挙カー事故で書類送検 バイクの女性けが

 参院選神奈川選挙区で初当選した民主党の水戸将史参院議員(45)が選挙運動中に、開けた選挙カーの助手席ドアにバイクが衝突する事故を起こしたとして、神奈川県警保土ケ谷署は17日、重過失容疑で横浜地検に書類送検した。
 調べでは、水戸議員は7月18日午後0時50分ごろ、横浜市保土ケ谷区岩間町の市道交差点で、乗っていた選挙カーの助手席ドアを開け、左後ろから走って来た同区内に住むパート女性(37)のバイクと衝突した疑い。女性は首に軽傷。同署は選挙カーの男性運転手(58)も、自動車運転過失傷害容疑で書類送検した。
 水戸議員は調べに、「信号待ちの間に車を降りて支援者と握手しようと思い、確認せずにドアを開けてしまった」と供述している。
 水戸将史参院議員は17日、選挙期間中の交通事故で書類送検されたことについて「私自身深く反省し、おわび申しあげる。被害者の方には誠心誠意の対応をする」とするコメントを発表した。

(17日、毎日新聞)

現職の国会議員が刑事事件で書類送検されるというのは、異例のケースだと言えるだろう。
理由はどうあれ、他者にけがを負わせることは容認されるはずもなく、水戸将史参院議員は事の重大さを改めて認識してほしい。

しかも、産経新聞の報道によると被害を受けた女性は“全治2週間”の怪我だという。
もちろん、水戸議員は傷害行為を故意にやったわけではないだろうが、責任を強く感じてもらわねばなるまい。
選挙カーの運転手の男性についても同様のことが言える。バックミラーやサイドミラーで後方をしっかり確認すべきではなかったのか。

たしかに一瞬の気の緩みかもしれないが、選挙中はまさに候補者とその陣営にとって、生命を賭けた戦いの期間なのである。選挙中の不祥事や失態は、候補者にとっていつもの10倍もの悪いダメージとなるのだ。
水戸議員には“政権交代”を訴える前に、速やかに、選挙カーの運転手の交代を行っていただきたい。

さて、神奈川選挙区といえば民主党が2議席を獲得した選挙区であり、水戸議員以外のもう1人の議員は誰かといえば、牧山弘恵参院議員だ。
先日お伝えしたように、牧山議員は、生放送のテレビ番組で“公選法違反”の事実をカミングアウトした人物である。
有権者に対して“正直”であるところには好感が持てるが、政治家にとっての“危機管理”というものを考えた時、今回のような話はいただけない。

結果、牧山議員の発言は、多くの疑惑を呼び、批判を受けることになった。
そして牧山議員は、今月7日、謝罪文を出した。

「選挙活動と政党活動を混同してしまい、軽率な発言をしたことについて、ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。今後、議員として皆さまのご期待に応えるよう、全力で取り組んでまいります」
(抜粋)

要は、「牧山議員本人が公選法に無知だった」という言い訳であるが、そのような人物が当選してしまったのは、まさに神奈川県民にとって悲劇だろう。
牧山議員の“発言”が事実だろうが、“釈明”が事実だろうが、どっちにしろとんでもない話である。

他人の批判をするのは結構だが、そういう自分はどうなのか。
神奈川選挙区選出の民主党議員2名には、そのことを深く自問していただきたい。


※話題となっている防衛省の事務次官人事については、後日まとめて書かせていただこうと思う。

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タグ:民主党
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2007年08月16日

打倒亀田! 内藤大助の“男意気”

ついに、亀田大毅が“日本人”と戦うことが決まった。

<ボクシング>内藤の初防衛戦は亀田大と 10月11日に

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者、内藤大助(32)=宮田=の初防衛戦が10月11日、東京・有明コロシアムで同級15位、亀田大毅(18)=協栄=を相手に行われることが16日、協栄ジムから発表された。世界初挑戦の亀田大が勝てば18歳9カ月5日での世界王座獲得となり、井岡弘樹(グリーンツダ)がWBCミニマム級王座に就いた時の18歳9カ月10日を抜き、世界王座獲得の国内最年少記録を更新する。兄興毅(協栄)は世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級前王者で、日本初の兄弟世界王者の記録もかかる。
 会見した亀田大は世界初挑戦に「うれしい。ついていると思う。最年少記録は狙っていなかったが、おれが急激に成長しすぎただけ」と喜びを表し、内藤戦に向けて「パンチ力はおれの方が全然ある。力でねじ伏せるだけ」と豪語した。父史郎トレーナーも「内藤はボクシングが特殊で(対応が)難しいが、大毅はパワーのボクシングをやればいい」と強調。内藤陣営は会見を欠席した。
 金平桂一郎・協栄ジム会長によると、両者のファイトマネー総額は2億円を超し、日本選手の試合では興行落札額が3億4000万円だった薬師寺保栄(松田)―辰吉丈一郎(大阪帝拳)のWBCバンタム級王座統一戦(94年12月4日)に次ぐ興行規模になる見込み。戦績は内藤が35戦31勝(20KO)2敗2分け、亀田大は10戦10勝(7KO)で、11戦目で世界王座を獲得すれば国内歴代5位となる。【来住哲司】

(16日、毎日新聞)

当初は長男・興毅選手と戦うかとも言われていた内藤大助チャンピオン。結局、内藤に挑むのは次男・大毅選手になった。

内藤は先月18日、WBC世界フライ級チャンピオンの座を賭けた3度目のチャレンジを行い、見事、悲願のベルトを自分のものにした。
このマッチは、当初予定されていた地上波テレビ局が中継を直前になって取りやめ、スポンサーもつかない状態で、マッチそのものが開催できるかどうか危ない状況になってしまった。
しかし、内藤は会見で「スポンサー募集」のPRを行い、結果、ドン・キホーテがスポンサーに就き、中継はTOKYO MXTVが担当。マッチは開かれた。

私は昨年“亀田3兄弟”をバッシングしたが、プロボクシングの世界に詳しいわけではない。
失礼ながら内藤の存在も知らなかったのであるが、今回、「内藤VS大毅」が実現するということで色々調べてみたら、内藤は何とも“プロフェッショナル”なボクサーであることが分かった。

まず、公式ホームページを見てみると、内藤の勇姿の映える写真の下に、「サイトをご覧の皆様へ」ということで、こんなことが書いてあった。

サイトをご覧の皆様へ

世界王者より、サイトをご覧の皆様へ感謝を込めて下記コメントがありました

みなさんたくさんの書き込みありがとうございます。
お蔭様で世界チャンピオンになることが出来ました。
ホント奇跡起こったもんだと思ってます。
本当に皆さんの応援があって今の自分があるのだと思います。
こんな自分を応援してくださってありがとうございます!
とりあえず一休みしてからまた練習に励みたいと思います。
ありがとうございました。

2007年7月19日 15時37分コメント

この文章のすぐ下に「無断転載はお断りします」と書いてあるのだが、あまりにも感激したので、全文引用してしまった。

これだ! これである。
「皆さんの応援があって今の自分がある」というこのファンへのストレートな感謝の言葉こそ、私の待ち望んでいたものなのだ。
こういう嬉しい言葉を言ってくれるのならば、ファンの成り甲斐があるというものだ。

ホームページの「写真館」というページを見てみると、鮮明な写真で過去の戦跡が伺える。
写真を見ると、スーツ姿も、月刊誌『WiLL』裏表紙の外国人男性モデルみたいな感じで、なかなかダンディに決まっているし、幼き愛息がいることも分かった。
もうとにかく、写真の一つひとつから「人間らしさ」「真の男らしさ」が伝わってくるのである。
また、「写真館」のページでは、写真一枚一枚の下にコメントが書かれているのだが、対戦相手に対する深い敬意を十分に感じられた。
「あいつはチキンや」などと下品な言葉を吐いてばかりのどこぞの誰かさんとは違い、“人間が出来ている”。

内藤という男にさらに興味が湧き、より情報を求めてwikipediaを見てみると、こんなことも書いてあった。

2002年4月19日、タイでポンサックレック・グラティンデーンジムのWBC世界フライ級王座に挑戦し、世界フライ級タイトルマッチ史上最短の1R34秒KO負けを喫する。このKO負けが原因で、内藤は「日本の恥」「日本に帰ってくるな」とまで言われるほどの批判を浴びる。しかし、復帰戦をKOで飾ると、その後も菊井徹平を下すなど順調に勝ち進みランキングを上昇させ、評価を高めていくことになる。

これを読んで、内藤が“最短男”というあだ名を持つ理由を知ったのであるが、このエピソードもなかなか聞くものを感激させるではないか。
冷たいバッシングを浴びるシチュエーションは私自身も熟知しているつもりなので、なおさら感情移入してしまう。
批判を受けても、あきらめず、再び王座獲得に向け進んでいくところは、きょう、発生から1か月を迎えた新潟中越沖地震で住宅が全壊し、「一からやり直すか」と寂しいながらも覚悟を決めた50代の男性の姿(テレビ東京『速ホゥ!』きょう放送分より)を想起させ、胸を熱くしてしまった。

人間生まれてきたのなら、せめて他人に敬語を使えるぐらいの人間にはならなくちゃ、もったいないし、みっともない。
これは最近特に感じられるのだが、我々人間一人ひとりは、赤の他人だろうが何だろうが、他人様によって支えられえているのだ。
私一人がここまで成長して来れたのも、多くの動植物の生命を殺し、それらを栄養として摂取し、多くの人々に迷惑をかけながらも、多くの人々から支援を受けて来たからなのだ。
いわば、私という一人の人間がここまで生きて来られたのは、多くの人間と動植物の犠牲の上の結果なのである。
私一人がここまで生きるために、私はどれだけ多くの人を殺してきたことだろうかと思う。

一人ひとりの他人に対する敬意を持つことが、いかに大事なことか。
一人の人間の生命を尊ぶことは、一人ひとりの他人に敬意を示すということであり、そうなれば、自然と言葉遣いも敬語になってくる。
どういう時に、どういう具合で敬語を発するべきか判断することも、社会に出て初めて、恥をかきながらも身に備わっていく能力だ。
どんなに腕力や技術力に長けていても、他人を思いやる気持ちを持つことが出来なければ、横綱になる資格もなければ世界チャンピオンになる資格もない。
ファンに感謝し、対戦相手に敬意を示す――。これぞあるべきプロボクサーの姿だ。

他人を思いやることと、勝負事に負けることは違う。私が言いたいのは、まさにその点なのだ。
「児童の差別をなくしましょう」と、運動会で競争の“順位”を決めない小学校が増えているというが、こういうことを言う人たちは、その点を理解出来ていないのではないだろうか。
また、先日ブログで取り上げたように、人殺しが良くないからと言って『桃太郎』のオニと桃太郎が最終的に手と手を結ぶようなストーリーに改ざんするというのは、子供を教育する観点から言えば、善悪の判断を出来ないようにさせることであり、むしろ教育に悪いのではないか。
『水からの伝言』などというものもそうである。水に「ありがとう」という言葉を掛けたら、綺麗な形の結晶が出来る(また、「戦争」「死ね」などの言葉を掛けると、崩れた形の結晶が出来る)ということを、少なくない数の教師が、小学校の「道徳」の時間で子供たちに教えているそうだ。
言葉に水が反応することなどありえないということは、何も「物理学の原理」などという言葉を持ち出さずとも、人間ならば常識で分かることであり、そういった誤った事実を公然と教える教師がのさばる限りは、“学校の先生も大変だ”などという意見には、到底耳を傾けられない。

もう一度言う。他人を思いやることと、勝負事に負けることは違う。
それが分からない人が多いから、いつまでも“偽善”は繰り返され、容認され続ける。
「障害者」という用語を「障がい者」に書き換えるよう推し進めることは、決して他人を思いやることなどではないのだ。

率直に他者に対する敬意を持ち、人間としての哲学があり、そして、その上で“強い”。
そういう内藤大助の男意気に、惚れた。言葉を言い換えれば、ファンになった。
内藤には、何が何でも対大毅戦で勝利を飾ってほしい。勝負は、勝たなければ意味がない。

…こう書くと、「負けた側にも努力のプロセスがあり…」と反論する人がいるのだからたまったものではない。
そういう意味でではなくて、私は、内藤へのエールという意味で、“勝負は勝たなければ意味がない”と書かせてもらう。



さて、今日のぶら下がりで、安倍晋三首相はこんなことを言っていた。

安倍首相、国内最高気温を記録したことについて「連日暑いですね」

安倍首相が16日午後、40.9度と国内最高気温を記録したことについて、「連日暑いですね」と述べた。
安倍首相は「(きょうも暑かったですね)そうですね。連日暑いですね。(岐阜では40.9度を記録したが?)ビール好きな人にとっちゃ、ビールがおいしいんでしょうけど、わたしは飲みませんから。ただ、暑いだけですね」と述べた。
安倍首相は17日に公邸を出て、夏休みに入るという。

(16日、FNN-NEWS.COM)

「私はただ暑いだけ…」という件は哀愁の漂った言い回しだったので、思わず私は笑ってしまった。
私が求めていたのは、これである。
小泉純一郎前首相は、「感動した」など主観的なフレーズを多用し、自らの内心を白日の下にさらすことで、国民からの熱狂的な支持を受けた。
安倍首相も、是非とも「暑い」でも「眠い」でも「今朝、妻と喧嘩した」でも何でもいいから、心に思った安倍首相の“素の気持ち”を出してもらいたい。
一国の総理に対して失礼な物言いになってしまったら申し訳ないが、いくら安倍首相がカメラ目線を続けても国民に語りかけている感が薄かったのは、安倍首相のしゃべりっぷりが“人間”っぽくなかったからではないだろうか。
“チーム世耕”はもういいから、安倍首相本人の本音を出してほしい――。多くの国民は、そう思っている。

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2007年08月15日

パール判事が残した“平和への遺言”

60年以上前の夏、今日のような蒸し暑さの中、彼らは死して行った。

首相、高村元外相・保利元文相の入閣検討

 安倍首相は14日、次の内閣改造で、自民党高村派会長の高村正彦・元外相(65)と無派閥の保利耕輔・元文相(72)を起用する方向で検討に入った。

 首相は、27日に予定する内閣改造で、「人心一新」を図る考えを表明している。閣僚経験が豊かで政策に精通した党内の実力者を起用することにより、政府・与党の結束を固め、政権を立て直したい意向だ。

 衆院当選9回の高村氏は、外相、法相などを経験している。来年7月に、地球温暖化対策での「ポスト京都議定書」の枠組み作りが大きな議題となる北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)を控える中、首相は高村氏を環境相に充て、議長国として各国との調整に当たらせる意向ではないかという見方が出ている。

(15日、読売新聞)

高村派は“主流派”に分類される派閥であり、会長である高村正彦元外相を閣僚に任命することは結構なのだが、“非主流派”とされる派閥にも配慮した人事を行わないと、党内から批判の声が上がることは必至だ。
ただ、逆に言えば、高村氏を閣僚に任命するということは、「ただでさえ従来の“主流派”の優遇を続けるのですから、“非主流派”とされる谷垣派や古賀派、山崎派などにも配慮して人事を行います」という意思を示しているともいえる。

保利耕輔元文相は2005年の郵政関連六法案採決の際、衆議院で反対票を投じた人物であり、“郵政造反組”として従来通り佐賀3区から無所属で立候補、当選した。
しかしながら、保利氏は衆院・文部科学委員長として、教育基本法改正問題における自民・公明両党間を結ぶ重要なパイプ役とされていて、「『郵政』のみで保利氏を与党から失うのは惜しい」との判断から、自民党への復党が認められた。

いずれもまだ内定した人事ではないが、先日もお伝えしたように、仮に麻生太郎外相、丹羽雄哉総務会長、谷垣禎一前財務相、二階俊博国対委員長、古賀誠元幹事長、そして高村正彦元外相の全員が入閣、あるいは党三役入りした場合、ほぼすべての派閥の領袖が安倍政権下に入り、“主流派”になるということになる。
仮にそうした人事が現実のものとなれば、「うるさ型」の山崎拓元副総裁(毎日新聞の紙面より)も、安倍人事には一定の理解を示さざるを得ないだろう。

自民党が“党内総主流派”のオールスター体制になることは一向に構わないのだが、それで一定期間は党内における求心力を高められるとしても、国民・有権者からの理解を得られるかどうかは別問題である。
安倍晋三首相には、内閣にベテランを迎え、いつか決断する時が来る「解散総選挙」の日に向けて、あるいは「退陣」をするというその日に向けての緻密なシナリオ造りが課題となる。


さて、きょう「8月15日」は、62年前、日本が米国や中国などの連合国軍との戦争に敗れた日だ。

首相「パール判事の話楽しみ」

 安倍晋三首相は14日夕、21日からのインド訪問中に極東国際軍事裁判(東京裁判)で判事を務めた故パール氏の長男と会談することについて、「パール判事は日本とゆかりのある方だ。お父さまの話をうかがえることを楽しみにしている」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 パール判事は、戦勝国が敗戦国の指導者を裁くことに疑問を提起、判事の中で唯一被告人全員の無罪を主張した。パール判事の長男との会談がアジア諸国などの反発を招くのではないかとの指摘には、「そんなことにはならないと思う」と否定した。

(14日、産経新聞)

近年、戦争における社会問題として浮上した「靖国問題」であるが、今年は安倍首相以下、16人の閣僚は終戦記念日の参拝を見送る方針であった。

ところが、きょう午前になって高市早苗沖縄・北方相の周辺から「午後の参拝を調整している」との発言があり、報道によれば午後1時すぎ、高市大臣は参拝を済ませた模様だ。
このほか、小泉純一郎前首相が午前8時すぎに、昨年に引き続いてとなる終戦記念日の参拝を行ったほか、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(島村宜伸会長)も集団で参拝を行った。


62年前の戦争とは、何だったのか。
今なお解き明かされない部分が多い先の大戦の経緯であるが、我が国の国民が被害者となり多くの犠牲者が生まれ、また、加害者となり多くの犠牲者を生んだのは、まぎれもない事実だ。

昨日(14日)夜に放送された『NHKスペシャル・パール判事は何を問いかけたのか』は、見入ってしまうような好奇心の駆られるドキュメンタリー番組だった。

以下、番組内で印象に残った点などを書き留めたい。

・パール判事は、日本に対する親切心などから「無罪」との意見を出したのではなく、あくまで判事として正しい判断をしようとした。

・パール判事が「東京裁判」を問題だとし、被告を全員無罪とした理由
 1)未だ「共同謀議」との理由で裁くことは、国際法の概念においては達していない
 2)裁判憲章における「平和に対する罪」「人道に対する罪」は事後法であり、それで被告を裁くことはおかしい

・東京裁判はマッカーサーによって設置された。

・イギリスは1946年、ニュルンベルク裁判でホロコーストなどを行ったドイツを裁いた。
 この時に「平和に対する罪」「人道に対する罪」によってドイツを裁いた。

・イギリスにとって、ナチスの悪を絶対的に定めるためには、ニュルンベルク裁判を正当化させることが重要だった。
 東京裁判において「平和に対する罪」「人道に対する罪」が否定されてしまった場合、ニュルンベルク裁判も否定されることにつながりかねない。英国は、それは何としても避けたかった。

・鹿児島大学 日暮吉延教授の話
 「マッカーサーは渋々東京裁判を開いた。米単独で裁判を開けないかということを具申していた」
 「裁判の当初から(「死刑」との)判決が確定していたというのは俗論であり、判事間のやり取りを見ると、判決に至るまで流動性があった」

・パール判事の判決書より
 「西洋諸国は暴力によって戦争を決着。日本も満州国建国において同様にいえる」

・パール判事の判事席隣席には、オランダのレーリンク判事(当時39歳)がいた。
 レーリンク判事は、パール判事の出した覚書や発言に影響され、イギリスやニュージーランド、カナダの判事らの“多数派”とは異なる少数意見を提出した。
 (レーリンク判事独自の判決では、実際の判決よりも死刑に処される被告が多かった)

・パール判事の言葉
 「戦争というものは、平和への方法としては失敗である」
 「武力はもはや無意味である」


・2003年に国連国際刑事裁判所が設置された(なお、日本は先日加盟を決めた)
 「人道に対する罪」は国際法として定着。
 「平和に対する罪」は侵略戦争の定義をめぐって今なお議論が続いている。


きょう夕方4時54分〜、テレビ東京『速ホゥ!』ではシリーズ企画の一つとして、広島で“被爆”を受けたピアノについてのエピソードを放送予定である。
戦争は愚劣であり、悲惨であり、多くの人々を殺し、何とか命をとりとめた人にも生き地獄を与える、極めて醜悪なるものだ。
しかし、だからこそ、戦争で何が起きたかという事実、戦争が何をもたらすというのかという戦争の無意味さ、その点をしっかりと総括し、考えないといけない。未来の世代に語り継がなければいけない。

私にはとりわけ、パール判事の「戦争というものは平和への方法としては失敗である」という言葉が印象に残った。「平和を勝ち取る」という言葉の意味について、深く考えさせられた。
我々日本国民は、このパール判事からの“平和への遺言”をしっかりと胸に刻み、21世紀をもうこれ以上戦争のない世紀へとしていかなくてはいけないのではないだろうか。
それが“唯一の被爆国”日本の唯一取るべき道であり、国際社会を率先して恒久平和を創出することこそが正しい道なのだと、私は信じてやまない。

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2007年08月14日

「谷垣副総理」という安倍流サプライズ

派閥をとるか、自分をとるか。

<内閣改造>「二階官房長官」が浮上 谷垣氏も入閣強まる

 安倍晋三首相が27日に予定する内閣改造人事で、官房長官は、塩崎恭久氏に代えて、自民党の二階俊博国対委員長の起用が13日浮上した。二階氏は野党側にパイプを持つことから、参院での与野党逆転に伴う国会運営に首相官邸がにらみをきかせるのに適任とみられている。また、谷垣禎一前財務相に重要閣僚として入閣を求める公算が大きくなった。福田康夫元官房長官については入閣は求めず、福田氏も固辞する構えだ。

 二階氏は民主党の小沢一郎代表の側近だった時期もあり、テロ対策特措法延長が焦点となる秋の臨時国会で、小沢氏の手の内を知る数少ない存在。参院選で自民党が惨敗した後、首相続投をいち早く支持したことも、首相は高く評価している模様。また森喜朗元首相らが提唱する挙党体制に配慮し、首相は、昨年の総裁選を争った谷垣氏の入閣を求めるとみられる。

(14日、毎日新聞)

昨日(13日)の時点では記者団に対し、「人事は白紙の段階だ」と述べた安倍晋三首相だが、今日の毎日新聞1面には、何とも“サプライズ”な人事構想が掲載された。

また、ほかのメディアの情報によると、谷垣禎一前財務相は“副総理”として入閣するのではないかという憶測も流れている。

谷垣氏ならびに谷垣派は、必ずしも安倍政権に批判的であるわけではない。自民党のシンクタンクである「シンクタンク2005・日本」の「日本政策アカデミー」第5回講演(2006年11月)で、谷垣氏は、

 総裁選挙のときはかなり激しく安倍さんと議論しましたから、メディアは、私が口を開くと「何か批判がましいことを言うんじゃないか」とことあるごとに期待しているようですが、いいことはいいと言わなきゃいけないと思っております。

と、安倍政権に対して“是々非々”の姿勢であることを強調している。
それどころか、この講演で谷垣氏は「アジア外交については大変に見事」とまで安倍首相を評価しているのだ。
谷垣派はたしかに“非主流派”であるが、谷垣派の領袖を閣僚に起用することは、「反安倍」勢力に歩み寄るといったほどのものではない。ただ、「反安倍」勢力の1つの象徴ともいえる谷垣派の会長が政権入りすることで、「反安倍」勢力の勢いが低調となることは考えられる。

二階俊博国対委員長が会長を務める二階グループ“新しい波”は、2003年衆院選の結果、保守新党が自民党に吸収される形となった際に、保守新党に所属していた議員たちによって結成された自民党内の政策集団である。
2005年の郵政解散総選挙では、二階氏の人脈から多くの候補を擁立させ、自派はもとより党全体を大勝に導いた。結果、二階グループの所属議員数が一挙に増え、今や同派は自民党内における一大勢力になったともいえる。
自由党分裂・保守党結党まで、二階氏は小沢一郎民主党代表と行動をともにしてきた。小沢氏の国会運営戦術をよく知る“稀有な存在”だ。
小沢氏の行動が流れを決めることになるであろう秋の臨時国会において、二階氏は重宝されるべき人材。
仮に、報道通りに安倍首相が“二階官房長官”を採用すれば、“小沢対策”として二階氏が腕をふるい、首相官邸主導の国会運営が展開されることになるだろう。“ホワイトハウス型”の官邸主導政治を目指した安倍首相の希望が、参院選における自民党惨敗の結果、現実のものになるというのは、何とも皮肉だ。

ところで、現内閣には「副総理」はいない。というより、本来、森喜朗内閣時代に「副総理」制は廃止されたはずなのだ。
2000年、当時の小渕恵三首相が脳梗塞のため緊急入院。小渕首相の意識不明状態が続く中、内閣は「政治に空白を作ってはならない」ということで、早急に“ポスト小渕”を検討した。
もしここで小渕内閣に“副総理”がいたのであれば、その人物が小渕首相の不在時に首相の職務を代行することになったのだが、“副総理”制は採用せずとも構わない任意性のもので、小渕内閣では“副総理”は設けていなかった。
話し合いの結果、当面の間は、当時の青木幹雄官房長官が“臨時首相代理”として内閣を指揮することになった。
その後、“病床の小渕氏からの直々の要請”ということで、当時の森喜朗幹事長が首相に就任したのであるが、この時のように、“副総理”を設けていない時に急に首相が不在となったら対応出来ないということではいけないということで、森内閣の時代からは、あらかじめ“首相代理”の順位を閣内で決めることにしたのだ。
この慣行は小泉内閣、安倍内閣にも踏襲され、現内閣では麻生太郎外相が“ナンバー2”につけている。

改造人事の話に戻るが、森元首相は、12日(日)朝、『報道2001』(フジテレビ)、『サンデープロジェクト』(テレビ朝日)に立て続けに出演し、番組内で「古賀誠元幹事長の力は大変なものだ」と、古賀派会長・古賀誠元幹事長起用の必要性に言及した。
安倍首相が続投を決意したことに対する感想を記者団に求められると、古賀氏は「進むも地獄。退くも地獄」と淡々と言い放ち、安倍首相続投を支持するともしないとも明言していない。

仮に今回の内閣改造で、谷垣氏や谷垣派の議員が入閣した場合、微妙な情勢となってくるのは“大宏池会”構想だ。
このブログでは“大宏池会”あるいは“中宏池会”構想の行方について追っているが、仮に、今回谷垣派議員が入閣し、古賀派議員が“冷遇”された場合、本来安倍政権の動きとは無縁なはずの“大宏池会”構想であるが、その実現可能性は極めて薄いものとなってしまう。
谷垣派のみが“主流派”となり、古賀派は相変わらず“非主流派”というようなシチュエーションが生じた場合、古賀氏は安倍政権はもとより、谷垣派に対しても強い不快感を示すことになるからだ。
しかしながら、谷垣派からも古賀派からも人事を採用するということであれば、“党内総主流派”状態が生まれ、「結局のところ『派閥均衡型人事』ではないか」との批判が出てくることは免れない。

“副総理”制が復活したら復活したで、それは名誉職にしか過ぎないものの、新たな火種を生みかねないと思う。
谷垣氏も入閣、二階氏も入閣、古賀氏も要職就任ということであれば、派閥の領袖がほとんど安倍政権のメンバーになるということで、自民党は“挙党一致”体制をたしかに演出することは出来るかもしれないが、そうすると安倍政権内における“内部抗争”が現れた場合、収拾のつかない事態に陥ってしまうことも考えられる。
「進むも地獄。退くも地獄」と述べた当の古賀氏の存在によって「進むも地獄。退くも地獄」状態が生まれているというのは、笑えない冗談だが、とりあえず27日の人事次第で、弱体化してしまった安倍政権の命運が定められることになろう。

ちなみに、上で紹介した谷垣氏の講演における発言は、今年6月に発売された『自民党の底力』(成甲書房)という本からの引用である。
この本は、「シンクタンク2005・日本」非公開セミナーにおける講演集で、谷垣氏のほか、小泉純一郎前首相、中川秀直幹事長、武部勤前幹事長、舛添要一参院政審会長、石破茂元防衛庁長官など、そうそうたる顔ぶれの“本音”の講演録がたっぷり詰まったものである。
ぜひこの本を読んで、暑い夏を吹き飛ばしていただきたい。


<余談>

日台関係について

台湾の人気アイドルグループ「F4」が海外向けのイベントで、台湾を「国家」とした発言をしたことで、中国の一部ネットユーザーから批判を受けている。

ここで改めて、私の台湾についての考え方を記述したい。

残念ながら台湾は、現在、国際社会全般的には正確な「国家」として位置付けられておらず、また、日本政府も現段階では国家として認識しておらず、よって国連への加盟も認められていないが、政治体制や経済体制を見ると一つの国家として考えることが妥当であり、また、日台関係を見てみても、民間においては活発な貿易がなされているほか、東京財団の例(※)に代表されるように青少年交流も行われている。

また、台湾は世界の中でも格段の親日国であり、台湾においては、日本流の職務慣行や日本の文化、芸術、娯楽が広く受け入れられている。
昨年(2006年)8月15日における小泉純一郎首相(当時)の靖国神社参拝についても、台湾総督府は参拝支持の姿勢を明確に表した数少ない国家のうちの一つであり、台湾は、政府はもとより台湾国民一般が、日本に対して深い友好感情を抱いている国家でもある。

台湾と国交を遮断したことは、1978年の日中平和友好条約締結においてやむを得なかったことであり、そう遠くない未来に国交を回復することが出来ることを、個人的には強く望んでいる。
同時に、現段階で日台関係をより強固で親密なものとするために、民間主導で、文化交流や若者の交流、さらには相互理解を深めるための各種事業に取り組むことが重要だと考えている。

なお、Record Chinaが報じた記事は以下の通りである。

「バカアイドルよりもバカ」、F4の「国家」発言にネットユーザーから非難の嵐―中国

 台湾のアイドルグループ、「F4」のメンバーが今春、海外向けのイベントで台湾を「国家」と呼んだことについて、中国のネットユーザー達の間で非難の声が拡大している。2007年8月10日、中国現地メディアが伝えた。

 事の発端は今年3月、台湾旅游局から「観光親善大使」に選ばれた「F4」メンバーのジェリー・イエン(言承旭)やヴィック・チョウ(周渝民)らが、日本や韓国に向けて台湾の観光名所を紹介したメッセージにさかのぼる。その際、メンバーらは「僕らの国のために協力したい」「台湾はとてもフレンドリーな国」など、台湾を「国家」と位置づけるコメントを発表。これを見た中国のネットユーザー達から非難の声が巻き起こった。中台間の歴史的な対立関係、台湾の独立問題など政治的な機微に触れる話題だけに、鎮静化するどころか、拡大する一方だという。

 あるユーザーは、「国際的な仕事をする親善大使なら、国際問題に敏感になるべき」と指摘。中には日中戦争問題への無知さから数年前に非難の的になったアイドルのレイニー・ヤン(楊丞琳)の名前を挙げ、「いい年をして、バカアイドルよりさらにバカ」といった過激な内容も見られる。これに対し、ジェリーの事務所では「半年以上も前の出来事を今さら取り上げる理由が分からない。彼らの発言に政治的な意図はない」との見解を示し、謝罪会見の予定はないとしている。(翻訳・編集/Mathilda)

(12日、Record China)


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2007年08月13日

昔のYKK、今の“KING"。 (C)『新報道プレミアA』

「反安倍」勉強会が、一つのうねりを生み出している。

安倍首相、麻生外相と内閣改造などについて協議 丹羽総務会長に入閣を打診

安倍晋三首相が、次の自民党幹事長への就任が有力な麻生太郎外相を首相公邸に呼び、内閣改造などの協議を行った。その模様をFNNのカメラがとらえた。
さらに安倍首相が、党3役の1人に入閣を打診したことも明らかになった。
11日午前10時すぎ、自宅玄関に現れた麻生外相は、休日なのにネクタイ・スーツ姿で、やや緊張した面持ちで、愛用の高級外車に乗り込んだ。
普段なら20分程度の道のりだが、麻生外相を乗せた車が公邸に入ったのは40分後で、車を乗り換え、裏口から入る周到ぶりだった。
麻生外相は、12日から2週間の外遊に出る。
すでに、麻生外相の党幹事長起用の意向を固めた安倍首相にとって、27日の人事に向け、顔を合わせて詰めの協議ができる貴重な機会となった。
密談は1時間半に及んだ。
そんな中、麻生「次期幹事長」に続く安倍人事構想の「次の一手」、丹羽雄哉総務会長への重要閣僚での入閣の打診が明らかになった。
お盆休みの永田町、政権の起死回生をかけた水面下での人事調整は、すでに本格化している。

(11日、 FNN-NEWS.COM)

きのう放送の『新報道プレミアA』(フジテレビ)では、「反安倍勢力」として「KING」が台頭して来ていると伝えた。

「KING」とは、
 「K」= 小坂憲次前文科相(津島派)
 「I」= 石破茂元防衛庁長官(津島派)
 「N」= 中谷元元防衛庁長官(谷垣派)
 「G」= 後藤田正純衆院議員(津島派)
以上4人のイニシャルの頭文字をつなげたものだという。

安藤優子キャスターは「これを命名したのは我が番組です」とわざわざお断りを入れていたが(同時に、「石川遼選手のことを『サンバイザー王子』と命名したら、一夜のうちに黙殺された」とも話していたが)、なかなか良いネーミングだと思う。番組を見ていた私は、少し悔しくなったほどだ。
また、安藤キャスターは「昔は『YKK』、今は『KING』」とも話していた。

ちなみに「YKK」とは、ご存知の通り、
 「Y」=山崎拓前副総裁
 「K」=加藤紘一元幹事長
 「K」=小泉純一郎前首相
の3人のことだ。
1998年参院選で自民党は今回同様、大敗。その時に時の首相、橋本龍太郎総裁(故人)に辞任を求めた“反乱軍”のことである。

たしかに、かつての「YKK」の動きは「KING」の4人や、前に紹介した「反安倍」勉強会メンバーの動きと重なって見受けられる。
ただ、今回とりわけ特別視せざるを得ないのは、今月27日に確定した内閣改造・自民党三役人事が控えているという状況である。

「反安倍」勉強会は、先日ご紹介したように津島派、谷垣派、山崎派という、安倍首相に“冷遇”されている3派が中心となって結成されたものであるが、中心人物である小坂氏らは、派閥横断型のグループとしたい考えだ。


さて、ここで、この「反安倍」勉強会の目的を、シンプルにまとめてみたい。


1)安倍首相の政策転換

 今回自民党が大敗したのは、必ずしも安倍首相個人の責任によるところではないと私は考えているが、同時にこれまでの政権への不満が一挙に爆発したようなものだと考えている。
 首相は、その職にある者が続投を希望する限り、周囲が辞めさせようとしても辞めさせられないポストであるが、求心力が低下した状態で政権運営をしても上手く行くはずはなく、基本的には党からの支援、もしくは、小泉前首相のような国民からの応援がなければならない。
 安倍首相が総理を続けると言っている以上、「反安倍」勢力に出来ることは、安倍首相の政策を転化させることだ。
 「美しい国」といった国家的テーマではなく、「生活」をテーマにした政策を重視すべきだ、優先順位として高めるべきだ、というのが「反安倍」勉強会の一つの目的であろう。


2)“冷遇”を“優遇”に!

 「成長を実感に!」とのキャッチコピーで今度の参院選を戦った自民党だが、「反安倍」勉強会の真の目的はこの点にある。
 27日の「人心一新」では、いかに安倍首相が「お友達」でない人々を起用するかが問われているが、それはつまり、これまで人事で“冷遇”されてきた津島派、谷垣派、山崎派の“非主流派”が“優遇”されるということにつながる。
 「反安倍」勉強会が「反安倍」勢力の中心的存在として機能し、一つの大きな自民党内における“核”となる。首相にとっての“脅威”となる。そして、安倍首相に対して人材を送り出す集団となる――。それがこの勉強会が設置された真の目的であるといっていいだろう。


3)解散総選挙対策

 早ければ11月にも、もしくは年末にも、と言われる解散総選挙。“政権交代”を目指す民主党としては、一日も早く実施してもらいたい項目だ。
 安倍自民党は参院選で大敗したわけだが、このまま安倍自民党のままで解散総選挙に突入したら、自民党そのものへのダメージはさらに大きいものとなりかねない。何より、イメージダウン状態を持続させることに他ならないからである。
 いつ解散総選挙が行われるかはわからないが、自民党にとって、前回総選挙で大勝した揺り返しとして苦戦となるのは目に見えている。その時に「親安倍」候補として戦うよりは、「安倍首相ではダメだと思うが、自民党公認」候補として戦うほうが、まだ正面からの打撃は避けられる。
 もしものときに備えて、「私は8月頃から安倍首相ではダメだと思ってました」という地元有権者や後援会への“言い訳”を作っておくためにも、また、「安倍自民党を改革する」という姿勢をアピールして結果的に候補自身としてのイメージを向上させるためにも、この「反安倍」勉強会は役割を果たすのではないかと思う。


さて、注目の改造人事であるが、今のところ入閣、あるいは党三役入りが確実視されているのは、上記のFNNの記事にも名前の出ている麻生太郎外相(麻生派)、丹羽雄哉総務会長(無派閥 ※丹羽・古賀派)、公明党枠の冬柴鉄三国交相。
それに、個人的私見だが、小池百合子防衛相(町村派)、額賀福志郎元防衛庁長官(津島派)なども要職に配置されるのではないかと思う。
麻生外相は幹事長就任がほぼ確定。すると、中川秀直現幹事長は派閥(町村派)のほうに戻る。すると、町村信孝前外相と会長を交代し、町村氏は何らかのポストに就く――という考え方が出来る。
“小沢一郎対策”として、長年小沢氏と行動をともにしてきた二階俊博国対委員長の処遇も、一つ、大きな見所だ。党内には、二階氏を幹事長にすべきだとの声も強い。
あとは、舛添要一参院政審会長、山本一太参院議員、片山さつき衆院議員、中山恭子参院議員らの処遇がどうなるかも、個人的には楽しみである。

50人以上とも、100人以上とも言われる「反安倍」勉強会参加者。
FNNのホームページを訪れたついでに「Today's Question」というのを覗いてみたら、「Q. 安倍首相の続投を支持しますか?」との質問だった。
回答結果を見てみると、「はい」が39%、「いいえ」が61%だった。この数字は刻一刻と変わっていくものだろうし、世論調査ほどの意味合いは持たないが、この「安倍続投支持39%」という数字は、今や良いほうの数字だろう。
安倍首相は、どう「人心一新」してもバッシングを受けることになると思うが、もしかしたら内閣改造も次回が「最初で最後」になるかもしれないのだから、ここは思い切って100%希望通りの人事をやってみたらどうだろうかと思う。
もちろん、相手方に断られてしまったら希望通りの人事とは行かないが。

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2007年08月12日

昔話「キジも鳴かずば」からみる戦争と平和

連日、猛暑日が続く。

自民党の参院選大敗を受け、“谷垣副総理”誕生だの、森喜朗元首相は“福田官房長官”を希望しているだの、永田町の夏は今年もむさ苦しい。

政局ネタが中心のこのブログだが、今夜ばかりは「残暑見舞い」というわけではないが、涼しくなるような話をしたい。

2005年11月2日に『まんが 日本昔ばなし』(毎日放送)で放送された、「キジも鳴かずば」の物語である。

「キジも鳴かずば」

これは昔本当にあった恐ろしくも悲しいお話です。

犀川という川のほとりに小さな村がありました。
この村では毎年秋の雨の季節になると、犀川が氾濫して村人たちはたいそう困っていました。

この村に弥平という父親と、お千代という小さい娘が2人で暮らしていました。
お千代の母親はこの前の洪水で死んでしまったのです。しかし2人は貧しいながらも幸せに暮らしておりました。

そしてまた、雨の季節がやってきました。
その頃、お千代は重い病気にかかっていました。貧乏なのでお医者を呼ぶこともできず、父親がお粥を食べさせようとしても首を横にふるばかり。

「おら、あずきまんまが食いてえ。」

あずきまんま。それは、お千代がこの世で知っているたった一つのごちそうでした。
まだ母親が生きていた頃、たった一度だけ食べたことがあるあずきまんまを、お千代は覚えていたのです。
弥平には小豆どころか、一つぶの米さえありません、しかし何かを思い立ったようで、家を出ていきました。

雨の中戻ってきた弥平の手には米と小豆がありました。
弥平は生まれて初めて盗みを働き、地主様の蔵から一にぎりの米と小豆を盗んできたのでした。
そして、お千代にあずきまんまをこしらえて食べさせたのでした。

おかげでお千代は日ごとに元気になり、何日か後には、起きられるまでになりました。
しかし、一方、地主様の家では、米とあずきが盗まれたことに気づき、たいしたぬすみではなかったものの、念のためと言って番所に届けたそうな。

その頃、すっかり元気になったお千代は家の外に出てまりつきをしていました。

「とんとんとん。おらんちじゃ、おいしいまんま食べたでな。あずきのはいった、あずきまんま。とんとんとん。」そのお千代の手まり歌を、近くの畑にいた百姓が聞いていたのです。

それからまた雨が降り続きました。
村人たちは村長の家に集まって相談していました。

「このまんまじゃ、また村は流されてしまうぞ。」
「人柱を立てたらどうじゃろう。」

人柱、それは災害などで苦しんでいる人々が、生きた人間をそのまま土の中に埋めて、神様にお願いするという恐ろしい習慣でした。人柱に選ばれるのは、たいがい何か悪いことをした罪人でした。

「この村にも、罪人がおらんことはねえだで…。」

先日お千代の手まり歌を聞いていた百姓が、弥平が地主の蔵から米と小豆を盗んだことを村の衆に知らせたのでした。

その夜村人は弥平の家に行き、すがるお千代を引きはなして弥平を引っ立てて行ってしまいました。

「お千代、おとうはすぐ帰ってくるで、心配せずに待ってろや。」

そう言って二度とは帰ってきませんでした。

弥平は犀川の氾濫を防ぐための人柱として埋められてしまいました。
たった一すくいの米と小豆を盗んだだけで、人柱とは、と同情する村人もおりましたが、どうにもなりませんでした。

その年、川は氾濫することなく、雨の時期は過ぎ去りました。

お千代は、自分が歌った手まり歌がもとで、おとうが人柱にされたことを知り、声を限りに泣き続けました。
お千代の泣き声は、村人の心に突き刺さりました。

そして、ある日、お千代はふっつりと泣くのをやめると、一言も口を聞かなくなってしまったそうです。
誰に声をかけられても、全く口をききませんでした。

何年か経ち、お千代はすっかり大きくなりましたが、相変わらず誰とも口をきくことはありませんでした。

ある年のこと、一人の猟師、山に入っていきました。そして雉の鳴き声を聞きつけて引き金を弾きました。
弾は雉に命中し、草むらに落ちていきました。
猟師が仕留めた雉を探しに草むらをかき分けていくと、そこには雉を抱いたお千代が立っていました。

「雉よ。おまえも、鳴かなければ撃たれないですんだものを…。」

お千代は自分が手まり歌を歌ったばっかりに、おとうがつかまり、人柱になってしまったことを思い出して、そう、つぶやいたのです。

「雉よ。おまえも、鳴かずば撃たれまいに…。」

猟師はお千代の声を聞いて驚きました。

「おめえ、口がきけただか?」

お千代は猟師には何も答えず、雉を抱いたまま去っていってしまいました。

それから、お千代の姿を見たものは誰もいませんでした。
ただ、お千代がしゃべった最後の一言がいつまでも村人の間に、悲しみとともに語り伝えられたそうです。

この度、どうしてこの物語をご紹介しようと思ったのかというと、J-CASTニュースに、以下のような記事が掲載されていたからである。

「クレヨンしんちゃん」 「鬱な展開」にネットで大騒ぎ

家族向けだったはずの人気マンガ「クレヨンしんちゃん」が、「鬱な展開」になっているとネットで大騒ぎだ。しんちゃんの先生「まつざか梅」の恋人がテロに巻き込まれ死亡。「梅」はウィスキーをラッパ飲みし、涙を流しながら、後を追おうとしている。単行本の最新巻には、死んだネコの上をハエが飛び回る絵、といった具合だ。ネットでは「これテレビでできねえよ」、原作者の臼井儀人さんに対して「残酷だな」などのカキコミも出ている。


「月刊まんがタウン」での「鬱な展開」が波紋を呼んでいる

ネットで騒ぎになったきっかけは「月刊まんがタウン」の2007年9月号。しんちゃんの幼稚園の先生の恋人で接骨医の「行田徳郎」がアフリカで死亡、その死因がホテルで起こったテロ、とい物騒なストーリー。「負け犬」キャラだった「梅」に恋人ができたことは読者から歓迎され、マンガも「梅」と「徳郎」の恋愛ストーリーを数多く描いていた。この号では「梅」はひとけの無い林に一人で入り、ウイスキーをラッパ飲みし、「徳郎さん・・・もうすぐあなたの所へ行くからね」と涙を流すシーンで終わっている。


 ファミリー向けギャグマンガのはずが

「クレヨンしんちゃん」といえば、92年にテレビ朝日系でアニメ化され、ファミリー向けのギャグマンガという印象が強い。それだけに今回のマンガには驚いたファンが多いようで、掲示板やブログを見ると「ショックだ」という感想が相当数ある。「2ちゃんねる」では、「クレヨンしんちゃん(漫画)が鬱展開な件について」などのスレッドが立ち、「祭り」が始まっている。

「ファミリー漫画でこんなんを・・・」
「しかも事故とかじゃなくてテロで死んだのかよ」
「あのお気楽振りは一体どこに言ったんだ」

また、この「鬱な展開」という話題が、07年8月13日発行の単行本「クレヨンしんちゃん」46巻にも飛び火。この巻には、しんちゃん一家が飼っている犬の「シロ」の母犬が、保健所の車で運ばれるシーンが描かれていたり、また、「シロ」が面倒を見ていたネコが死んで、ハエがたかっているシーンも出ていて、「残酷で子供に見せられない」「クレヨンしんちゃんは、どうなっちゃたの?」といった感想が出ている。

J-CASTニュースは「まんがタウン」編集部に取材を申し込んだが、「今回の件につきましてはコメントは差し控えさせてもらいます」と答えた。

(12日、J-CASTニュース)

8月15日が近付いていることもあり、また、先日から戦争を取り扱ったテレビ・ドキュメンタリーやスペシャルドラマが放送されていることもあり、「生きること」の大事さが、今、社会全体で一つの大きなテーマとして浮上しているような気がしてならない。

私の周辺にも、ここ最近、少し前では考えられなかった形での餓死や生活保護制度の問題、孤独死や命を軽視した犯罪など、“生命”にまつわる、憂うべきニュースが飛び込んで来ている。
これが果たして「生活格差」の問題だと断定出来るものなのかどうか分からないが、しかし、我が国が、このままズルズルと、平和主義を放棄した“普通の国”になってしまうのではないかという懸念が、中高年世代に広がっているという話も聞かれる。

私自身は、決して我が国は「侵略戦争の出来る」という意味では“普通の国”になってはいけないと思うし、一部の方が主張しているが、安倍政権が戦争を美化する風潮や戦争を肯定するような動きを誘導しているなどとは、まったく思っていない。
しかし、同時に、先日の「原爆被爆者認定見直し」のニュースを聞くと、「では、今まで“被爆認定申請”を却下され、死んでいった人々にはどのように説明せよというのか」とも思えてならない。

「平和」とは、維持するとか守るとかいう性質のものではなく、築き上げ、勝ち取る性質のものだという言葉がある。
平和状態であった過去の体質を、時代背景や周辺諸国の情勢も変わった今なお、何とか温存させようとすることは、果たして、平和を創ることだろうか。平和を生み出すことだろうか。
「人殺しは良くない」といって、『かちかち山』のサルを殺さないように改編したり、『桃太郎』が最後にはオニと一緒に家に帰るといった話に改編をすることは、決して「平和」を創り上げることなどではなく、表面上だけ、「平和」をごまかしのエキスで上塗りすることだ。
『クレヨンしんちゃん』にしても、過去の平和状態が打ち壊されるようなエピソードが出てきたからといって、読者というのはそれを否定せず、受け止めて行かねばならないのである。
“予定調和”が打ち崩されたことに動転しているようでは、「平和」のバージョンアップは出来まい。

そろそろ、「日本」という患者に嘘を吐き通すことはやめようではないか。
それが患者本人にとって苦痛でも、また、家族の側にとって苦痛でも、「日本」という患者に現在の病名を告知すべき時ではないのか。
「戦争反対」と口で言えば、戦争がなくなるわけではない。周辺諸国の脅威がなくなるわけでもない。
我々にとって大事なのは、事実を知ること、事実を受け止めること、そして、間違った歴史を繰り返さないことの3点だ。
口先だけではいけない。それどころか、「戦争反対」などという言葉を軽々しい気持ちで使うことによって、その言葉の持つ意味が薄まってきている現状である。

『モンティ・パイソンの人生狂騒曲(“Monty Python's The Meaning of Life”)』のオープニングテーマ、“The Meaning of Life”によれば、「我々の存在は、単なるDNAの自己再生過程に過ぎないのか?」ということであるが、人間の生きる意味について考えると、それこそ一生分の時間をかけても答えは出せそうにない。

話は飛躍し、自分でも意外な内容のエントリとなった。
「残暑見舞い」ごときのつもりが、結果的に蒸し暑い文章になってしまって申し訳ない。
それにしても、今夜はことさらに暑い。くれぐれも熱中症にはお気を付けて。


参考:http://plaza.rakuten.co.jp/picco6/diary/20050608/

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2007年08月08日

派閥事情が生んだ「反安倍」勉強会

「倒閣運動ではない」とのおことわりがあるところが、ミソである。

<反安倍グループ>津島、山崎、谷垣派の議員が勉強会

 自民党の津島、山崎、谷垣3派に所属する議員が8日、東京都内で会合を開き、安倍政権の政策に批判的な立場からの勉強会を発足させることを決めた。参院選で大敗しながら安倍晋三首相が続投したことを公然と批判した小坂憲次前文部科学相らがメンバーで、首相に批判的な勢力の受け皿となる可能性もある。
  会合には、津島派の小坂前文科相、三原朝彦、後藤田正純・両衆院議員、山崎派の渡海紀三朗衆院議員、谷垣派の園田博之、山本公一・両衆院議員の6人が出席。これに、山崎派の野田毅元自治相、無派閥の与謝野馨前経済財政担当相が加わる予定で、8人が世話人となって月内に設立準備会を開き、グループの名称などを決めて、発足させる。党内に広く参加を呼びかけるという。
 この日の会合では、「首相は参院選後も『基本的な政策は理解されている』と路線転換を否定しているが、政策面での議論が行われていない」などと批判が噴出。「小泉改革で行き過ぎた市場原理主義の修正」(園田氏)などを提言していくことで一致した。
 3派は、山崎派の甘利明経産相が昨年の総裁選で安倍首相支持に動いた「論功行賞」人事で入閣した以外は、閣僚を出していない。政権と距離を置いており、小坂氏は7日の党代議士会で首相の退陣を求めた。出席者の一人は「反安倍勢力の結集と見られるのは仕方ない。このままでいいのかという思いで集まった」と語った。
 一方、自民党の中堅・若手でつくる改革加速議連(会長・棚橋泰文元科学技術担当相)は8日、参院選の総括について意見交換した。小泉改革を支持する「親安倍」の議連だが、首相の政治姿勢に批判が続出、続投に疑問の声も出た。
 会合終了後、棚橋会長は「小泉さんの前の自民党に戻してはいけないが、説明責任は果たさなければならない。首相が続投するか、しないかは別にして、今回の選挙を受けて自民党が変わらないといけない」と語った。【小林多美子、野口武則】

(8日、毎日新聞)

7日(火)の自民党代議士会では、中谷元元防衛庁長官(谷垣派)、小坂憲次前文科相(津島派)、石破茂元防衛庁長官(津島派)の3人が、安倍首相を目の前にして、首相の退陣を求める意見を述べた。

党内における存在感をアピールし、内閣改造に向け自派PRをする狙いからして、谷垣派の事務総長である中谷氏の発言はまだ分かる。
しかし、いくら“反主流派”とはいえ、党内ナンバー2の「津島派」所属のベテラン2人による「安倍退陣要求」発言の意味とは何なのか。単に、議員個人の考えや信条によってのみ発言されたものなのだろうか。
津島派の2人が「退陣要求」をした背景には、今般の参院選で、津島派所属議員が1名たりとも当選できなかったことがある。
つまり、「歴史的大敗」を喫した自民党の中でも、特に津島派は壊滅的状態にまで陥ったわけだ。

その責任がどこにあるかといえば、安倍内閣、さらには安倍晋三首相にある。自民党が大敗を喫し、津島派候補の当選が0人になったのはほかならぬ安倍首相のせいである。
こうした状況を打破するには、党内ナンバー2派閥の我が派にとって、バランスの取れた改造人事を行え。さもなくば、我が派は団結して“反安倍”となるぞ――。
津島派の思惑はこうしたものであり、小坂・石破両氏による昨日の発言は、こうした「派閥事情」を示した意味合いが強い。

そして、今日の「反安倍グループ結成」である。
現在のところ、この勉強会が、具体的にどういう点について「安倍政治」に反意を抱いているのかは分からない。
しかし、会合後、園田博之衆院議員(谷垣派)は記者団に対し、「倒閣運動ではない。メンバーはタカ派色の強い政治に否定的だ。同じ問題意識の人は集まってもらいたい」と語っており、内政問題のみでなく、「安倍外交」の点についても批判的であるということが分かる。

もっとも、「安倍政治」といっても、安倍首相の基本政策というよりは、安倍首相が続投をしている現状に不満を持っていると捉えるのが素直かもしれない。
さらには、ベテラン議員を中心とした「反安倍」勉強会を派手に結成することで、今月26日(日)の党三役人事、27日(月)の内閣改造に向けて3派の存在感を最大限アピールしたいという意図が伺える。
「反安倍」勢力の象徴的存在として知られる加藤紘一氏(無派閥)が参加していない点を見ると、この勉強会結成は、「派閥事情」に起因する面がよく映える。

毎日新聞の上記事では、今後参加予定となっている与謝野馨前経財担当相だが、他のメディアの取材などによると、「政局的な動きになってきた」として、参加を見合わせる考えを示しているともされる。
与謝野氏は小泉純一郎前首相によって政調会長に抜擢され、その後の内閣でも経済閣僚に起用された人物であり、基本的に「小泉―安倍」改革ラインに賛同的ではある。
しかし、経財担当相終盤になると、谷垣禎一財務相(当時)とともに「増税」も視野に含めた論議をすべきだと主張し、竹中平蔵総務相(当時)や安倍氏らの「経済成長」路線とは対立の構図を見せた感も否めない。
与謝野氏としては、「税制」政策を統一テーマとして、谷垣派主導の勉強会に参加すること自体は乗り気だったのかもしれないが、それが「反安倍」勉強会だと分かると距離を起きたいという心境なのだろうか。

今回の勉強会に、「古賀派」が参加しなかったのは、丹羽・古賀派時代、丹羽雄哉総務会長に近かった鈴木俊一元環境相らの「親安倍」系議員と、安倍政権とは若干距離を置く姿勢の古賀誠元幹事長らの「非安倍」系議員の間に亀裂が生じ、「大宏池会」構想(もしくは「中宏池会」構想)に影響を与えてしまってはいけない――という配慮がなされたからかもしれない。

いくら「反安倍」だと声高に叫んでみても、いつまでも「反安倍」であるわけにはいかない。
先述したように今月末には党三役、および改造内閣の人事があるが、再び「お友達内閣」と揶揄されるような組閣はされないとしても、安倍退陣要求の中、「反安倍」系議員が起用されることはまず考えにくい。
今回結成された「反安倍」勉強会は、内閣改造を意識してのものであるとするならば、安倍首相に対して「是々非々」的な態度でないと意味がない。
「安倍首相、あんたが私たちに近寄ってこなけりゃ、私たちはさらに遠くに行っちゃうよ」という姿勢を上手くアピールすることができれば、この「反安倍」グループの中から閣僚が出ることも、「挙党一致」目的ならばありえることだろう。

つくづくも思い返されるのは、前にこのブログでご紹介したこともあったかと思うが、木村太郎氏の「『政治家ことば』を解読せよ」との言葉である。
政治家は本音を話さない。発言には必ず“裏の意味”がある。そして、それこそが政治家の発言の真意であり、我々取材する側は、常に『政治家ことば』を翻訳しないといけない――という意味だ。
党内で急速に低下してしまった求心力を安倍首相が引き上げるためには、安倍首相が腰を低くして、党内各派閥に一定の配慮を示さねばならない。
しかし、「腰を低く」することと「頭は高く」いることとは必ずしも矛盾しないのであって、安倍首相に求められるのは、党内的にも国民的にも求心力を高めることなのであるが、いかんせん、そのための『ウルトラC』が見当たらないゆえ、今のところ展望されるのは「いばらの道」ばかりである。

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2007年08月05日

空気の読めない小沢シスターズたち

KYとは、「K:空気の, Y:読めない」から頭文字をとった略称を指す。

民主・谷岡氏 HPで当選あいさつ 指摘受け削除 公選法抵触の恐れ

 参院選愛知選挙区で初当選した民主党の谷岡郁子氏のホームページ(HP)に、「今回の参議院選挙で当選させていただきました。『谷岡くにこ』力の限り頑張ります」などとする文書が掲示されていたことがわかった。公職選挙法では、当選あいさつで文書を掲示することを禁じており、谷岡事務所は、県選管から「法に抵触する恐れがある」との指摘を受け、1日夕、文書を削除した。

 事務所関係者によると、文書は当選後、HPを管理する業者の助言を受けて掲載した。事務所側は、「当選お礼は駄目なので、決意表明の文書にしてほしい」と依頼し、文言を業者が作成したという。

 事務所側は「スタッフも『ありがとう』などの文言もないので、問題ないと判断したと思う。慎重を期し、一時、削除した」と説明している。

 県選管では「公選法は、選挙後に当選や落選に関する文書などでのあいさつ行為を制限しており、決意表明であっても抵触する恐れがある」としている。

(2日、読売新聞)

今般の参院選で大勝し、参院では“与党”となった民主党だが、選挙後1週間のうちに、ブログを書く側が困ってしまうほど多くの不祥事を連発している。

まず、愛知選挙区で初当選した谷岡郁子氏の公職選挙法違反疑惑だ。
基本的に、選挙活動をインターネット上で行うことは禁止されていて、各政党、各候補者ともホームページの取り扱いには神経質になっている。
そんな中での谷岡議員の“初歩的”ミスであるが、特筆すべきは、事務所側が出したコメントだろう。
陣営は、ホームページ管理会社の助言を受けて「感謝の言葉」を掲載したというが、これはつまり、選挙スタッフが公職選挙法を把握しておらず、ホームページ上に候補者の感謝の意を示す言葉を掲載するかどうかまで、ホームページ管理会社に任せていたということを、自ら認めていることに他ならない。
ホームページ管理会社に言われるがままに、お礼の言葉を掲載してしまった選挙スタッフの無知さ加減にもあきれるが、ホームページ管理会社に依存しきっていたという実態はもっとあきれたものだ。


公職選挙法絡みで言うと、もう一つ、見過ごせない“問題発言”があった。
これは、現時点ではどこのメディアも報じておらず、youtubeに動画がアップされているのみであるが、本来ならば選挙管理委員会が動くほどの大きな騒ぎになるべきものである。

民主・牧山氏 「法定選挙費用オーバーした」

 先の参院選で初当選した、民主党の牧山弘恵参院議員(神奈川選挙区)は、4日、TBSの情報番組『みのもんたのサタデーずばッと』に「小沢シスターズ」の一員として出演し、選挙期間中に公職選挙法違反をしたと“暴露”した。
 「当選にはカネがかかったか」との○×クエスチョンコーナーの中で、牧山氏はただ一人、マルを掲げた。司会者が「法定選挙費用には収まりましたか」と尋ねると、牧山氏は「やっぱりオーバーしましたね」と発言。その場にいた同党の原口一博衆院議員が「そんなことはない」と、あわてて火消しに入る事態となった。

(拙文)

動画はこちら

このことはどのメディアにも報じられておらず、よってどこにも記事がないので、自ら記事を書かせていただいた。
動画を見ていただければ、牧山議員が確たる意思を持って「法定費用をオーバーした」と発言していることが感じられると思う。
その場にいた原口議員が、「いや、そんなことはない」と慌てて火消しに入ったが、これは仮にそれが事実だと認められてしまうと問題になるからとっさに発言したものであって、「違反をしていない」という証拠があるから「そんなことはない」と言ったわけではない、ということも、動画を見ていただければお分かりになることだろう。
しかし、ここまで堂々と「選挙対策本部の指導の下、選挙違反をしました」と明言する議員がいるというのは、ある意味で“あっぱれ”である。
国会議員として、というより、一社会人として持つべき“危機管理能力”のようなものが欠如していると言わざるを得ないが、これが神奈川県民の「民意」であるのならば、誰も牧山議員を責めることは出来ない。
是非ともTBSテレビには、次回の「NG大賞」特番で、このシーンをノミネート作品の一つに入れていただきたい。


さて、みなさんは相原久美子氏という人物をご存知だろうか。
今回の参院選で176,687票を獲得し、民主党比例代表候補としてトップ当選を果たした人物である。
そして、何を隠そう、自治労本部組織局次長である。
相原氏が大量得票し当選したことは、まさしく、自治労や労働組合、さらには公務員が、民主党の支持母体となっている現状を表している。
JNN系列のMBS毎日放送が29日に放送した選挙特番の中で、相原氏は、「選挙終了後の放映」を条件に、取材に応じている。

インタビュアー 「年金問題は自治労の責任だと。こういう批判がね、大変多いわけなんですけど」
相原氏 「あの当時、労働組合が、職場の改善要求を出して何が悪いと。50分(仕事を)して10分休む。それからそれが、45分して15分休むとかっていう基準値を上回るものを取ったとしても、休んでみんな、寝てたわけじゃありませんから」

動画はこちら

よくもまあ、涼しい顔でこのようなことを言えたものだな、と感じる。
こちらのエントリをお読みいただければ分かるように、「年金記録漏れ問題」は、自治労の強固な組織力の下、社会保険庁の労働組合が「コンピューターに、1日、5000文字しか文字を入力しない」などという業務怠慢を長年に渡り続けてきたからこそ起きるべくして起きた「人災」であり、民間の当たり前の論理から言えば、決して認められるようなものではない。
花田紀凱氏が編集長を務める月刊誌『WiLL』2007年9月号では、石原慎太郎東京都知事が「小沢総理なんてまっぴらゴメンだ」との特別寄稿の中で、次のように指摘している。

 今、年金の問題で騒がれているが、これはまさしく組合の体質の問題だ。四十五分働いて十五分休む。一日にキーボードを五千字しか打たない。原稿用紙にしたら十二枚半だ。小説で十二枚半書くのは大変だけど、そこにある資料を打ち込むだけです。こんなものを業務協定で約束させる組合なんて、昔の国鉄よりもっと悪い。

「職場の改善要求」とは、「年金を記録せず、十分に働かず、国民の期待に応えず、好き勝手なことをする」ということを指すのだろうか。
相原議員の“開き直り”は、国民を愚弄するものに過ぎず、「出来るだけ働かないように済ませる」という、“公僕”なる言葉とは相反する態度を公務員に取らせるよう仕向けるものだ。
自治労、各種労組がバックに付く現在の民主党なんぞに、必要な公務員改革、行財政改革を断行することなど出来るはずがない。
私は今、確信を持って断言する。


3人の“小沢シスターズ”が示してくれた、KY(K=空気の, Y=読めない)ぶり。
公職選挙法で禁止されている初歩的な過ちを犯し、生放送のテレビ番組で公選法違反の事実を明言し、この期に及んでも自治労・社会保険庁労働組合を擁護する――。
次の選挙からは、民主党は、公認候補選考をチンパンジーでなく人間に行わせるようにすべきである。そう言ったら、チンパンジーに失礼か。

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2007年08月04日

今こそ“反・禁煙”を訴える

喫煙は悪か。喫煙者は迷惑者か。

<タクシー>全面禁煙、東京も来年1月から実施

 全国的な禁煙タクシーの普及を受け、東京乗用旅客自動車協会(東京都千代田区)は3日、加盟する389社(約3万4000台)の全面禁煙化を決めた。都道府県レベルでは既に大分、長野、神奈川の3県が踏み切っており、同協会は来年1月7日から実施する方針。個人(約1万8000台)を除いた都内の法人タクシーでは、約9割で喫煙ができなくなる。
 同協会によると、同日開かれた理事会に議案を提出し、承認を受けた。当初は▽他県などへの長距離客が多く長時間禁煙を強いる▽営業時間が深夜に及ぶため酔客らとトラブルになる恐れがある――などの理由で、禁煙化は全体の2割にとどめる方針だった。
 しかし、他県のタクシーをはじめ公共交通機関全般での禁煙化が進んでいることを考慮。同協会は「タクシーは個室に近いが、不特定多数の人が利用する。時代の流れに従った」と説明する。
 全国乗用自動車連合会(東京)によると、3月末現在、全国のタクシーは計25万2760台。そのうち禁煙車は1万9543台(7.7%)で5年前(2431台)の約8倍にもなった。今月には静岡県、10月には富山県での導入が決まっている。東京都個人タクシー協会も検討を進めているという。【高橋昌紀】

(3日、毎日新聞)

かねがね、全国的にというか国際的に広がる禁煙運動については意見を述べたいと思っていた。
しかしながら、これといって良いきっかけがつかめぬままズルズルと時間が経ってしまったのであるが、来年1月7日から都内のタクシーが全面禁煙になるというニュースが報じられた今こそ、私の「たばこ」論について書くべきだと感じたので、以下に書きたい。

まず、気になるのは「時代の流れ」として禁煙運動が広まっていることだ。
東京乗用旅客自動車協会の富田正孝会長は、記者団に対し、「時代のすう勢が禁煙化に向かっている。そろそろ決断する時だろうと考えた」と話しているが、時代の空気や流れによって、特定の物質を取り扱うことが禁止されたり、実質上認められなくなったりすることは危うい事態ではないのか。
また、「時代の流れ」や「国際的な流れ」によって人間の行動が制限されることは、少数意見の表現を尊重する民主主義社会下において、異常ともいえる事態ではないだろうか。

厚生労働省は「21世紀における国民健康づくり運動」において、たばこは、肺がん、心筋梗塞、肺気腫など多くの疾病や、妊娠に関連した早産・流産などの異常が起きる「リスク・ファクター(危険因子)」であるとしている。
『WHOの基礎疫学』(三煌社)において、リスク・ファクターは「“リスクファクター(risk factor)”という言葉は、病気の発生リスクを高めるが、単独では、病気を引き起こすのには不十分な要因を意味する言葉として一般的に用いられています」と定義されており、リスク・ファクターに過ぎないたばこが特定の病気を誘発するものではないと考えられる。

また、「喫煙者集団」と「非喫煙者集団」を比較して疫病が発生するパーセンテージを測定した疫学研究もなされているが、「たばこを吸う人たち」「吸わない人たち」を比較対象にして肺がんの発生リスクを比べることは、ほとんど意味がない。
なぜなら、喫煙と関連のあるとされる肺がんなどの疾病は、住環境、食生活、運動量、ストレス、遺伝的要因など様々な要因が影響して発生するものであるからだ。
動物についての実験も同様に言え、マウスを使った実験では、たばこ煙のみを吸入させることでは、がんを発生させることは困難だということが分かっている。

また、日本における男女別の肺がん死亡率と喫煙者率の推移を見ると、たしかに、肺がんで死亡している人が増長していることが分かる。
しかしながら、最近40年間における肺がん死亡者のうち、男性喫煙者率は明らかに低下し、女性喫煙者率はほぼ横ばい状態である。
喫煙の影響が現れるには、20〜30年程度のタイムラグを見る必要があるとも言われるが、タイムラグを考慮しても、肺がん死亡率の動向は喫煙者率の推移とは多くの点で一致しない。
たとえば、男性の喫煙者率は、1950年には約80%だったのが、2000年には約55%へと著しく低下しているが、男性の肺がん死亡率は、1950年には約5%だったのが、2000年には約80%へと著しく上昇している。
「たばこが肺がんを引き起こしている」ということは、少なくともたばこ単独が肺がんを発生させているという意味においては、科学的根拠に則っていない事実誤認だと言わざるを得ない。

「受動喫煙」によって非喫煙者の肺がん発生リスクが高められているという主張も良く聞かれる。
たしかに、非喫煙者にとって、たばこの煙が不快感をもたらしたり、火災事故の要因になったりもするが、「副流煙」が非喫煙者の疾病要因となっているという統計は立証されていないのが現状だ。
1993年に米環境保護庁(EPA)が報告した『受動喫煙による呼吸器への健康影響』の中では、「環境中たばこ煙を原因とする肺がんにより米国で年間3000人の非喫煙者が死亡している」とされているが、後に、米国議会調査機関(Congressional Research Service)は、この報告書および報告書中のデータについて、「これらの統計的証拠は、受動喫煙が健康に実質的な影響を与えると結論付けるには十分でないと考えられる」と、EPA報告書の科学的有効性を否定している。

2003年5月、英医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』に発表された論文の中では、調査対象のうち、喫煙習慣のある配偶者を持つ非喫煙者約35,000人について、統計的に有意な疾病リスクの増加は認められていないと記述されている。
最終的に、論文は「環境中たばこ煙への曝露と虚血性心疾患および肺がんとの関連性は、一般的に考えられているものよりかなり弱いと思われる」と結論付けており、「受動喫煙」ががんを誘発するということはイメージによってのみ流布されているものだと指摘せざるを得ない。
なお、この調査は、米カリフォルニア州の成人約12万人を1960年から1998年までの長期に渡って追跡調査した結果、まとめられたものである。

たばこの「依存性」についてだが、精神依存の面においては、コカインやコーヒー、アルコールなどと比べて弱いものであることが分かっている。
身体依存、精神毒性の面から言っても、ヘロインやアルコールによって生じるような症状は、たばこ(ニコチン)からは見られない。
「アルコール依存症」という言葉があっても、「たばこ依存症」という言葉がないのはこのためだ。
たばこ(ニコチン)によって精神的錯乱状態が引き起こされるという事実は存在しないのである。

たばこを吸うことはすべての人間に与えられた権利であり、よって「喫煙権」というものが存在する。ただし、未成年者が「喫煙権」を発動した場合、わが国では法律により罰せられる。
もちろん、「受動喫煙」を含め、たばこを吸うことを望まない人たちにとって「嫌煙権」というものも存在し、喫煙者は「嫌煙権」の存在を無視してはならない。
しかしながら、喫煙が合法である現状において、「喫煙権」は明確に認められた権利であり、「嫌煙権」という異なる権利でもって「喫煙権」を抑圧することは断じて認められるものではない。
権利と権利を比較して「どちらの権利のほうが重い」と考えることは無意味であるし、どちらの権利も抑圧されるべきものではない。

私としては、喫煙者と非喫煙者を物理的に隔離することではなく、両者が共生できる社会を構築することが必要なのではないかと考えている。
そのために、現実的で有効な手法として考えられるのが「分煙」だ。
喫煙者と非喫煙者を対立させるのではなく、たばこが肺がんなどのリスク・ファクターであることを認識した上で、喫煙をしたい人は喫煙をし、受動喫煙を望まない人が不快な思いをしないように、公共の場所などでの「分煙」化をすることが重要ではないだろうか。
喫煙を「全面禁止」とするのではなく、喫煙者と非喫煙者が共存できるように「分煙」化された社会を構築することが、「喫煙権」「嫌煙権」双方が尊重された民主的な社会を構築することにつながると思う。

私は「嫌煙家」ではないものの非喫煙者であるし、マナーの悪い喫煙者については不快に思うこともしばしばある。
また、日本医師会で禁煙社会の整備を訴えている知人の努力を考慮すると、「反・禁煙」の記事を書くことは、心情的に多少きついものがあるが、私は、「時代の流れ」とのスローガンの下、人権の抑圧が公然的に広がることを危惧してやまない。

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タグ:禁煙 たばこ
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2007年08月03日

「人心一新」に頭の痛い安倍首相

安倍首相に問われているのは、“挙党一致”をいかに演出できるかだ。

「ポスト」要求 町村派が自粛

 安倍晋三首相が所属していた町村派は31日、都内のホテルで在京議員総会を開き、内閣改造・党役員人事での「ポスト」要求を自粛し、挙党態勢構築に向け、他派閥に協力を求めていく方針を決めた。

 今回の参院選では、津島派など各派は議員数を大幅に減らす中、町村派だけは多数当選し、他派閥に不満がくすぶっている。このため、町村信孝元外相は「首相をしっかり支えていくために(他派閥に)丁寧にお願いしていく姿勢を続けたい」とあいさつし、所属議員に謙虚な姿勢を貫くように念を押した。

 町村派では、参院選で初当選した議員に対しても町村派への勧誘を自粛することを決定。町村派事務総長の中山成彬元文科相の妻、中山恭子首相補佐官も当面無派閥で活動することになった。

(1日、産経新聞)

きょう2日(木)は、3つの派閥が参院選での大敗後、それぞれ初めてとなる会合を開いた。
「お友達内閣」と揶揄される安倍内閣に、入閣者を送り出している“主流派”の高村派。
正午過ぎに会合を開いたが、会長・高村正彦元外相は「ふさわしい人事をしてほしい」と語り、それをするかどうかで「安倍内閣の“再チャレンジ”が成功するかしないか決まる」と述べた。
高村氏といえば、麻生派会長・麻生太郎外相、古賀派会長・古賀誠元幹事長、郵政造反組の無所属・平沼赳夫元経産相との「志士の会」で有名だが、それを考えると、“ポスト安倍”との評判が高い麻生外相と接近するような動きを、今後、本格化させてくるかもしれない。

党内“非主流派”の山崎派も、正午過ぎ、会合を開いた。
安倍晋三首相と距離を置き、昨年の自民党総裁選時から“反安倍氏勢力”の姿勢を明確にしている山崎派会長・山崎拓元副総裁は「“お友達内閣”をいち早く解消して、党内の人材を広く求めて、『適材適所・挙党体制』の人事を行うべきだ」と語った。
31日(火)夜には、山崎氏は、加藤紘一、古賀誠両元幹事長の「新YKK」の2人と、津島派会長・津島雄二元厚相との3人で「ポスト安倍」について協議したとされる。
「新YKK」をめぐっては早くも古賀氏が“脱退”を希望しているという話もあるが、安倍首相との距離を鮮明化したり、安倍氏に近い麻生外相の“自由と繁栄の弧”構想を批判したりと、一にも二にも「反安倍」かと思われる山崎氏だが、本音を言えば、9月の「人心一新」で山崎派を優遇してほしいということなのだ。

「反安倍」で総裁選を戦ったことから、“閣僚ゼロ”と冷遇されている谷垣派も、きょう会合を開いた。
「党内では『挙党体制』の声が挙がっているが、入閣を要請されたらどうするか」とのテレビ東京・赤平大アナウンサーの質問に対して、谷垣派会長・谷垣禎一前財務相は、「大敗したこの参院選で何を批判を受けたのかという“分析”が先になきゃ。その反省が先になきゃ。人事なんてのはその後の話」と言葉を濁したが、谷垣派としても本当のところの最大関心事は「人事」で、谷垣派はこの漢字2文字に、大変神経質になっている現状だ。

党総務局長として2005年の「郵政解散総選挙」で小泉自民党を大勝に導いた、二階グループ『新しい波』会長・二階俊博国対委員長は、きょう、地元・和歌山での懇談会で、今回の参院選について「結果を心の底から謙虚に受け止め、国民との数々の約束を実行するための準備に取りかかっている」と話した。
二階氏は、2001年の自由党分裂=保守党創立まで、民主党・小沢一郎代表(当時・自由党党首)の側近として、小沢氏の戦術を身近で見て来た人物だ。
“小沢対策”として国対委員長の職に就いているが、参院での与野党逆転を受けて、「さらなる“小沢対策”のために、幹事長に選出されるのではないか」との憶測も広がっている。

党内では、改造人事は「『お友達』ではなく、ベテラン議員を登用すべきだ」との声が強まっている。
そうした観点から“入閣候補”とされるベテラン議員の笹川尭衆院議員は、テレビ東京の取材に対して、「夏休み、地元に帰って会計簿を監査したほうがいい。私だって(地元の事務所に)問い合わせたぐらいだから。『大丈夫だろうな』って念を押して」と、首相官邸による“身辺調査”の重要性を説いた。
また、自身が“入閣候補”と目されていることについては、「参議院が負けている状態になると、火事場にどう対応したらよいかということが身をもって分かる“知恵のある人”を入閣させないと、対応できない」と語り、まんざらでもない様子だ。

安倍首相が、早期に内閣改造・党役員人事に踏み切れず、「9月上旬」としていることについては、井上義行首相補佐官を中心とした首相官邸が“身辺調査”に今度こそはしっかり時間をかけて取り組みたいからだ、ということになっている。
たしかに、「政治とカネ」の問題で自殺した故・松岡利勝元農水相の後任に、同じく「政治とカネ」の問題があった赤城徳彦前農水相を起用したというのは、脇の甘さから来るもの以外の何物でもない。

また、党の派閥領袖たちが人事を早く行うべきだと主張しているのは、小沢民主党によって早い時期に“解散総選挙”に追い込まれかねない状況を目前とする中、派閥として「安倍を支えるか、支えないか」を一刻でも早く判断したいという気持ちからだと説明出来る。
今秋の人事で、安倍首相が党内各派閥への配慮の足りない人事を行ったら、“冷遇”された派閥からは不満が爆発し、今度こそ“安倍離し”ではなく“安倍降ろし”が本格化していくことだろう。

特に安倍首相として重視せざるを得ないのは、今度の参院選で“当選者ゼロ”となった津島派に対する配慮である。
小泉政権時代に、「自民党をぶっ壊す」とした“改革”の風をもろに受けた津島派に対して何らかの形で“優遇”がなされないと、党内ナンバー2の派閥である津島派を敵に回しかねない。
こうした事情から、安倍首相の出身派閥である町村派も、今回ばかりは自派の厚遇よりも「党内融和」を優先させたい形だ。

安倍首相に求められているのは、「挙党体制」を構築するために各派閥に目を向けた人事を行うと同時に、国民に対して旧来の「派閥人事」ではない人事を行うという至難の業だ。
しかし、当然のことながら「誰のための、何のための内閣改造なのか」が明確にされなければ、安倍首相は、党内はもとより国民からの求心力も低下させることになりかねない。
どうしてこんな“窮地”に、安倍首相は立たされなければならないのか。失言をし、政治資金スキャンダルを引き起こす“4人の政治家”を閣僚に任命した安倍首相には、そのことが、まさしく教訓のように身にしみているに違いない。


(追記)
上の記事では、冒頭で「3つの派閥が会合を開いた」と書いたが、これは私の勘違いで、実際には古賀派もまた会合を開いていた。
会合の中で、古賀誠会長は「敗因がどこにあるかは、(安倍首相)自らもしっかりと反省してもらいたい」と発言している。
各派閥は、表面上は安倍首相の「退陣拒否」を批判して一定の距離を置きつつ、9月の改造人事に向けて自派の存在感を懸命にアピールしている現状だ。(8月3日 8:35追記)


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posted by Author at 00:03| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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