2007年09月29日

後藤田氏 “津島派”からさようなら

今日は特に目ぼしい話題がなかったので、とりあえず、気になった政局ネタ3本をご紹介する。


<1本目>

死刑執行の在り方に対する鳩山法相の発言めぐり、国民新党・亀井氏との間で論争

 死刑執行の在り方に対する鳩山邦夫法相の発言をめぐり、鳩山法相と国民新党・亀井静香代表代行との間で論争が起きている。
 
 26日、国民新党・亀井代表代行は「人間の命をね、チャッチャカチャッチャカ機械みたいにさ、ボタンを入れておくとサーっと次から次へと殺されていくみたいなね。法相の資格もなければ、人間の資格がない、鳩山は!」と鳩山法相を批判した。

 その原因となったのは、安倍内閣総辞職のときの、鳩山法相の「自動的にベルトコンベヤーとは言っちゃいけないけど、法務大臣がからまなくても、自動的に客観的に進むような方法を考えたらどうか」との発言だった。

 死刑執行命令について、大胆な見直しを提案した鳩山法相は、その後再任され、一部発言を修正した。

 しかし、死刑廃止議連の会長で、「死刑廃止論」の著書もある亀井代表代行が猛反発し、鳩山法相に直接、会談を申し入れた。

 ところが鳩山法相は「『人間でない!』と、心の底から軽蔑(けいべつ)しておられるとすれば、何もわたしに会いに来られる必要はないのではないかと。人間でないと言われれば、チョウチョウにもなりたいし、トンボにもなりたいと思ってますけど」と述べた。

 実は鳩山法相は、大のチョウマニア。

 鳩山法相の「人間が駄目ならチョウになりたい」という発言に対し、亀井代表代行は「彼はチョウの収集家らしいですね。『人間じゃないならチョウになる』っていうんならね、チョウにもトンボにも美しい生命があると。何を考えているんだと。法務省の長の資格はない」と述べ、論争はさらにエスカレートした。

 この事態に、鳩山法相の兄である民主党の鳩山 由紀夫幹事長は28日、「わたしもチョウチョウが好きですから、チョウになれたらいいなと思わないわけでもありませんが...。あの人(死刑囚個人)と思い浮かべて、その人の(死刑執行)ボタンを押すようなことを大臣としてやりたくはないなと。弟(鳩山法相)の優しさの部分から出てきているのかもしれませんが、軽率な発言の部分もあったのではない」と述べた。

(28日、FNN-NEWS.COM)

私の死刑制度に対する考え方は、以前書いた通りだが、やはりどう考えても、死刑制度に反対する方が法務大臣の職を引き受けるというのはおかしい。
鳩山邦夫法相が“「死刑制度反対」の意見には与しない”との姿勢を示したことは法相として当然のことであるにも関わらず、鳩山法相の人間性を完全否定する国民新党・亀井静香代表代行の態度は、明らかにおかしい。
亀井氏は大学生時代、畑正憲さん(通称・ムツゴロウさん)が当時飼っていた犬を勝手に焼いて食べたことで有名だが、死刑制度に反対の身でありながら「あいつは生きる資格がない」などとの言葉を吐けるというのは、何とも亀井氏にしか出来ない所業だろう。


<2本目>

<自民党>後藤田衆院議員が津島派退会 求心力低下が背景に

 自民党津島派の後藤田衆院議員は28日、同派に退会届を提出した。退会の理由について「既存の派閥から一歩距離をおき、政権におもねらない議論を展開したい」と説明。同派が総裁選で額賀財務相の擁立に失敗したうえ、福田首相支持派と麻生前幹事長支持派に分裂するなど求心力を失っていることも背景にあるとみられる。

(29日、毎日新聞)

記事のタイトルを読むと、まるで後藤田正純衆院議員の「津島派内における求心力」が低下してしまったから、後藤田氏が派を飛び出たのだと勘違いしてしまう人がいるかもしれないが、そうではない。
自民党内の存在として津島派の求心力が低下してしまったのが影響して、後藤田氏は派を出たということらしい。
ベテラン組の中にも伊吹派を去った島村宜伸元農水相など、既存の派閥を脱退した議員がいるし、先日、杉村太蔵議員も武部勤元幹事長が中心となるグループを事実上、脱退した。
後藤田氏は「反安倍」勉強会の中心メンバーであるということも忘れてはならない。ちなみにこの勉強会には、谷垣派や山崎派の議員らが集まっている。麻生派の議員は参加していない。
実現が目前となっている「中宏池会」構想や、ちょっとだけ未来の“ポスト福田”争いをめぐり、後藤田氏のこの動きが、後々何らかの伏線となる可能性もある。


<3本目>

「次」にらみ麻生氏走る 全国行脚スタート、新執行部と陣取り合戦

 さきの自民党総裁選で福田康夫首相に敗れた麻生太郎前幹事長が、全国行脚をスタートさせた。麻生氏は「構造改革で光の当たらなかった地方の声をしっかり把握したい」と、その意図を語るが、入閣要請を断った上での全国行脚だけに「次期総裁をにらんだ足場固めではないか」(自民中堅)との見方も広がっている。中川昭一元政調会長ら総裁選で麻生氏を推した議員らは、今後も連携を強化する姿勢を見せており、総裁選が残した「亀裂」という形で拡大していく可能性もはらんでいる。

 28日夕、名古屋市のホテルで開かれた麻生派参院議員のセミナーで、麻生氏が「総裁選には『ここで出ないと男がすたる』と思って出馬した。地方の熱い声援を感謝している」と述べた。講演後は握手攻めにあい、戦いは終わったとはいえ、「麻生人気」の手応えをつかんだ表情だった。

 麻生氏の全国行脚は、総裁選投開票日の23日に中川氏が持ちかけた。

 中川氏「負けても悔いなしのいい総裁選でした。しばらくは無役として全国行脚でもやりましょう」

 麻生氏「おう、お前も付き合ってくれるか」

 中川氏「毒を食らわば皿までですよ」

 麻生氏「なんだ! おれは毒なのか」

 麻生氏は8月末に幹事長に就任した当時から、疲弊した党の地方組織や支持団体の立て直しに向け、全国行脚を計画していた。だが、総裁選をはさみ、全国行脚構想は自分を支持した地方組織や国会議員への「恩返し」の意味合いが強まった。麻生氏が国会議員の地元パーティーに駆けつけると前評判が立てば、パーティー券がよく売れ、後援会組織も意気上がる。次期衆院選がいつあるか分からない情勢で、麻生氏の事務所には自民党の都道府県連や国会議員から地元入りを求める声が相次ぐという。

 29日には、中川氏の地元である北海道帯広市で日本青年会議所(JC)の全国大会に出席。10月2日には、自民党茨城県連の研修会で講演を予定しており、その後も週2〜3回のペースで地方を訪れる考えだ。

 他派閥との連携強化にも力を入れる。27日夜には、都内の料亭で、中川氏(伊吹派)、鳩山邦夫法相(津島派)、菅義偉元総務相(古賀派)ら麻生氏支持を打ち出した議員へのお礼の会を開催した。「自民党再生のため一致結束していくことを確認し合った」(出席議員)という。

 新執行部としては、こうした麻生氏の動きに神経をとがらせる。古賀誠選対委員長は麻生氏に対抗するように、今週末から地方行脚を始める考えを表明した。

 「古賀氏ら主流派と麻生氏ら反主流派により、地方の陣取り合戦が激化していくのではないか」(閣僚経験者)との見方もある。

(29日、産経新聞)

どうやら麻生太郎前幹事長は、早くも“ポスト福田”に動き出しているらしい。これぞ「総裁ポストを狙う政治家の鑑」と言えよう。
青木幹雄前参院議員会長や額賀福志郎財務相らは、自由奔放、動きたいように動くことの出来る麻生氏の動きをうらやましいものに思っているかもしれない。


<おまけ>

最後に、どうでもいいことを一つ。
福田康夫首相のぶら下がり会見は、安倍晋三前首相時代と比べて、照明が全体的に落ち、雰囲気として落ち着いた感を感じる。私は、これは意外と悪くないと思う。
首相就任会見の際、安倍前首相の青いものと対照的に、赤い緞帳(と言うのか、赤いカーテンと言うのか)に変化していたのにもちょっぴりニンマリしてしまった。「粋だね〜!乙だね〜!」という感じだ。

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2007年09月28日

「中宏池会」構想は早ければ年内にも?

早くも“ポスト福田”を見越した動きが、本格化しだす。

<中宏池会>古賀、谷垣両派メンバーが会合 協力強化を確認

 自民党の古賀、谷垣両派のメンバーが20日夜、東京都内で会合を開き、総裁選を機に協力関係を深めていくことを確認した。出席したのは、古賀派が太田誠一元総務庁長官、金子一義元行革担当相ら、谷垣派が川崎二郎元厚生労働相、中谷元・元防衛庁長官らで、会長の古賀誠元幹事長、谷垣禎一元財務相は参加しなかった。

(21日、毎日新聞)

ご紹介するのが遅くなってしまったが、自民党総裁選中、古賀派と谷垣派が気になる動きをしていた。
古賀派の“ナンバー2”(太田誠一元総務庁長官)らと、谷垣派の“ナンバー2”(川崎二郎元厚労相)らが会談を行い、総裁選をきっかけとして、両派の協力関係を強化することを取り決めたのだ。

このブログでは、以前から「大宏池会」構想の行方を追っているが、現実的な問題として、とりあえず「中宏池会」でまとまりそうだということが言えそうだ。
先日の“党四役”人事で、福田康夫総裁は、古賀誠元幹事長(古賀派会長)を「選挙対策委員長」に、谷垣禎一元財務相(谷垣派会長)を「政務調査会長」に、それぞれ充てた。
1か月前であれば考えられないことだが、今やすっかり、古賀派も谷垣派も“主流派”である。
天下の“主流派”として自派ブランドの価値が色褪せないうちに、古賀派も谷垣派も「大きな仕掛け」を仕掛けてくるに違いない。
その「仕掛け」こそが「中宏池会」構想であり、「大宏池会」構想が麻生派の“不関与”によって実現されえない現状において、最も実現可能性が高いのが「中宏池会」構想である。

私の感じる印象で言えば、早ければ年内にも「中宏池会」構想は現実のものとなるのではないかと思う。
古賀氏も谷垣氏もこの構想自体には大変乗り気であるし、明確な総裁候補を持たない古賀派にとっても、今や政調会長となった谷垣氏を共同の総裁候補にしてまとまることは、そう受け入れにくい話でもない。
ましてや、古賀派・谷垣派と政策的に距離の近いとされる福田氏が総裁に就任している今、“ポスト福田”を福田氏以外で考えるならば、残る駒はせいぜい谷垣氏しかいない。

古賀派と谷垣派が手を結ぶ日は、そう遠くない未来にやってくる。
今後問題となるであろうことは、麻生派(為公会)の対応である。麻生派は麻生派で「俺たちこそが“宏池会”の本流だ」と主張してくるだろう。
とはいえ、このブログでも以前取り上げた通り、麻生派(当時:河野グループ)は宏池会から出て行った立場であり、どうしても「宏池会傍流」の印象が拭えない。
総裁選での麻生太郎前幹事長(麻生派会長)の主張を聞いてますます感じたのだが、私にはどうも、麻生派が旧宮沢派の流れを汲む“宏池会”だとは考えられない。
2001年の「加藤の乱」(詳しくはこちら)で分裂して誕生した古賀派と谷垣派こそが宏池会の本流であるという意見は、一般国民としても、あまり問題なく受け入れられるだろう。

福田総裁の下、古賀氏も谷垣氏も陽の目を浴びることになった。
しっかりとポストを獲得した両氏は「中宏池会」構想実現のため、本格的な動きを始動し始めるだろう。
しかし「陽の目を浴びる」とは、言い換えれば、「白日の下に晒される」ということでもある。
どう考えても、この「中宏池会」構想が、政治家・古賀誠にとっての最後の大仕事になることは間違いない。
最後に笑うものが一番よく笑う――。最後に笑うのは、誰だ?

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2007年09月27日

この際、相撲は廃止しろ

これでは「国技」ではなく、「酷技」だ。
時津風親方 「通常のけいこ」一転 遺族に暴行認める

 「通常のけいこ」のウラには部屋ぐるみのリンチが隠されていた。大相撲時津風部屋の序口力士、斉藤俊さん(当時17歳)=時太山(ときたいざん)、新潟県出身=の急死は、親方がビール瓶で殴り、兄弟子が集団暴行した傷害致死事件に発展する見通しとなった。名横綱・双葉山が興した名門部屋で何があったのか。朝青龍問題で揺れていた角界に前代未聞の不祥事が追い打ちをかけた。

 「『通常のけいこ』と説明していたのに……。全く信用できない」−−。死亡した斉藤さんの父正人さん(50)は26日、新潟市の自宅で悔しさに唇をかんだ。

 今年6月26日深夜、亡くなった愛知県犬山市のけいこ場から自宅に運ばれた斉藤さんの遺体の傷を目にして、遺族は言葉を失った。割れた額、腫れ上がった顔、全身に無数のあざ、足にたばこを押しつけたような複数の跡−−。

 無残な遺体を前に、時津風親方は「通常のけいこだった」と遺族に説明した。正人さんは「普通のけいこじゃないと思った。あれじゃ幕内力士でも死んでしまう。相撲のけいこの名の下に殺されたんだ」。抗議したが、親方の説明は変わらなかった。

 しかし8月6日、時津風親方は斉藤家を訪れ、一転して正人さんら遺族に自分や弟子の暴行を認めたという。

 亡くなる前日の6月25日夜、酒席で親方自身がビール瓶で斉藤さんの額を殴ったこと。その後、弟子3、4人がけいこ場の調理室裏で、斉藤さんに殴るけるの集団リンチを加えたこと。親方はそれらを警察に話したと遺族に報告したが「死亡はあくまでけいこ中だった」と釈明したという。正人さんは「親方はリンチを知っていたようで、あきれて言葉を失った。最初は全く認めていなかったのに」と悔しさをにじませた。

 さらに正人さんは「相撲界ではこういうことが許されてきたのだろうが、立件されれば体質も変わる。もう息子は帰ってこないが、力士を目指す若い人のためにも真実を明らかにして、2度と同じことが起こらないようにしてほしい」と話した。【岡田英】


 ◇シャッター閉じ裏口に「準備中」…両国・時津風部屋

 東京都墨田区両国の時津風部屋には、26日早朝から報道陣が詰めかけたが、力士らの出入りはほとんどなかった。

 同部屋は10階建てマンションの1、2階にあり、3階に時津風親方の住居がある。相撲部屋の玄関には「双葉山相撲道場」と「時津風部屋」の看板が掛けられ、シャッターは閉じられたまま。裏口の力士玄関には「準備中」の札があった。

 午前7時45分、部屋を出た若い力士を記者、カメラマンが取り囲んだ。「親方は?」の質問に浴衣姿の力士は「部屋にはいないんじゃないですか」と答え、足早にタクシーに乗り込んだ。秋場所が終わったばかりでけいこは休みだという。【佐藤賢二郎】


 ◇温厚な性格で知られる…時津風親方

 時津風親方は、63年秋場所、第35代横綱・双葉山の指導する部屋で初土俵。現役時は双津竜のしこ名で72年春に入幕。幕内に定着したのは70年代後半で、北の湖より大きく、高見山に次ぐ170キロの巨体を生かした相撲に特色があった。幕内は29場所務め、最高位は79年名古屋の小結1場所。幕内通算186勝226敗23休。82年九州場所で引退後は年寄「錦島」を襲名し、審判委員などを務めた。02年に時津風部屋を継承した。

 温厚な性格で知られており、今年夏場所前には、弟子の豊ノ島が出げいこに来た朝青龍とのけいこで右ひざを負傷。この時には「相手を受けて立つのがけいこの常道なのに、負傷させては相手に恐怖感を植え付けるだけ。こうしたけいこはいかがなものか」と語り、高砂親方に電話で抗議したこともあった。【上鵜瀬浄】


 ◇完全な暴力だ

 スポーツジャーナリストの二宮清純さんの話 相撲界には昔から「しごき」がある。多くは力をつけさせるために「もう少し」と鍛える愛のムチのようなものだが、仮にビール瓶で殴ったりしていたとしたら完全な暴力だ。力士が1人死亡するほどの重大事なのに、相撲協会の調査などの動きは鈍く、真相究明に熱心とは思えなかった。協会は相撲や力士の品格を強調する前に、親方の質を問うべきだろう。力士を目指す若者が減っているだけに、こうしたことが起きるのは非常に遺憾だ。


 ◇指導いきすぎた

 元NHKアナウンサーで相撲ジャーナリストの杉山邦博さんの話 極めて残念だ。相撲の世界は厳しさの中にも師弟関係を大事にし、激しい稽古の中で時に良かれと思って厳しく指導することは過去にもあった。まれに竹刀などを使って厳しく指導した場合もあったが、当然、度を超してはいけない。今回はその範囲を超えて、ある種の制裁的なこともあったやに聞いている。厳しさが求められる勝負の世界で、過保護の時代を反映してややもすると指導が甘すぎるという批判もあるが、だからといって今回のようなことは決してあってはならない。協会も大切な子どもさんを預かっているのだから、配慮の行き届いた指導が望まれる。

(27日、毎日新聞)

<力士急死>遺体はこちらで火葬 時津風部屋が遺族に電話

 愛知県犬山市で今年6月、大相撲時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん)=本名・斉藤俊(たかし)さん(当時17歳)がけいこ中に急死した問題で、斉藤さんが死亡した同26日当日、時津風部屋から新潟市に住む遺族に「(遺体は)こちらで取り仕切りますから」と、現地での火葬を示唆する電話があったことがわかった。遺族は「暴行の跡を隠そうとしたのではないか」と批判している。

 遺族によると、同日午後4時ごろ、部屋側から斉藤さんの実家に電話があり、火葬の準備を進めている旨が伝えられたという。疑問を抱いた遺族側が「それは困る。こちらから迎えに行く」などと抗議すると、部屋側は実家への搬送を手配したという。

 斉藤さんの遺体を見た遺族は、額に残った切り傷や激しい打撲の跡、たばこを押しつけられたようなやけどなどを見てショックを受け、翌27日、弔問に訪れた時津風親方に説明を求めたが、親方は「通常のけいこでできたもの」と釈明し、火葬の準備についても「隠すためにやったわけではない」と繰り返した。

 死因は当初、「虚血性心疾患」とされたが、納得できない遺族は遺体を解剖して真相を究明するよう愛知県警などに要請。新潟大での行政解剖で「多発外傷によるショック死が考えられる」と判断された。【岡田英】

(27日、毎日新聞)

とても信じられない前代未聞の“事件”。
時津風部屋で行われていたのは、“通常のけいこ”でも“かわいがり”でもなく、集団リンチ、暴行殺人である。
当初、時津風親方が「火葬して骨をよこす」ことをしようとしたというが、これは“リンチ殺人隠ぺい工作”以外の何ものでもない。

先日、史上初めて土俵に女性が上がるというハプニングがあったことだし、この際、江戸時代からの伝統の維持はあきらめて、相撲を廃止してはどうか。
このような有様で「国技」を騙るなど、悪ふざけにもほどがある。今や、相撲には何の権威もなければ、何の価値もない。
相撲界を興隆させるため、各部屋の各力士が大変な努力をしていることは、私も知っている。先月の「地方巡業」でも、多くの力士がファンサービス精神を発揮し、相撲を“面白いもの”とするよう努力していた。
しかしながら、もはや相撲は悪のスポーツでしかなく、力士は殺人者、部屋はリンチ現場である。
ここまで来たら、これまでの長き伝統を2007年9月をもって廃止するしかない。
人はこれを「暴論」というかもしれないが、「国技」相撲を愛する人間として、また、日本の伝統文化を心から愛する人間として、私は相撲の廃止を訴えたい。


さて、話はガラッと変わるが、昨日(26日)発足した福田康夫内閣で文部科学相に就任した渡海紀三朗氏が、昨日、私も懸案事項と思っていた「教育バウチャー制度」について見解を示した。

<渡海文科相>競争原理の導入に否定的な見解

 渡海紀三朗文部科学相は26日、安倍晋三前首相の教育改革路線とされる競争原理の導入について「義務教育には持ち込むべきではない。基本的には学校間の競争は極力さけなければいけない」と否定的な見解を示した。また、政府の教育再生会議が導入を検討している教育バウチャー(利用券)制度にも、慎重な姿勢を示した。

 渡海文科相は「教育は市場原理になじまない。市場原理主義で物事を進めると、社会にひずみが生じ、格差を生み出す」と述べた。バウチャー制度についても「バウチャーをもらっても(学校を)選ぶところがないという地域的な問題が解けない」と安倍路線との違いを見せた。

 さらに、道徳を名称変更し、徳育にするという再生会議の提言には「言葉は重要ではない。(中身を)しっかりやっていくべきだ。なぜそう言わなければいけないのか聞いてみたい」と述べた。【高山純二】

(27日、毎日新聞)

渡海文科相の指摘した点は、まさしくその通りだ。
はたして「教育産業」なるものは必要なのか。あるいは、教育現場に競争原理を用入れることが必要なのか。
「教育バウチャー」をめぐって、“教育格差”がさらに広がるような事態も考えられるから、教育再生会議の判断のみでもって「教育バウチャー制」の導入が決定されることは危うく思われる。
もちろん、最終的な判断は中央教育審議会に委ねられるから、教育再生会議の決定がダイレクトに反映されることはないが、教育再生会議には、もう少し慎重に問題点を見つめる姿勢も大事だと思う。

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2007年09月25日

ためしに「政権公約」を作ってみました

今日、第91代内閣総理大臣に、自民党の福田康夫総裁(71)が正式に選出された。

国会開会中ということもあり、前内閣(安倍晋三改造内閣)における閣僚をほとんど留任させた“小幅の組閣”を行った。


総裁選中、福田首相は「総裁選に出ることは予想していなかった。急ごしらえの(総裁)選挙だ」と話していたが、「急ごしらえ」という言葉が気になったので、私自身、一体どれだけの少ない時間で「政権公約」を書くことが出来るもの何か、試してみた。

きょう午後6時ごろから時間が空いたので、NHKの組閣情報を横目に、このブログで過去に登校したエントリを参考にして、Microsoft Word 7ページ分の「政権公約」を書いてみた。

約2時間足らずで書き上げることが出来たが、過去に書いた文章を引用することで「急ごしらえ」したものだ。

いい加減な部分、少し色あせてしまった部分等々が大いにあると思うが、基本的には私の政治信条(といっても、私は政治家ではないので、そんなものは実生活においてほとんど無用なのだが)に沿った内容を書いた。

暇な方には、ぜひとも暇つぶしにお役立ていただきたい。

なお、文書そのものの書き方に関しては、昨年(06年)自民党総裁選時の谷垣禎一候補の政権公約「『活力と信頼の国家』を創る 〜「絆」の社会を目指して〜」を参考にした。


「日本東京」政権公約 “和魂洋才の国家を目指して”

和魂洋才の国家を目指して
〜「減点主義」社会から「得点主義」社会への脱却〜



1.はじめに 〜次期政権の課題〜

(この国の行方)

我が国は現在、超高齢社会を迎え、4人に1人の国民が65歳以上という現実に直面している。2006年には、縄文時代以来初めて国民人口が減少するなど、我が国の先行きが無条件に明るいものであるとの根拠なき楽観論に浸っている余裕は決してない。

今、我々に求められているのは、清新で力強い新しい国家を創造することであり、持続可能性を持った社会を構築し、整備することである。

そのためには、我が国の行方を明確に表現したビジョンの提示が不可欠である。過去の世代と、現在の世代、そして未来の世代の絶え間ないパートナーシップを強固なものとし、且つ、「和魂洋才」の精神で新しい国家を創造しなければならない。


(「得点主義」社会への転換)

新しい国家の創造に当たって欠かせないものは、知力と胆力である。知力は単に学問を究めることによって養われるものではない。また、胆力は単に修羅場に遭遇すれば養われるというものでもない。

熾烈な競争激化が予想されるこれからの国際社会において、我々に求められるのは、後世に希望を満ち溢れさせるための国家環境を築くことであり、国民一人ひとりが真に価値ある知力と胆力を獲得することである。

そのためには、他人を劣位に見下すことで相対的に自己を優位に立たせるという、これまでの悪しき「減点主義」社会を改革し、たとえ少ない可能性しかなくても、国民一人ひとりが使命感を持って各々の仕事に挑戦するという、積極的で活発な「得点主義」社会に転換することが必要ではないか。


2.国家の自律を図る

テロリズムの発達により緊迫化した国際情勢の中で、我が国が確かなるビジョンを持ち、国際社会の中で名誉ある地位を確立するためには、何よりも主体国家としての自律が必要である。

そのためには、犯罪を防止するための努力を惜しまず、また、現実問題として発生してしまった犯罪を決して容認することない国民一人ひとりの高い意識が求められる。


(死刑制度の推進)

犯罪および殺人行為は容認されるものでないとの生命倫理の思想から、犯罪を許さない国家を形成するために死刑制度の執行を推進する。

深刻な財政面を鑑み、刑務所維持費用を削減し最小限に抑える手段とすると同時に、許されざる犯罪者の一生を国家が保護し養う必要性への疑問からも、死刑制度の執行を推進する。


(少年法の廃止または厳罰化)

被害者の名前や写真は野ざらしにし、税金でもって加害者の将来を保障するというのが現行の少年法の精神である。

加害者が20歳未満であるならば、たとえ集団虐殺をしても、集団暴行をしても、加害者の名前も写真も公にされることはなく、受ける刑罰も軽い。

ただでさえ苦しんで殺された被害者にその死後もひどい仕打ちをさせ、加害者を税金で厚遇し、一般社会で易々と生きていくことが出来るようにする少年法に、一体何の意味があるのか。

なぜ、被害者は二度も殺されなければならないのに、加害者は名前も顔も知られず、刑務所という場所での生活と出所後の生活を税金で保障されるのか。こうした観点から、少年法の廃止、あるいは、少年法の厳罰化を求めたい。


(自衛軍の保持)

警察予備隊を発端とする現在の自衛隊を我が国の自衛のための国軍と定め、日本国憲法に自衛隊の存在を「自衛軍」として明確化する。

侵略戦争実施の権利を放棄し、非核三原則を遵守し、原水爆を絶対悪とする恒久平和の理念を貫くとともに、国際社会における広い合意の下に「自衛軍」による国際的平和創出活動を推進する。


(公教育の抜本的見直し)

児童、生徒の個性を最大限発揮させるために、個性形成の土台となる基礎的学習指導を教育における最重要事項と位置付ける。
 
児童、生徒が精神的にゆとりを持ち、伸び伸びとした自由な環境で学業を受け、自主的、自発的な教育姿勢を持つことが出来るようにするために、少人数授業ならびに生徒の希望に沿った習熟度別授業の実施を推進する。
 
義務教育としての「六・三制」における初等教育、中等教育の年数区分を見直し、時代状況に応じて適切に変化を可能とする。
 
各学校に一名以上の常駐スクールカウンセラーを配置し、児童のメンタルヘルスケアを推進する。


(国立無宗教の戦没者追悼施設建設)

いかなる宗教に属する、または属さない人も、また外国からの訪日者も含めて過去の戦争での戦没者を追悼できる場所として、国立無宗教の追悼施設を建設する。

また、靖国神社の存在を宗教法人として明確化し、国立追悼施設との区別を図る。


3.多様な価値感を認める社会へ

昨今、時代のすう勢によって、特定の物質を取り扱うことが禁止されたり、実質上認められなくなったりすることが行われているが、これは危うい事態ではないのか。

「時代の流れ」や「国際的な流れ」によって人間の行動が制限されることは、少数意見の表現を尊重する民主主義社会下において、異常ともいえる事態ではないだろうか。

こうした現状における危機感と、将来における多様な価値観の共存・共生を期待すべく、民主主義の最大の価値を守り通して行きたい。


(分煙社会の構築)

たばこを喫煙することは全ての人間に与えられた権利であり、よって「喫煙権」というものが存在する。ただし、未成年者が「喫煙権」を発動した場合、わが国では法律により罰せられる。もちろん、「受動喫煙」を含め、たばこを吸うことを望まない人たちにとって「嫌煙権」というものも存在し、喫煙者は「嫌煙権」の存在を無視してはならない。

しかしながら、喫煙が合法である現状において、「喫煙権」は明確に認められた権利であり、「嫌煙権」という異なる権利でもって「喫煙権」を抑圧することは断じて認められるものではない。権利と権利を比較してどちらの権利のほうが重いと考えることは無意味であるし、どちらの権利も抑圧されるべきものではない。

私としては、喫煙者と非喫煙者を物理的に隔離することではなく、両者が共生できる社会を構築することが必要なのではないかと考えている。そのために、現実的で有効な手法として考えられるのが分煙であろう。

喫煙者と非喫煙者を対立させるのではなく、たばこが肺がんなどのリスク・ファクター(危険因子)であることを認識した上で、喫煙を望む者喫煙をし、受動喫煙を望まない者が不快な思いをしないよう、公共の場所などでの分煙化をすることが重要ではないだろうか。

喫煙を特定の場所で全面禁止とするのではなく、喫煙者と非喫煙者が共存できるように分煙化された社会を構築することが、「喫煙権」「嫌煙権」双方が尊重された民主的な社会を構築することに繋がると考える。


(男女共同参画社会の実現)

終身雇用制度が崩壊した長寿社会にあって、あたたかな育児環境を作り、出産後も女性が仕事にボランティア活動に働き続けるための社会を整備する。

女性が出産しやすい環境づくりや子育て中の家庭サポート策の強化策として、再雇用、短時間勤務、在宅勤務、フレックスタイム、ワークシェアリングの制度など、企業の就業形態の多様化に対する支援策を推し進める。伸びやかで調和のある男女共同参画型社会の実現が不可欠ではないか。

具体的な施策として、保育所の規制改革などにより待機児童3万人・公立保育所の定員割れ8万人という矛盾を解消するとともに、保育所の公設・民営化の促進、低年齢時保育、延長保育、病児保育など多様な保育ニーズに対応した保育所の整備を進め、待機児童の解消を目指す。

同時に、育児・介護休業の拡充強化を図ることで、再雇用、短時間勤務、在宅勤務など企業の就業形態の多様化を支援する。


4.観光立国の完成

国際社会における日本の独自性を高めるとともに、我が国の国民自身が我が国の特性を理解し、誇りに思えるような時代を築くために、観光立国政策を推進し、我が国の文化・芸術・娯楽を全世界に向けて幅広く啓蒙していくことが必要だと考える。

そのために、観光立国に向けての国際的環境の整備を行う意義も強調したい。


(中華民国政府との国交回復)

我が国と中華民国政府との国交遮断は、昭和五十三年の中華人民共和国政府との日中平和友好条約締結に当たりやむを得なかったものであり、文化や芸術等の観点から同一の高い理念を有する我が国と中華民国政府において、国交を回復することは自然なものである。

従来の中華人民共和国政府との友好関係は堅持しつつ、中華民国政府を国際社会における責任ある立場としての国家と認定し、文化交流や青少年交流等の相互理解のための事業の実行を推進する。


(「観光立県」政策の推進)

 各都道府県や地域が、それぞれの特色をアピールすることで税収の増加を図るとともに、地方分権を推し進める狙いを最大限に発揮する。地域の自然、歴史・伝統・生活を生かしたストーリー性をもつなど特色ある観光を進めるとともに、NPO等による地域活性化の取り組みを支援し、多様な拠点の形成を促進する。

また、全ての前提となる基本的概念として、都道府県が関係市町村との連携の下に、その特色に応じたきめ細かな計画で観光立県を進めるための方向性を確立したい。

観光立国にふさわしい日本の風土を甦らせるため、「日本列島復元10カ年計画」を策定し、復元事業を進めることが望ましい。神社・仏閣、史跡など日本固有の文化財や施設の維持、整備を行い、文化拠点・観光拠点として活用を図る必要がある。


(観光予算の増額と観光教育の推進)

観光振興、観光ODA、宿泊施設・交通アクセス等の国内観光の整備などに関する予算の増額を図るとともに、インターネット等、新しい情報ネットワークを活用した観光ビジネスに関する情報発信体制を整備する。

観光産業を21世紀の基幹産業として位置付け、その振興を図り250万人の雇用創出を具体的な目標として設定し、観光産業の振興のため、その核となるリーダーを養成する観光大学あるいは観光学科を設置することを推し進めたい。


(海外誘客の実現)

海外からの旅行者が安い費用で日本全国を旅行できるよう、国際感覚を持った宿泊施設の整備、食料等の共同仕入れによる価格の引き下げ、外国人観光客に対する訪日キャンペーン、ビザの手続き申請期間の短縮、入国手続きの簡素化などを進める。


5.地方の元気が日本の元気

現在、我が国には地域経済の元気を取り戻すことと、個性豊かな発展がなされることが求められている。

地方の再生こそが国家の再生の礎であり、いわゆる「シャッター街」に活力を取り戻させることや、日本の伝統や文化を保持しながら、「和魂洋才」の精神でもって、21世紀の国際社会を生き抜く知恵と工夫が求められよう。


(「ものつくり産業」への積極的支援)

地域経済の核となっている中小・中堅企業の経営を積極的に支援するため、公的信用保証制度の円滑な執行に努めるとともに、産業再生関連法に基づき、企業の過剰設備・過剰債務の円滑な解消を図り、企業の再建・再生を図りたい。

また、大学における知的財産の戦略的活用、大学発ベンチャーの創出など産官学連携を推進するとともに、大学等が有する「知」を最大限に活用し、関連研究機関、研究開発型企業による国際的な競争力のある技術革新のための集積である「知的クラスター」の創成を図ることなどにより、公共事業依存を脱し、科学技術駆動型の地域経済発展への転換を図り、「ものつくり」産業を発展させるとともに、地域経済を活性化する。


(都市の再生と公共交通サービスの改善)

伝統と文化を継承する個性ある都市づくりを目指す。都市機能の高度化、都市環境の整備及び住環境の抜本的改善を進め、都市の再生を図る。都市構造のバリアフリー化、下水道・廃棄物処理などの生活環境の整備、電線類の地中化、地下鉄等都市鉄道の整備、開かずの踏み切りの解消など、都市の再生を進める。

地域経済の活性化を図るため、地域・利用者の視点に立ち、公共交通機関のサービスの改善、活性化を図る。


(林業・水産業の振興)

林業については、森林の持つ国土保全、水源の涵養、自然環境の保全、地球温暖化防止などの多面的機能を持続的に発揮できるよう、林業地域の市町村に対する「林業整備金制度」の創設、広葉樹を取り入れた施業等を進めるとともに、中核的な林業経営への施策の集中、木材産業の振興、流通加工の合理化などを進める。

水産業については、漁獲量の総量管理制度の徹底等による水産資源の適切な保存・管理体制の確立と水産動植物の増殖及び養殖の推進、意欲ある中核的漁業者への支援、漁獲・陸揚げ・加工・流通・消費を一体的に捉えた基盤の整備などを推し進める。


6.おわりに 〜国際社会における「和魂洋才」国家の創造〜

「グローバル・スタンダード」との掛け声の下、様々な国や地域の特色が単一化してしまうのは残念なことであり、日本にとってそれは危機的な状況だと位置付けることが出来る。

我が国が「減点主義」的価値観から脱却し、「得点主義」的価値感を強く構築することで、我が国の特色を国際社会に最大限アピールするとともに、国民が自国の文化や芸術の素晴らしさを肌で感じることにより、誇りを持ったポジティブな国際人になることを期待したい。

そのためには、国民一人ひとりが、何よりも「和魂洋才」との価値感を抱くことが不可欠であり、海外諸国から称される日本人の仕事への勤勉さと、多様な価値感を活発に受け入れることでの日本文化の発展と産業の振興を強く望む。



<追記>

映画評論家・町山智浩氏のブログを除いてみたら、このブログで以前取り上げた『ザ・シンプソンズ MOVIE』の日本語吹き替え版予告編の動画がUPされていた。

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記

何とも心が空っぽになってしまった感じだ。

といっても、「心が空っぽ」になったのは、何もこの予告編を見てしまったからだけではない。

私事で大変恐縮だが、私はここ数日間のうちにして、プライベートで「心が空っぽ」になってしまった。
「心が空っぽ」になった時には、一からやり直してみることが大事である。
立川談志師匠の言葉ではないが、何も一から出直さなくても、二とか三とか四とか五などから出直してもよいだろう。

新首相が誕生したことだし、ここらで私は気分を一新して、これからもブログの運営に当たりたい。

もちろん、日常生活もきちんと行いたい。

それでは少し時間が早いですが、みなさん、おやすみなさい。

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2007年09月24日

福田新総裁「開き直り」の党四役人事

1週間、私はブログの更新を怠ってしまったが、この人は、およそ2週間ぶりの公の場への登場ということになった。

<安倍首相>病中会見 辞任は「最悪のタイミング」と陳謝

 安倍晋三首相は24日午後5時過ぎから、入院先の東京・信濃町の慶応大病院で記者会見し、辞任の理由は健康問題であるとしたうえ「国会は停滞し、国政に支障をきたし、閣僚はじめ政府関係者、与野党関係者、国民のみなさまに多大なご迷惑をおかけしたことを改めて深くお詫び申し上げる」と述べ、25日の内閣総辞職間を前に国民に謝罪した。突然の辞任表明については「国会冒頭の非常に重要な時期、特に所信表明演説の直後という最悪のタイミングになった」と陳謝した。

(24日、毎日新聞)

病院側のアドバイスにより、約10分間のみで切り上げられた安倍晋三首相の記者会見。
国民への“お詫び”、総理辞任理由の“釈明”など、会見の内容自体も大変ネガティブなものだったが、この会見を見てよりショッキングだったのは、安倍首相の頬のやつれ具合と、声のか細さである。
安倍首相は、かねてからスマートなルックスだといわれてきたが、全体的に細くなってしまい、激ヤセしてしまったともいえる外見に変化していた。

テレビ東京の篠原文也解説委員は、今日の『速ホゥ!』(テレビ東京)の中で、次のように、総理辞任に至るまでの問題点を解説している。

 安倍さんにとっては、国民にこういう、政権の間中に謝罪をしていませんのでね、ずいぶんやっぱり周りに聞くと気になっていたようですよ。
 ただ安倍さんだけの責任に課すのは、ちょっと私は酷だと思ってね、去年あれだけみんなで“安倍さん、安倍さん”と言って大フィーバーで総理に担いだわけですから、そういう人たちの責任もあるし、もっとより本質的に問題なのは、自民党が(安倍首相が)経験不足であるのを知りながら、国民的人気の高い人を(総裁に)担がざるを得ない。こういうところまで自民党自身が衰弱というか、落ちていると。こういうことが、僕はより本質的な問題だと思いますよ。

去年のこの時期、自民党各派が“安倍支持”に雪崩現象を打ったことは、このブログでもご紹介したが、安倍首相が首相に就く時には熱狂的に支持しておきながら、参院選で惨敗すると一斉して批判勢力に転じる自民党の議員たちも、困り者である。


さて、安倍首相の後継となる、自民党第22代総裁に選出された福田康夫氏(71)は、きょう午前、党役員人事を決定した。

福田自民総裁 幹事長に伊吹氏起用 古賀氏は選対委員長に

 福田康夫自民党総裁は24日午前、党務の要となる三役について、幹事長に伊吹文明文部科学相、政調会長には谷垣禎一元財務相を起用、総務会長に二階俊博総務会長を再任する人事を決めた。また、次期衆院選の実務責任者として古賀誠元幹事長を新たに設けた選挙対策委員長に選任し、三役と同等に扱い、今後党四役とすることも決まった。大島理森国対委員長は再任となった。
 伊吹氏は旧大蔵省出身。1983年の衆院選で旧京都1区から初当選し当選8回。労相や国家公安委員長を歴任。伊吹派会長を務め、昨年9月の安倍内閣発足で文科相に就任、今年8月の内閣改造で留任した。

(24日、毎日新聞)

新しい幹事長には古賀誠元幹事長の就任が有力となっていたが、大方の政治記者の予想を裏切って、新幹事長には伊吹文明文科相が選任された。
政調会長には、“非主流派”として安倍政権下、冷や飯を食らってきた谷垣派の会長である谷垣禎一元財務相が就任。
総務会長には二階俊博氏が再任され、幹事長就任かと噂されていた古賀元幹事長は、新設の「選挙対策委員長」ポストに就いた。

全体的な印象としては、各派閥の領袖を要職ポストに就かせるという、典型的な“旧来の自民党”的派閥人事だと感じる。
福田総裁はそのような批判が出ることを百も承知の上で、あえて、開き直りの“党四役”人事を行ったのだろう。
それだけ、今国会でのテロ対策特措法をめぐる状況が厳しいものであるとの見方も出来るし、同時に、福田総裁が小泉・安倍両政権下における“ポピュリズム型政治”から脱却したいとの思惑があったのだとも受け取れる。

私自身、伊吹文科相の幹事長就任は想定外であったが、タカ派的な色合いの濃い伊吹派のトップを招き入れる形で“党ナンバー2”に就かせたことからは、福田氏のしたたかな「挙党一致」戦略が伺える。

また、幹事長には他派閥の会長を任命したことで、内閣における女房役“官房長官”には、出身派閥である町村派の会長、町村信孝外相を起用するのではないかとの憶測が広がっている。

いずれにしても、次の日本の新しいリーダーには福田氏がなることが決まった。
異例の安倍首相による辞任劇、そしてまさかの福田氏の総裁選出馬、それに加えてこれから展開されるのは、「未知の世界」=「ねじれ国会」を舞台にした与野党激突マッチである。
日本という国の先行きが見えず、政局の行方も先が見えない。来年7月の北海道・洞爺湖サミットで、誰が日本国の総理としてホストを務めるのかさえ、現時点では定かではない。
父・赳夫元首相譲りの“バランス感覚”と、官房長官時代に培った“腹をくくる”政治家としての持ち味を、そのまま総理に就任しても活かしてもらうことを福田新総裁には期待するととともに、一日も早く、安定した政治状況を築いてほしいと思う。

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2007年09月17日

杉村太蔵“one of them”からの脱皮作戦

結婚して、子供も生まれた。次の選挙じゃ落ちられない。

<杉村太蔵議員>総裁選びに反発し「チルドレン塾」を退席

 小泉チルドレンと呼ばれる自民党の当選1回衆院議員らでつくる選挙塾「新しい風」(会長・武部勤元幹事長)は16日、党本部で総裁選対応を協議した。このうち、メンバーの杉村太蔵衆院議員が「(武部氏らの方針に)ついていけない」と途中退席。武部氏は杉村氏に「もう来るな」と怒ったという。

 杉村氏は記者団に「こんなことで総裁が決まるなら自民党は終わる」と述べた。総裁選で小泉純一郎前首相の再登板を模索していた同会が、福田康夫元官房長官支持でまとめようとすることに、反発したとみられる。

(17日、毎日新聞)

私はかねてから、「杉村太蔵 本当はしたたか」説を展開してきた。

今はなき日曜夜の情報番組『スタ☆メン』(フジテレビ)で、爆笑問題の太田光氏やパンツェッタ・ジローラモ氏が「杉村氏はバラエティー的対応の出来る政治家」だと言及した際には、その意見に同調した(2005年10月03日)。

杉村氏が参院神奈川補選で“ビラ配り”を志願した際には、「杉村氏はメディアをリードして政治活動を展開する政治家」だと、やや過大評価気味に記述した(2005年10月08日)。

時は流れ、2007年9月。
杉村太蔵の「したたか」なる政治家的な動きを、またもや伺えるニュースが飛び込んできた。

杉村氏が今回、「新しい風」の会合を途中退席したのは、「派閥単位で総裁が決まるのはおかしい。議員各自が気に入る候補を支持すべきだ」との理由からだ。
この考え方自体には、私も深く共感する。「派閥力学」なる言葉は、小泉純一郎前総裁の下、自民党から消えてなくなったはずだ。
今回の杉村氏の意見は、まったく正論だと思う。

しかし、このブログで散々ご紹介している言葉を思い出してほしいのだが、政治家の発言にはすべて“ウラ”や“思惑”があり、木村太郎氏の言葉を借りれば、我々は「政治家ことば」を判読せねばならないのだ。
当然、杉村氏の今回の動きにも、表から見ただけでは分からない“ウラ”の意図がある。

まず、興味深いのは、杉村氏が決して「福田総裁」実現に反発して会合を途中退席したのではなく、「派閥単位で総裁が決まる」というプロセスに反発したという点である。
これは、派閥解体という「小泉イズム」の真の継承者は自分だとのアピールを党内外に向けて行うことになる。
事実、杉村氏の言っている「派閥単位で総裁が決まるのはおかしい」との言葉は、いかなる政治家も反発できない性質のものだ。世論も杉村氏の意見に同調するだろう。
「福田総裁」実現を否定し「麻生総裁」実現を肯定したわけではなく、単に総裁が決まる過程がおかしいと言っているのだ。

そして、今回の杉村氏の行動は、「福田総裁」「麻生総裁」どちらが現実のものとなっても、プラスに働く効果を持つ。

大方の予想通り「福田総裁」が実現すれば、「福田氏支持」で事実上まとまった“小泉チルドレン”の中での「問題児」として、杉村氏はインパクトを残す。
小泉前首相の威光を借りた、事実上の“武部派”である「新しい風」に所属し、武部氏の指示に従うだけでは、選挙区を持たない“小泉チルドレン”としては存在感が埋没してしまう。
今後も議員生命を維持したいと考えるのであれば、何としても「小泉イズム」を引き継ぐ真の継承者として、党内外に対して、存在感をアピールしておかねばならない。
福田氏支持勢力としての“小泉チルドレン”における“one of them”になることを避け、福田氏に対して一定の距離を置く姿勢を示すことで、政治家としての存在感を高める。
しかも、世論の風向きが“反福田”に流れた時でも、他の“小泉チルドレン”らとは違い、杉村氏は「『福田首相』は、派閥単位で形成された首相じゃないか」と言うことが出来るようになる。
今回の杉村氏の行動は、そういうことを見越してのことではないだろうか。

次に、麻生氏が大逆転をして「麻生総裁」が実現したケースを考えてみよう。
今回、総裁の決まるプロセスがおかしいといって会合を途中退席した杉村氏だが、見方によっては、「福田総裁」にNO、「麻生総裁」にYESと言っているとも受け取れる。
「麻生総裁」が現実のものとなった時に、「福田氏支持」でまとまっていた“小泉チルドレン”の中で、ただ一人、麻生氏を支持していた人材だということで、杉村氏は「麻生総裁」に一目置かれる存在となる。
麻生氏は平沼赳夫元経産相の“復党”に積極的な姿勢を示しており、普通の見方をすれば、“小泉チルドレン”にとって「麻生総裁」は避けがたい事態だと思うかもしれない。
しかしこれは、逆に言えば、仮に「麻生総裁」が実現した場合、杉村氏は麻生氏に対して「恩」を売ったということになるということだ。
「『恩』(麻生氏支持)を『仇』(平沼氏復党)で返すのか」と言って、杉村氏は麻生氏に「整合性が取れていない」と迫ることが出来るのである。
世論も「せっかく麻生さんを応援したのにね」ということで、杉村氏に同情する意見が大勢を占めてくるかもしれない。

「福田総裁」の下であれ、「麻生総裁」の下であれ、杉村氏は“小泉チルドレン”の中から脱皮した存在として、時の総裁・執行部に一目置かれる存在となれるかもしれない。
少なくとも、「新しい風」の一所属議員として他の“チルドレン”と同じ行動をしていては、次期衆院選では埋没してしまう。
杉村氏の高度な、しかし、失敗した場合には取り返しの付かなくなる「賭け」を、私は感じる。



<余談>

平日の朝は普通忙しいので、祝日である今日、久々に朝のワイドショーを見てみた。

『とくダネ!』(フジテレビ)の小倉智昭キャスターはさすがの安定感である。質問や言い回しも、理路整然としている。
スタジオゲストは、自民党の石原伸晃政調会長と、テレビ東京の参院選特番で面白い“政治シミュレーションドラマ”を書いてくれた、政治ジャーナリストの上杉隆氏。石原氏も上杉氏も大変落ち着いた方なので、スタジオ全体も落ち着いている。

それに比べて、『スーパーモーニング』(テレビ朝日)のほうはどうだろう。
ワイワイガヤガヤ、コメンテーターもスタジオゲストの国会議員たちも、ただただうるさいだけで、とてもじゃないが視聴に耐えない。
特にコメンテーターの某氏はうるさく、騒がしく、偽善者ぶっていて、見ているだけで吐き気がした。
いつもは落ち着いているはずの三反園訓氏(テレビ朝日コメンテーター)も金切り声を上げている。これでは見る気がしない。

とりあえず言えることは、テレビ朝日『スーパーモーニング』に品性はないということだ。

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2007年09月16日

小沢代表が「淘汰」されるその日まで

31億円の不動産を抱える民主党代表。彼の行き着く先はどこだろう。

不動産どうする?小沢代表、保有資産31億円

 平成18年政治資金収支報告書では、安倍晋三首相の辞任表明でいよいよ政権の座が近づいてきたように見える民主党の小沢一郎代表の富裕ぶりが目立つ。自身の政治団体と関係団体の保有資産は繰越金と不動産だけで計31億円以上にのぼっている。また、小沢氏は今年6月に成立した不動産所有を禁止する改正政治資金規正法に基づき、保有不動産を「処分する」と述べていたが、いつどのように処分するかは未定だという。

◆資産ため込み

 報告書によると、小沢氏の側近とされる平野貞夫元参院議員がともに会計責任者を務める改革国民会議の繰越金は11億8354万円、改革フォーラム21は6億9262万円で、この2団体だけで計18億7616万円にも上る。

 2団体の報告書の会計責任者の氏名には訂正印が押してあり、もとはともに樋高剛氏の名前が記されていた。樋高氏は元衆院議員で、小沢氏の元秘書でもある。

 もともと改革国民会議は小沢氏が党首だった自由党の政治団体、改革フォーラムは小沢氏が代表幹事を務めた新生党の政治団体だった。自由党は平成15年9月26日の解党当日に、改革国民会議に13億6816万円を寄付しており、国会で「政党助成金の返還逃れではないか」(自民党の故松岡利勝元農水相)と追及された経緯もある。

 小沢事務所側は「うちの政治団体の資金は合計2億円余り。改革国民会議と改革フォーラム21は関係はあるが、小沢氏の団体ではない」と説明し、資産のほとんどは不動産だと強調する。

 ただ、自民党側は「体裁はともかく実質的に小沢氏の政治団体であることは間違いない。政権奪取の資金をため込んでいるのか」(国対筋)と注視している。

◆処分予定なし

 小沢氏の資金管理団体「陸山会」が都内など12カ所に保有している不動産に関しては、さきの通常国会で与党側から「何のために政治資金で不動産を買い続ける必要があるのか」「名義上、小沢氏本人のものとなっており、資産形成ではないのか」などと追及された。

 また、仮に小沢氏が死亡した場合、遺族が相続せざるをえず、「個人資産と何ら変わりはない」(自民党幹部)との指摘も出ていた。

 小沢氏は2月に記者会見を開き、「個人資産ではない」と説明したが、結局、改正政治資金規正法で新たな不動産取得は禁じられた。このため、小沢氏は7月の産経新聞のインタビューに対し、「面倒だから処分する」と表明している。

 ただ、事務所側は「まだ処分はしていない。処分の予定は今の時点ではない。これからも法律に基づき適正に対応する」としている。

                   ◇

■小沢一郎氏の政治団体(総務省届け出分)の資産

(1)陸山会             10億8055万円
(2)誠山会              1億3735万円
(3)小沢一郎東京後援会          2706万円
(4)小沢一郎政経研究会          2134万円
(5)改革国民会議          11億8354万円
(6)改革フォーラム21        6億9262万円
   総計              31億4246万円

※金額は繰越金(陸山会は不動産資産を含む)。(5)、(6)について小沢事務所は「関係団体だが、小沢氏自身の政治団体ではない」と説明

(16日、産経新聞)

世間の関心(というよりはマスメディアの報道)は自民党総裁選に集中し、“政権準備政党”を自称する民主党に関する報道は、良いものであれ悪いものであれ、報道されにくい現状だ。
普通のニュース番組を見ていただけでは知り得ないニュースを、このブログでは取り上げたいと思う。
ずばり、今夜取り上げるのは、民主党をめぐる「政治とカネ」の話である。


産経新聞が大々的に報じた「民主・小沢代表 保有資産31億円」のニュース。
記事を読むと、小沢氏は、政治家というよりはむしろ「資産家」ではないかと思えてくる。

国会議員の給与は、基本的に我々国民の税金であり、当然、小沢氏もそれを受け取っている。
小沢氏の政治資金管理団体の話では、小沢氏が保有している資産のほとんどは「不動産」であるというが、これはもちろん、税金によって構築された「不動産」だ。

しかしながら、この「不動産」を現金という形で受け取る資格を持つのは、小沢氏であり、小沢氏の家族なのである。
国民の血税で、実に31億円もの資産を形成しておきながら、「受け取りは小沢氏」との現状を放置し、一切、資産処分の動きを見せない。

特に自由党解党当日、政党助成金を、実質上の自身の政治団体に「移動」させるという行動はあまりにも「露骨」すぎる。
とてもでないが、透明感を感じられない「カネ」の動きが、ここにはある。


以前、自民党の中川秀直前幹事長などに対して、小泉純一郎前首相が

「小沢の(不動産)問題は、大事にしろ」

と語ったことがあったという。
たしかに、31億円もの「カネ」が、まるで個人の資産のごとく運用され続けている現状は、あまりにもダーティーさを感じさせるものだ。


話は少し飛ぶが、私の座右の銘は「自然淘汰」である。
一時は興隆の様相を呈していても、真に善なるものだけが生き残り、悪なるものは社会から排除されていく。
どこぞのIT社長や、投資ファンド会長やらの行き着いた先を見れば、この言葉が事実のものであることはお分かりいただけよう。
許しがたき悪人に対し、いちいち腹を立てることなどは必要ない。自然と彼らは「淘汰」されていくのだ。いずれやってくるその時を、悠長に待っていればよい。

同時に、この「自然淘汰」という言葉は、自戒の言葉でもある。
悪行や愚行を続けることにより、自身が社会から「淘汰」されないよう、気を付けねばならない。
まさに、「自然淘汰」は諸刃の剣としての力を持つ言葉であり、堅実なる自己を築くための大切な信条なのではないかと思う。

私は、“トロイカ体制”なるものが「淘汰」されてこそ、民主党は真に“政権準備政党”になれるのだと思う。
彼らがこの国の政治の舞台から姿を消すまであと何年がかかるのかは分からないが、我々は悠然と待ち構えておればよいではないか。
特に私は、現代表が「政治とカネ」の大きな問題で政治生命を追われるその日を、楽しみに待っていようと考えている。

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ラベル:民主党 小沢
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2007年09月15日

麻生・福田両陣営「選対本部長」人事を分析

邦夫が支える太郎。聖子が支える康夫。

自民総裁選:福田氏「全力で…」、麻生氏「自分の手で…」

 安倍晋三首相の退陣に伴う自民党総裁選は15日午前、立候補を受け付け、福田康夫元官房長官(71)=町村派▽麻生太郎幹事長(66)=麻生派=の2氏が届け出、一騎打ちの選挙戦が始まった。福田氏は麻生派を除く8派の支持を固めるなど国会議員票で大きくリードしており、優位は動かない情勢だ。両氏とも小泉内閣以来の構造改革路線の修正を掲げ、参院の与野党勢力逆転で党が危機的状況に陥る中、党立て直しに向けた政策や構想を競い合う。新総裁は23日に選出される。

 福田氏は午前10時半から党本部で記者会見。「責任を持ち難局に立ち向かう」と決意表明。「全員で全力をあげる方向で人事をするのは当然だ」と述べ、首相就任の際は挙党態勢の布陣で臨む意向を示した。麻生氏との違いについて「同じ自民党だから、そんなに違いはない」と語り、「政策の中身、好き嫌いなどいろんな判断基準がある」と述べた。経済・財政運営では小泉内閣から続く構造改革路線の軌道修正を訴える方針。外交面では中国・韓国が反発する首相の靖国神社参拝について行わない考えも表明するなど、アジア重視で独自性をアピールしたい考えだ。

 一方、麻生幹事長は15日朝、決起大会で「改革に伴う痛みに手当てが必要なのは当然だ。地方の声を真摯(しんし)に受け止めなければならない。小さな政府でも、強く、ぬくもりのある政府を作り上げる」とあいさつし、改革路線を継続しながらも、地方や弱者に配慮した政策を進める考えを表明。「地方票を一票でも多くいただき、自民党再生の足がかりを築く」と地方票重視を強調した。「情熱と気迫、経験」をアピールしつつ、8派の支持を得た福田陣営を「談合」と批判することで、支持を訴える。決起大会には、同党の国会議員29人(うち麻生派15人)が出席した。

 党総裁選挙管理委員会は15日午前11時から党本部で立候補を受け付け、両陣営の代理人が20人の推薦人名簿を添えて届け出た。23日の投開票は党大会に代わる両院議員総会で行われ、国会議員387人(衆院304人、参院83人)に各1票、都道府県連に各3票(合計141票)の合計528票で争う。新総裁の任期は安倍首相の残任期間の09年9月まで。

 福田氏は町村派だけでなく津島派、古賀派など8派の支持を得て優位な情勢。ただ、麻生氏推薦人に伊吹派など他派議員が名を連ねたことから、引き締めを求める声も陣営から出そうだ。また、37都道府県連が党員投票による予備選を実施して投票先を決める考えで、地方票で麻生氏がどれだけ劣勢を挽回(ばんかい)できるかが焦点だ。【川上克己、竹島一登】

(15日、毎日新聞)

今回の自民党総裁選は急きょ実施されることになったものであり、臨時国会開会中でもある今、「政治的空白」を作ってはならないということでタイトな日程で組まれた“スピード総裁選”だと形容できるだろう。
そんな中、自民党の34都道府県連は「党員投票」を実施して、持ち票である“3票”の投票先を決定する姿勢だ。


きょう、総裁選に向けての選挙対策本部を設置した、麻生・福田両陣営。
麻生陣営の選対本部長には鳩山邦夫法相(津島派)、福田陣営の選対本部長には橋本聖子参院議員(町村派)がそれぞれ就任した。

鳩山法相は去年の総裁選時にも、麻生陣営選対本部長として、麻生氏を支えた。
今月5日には、実兄・由紀夫民主党幹事長と共同で記者会見し、政治リーダー育成機関「友愛塾」を来年4月に立ち上げると発表した。
党派の異なる兄弟がタッグを組むことには、「政界再編をにらんでの動きか」との憶測も聞かれるが、鳩山兄弟は「もっと大きなスケールの話。祖父・一郎元首相の“友愛”精神を広めたい」と、これを否定している。
邦夫氏は、今度の総裁選で福田氏が派閥からの支援を取り付けていることについて、福田氏のやり方は「派閥主導の旧来的自民党手法だ」と批判している。

橋本氏は昨年6月、日本スケート連盟の会長に就任した3男3女の母(実子3人)。
出産のための休暇を数日取っただけで、国会にカムバックしてくるという、並の男もビックリの、かなり“タフ”な女性政治家だ。
福田陣営の選対本部長には、党の重鎮・中山太郎衆院議員(無派閥)が就任するとの話もあったが、「若くてハツラツとしたイメージがよい」(町村派議員)ということで、橋本氏が職に就くこととなった。
橋本氏が選対本部長に就くというのには、小泉純一郎前首相のような「わかりやすいパフォーマンス」的手法が使われたことが伺える。

鳩山法相が麻生陣営の選対本部長に就任したことには「鳩山氏の義理堅さ」を感じ、橋本氏が福田陣営の選対本部長に就任したことには「小泉流サプライズ人事」を感じる。


さて、麻生氏と福田氏の政策的違いを比較すると、以下のように分類できるだろう。

<麻生>
  外交:日米関係重視
  経済:小泉路線の転換?

<福田>
  外交:全方位外交
  経済:小泉路線+地方に配慮

このように一応分類は出来ても、両者に決定的な違いを感じられないのが現状だ。
「日米関係」は外交を考える上において機軸ではあるが、当然「アジア外交」を考える視点も必要。
参院選での惨敗を受け、小泉改革の方向性については正しさを感じていても、「影」の部分を修正する考え方も求められている。

両者の違いがあまり鮮明に映えないのは、麻生氏が「ハト派」(旧河野派)の中にあって「タカ派」的であり、福田氏が「タカ派」(旧福田派)の中にあって「ハト派」的であるからかもしれない。


とりあえず選対本部長も決まり、23日(日)の投開票日に向け“ガチンコ勝負”となった自民党総裁選。
自民党は、平日は候補者の街頭演説を行わないことを決めるなど、出来るだけこの総裁選から派手な演出を削ぎたい意向だ。

私個人的には、額賀福志郎財務相も、小池百合子前防衛相も立候補して、色んな候補が色んな意見をディスカッションし合う「総裁選」が好ましかったように思う。
多種多様な候補が議論を戦わせることでこそ、「自民党の底力」は発揮されるだろうと感じるからだ。

しかしながら、今回が「急」な総裁選であることを考えれば、立候補者が複数名になっただけでもよかったと考えることも出来る。
現状では福田氏が圧倒的に優勢だが、34の都道府県連での「党員投票」の結果によっては、議員票の動向も左右されるかもしれない。

ちょうど一週間後、はたして新総裁に選出されるのはどちらなのか。
所信表明演説の翌々日に総理が辞意を表明する今日び、「政界の一寸先は闇」との常套句が、不思議なリアリティを醸し出している。

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2007年09月14日

麻生が安倍をハメた!? “陰謀論”はでっち上げ

事実上の「一騎打ち」だが、党内各派はすでに片方へ傾いた。

<総裁選>麻生氏が首相を「お見舞い」

 自民党の麻生太郎幹事長は、きょう午後3時、党本部で同党総裁選への出馬会見を開いた。そんな中、会見直前、麻生氏が報道陣の前から姿を消す一幕があった。
 実は午後2時ごろ、麻生氏は出馬会見を前に、慶応大病院に入院中の安倍晋三首相を訪れた。麻生氏は首相に「出馬する」と報告したということだ。

(14日、テレビ東京『速ホゥ!』)

「麻生VS福田」の“一騎打ち”が確定した自民党総裁選。
思いもかけない福田康夫元官房長官の「出馬の意向」表明で、自民党各派閥は、昨年9月の総裁選同様、一人の候補に対して“雪崩れ減少”を起こしている。

党内各派の“支持”勢力図
(カッコ内は人数)

<福田氏支持>
  町村派(80)
  津島派(64)の大半
  古賀派(46)
  山崎派(38)
  伊吹派(25)
  高村派(15)
  谷垣派(15)
  無派閥の約7割

<麻生氏支持>
  麻生派(16)
  津島派(64)の一部
  無派閥

いかに福田氏が党内各派閥から多大なる支持の声を受けているか、一目瞭然だ。


テレビ東京が今日実施した街頭アンケートでは、「ポスト安倍に誰がふさわしいか」との問いかけに対して、以下のような結果になった。

<巣鴨>
 麻生氏支持/19票
 額賀氏支持/1票
 福田氏支持/80票

<秋葉原>
 麻生氏支持/66票
 福田氏支持/34票

麻生太郎幹事長の“秋葉原での人気”の高さが伺える。また、秋葉原で聞いた人の中には、福田氏の存在を知らない人もいたという。


昨年の総裁選時には、「私は(新聞等に)『今日も生体反応なし』って書かれてたよ」と話し、総裁選に出馬しないことを強調してみせた福田氏。
あの時と一転し、今度は“総裁”就任に意欲を見せる今回、「今日の生体反応はどうですか」とのテレビ東京記者の問いかけに、福田氏は

「『生体反応』は・・・これからだ。反応が出るのは」

と微笑しながら答え、車に乗り込んだ。


さて、「安倍首相辞任表明」について、一部評論家などは、「麻生氏は安倍首相の辞意を月曜には知っていたが、安倍氏を止めなかった。麻生氏が安倍首相をハメたのだ」との“陰謀論”を言っているが、真相はどうなのか。

結論を言うと、私は、そういった事実は一切ないと考えている。

“陰謀論”というのは太古の昔から人間に好まれてきたものであり、日本の歴史を振り返ってみても、蘇我入鹿のいた時代から繰り広げられてきたものだ。おそらく、縄文時代には縄文時代なりの“陰謀論”があったことだろう。
今回、麻生氏の“陰謀論”を展開しているのは、「福田氏に有利な戦いをさせよう」と画策している党内の勢力によるもので、麻生氏の対外評価を下げる意図からでっち上げられているものだ。

麻生氏は安倍氏にとって、最も信頼できる政治家であると断言しても過言ではなく、だからこそ“最重要ポスト”である党幹事長に起用した。
安倍氏にとって麻生氏は、実弟の岸信夫参院議員と同等ほどの“信頼を置く”政治家であろう。
「麻生が安倍をさらし者にした」と、稚拙な“陰謀論”を公言している評論家もいる。固有名詞を挙げるほど、私は低次元な人間になった憶えはないが、安倍首相と麻生氏が密接な関係にあるのは、疑いようもない事実であり、“陰謀論”はまったくの事実無根だと断定できる。

今日午後、麻生氏が入院している安倍首相を訪ねたのも、情に厚い麻生氏らしい純粋な「お見舞い」の気持ちが表れた行動だったと言えよう。
同時に、「“陰謀論”を展開している勢力には負けず、安倍改革の継承者として、総裁選を勝利する」と首相に“約束”しに行ったという見方も出来るかもしれない。


今日、額賀福志郎財務相が総裁選出馬を取りやめたが、額賀氏の所属する津島派は、基本的には他の派閥同様、「福田氏支持」で固まっている。
ただし、鳩山邦夫法相(津島派)は、自身が中心的役割となって麻生氏を支持する意向を表明しており、津島派に所属する議員の一部が「麻生氏支持」に回る可能性がある。

島村宜伸元農水相(無派閥)も、

「(総裁選の行方を決めるのは)今さら派閥ですか」

と記者団に呆れ顔で語り、鴻池祥肇元防災担当相(麻生派)らと協調している。


テレビ東京の福田裕昭政治部長の解説によれば、今回、自民党各派が一斉に「福田氏支持」への雪崩を打った背景には、小泉純一郎前首相による「後光」があるという。
小池百合子前防衛相や“小泉チルドレン”らで組織する「小泉前総裁の再登板を実現する有志の会」からの“再登板”要請には「NO」を示した小泉氏だが、電話先の中川秀直前幹事長に対して

「(福田氏出馬は)いいじゃないか。応援するよ」

と話したとのことで、この言葉が福田氏の「後光」として、永田町を一人歩きしている現状と言えそうだ。


ブログというのは個人的な感情を書く場だと思うし、もう昔のことになっているので明らかにするが、2001年総裁選時、私は橋本龍太郎元首相(故人)でもなく、小泉純一郎前首相でもなく、麻生氏を支持した。
と言っても、私は自民党員でないので何の意味もない“支持”だったのであるが、麻生氏の理念にかつて同調したことも事実だ(ちなみにこの時、麻生氏は立候補者4人中4位の得票数だった)。
かといって、今回の総裁選で、私は「麻生氏に勝利してもらいたい」などと“表明”してみせるつもりはない。
事実、郵政造反組の「復党問題」をめぐる点では、私は、麻生氏の考え方には同意しかねるし、そういう面では“麻生総裁”が現実のものとなることについては、若干の恐怖を覚えている。


「福田総裁」が現実味を帯びてきた“ポスト安倍”レース。
小泉内閣における総務相と官房長官が“激突”することとなったが、これはまさに、永田町ないしは日本において、今なお前首相の存在感が大きいことを表しているのかもしれない。


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2007年09月13日

「福田氏出馬」で先の読めない総裁レース

まさかの「麻生VS福田」――。党内には“福田アレルギー”というものもある。

自民総裁選 25日投票で調整へ 麻生氏ら各派の動き活発

 自民党は13日午前、党本部で総務会を開き、辞任を表明した安倍晋三首相の後継を決める総裁選の日程について「14日告示−19日投票」との案を提示したが、出席者から先送りを求める声が続出し、日程は決まらなかった。執行部は同日午後の両院議員総会の意見も踏まえ同日中に日程を決める考えだが、投票日は25日に延期する方向で調整している。後継候補を巡っては、麻生太郎幹事長が総裁選日程が決まり次第、出馬表明する予定のほか、中堅・若手グループが同日朝、小泉純一郎前首相の出馬を要請し、小泉氏は固辞する考えを示した。さらに額賀福志郎財務相が同日午後、出馬を表明したほか、小泉・安倍路線に批判的な福田康夫元官房長官らを推す声も出ており、自民党各派の動きが活発化している。

 執行部が19日投票案を提示したのは臨時国会の開会中であるため、早期収拾には早めの新総裁選出が必要との観点からだ。しかし総務会では、発言者15人のうち12人が日程の先送りを求めた。谷垣禎一元財務相は「党員の意見を聞いてもっと先延ばしした方がいい」と主張。25日投票の日程に言及した出席者もいた。

 一方、武部勤元幹事長は13日午前、二階俊博総務会長、細田博之幹事長代理にそれぞれ会い、19日投票案について「幅広く立候補者を募る意味からも短期間に過ぎる」として、投票日の25日以降への先送りを求める申し入れ書を提出した。

 こうした中、総裁選出馬の意向を固めている麻生氏は13日朝、東京都内のホテルで来日中の中国ナンバー4の実力者、賈慶林(カ・ケイリン)中国共産党政治局常務委員と会談した。会談で麻生氏は安倍首相の辞任に触れ「このあと(党の立て直し)をどうするかが、執行部に与えられた大きな仕事だ」と指摘。麻生氏はこの後、総務会など総裁選日程の決定まで幹事長業務をこなし、その後に出馬表明をする考えだ。

 一方、中堅・若手による「小泉前総裁の再登板を実現する有志の会」のメンバー17人が同日午前、党本部で会合を開き「小泉氏しか危機を突破できない」として、午後に小泉氏に出馬を要請することを確認した。冒頭、小野次郎衆院議員は「小泉前首相以外に(次期衆院選を)勝ち抜く顔になれる人はいない」と力説。中川泰宏衆院議員が同日朝、小泉氏に非公式に出馬を打診したが、小泉氏は「出ない。第三者を探せ」と述べたという。

 ◇

 自民党各派は対応を慎重に見極めている。最大派閥、町村派会長の町村信孝外相は13日午前、記者団に「グループとしてどうするか、私自身どうするか、皆さんの声をよく聞いて考えたい」と語るにとどめた。町村氏は同日午前、訪仏日程を切り上げ帰国した森喜朗元首相と対応を協議した。福田康夫元官房長官は毎日新聞の取材に「(出馬するかどうか)そんなことは決まるまで分からない」と述べ、出馬に含みを残した。

 昨秋の総裁選で安倍、麻生両氏と戦った谷垣氏は「政策転換をしないといけない。それができる体制をどう作るかだ」と記者団に語り、「安倍路線」からの転換が必要との考えを示した。

 「ポスト安倍」の有力候補の一人とみられる額賀財務相は13日午後、津島派の総会で「世界の中の日本を作るためにがんばらせていただきたい」と出馬を表明した。

 山崎派は13日朝から山崎拓前副総裁ら幹部が派閥事務所に集まり対応を協議。古賀派会長代理の太田誠一元総務庁長官も加わるなど、派閥同士の腹の探り合いも活発化している。

(13日17時15分、毎日新聞)

今日も昨日同様、時間が取れず、急ぎ足のエントリ投稿ということになってしまうが、上記の毎日新聞記事が、私の専門分野である「自民各派閥の動き」について分かりやすくまとめてあるので、よく読んでいただきたい。


今のところ、出馬の意向を表明、または出馬が確実とされているのは以下の人物たちだ(カッコ内は所属派閥)。

・麻生太郎幹事長(麻生)
・福田康夫元官房長官(町村)
・額賀福志郎財務相(額賀)


※山崎拓前副総裁(山崎)も「意欲」は見せている

町村派内には、派閥会長である町村信孝外相の出馬を模索する声もあるが、思いもかけず、福田氏が出馬を「前向きに検討中」であることを明言したので、福田氏支持で一本化されそうだ。

私としては、「ポスト安倍」レースに福田氏が参戦することは“100パーセントない”と考えていたので、福田氏が出馬の意向を固めたのは一つ衝撃的であった。
昨年の自民党総裁選時、福田氏は「歳も歳だし」との理由で出馬をしないと発表した。
“100パーセントない”と考えていたのは、時間が経てば人も年老いていくので(「若返りエステ」などをやっていれば必ずしもそうだとは言えないかもしれないが)、福田氏が「高齢」を理由に出馬を見送った以後、出馬する展開はないだろうと考えていたからである。
まったく、これは私の「政治家ことば」解読力が未熟であったということだ。


逆に、今回、出馬をしない意向であることを表明したのは、以下の人物たちだ。

・谷垣禎一元財務相(谷垣)
・小泉純一郎前首相(無派閥)


小泉氏の再登板はありえないと考えていたが、谷垣氏が出馬せず、福田氏支持に回るという決断をしたのは、自民派閥ウォッチャーとしては、いささか残念だ。
これでは、麻生氏の「為公会」こそが「宏池会」の本流を汲む派閥であると意味しているのと同じである。
もちろん、仮に福田氏が出馬を「前向きに検討」だなんてしなければ、谷垣氏は確実に総裁選に出馬する姿勢を示しただろう。
福田氏が出馬の意向を事実上表明している中、谷垣氏があえて出馬をしたところで勝ち目はないことは、ご本人が一番よくお分かりかもしれないが、今回出馬を見送ったらなかなか次のチャンスは回ってこないかもしれない。
そう思うと、谷垣氏の“逃げ”は残念だ。


まったくありえなくもないというのが「小池百合子前防衛相の出馬」であったが、これも「福田氏出馬」で可能性がほとんどなくなった。
武部勤前幹事長や“小泉チルドレン”と呼ばれる新人議員たちが中心となって、“小泉改革の原理に立ち戻れ”というスローガンの下、小泉氏の総裁選擁立は無理でも、例えば「郵政総選挙」時の“刺客”第一号として、「小泉政治」の中心的役割を果たした小池氏を総裁候補に担ぐ、ということはありえるかもしれないと考えていた。
ところが現実を見てみると、「麻生VS福田」という構図が生まれているので、麻生氏の対抗候補という意味からして、小池氏の出馬の可能性はなくなった。
“第三極”として名前が挙がってくる可能性も――あると言えばそれは1%ぐらいはあるかもしれないが――この短期間の「総裁選」スケジュールにあたっては、小池氏が総裁レースに登場してくることは考えにくい。


なお、額賀氏の出馬表明については、産経新聞「iza!」が全文をホームページ上に掲載しているので、興味の湧いた方は、少し目を通してもらいたい。

<額賀氏出馬表明>全文はこちら (iza!)


「麻生VS福田」という“実質上の一騎打ち”ということで総裁選が展開されることになりそうだが、はたしてこれはどちらが勝つか、動きがなかなか読めない。
まさに「緊急時」の今回、自民党議員たちがどういう判断を下すか、情勢は流動的で、このままでは額賀氏の“漁夫の利”的勝利も考えられるシチュエーションだ。
とりあえず、一日一日情勢が変わってくる、大変見応えのある、また、政局好きとしては楽しみがいのある一週間が繰り広げられそうだ。


※ちなみに、安倍首相は少なくとも3〜4日の入院が決定。
 公表されている限りでは、胃腸の悪化(持病)が原因だという。


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2007年09月12日

“安倍辞任ショック”は民主党にもダメージを与える

空気が読めないのではない。もう「限界」なのだ。

<安倍首相辞任>国民の信頼得られなかった……一問一答全文

 安倍晋三首相が12日、首相官邸で行った記者会見の一問一答は以下の通り。

 −−参院選直後ではなく、なぜ今、辞任を決断したのか。

 参院選は厳しい結果でありました。そこで反省すべきはしながら、今進めている改革を止めてはならないと思い、私が進めている国づくりは止めてはならないと思い、所信を述べさせて頂きました。しかし、テロとの戦いを継続していくことは極めて重要なことであり、それは私の約束でもありますし、国際公約でもあります。それを果たしていくためには、むしろ私が職を辞することによって、局面を転換した方が、その方がむしろいいだろうと判断致しました。

 −−辞めることで、どのような自衛隊活動につながるのか。

 私がなんとしても改革を進めなくてはいけないとの思いで全力を尽くしてまいりましたが、残念ながら私が総理であることによって、野党党首との話し合いも難しい状況が生まれています。そして、党において、今の状況においては新しいエネルギーを生み出して、そのエネルギーで状況を打開し、新しいリーダーの下で状況を打開し、新法を新しいリーダーの下で推し進めていくことの方がいいのではないかと考えました。

 −−公約を途中で投げ出すのは無責任では。

 もちろん、私はそのために全力を尽くさなければいけないと考えておりました。しかし、むしろ公約を果たしていくうえで、どういう環境を作ることが必要かと考えたとき、私が職を辞することでその環境ができるのではないか。私が職に就いていることで、成立することにマイナスになると考えました。

 −−後継の総裁についてはどう考えているか。

 今日はまだ、そうした決断をしたばかりでございます。まだ、日程的なものを決めているわけではございませんが、なるべく早い段階で、後継の総裁を決めてもらいたいと思っています。後継の総裁については、私がとやかく申し上げることは適切ではないと思いますが、いずれにしても新しいリーダーとして与党を率いて、力強く政策を前に進めていっていただきたいと思います。

 −−総理の辞任で、戦後レジームからの脱却などの政策が停滞してしまうとは考えなかったのか。

 続投するに当たって、新しい国づくりを進めていかなければいけない。その中には、戦後の原点にさかのぼって見直しをしてという、戦後レジームからの脱却も果たしていかなければいけないという思いでございます。今まで、教育基本法の改正や、公務員制度の改革等々の、いわば戦後の出来上がった仕組みを変えていく、そういう挑戦をしてまいりましたし、成果も上げてきたと思います。しかし、現在の状況においては、新たな局面の打開を図って、新たなエネルギーで前に進めていかなければ、そうした政策の実践も難しいという状況であろうと判断しましたが、その方向で是非、進んでいってもらいたいと思います。

 −−辞任の理由についてテロとの戦いを第一に挙げたが、総理の職責は外交面ではなく、国民生活を背負っている面がある。そういう状況で、月曜日(10日)に続投を決意する所信表明をして、各党の質問を受ける直前に総理の職を辞するのは、国民から見ると逃げていると思われても仕方ないのでは。どのように責任をお考えか。

 総理の職責は大変、重たいものがあると考えています。そして私も所信において思うところを述べたこところであります。しかし、述べたことを実行していく責任が私にはあるわけではございますが、なかなか困難な状況です。この中において、それを果たしていくことが出来ないのであれば、それは政治的な困難を最小限にする、という観点からなるべく早く判断すべきだという決断に至りました。

 −−政策を前に進めにくい状況は参院選で大敗した後も変わっていないと思うが、なぜ所信表明後に辞意を表明する決断をしたのか最大の理由と、最終的に決断したタイミングはいつか。

 総理としては常に職責を果たしていかなければいけないということは、常に考えているわけでございます。そして私が、ここは職を辞することによって、局面を変えていかなければいけないと判断いたしましたのはですね、今日、残念ながら党首会談も実現もしないという状況の中で、私の約束をしたことが出来ない、むしろ、私が残ることが障害になっていると、こう判断したからです。

 −−政策を実行するのに非常に困難な状況になったというが、困難な状況に陥ってしまった原因などについて、どう分析しているか。そこに至らしめた自らの責任について、反省点など伺いたい。

 もちろん、反省点は多々ございます。前の内閣、また新しい内閣においてですね、安倍内閣として国民の信頼を得ることが出来なかった。これは私の責任であろうと思います。それを原動力に政策を前に進めていくということが残念ながら出来なかったということです。

 −−党首会談を理由に挙げたが、今後国会の流れの中で、党首会談が出来るという見通しはなかったのか。また、党首が代われば党首会談が出来るという見通しなのか。

 私が民意を受けていないということが理由の一つとして挙がっているわけでございます。この選挙結果は、やはり大きなものがございます。もちろん、そのうえに立って決意をしたわけでございますが、新しい自民党のリーダーとの間においてですね、率直な党首同士の話し合いがなされると、私はそのように期待しています。

 −−総理の強調するテロとの戦いを継続するためには衆議院の再議決をもってすれば党首会談がなくても突破できたという見立てが我々の間では主流だと思うが、それでも党首会談が出来ないとなると、多くの支持があって総理になったのに、説明としては不十分ではないか。本当の心境、あるいは何がこの決断に至ったのかを、総理として最後にぜひ、伺いたい。

 私は、いわばこのテロとの戦いにおいては、中断されてはならないと考えて、先般シドニーで職を賭すという話をしたわけでございます。新法で継続を図っていくという考え方もあるわけでございますが、日程的な関係で、新法ですと、一時的に中断という可能性は高いわけでございまして、そうであるならば、事実上そういう状況が出てくるわけでございまして、そう判断せざるを得ないと考えました。そこで、その時に判断するよりも、むしろ今、判断した方が、党が新たにスタートするうえにおいては、むしろその方がいいだろうと。国民のみなさまに対しましてもですね、混乱を招かないうえにおいては、なるべく早い判断の方が良かったと、決断がいいだろうというふうに判断いたしました。

(12日、毎日新聞)

まだ情報が整理されていないので、きちんとした文章を書けないのだが、「安倍晋三首相・辞意表明」というニュースを聞いて直感的に頭に浮かんだのは、今年6月の「松岡利勝元農水相・自殺」の一件である。
松岡氏の“自殺”も、安倍首相の“辞意表明”も、ネガティブなフェードアウトの仕方だと感じる。

16時00分現在、安倍首相は首相官邸に実弟・岸信夫参院議員(自民党)を呼び込み、面談している模様だ。
岸議員は取材陣の呼び掛けには応じず、険しい表情で首相官邸に入っていった。
突然の首相の辞意表明を受けて、東京株式市場は乱高下する展開となり、前日比80円07銭安で取り引きを終えた。

安倍首相は会見で「新しい総理の下で、海上自衛隊の給油活動を継続させるべき、政治局面の転換を図るべきだと思った」と辞任の理由を述べたが、与謝野馨官房長官は、会見で、安倍首相辞任の“もう一つの理由”を説明している。

「首相が苦悩の果てに決断をされたわけであるので、徐々に総理が辞任を決意された経緯や心境の変化については、段々明らかとなろう。
 首相本人はたった一つ記者会見で言及しなかったが、(辞任のもう一つの理由としては)安倍首相の健康状態というものがあっただろう。私どもも心配していたし、安倍首相は、常に自身の健康が精神的な重圧に耐えられるかどうか、吟味しながら仕事を続けてきた。本人は告白しないが、精神的に大変厳しいものを背負ってきたということを、長い目では理解してはどうか。
 もちろん、総理本人が辞任による国会各会派に迷惑をかけることには申し訳ないと思っている。私、官房長官からも、深くお詫びを申し上げたい。」(会見要旨)

安倍首相は昨日、風邪を引いたのであるが、そういった次元の“健康状態”とは別に、精神的にだいぶ参ってきてしまっている面が、安倍首相にはあったのではないかと思う。
「畠山鈴香被告」ではないが、おそらく安倍首相は心神耗弱状態にあり、うつ病である可能性も高いのではないか。
ずいぶん前に医師から「長期療養することが望ましい」との診察をされ、結果、安倍首相は辞任のタイミングを探っていた可能性が高いと、私は見ている。
先日の「職を賭す」発言は、「やめたいけれどやめられない」安倍首相の心境がじわりじわりと表面化した結果のものだったと考えられる。

自民党本部では16時30分現在、麻生太郎幹事長と二階俊博総務会長が共同会見を行っている。
“ポスト安倍”として名前が挙がっている麻生氏。もちろん本人はやる気十分だ。
平沼赳夫元経産相の復党騒動で、首相に反発の意を出してきた最中の、いわゆる“小泉チルドレン”たちが、単純に“麻生支持”でまとまるかどうか、もしくは別の形で総裁選に絡んでくるのか、というのが今後の見どころだ。
総裁選については、19日(水)に実施するとの情報がある。

突然の“安倍辞任ショック”。
マーケットは明日の早い段階で回復するだろうが、とりあえず自民党総裁選に向けて、日本政治史上初めて尽くしのドラマが描かれていくことになろう。
史上初の「ねじれ国会」がどう運営されていくのか、マスメディアは「未知との遭遇になる」とみてきたが、早速、首相本人から超ド級の“サプライズ”をいただいた。
小沢一郎代表率いる民主党も、戦うべき相手が驚きのフェードアウトをしてしまったので、はたしてどう戦えばいいのか、“戦う相手”=新総理が決まらない限り、手足を動かしたくても動かせない状況だ。
“安倍辞任ショック”は、政府・自民党にも多大なダメージを与えることになるが、同時に、民主党に対しても大打撃となるだろう。

今や自民党一の古株となった中山太郎衆院議員も「こんなことは経験上初めて」と語る、今回の“いきなりの辞意表明”。
安倍首相本人は、心身ともに薄弱状態にあり、だいぶ前から“辞め時”を探ってきたのだろう。そして「もう限界」となった今日この瞬間、首相は自ら辞意を表明した。そういうことではないだろうか。

横綱・朝青龍はすっかりうつ病が治ったみたいだが、安倍首相はこれからが治す時ということになる。
もちろん、詳細な説明がない現時点で、単純に、安倍首相をうつ病だと決め付けてはいけないが、私は「うつ病」という病気に関してだいぶ勉強した経験があるので、私個人の直感としては、昭恵夫人のお話などを伺う限り、安倍首相にはそうした症状が表れているのではないかと考えている。

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2007年09月11日

“無駄なもの”≠“遊び心”

「AIBO」では果たせなかった(!?)ソニーの夢が、再起動する。

ソニー:動き回る音楽プレーヤー「ローリー」29日発売

 ソニーは、音楽に合わせて本体が動き回る卵型の音楽プレーヤー「ローリー」を29日に発売する。得意のオーディオ技術に、犬型ロボット「AIBO(アイボ)」で培った動作制御技術を組み合わせ、聞くだけでなく見ても楽しい、新しいタイプの音楽プレーヤーを提案する。

 重さ約300グラムで、手のひらに乗るコンパクトなサイズ。パソコンから取り込んだ音楽をローリーが自動で「解析」し、リズムや音調に合わせてアームと呼ぶ左右のふたを開け閉めしたり、二つの車輪を回転させて、ダンスのような複雑な動きを繰り返す。

 1ギガバイトのフラッシュメモリーを内蔵し、最長約46時間分の音楽データを記録可能。オープン価格だが、市場価格は4万円前後の見込み。ライバルの米アップルが画面に触れて操作する「iPod」の新商品を発表するなど音楽プレーヤーの競争が激化する中、ソニーは「動き」を強調した今までにはないタイプの商品を投入する。【赤間清広】

(11日、毎日新聞)
動画はこちら

昨日、テレビ東京『速ホゥ!』だったか『WBS』だったかで、この「ローリー」の動くさまを見たのだが、何ともかわいらしい動きをしていた。
話によると、楠田枝里子さんが飼っていることでおなじみの「AIBO」製作チームが生み出したものだという。

NHK教育の『美の壷』を見るまでもなく、日本は江戸時代、「からくり人形」を製造するなど、実用的なものに“遊び心”を加える能力には長けている。
いわば西欧的発想では“無駄なもの”として排他されてしまいそうな技能を前面に押し出すことで、製品(あるいは「作品」)そのもののキャラクター性を強固なものにさせる。
そうした日本人特有の発想は非常に誇れるものだし、タカラトミーの製品などにはその“遊び心”という志が残っているように思う。

この「ローリー」であるが、“ダンス”をしているところは、近未来SF映画で見たかのような、まさに「未来の道具」のような動きなのである。
特に、この「ローリー」がいくつか並んで“ダンス”をすれば、予想以上の近未来性が表現できるのではないかと思う。

設定価格については、やはり“近未来玩具”なりの高価格だが、個人が楽しむ目的に購入するのはもちろん結構だけれども、企業の展示会やレセプションなどで活躍することが十分に考えられる。
個人的には、価格の「ゼロ」が一つ減れば、ティーンエイジャー含め、話のタネついでに購入する層が増えるだろうとは思うが、この「ローリー」が果たすべき役割は、必ずしも「多くの人に使われる」ことではなく、「多くの人に近未来性を感じさせる」あるいは「夢を感じさせる」ことであるならば、企業向け製品として適正な価格だと言えるかもしれない。

対するアップルは、携帯電話機「iPhone」の販売台数が100万台に達したと発表した(9日時点)。
「AIBO」は、個人向け商品として必ずしも成功した事例とは言えないが、“遊び心”で世界を魅了する「近未来製品」シリーズの製造・生産を、今後ともソニーには期待したい。

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2007年09月10日

首相所信表明…封印された“安倍カラー”

第168臨時国会はきょう招集され、衆院本会議場では、午後2時から安倍晋三首相が所信表明演説を行った。

所信表明演説全文はこちら(iza!)


昨年9月の就任以来、今回で2度目となる安倍首相の所信表明演説だが、前回の演説文字数が約8,300字だったの対し、今回は約4,900字と“半減”。

演説の冒頭、安倍首相は中越沖地震による被災者に対して「お見舞い」を申し上げたが、その直後には先の参院選で大敗したことに触れ、

「深い反省の上に立って、今後、国政に当たっていきたいと考えております。」

と、「反省」の色を表した。

今回の演説では、安倍首相の特色を表す、いわゆる「安倍カラー」の言葉が大幅に削減されており、よって演説全体もだいぶ“スリム”なものになっている。

『美しい国』 8回 → 1回
『再チャレンジ』 5回 → 0回
『憲法』への言及 5回 → 1回
カタカナ言葉  激減


※左が前回、右が今回の演説においての発言数。

上の表をご覧いただければお分かりいただけるように、安倍首相はあえて「安倍カラー」を“封印”している。
これは、「テロ特別措置法」という1本の法案に進退を賭けなければならないほど、政権が窮地に立たされている現状を意味しており、「安倍カラー」を打ち出すほどの余力が安倍首相には残っていなかったとみるのが、素直だろう。

11月1日に期限が切れる「テロ特措法」を今国会で延長することは、国際社会の一員として“テロとの戦い”を今後も継続していくことを示す。

安倍首相は、昨日(9日)、APEC開催地のオーストラリアで、「海上自衛隊の給油活動が継続されなければ、内閣総辞職も辞さない」と言明した。
「テロ特措法」延長、ないしはそれに変わる新法の成立を、今国会で実現させない限り、11月1日を持って、自衛隊のアフガンにおける給油活動は寸断されてしまう。
1本の法案の行方次第で内閣の行方も定まるということで、まさに今国会は「テロ特国会」となるといえるだろう。

安倍首相が国会開会直前の昨日、「内閣総辞職も辞さない」という“最後のカード”を早々に切り出したことについて、ある自民党議員は

「安倍首相は総辞職は覚悟しているんだろう。もう総理はがっくり来ちゃってるんじゃないか」

と語り、安倍首相の政権を担当する意欲が薄れてきていて、安倍首相は事実上「総辞職」の意向を固めたようなものだ、との見方をしている。

「テロ特措法」について、野党側は反対の姿勢を崩す気配を一向に見せておらず、安倍政権としては、海自の給油活動継続について、まったく展望を開けずにいる。
首相自らが進退に触れるシーンから始まったことで、今国会は、冒頭から緊迫した展開となりそうだ。


(※)私は「テロ特措法」延長は当然なされるべきものだと考えていますが、その理由や根拠については、また後日記述します。

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2007年09月08日

奪われた『ザ・シンプソンズ』家族たちの声

ある日突然、大好きな家族みんなの声が変わってしまったら・・・。

アッコ甘〜い声で優しい母役…米アニメ映画「ザ・シンプソンズ」

 歌手の和田アキ子(57)が来年公開の米人気アニメ映画「ザ・シンプソンズ MOVIE」でママのマージ役の声優を務めることになり6日、都内で会見した。

 パパのホーマーを演じた所ジョージ(52)、息子バート役の田村淳(33)、娘リサのベッキー(23)らシンプソン一家が勢揃い。所に呼ばれ「なあに、あなた」と甘〜い声を出して登場し「マージは優しくて温かい愛情で家族を包んでいる。普段、和田アキ子には怖いイメージがあるけど、優しさが出れば」と語った和田。

 が、優しいママはここまで。「3人が本当の家族だったら? 淳が女関係に気をつけるようにし、ベッキーには早くいい人が見つかるようスキを作ってあげる。所にはもっと真剣に仕事するようハッパをかけます」。

 やはり“恐妻”で“猛母”だった?

(7日、SANSPO.COM)

このブログで私は国立無宗教追悼施設の建設を主張したり、“反・禁煙”を訴えたり、昨日(7日)も死刑制度を肯定したりしている。
「その流れ」というわけではないのだが、今日も、社会一般の“流れ”に少し反したような文書を書きたい。

米アニメ『ザ・シンプソンズ』の日本語版声優変更問題である。

私は、千葉ロッテマリーンズと、ステイシー・オリコと、そして『ザ・シンプソンズ』をこよなく愛する日本人である(『ザ・シンプソンズ』のあらすじについてはこちらを参照のこと)。
『ザ・シンプソンズ』はシーズン2から見ているが、当初から字幕ではなく日本語版吹き替えで観ている。
その理由は、大平透氏、一城みゆ希氏といった日本を代表する声優の方々が、オリジナル英語版の面白さそのままに、むしろ、日本人にとってはより面白く観ることができるようにしてくれているからだ。

今回の『ザ・シンプソンズ MOVIE』(2008年日本公開)では、主要吹き替えキャストが総入れ替えし、家族のうち4人の声を芸能人が務めることになった。

ホーマー(父):所 ジョージ
マージ(母):和田 アキ子
バート(長男):田村 淳(ロンドンブーツ1号2号)
リサ(長女):ベッキー

私はNHK教育で放送された海外ドラマ『アルフ』における“宇宙モンスター”役、ディズニー・ピクサー映画『トイ・ストーリー』シリーズでの“バズ・ライトイヤー”役、それから、東京ディズニーランドのアトラクション『ビジョナリアム』(現在は閉鎖)での“タイムキーパー”役など、声優としての所さんを高く評価している。
声優業に限らず、所さんについては、著書「トコロ流昔話 花咲かじいさんの恩返し」(角川文庫)も大爆笑モノだと思うし、昨年発売されたCDアルバム『安全第二』(avex trax)も大好きだ。
奥さんの芳賀文子さんが書かれた「芳賀文子のブンブーンクッキング」(マガジンハウス)を読んで、見よう見まねで料理を始めたりなどもしている。
おそらく、こういったことから私は結構重度な「所ジョージファン」だと言えると思うのだが、その私でも、今回の『ザ・シンプソンズ』声優変更は理解しがたい。

やはり、ホーマー役の日本語版声優にふさわしいのは、大平氏しかいない。
所さんのことがどんなに好きでも、大平氏以外の“ホーマー”を私の耳は受け付けない。何があっても、日本における一ファンとして、『シンプソンズ』日本語版声優は変えてほしくないのだ。

映画の公式サイトを見てみる限り、おそらくこの映画は小学校低学年をターゲットとして上映されるのだろう。
小学校低学年の人々を馬鹿にするつもりはないが、それぐらいの年齢の方々が『シンプソンズ』の世界観を楽しむことが出来たら、私には驚きだ。まさに“D'oh!!”である。

人は「たかが声優が変更したぐらいで何をワガママな」と嘲笑うかもしれない。
「嫌ならば見なければよいではないか」とあきれるかもしれない。
しかし、ある日突然、“大好きな家族”みんなの声が変わってしまって、一体どうして冷静でいられようものか。
これじゃホーマーじゃない。マージじゃない。バートじゃないし、リサじゃない。末娘マギーの声(赤ちゃん声)が変わったかどうかまでは分からないかもしれないが、とりあえず、「言語をしゃべる」家族みんなの声が変更してしまうなんて、これを「悪夢」と言わずして、何と言えばよいのだろう。

エディ・マーフィーの吹き替えや、テレビ東京の朝の番組『おはスタ』(私は『モーニングサテライト』の流れで見ることが多い)の司会でおなじみの声優・山寺宏一氏は、先月26日(日)、以下の文章をネット上で記述している。

山寺宏一より今週の一言

 私、声優としていろんなアニメ作品や映画に携わらせて頂いておりまして、本当にありがたいことと思っているのですが、最近感じることはいろんなタレントや有名人を起用していることが目立つことです。まあ、僕もそれで普段お会いすることが難しい方と知り合いになれたり、凄く刺激になることもあるんですが、中には「これはあまりにもムチャじゃないの!」と言いたくなるキャスティングもあると思います。もちろん話題性は大事ですし、お客さんがたくさん入ることはおろそかにできないのですが、本当にピッタリあったキャスティングをよくよく考えて欲しいと、見る側の立場としても思います。

 時には声優以外のキャスティングで、「こんなに合う人がいるんだ!」とか「普段声の仕事をしてない人がやると、こんな芝居ができるんだ!」って事もたくさんあるのですが、その逆もまたたくさんあるんですね。特に長年テレビでやってきた作品が劇場版になったとき、それまでの声優陣をガラッと変えてしまうようなことはあってはならないと思います。それまでやってきた声優たちの心情もありますが、ずっと応援してきた視聴者の立場としても承知がいかないのではないのでしょうか?私自身も非常に憤りを感じることがありましたので、今回はこんな話をさせてもらいました。

 まあ声優が誰になるかということが話題になる事は決して悪いことではないと思うので、皆さんも私がやった仕事に対して、厳しい意見も出してもらいたいと思っています。もちろん良かった場合はそうした意見も大歓迎です。この仕事、皆さんのそうした反響があるとこちらもますますやりがいを感じて臨めるので、是非ご意見をお願い致します。

(WOWOW『HOLLYWOOD EXPRESS』番組公式サイト

『ザ・シンプソンズ』という固有名詞こそ挙げていないものの、おそらく山寺氏は今回の声優変更騒動を念頭において、このような文章を書いてくださったのだと思う。
私は山寺氏の「私の自慢は、10年間朝の子供番組に出演していることと、ポケモンの映画すべてに参加していることです」との最近おっしゃった言葉に非常に感動させられたのだが、やはり山寺氏は「声優」業に誇りを持った、日本を代表する声優だなと思う。
この山寺氏の言葉を、自身の作品に芸能人声優を起用してばかりで、日本の女性声優たちの声を「娼婦の声」呼ばわりしたどこぞの“左翼系アニメ映画監督”に聞かしてやりたい。

最後に、『ザ・シンプソンズ』声優変更に抗議する方々のブログをご紹介したい。
映画版「ザ・シンプソンズ」声優変更に反対するBLOG

私が映画評論家として認める数少ない日本人のうちの一人、町山智浩氏も今回の声優変更について「反対」の立場を明確にしている(「ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記」)。

まだ時間は残されている。
私の好きな家族。彼らの“声”を取り戻したい。

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2007年09月07日

「死刑制度」ノススメ

死刑制度を存置している国の国民として、責任を果たさねばなるまい。

美祢のPFI方式刑務所:「定員到達時に正念場」 鳩山法相が視察し感想 /山口

 鳩山邦夫法相は5日、民間の資金やノウハウを生かすPFI方式による全国初の刑務所「美祢社会復帰促進センター」(美祢市)を視察した。法相は「初犯で再犯の可能性が低い受刑者を集めていることは理解した」としながらも、ビジネスホテルを思わせる威容に「(東京の府中刑務所と比べ)余りの落差にがく然としている。刑務所に入ってもいいという人が出ては困る」と語った。

 鳩山法相は男子収容棟や女子の職業訓練棟、中央警備室などを視察。会見で、法相は「(運営は)非常にうまくいっているが、受刑者が定員に達した時に正念場を迎える」と述べた。また、同方式による刑務所建設の今後の見通しについて「府中刑務所級の(重犯の)受刑者を収容するとなると、さらなる工夫や努力が必要。それが真の意味での正念場」と語った。
 5日現在、同センターに収容されている受刑者は男女合わせて284人で、定員に対する収容率は28%。【住田里花】

(6日、毎日新聞)

やっぱり刑務所、×社会復帰促進センター

 鳩山邦夫法相は7日午前の記者会見で、 運営の大半を民間に委託する全国初の刑務所「美祢社会復帰促進センター」 (山口県美祢市)を視察したことに関連し 「社会復帰促進センターという名前はいかがなものか。刑務所の方がいい」と述べ、名称変更を検討する考えを示した。

 法相は「社会復帰促進の目的があるのは事実だが、 犯罪が確定した受刑者には懲らしめの意味がなければいけない」と強調した。

(7日、日刊スポーツ)

今回、鳩山邦夫法相が語った感想は、極めて自然なものだ思う。

加害者の「社会復帰」を促す環境を整備するのは結構なことだが、それは加害者が「償うべき罪」を償ってからの話だろう。
刑罰という視点が欠落したまま、単に加害者の「社会復帰」を訴えることは本末転倒であり、そんなものを国営する意義など微塵もない。

また、鳩山法相は先月31日(金)、法相が執行署名する「死刑制度」についても、次のように述べている。

鳩山法相:前法相の「私案」否定 外国人研修・技能実習、死刑執行

 鳩山邦夫法相は31日、報道各社の取材に応じ、海外からの単純労働者受け入れを容認する長勢甚遠前法相の「私案」に触れ「私は単純労働者を入れるという考えはとっていない」と、事実上否定する考えを示した。

 長勢前法相は5月、外国人研修生を「安価な労働力」に使っているとの批判が強い外国人研修・技能実習制度を見直した上で、一定の条件下で「短期外国人就労制度」を新たに創設するという私案を公表した。外国人の単純労働者を受け入れないという政府方針に沿わない内容で注目された。

 これに対し鳩山法相は「単純労働者を受け入れる時代の要請がそこまであるとは思えない。外国人犯罪の増加につながる恐れもある」と私案を疑問視した。

 一方、死刑制度について「どんな凶悪犯罪を犯しても自分が命を絶たれないというのでは犯罪の抑止効果に大きな疑問が出てくる。制度をなくすべきだという意見には理由がない」と述べた。

(1日、毎日新聞)

「死刑制度」については様々な議論があると思うが、現時点において、私は「死刑制度賛成・推進」の立場を取っている。
これは、日本が法治国家であることを尊重し、いわゆる“法の精神”を受け入れる意味合いからもそうなのだが、それとは異なる“制度そのものの機能性”という観点から考察してみた時にも、「死刑制度」は高い価値を有するものだと思う。

まず、一つ目に「生命倫理」の観点から、犯罪や殺人などの凶悪行為は、断じて容認されるべきものではないと考える。
江戸時代、日本には「仇討ち」制度があった。これを現代に復活させることは好ましいとは思えないが、心情的に、被害者が加害者への極刑を望む感情は理解できる。
もちろん、被害者の遺族すべてが加害者に対して極刑を望んでいるわけでもなく、遺族の方の中にも「死刑制度反対」を主張されていらっしゃる方もいる。
単なる「被害者遺族の気持ちを考えたことがあるのか」という理屈だけでは死刑制度を肯定できないのは、このためである。
事件の真相究明がなされた後、では、どのように加害者が罪を償うのが最善かということを考えた時、先述の思想から、犯罪を許さない国家を形成するための「死刑制度」執行は推進されるべきではないだろうか。

次に、深刻な状況下にある「国家財政面」を鑑み、長期間に渡り犯罪加害者をかくまう“刑務所”の維持費用や、受刑者への過剰な“生活保護”を削減し、最小限に抑える手段として、「死刑制度」は必要だと思う。
許されざる犯罪を犯した人間の一生を、どうして国家が保護しなければならないのか。
他者の生命とその周辺の者の平安を奪った人間の「衣食住」を、どうして“税金”でもって養わなければならないのか。
こういったあらゆる問題を解決するためにも、死刑制度の執行を推進する必要性はあろう。

鳩山法相が記事中で述べていたような「死刑制度の抑止力」については改めて書く必要もないと思うが、愛知県で起きた、先日の“磯谷利恵さん拉致・殺害事件”においては、加害者の一人が「死刑になりたくないから」と言って警察に出頭してきた。
つまり、「死刑の抑止力」の働く先は、犯罪が起こる前であることを年頭に考えるのがこれまでの一般意識であるが、実は、犯罪が起きた後にもこの「抑止力」は活きてくる。
もちろん、この「抑止力」が人間に対して犯罪を起こさないために働くことが重要であることは、言うまでもない。


ここまで「死刑制度」賛成派の立場から文章を書いてみたが、同時に、「死刑もまた殺人である」との指摘もあるのが現実だ。
そういった意見も考慮に含め、私は「出来れば使いたくないが、現時点において使わざるを得ないもの」という性格として、「死刑制度」というものを捉えている。
つまり、「死刑制度」には賛成だが、死刑など執行する必要がないような社会が築かれることがなおよい、という考え方である。

いわば、「死刑制度」がおかしいのではなく、それほどの犯罪を犯す人間がおかしいのだ。
その点を認識しておかなければ、「死刑制度」にまつわる論議は、いつまでも堂々巡りとなってしまうだろう。

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2007年09月06日

「踏み絵」さえ踏ませない 保身政党の“裏切り”行為

安倍晋三は、これからの政治を変える男だ。――さまざまな意味で。

<平沼赳夫氏>自民復党へ 麻生幹事長らが環境整備

 一昨年の郵政民営化に反対して自民党を離党した平沼赳夫元経済産業相が5日、復党する見通しになったのは、郵政民営化に賛成する誓約書の提出を同氏に求めて復党を拒んだ中川秀直前幹事長が辞任したのに加え、平沼氏と個人的にも親しい麻生太郎幹事長と与謝野馨官房長官が、復党に向けて共同歩調を取ったからだ。安倍改造内閣の「脱小泉(純一郎首相)」路線が象徴的に表れた。ただ突然、手をさしのべるようなやり方は世論の反発も招きかねず、安倍晋三首相は慎重にタイミングをうかがっている。
 麻生幹事長は4日、平沼氏に電話で復党を了承する意向を伝えた。同氏は「地元後援会の気持ちを最優先にして考えたい」と応じたという。
 こうした麻生氏の動きを側面支援しているのが、東京・麻布高校時代に平沼氏と同級生だった与謝野長官。拉致問題担当でもある与謝野氏は5日、拉致議連会長の平沼氏の事務所を訪ね、復党機運を盛り上げた。
 安倍首相も昨年、個人的に親しい間柄である平沼氏を復党させようと模索しながら、中川前幹事長に押し切られた経緯があり、中川氏の辞任により復党への環境整備が整ったという事情もある。
 平沼氏としても参院選大敗や相次ぐ閣僚辞任で、苦境にある首相を支えたい思いがある。昨年12月、脳梗塞(こうそく)で入院したが、体調も回復。1日に開いた地元・岡山県津山市での後援会会合でも「誓約書を書かなくてもいいという話になりつつある。皆さんに相談して身の振り方を決めたい」と意欲をにじませた。
 ただ、平沼氏は復党の手順にこだわっており、城内実前衆院議員ら落選した郵政造反組の復党も強く求める意向だ。周辺に「自分としては(誓約書を拒否し)すでにスジは通した。今は(落選組に対する)自民党の対応を待つ立場だ」と語っている。【坂口裕彦】

(6日、毎日新聞)

安倍晋三首相(自民党総裁)と麻生太郎幹事長による“AA体制”が発足し、いよいよ私が最も懸念する問題が急浮上してきた。

それは、郵政造反組の復党問題である。

昨年10月、安倍首相は、野田聖子元郵政相ら12名の“郵政造反組”衆院議員を復党させた。
中川秀直幹事長(当時)は「郵政民営化に賛成する」との姿勢転換の誓約書を書かせることで、12名の“出戻りザムライ”に「踏み絵」を踏ませたが、平沼赳夫元経産相のみが誓約書への署名を拒否。平沼氏は復党できなかった。

今回、麻生幹事長はついに「踏み絵」さえ踏ませずに、平沼氏を自民党に復党させようとしているらしい。
2005年9月11日投開票された「郵政総選挙」では、小泉純一郎首相(当時)が率いる「郵政民営化賛成政党」=自民党が、歴史的大勝を収めた。
これは「郵政民営化にYES」という民意がストレートに現れた結果のものであることは疑いようがないものだし、「郵政民営化にYES」であるはずの自民党が依然「郵政民営化にNO」である平沼氏を復党させるとは、自己矛盾にもほどがある。

平沼氏が郵政改革にすら同意できない保身政治家であることについては論を待たないが、しかし平沼氏は、安倍首相にとっては政治信条が近い保守主義政治家でもある。
郵政解散時には「私こそが真性保守」と、『真性自民党』結党計画すらデザインしていた平沼氏であるし、安倍首相の“盟友”として名前が挙がるのは結構なことだが、相変わらず「郵政NO」の平沼氏を自民党に復党させてしまっては、一昨年の総選挙で小泉前首相が衆院を解散した“大義”が成立しなくなってしまう。

ついこの間までの「改革」という風はどこへ行ってしまったのか。これでは保守政党ではなく、保身政党である。
そして何より、「復党を許し、出戻りを許す」という体質そのものこそが自民党の元来の悪い点であるし、単なる「議員の会派移動」ではすまない、「郵政総選挙」で自民党に票を投じた国民への“裏切り”行為だ。
いわば、安倍首相・麻生幹事長は「郵政総選挙」での“民意”を否定するということになる。


さて、郵政「落選組」の復党問題についてであるが、これについては、とてもでないが、現在、冷静に文章を書ける状態にない。どうしても感情的になってしまうのだ。
平沼氏が城内実、小泉龍司両元衆院議員ら「落選組」の復党を求めているという話を聞くと、私にとっては「誰が敵か」かがよく見えて非常に結構であるが、はたして自民党は城内氏らを復党させてしまってよいものだろうか。
安倍首相は城内氏の“兄貴分”的存在であるし、2005年の郵政関連六法案採決の際にも、安倍首相が城内氏に対して「賛成票を投じるよう」説得する場面を記憶しておられる方もいるのではないかと思う。
それでも“信念”だか何だか知らないが、手前勝手な保身政治家としての都合でもって郵政改革に反発した彼を復党させたら、自民党はまさに“ゴキブリどもの巣”以下のものになる。

城内氏批判は後日、改めてしっかりと書かせていただきたい。
私は彼の初出馬(2003年11月)の際の事情をよく知っているが、私は、彼の名前も顔も政策も髪形もしゃべり方も、生理的に受け付けない。
そういう城内氏と極めて密接な関係にある安倍首相を、このブログでは比較的高評価しているのは、まさに自分に向けての皮肉以外の何物でもないが、事実、私は安倍内閣の通常国会における実績を評価している。
教育基本法の改正、防衛庁の「省」昇格、国民投票法の成立、海洋基本法の施行など、安倍内閣は実にたくさんの功績を挙げている。これまでの内閣いくつか分もの実績を挙げたといえるだろう。
しかし、個人的なことを書くとすれば、城内氏と密接な関係にある安倍首相には、政治家としての魅力を一切感じない。

「日本文化チャンネル桜」社長の水島聡氏は、月刊誌『WiLL』2007年6月号で「許せん!『報道2001』の情報握りつぶし」という大変素晴らしい文章を書いている(連載「テレビ捜査班」内において)。
私はかねがね水島氏には敬意を感じているのだが、城内氏を同局のキャスターにしているのはいただけない。私が同局をうさんくさいものだと思う理由は、「城内氏のキャスターへの起用」という点にある。


安倍首相が仮に平沼氏らを「踏み絵」なしで復党させることは、自分自身が小泉改革の継承者ではなかったとカミングアウトすることだ。
国民への“裏切り”であり、これまでの小泉改革を全否定することと同意である。

同時に、安倍首相は真の意味での「小泉改革の継承者」かもしれないとも思う。
小泉前首相の公約の一つが「自民党をぶっ壊す」であったことを思い出してほしい。
改革のポーズだけ見せて、結局は保身政治家の集合体であったということを露呈させることで、安倍首相は真に「自民党をぶっ壊」そうとしているのではないか。だとしたら、彼がこれまで城内氏と故意にしてきたのもムダにはならなかったということになる。

これがあの安倍晋太郎の息子なのかと思うと、つくづく残念だ。

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2007年09月03日

“ミスター臨時農水相”若林正俊氏は「いい人」

3か月もしないうちに、3度目の農水相就任を決めた。

遠藤農相辞任 後任に前環境相の若林正俊参院議員

 遠藤農相の辞任を受け、安倍晋三首相は後任の農相に若林正俊前環境相(73)を充てることを決めた。若林氏は首相との会談後、記者団に「(首相から)補助金、交付金の執行で適正化が行われるよう厳正に指導してほしいと指示があった」と語った。また、記者団から「政治とカネ」に絡む問題がないかを問われると「自分で気づかないことがあるかもしれないが、批判があれば謙虚に受け止め説明を果たしたい」と述べた。
 首相が若林氏を後任農相に起用したのは、世論受けする人気や知名度より、地味でも手堅い人材を起用する必要があるとの判断から。松岡利勝、赤城徳彦両元農相の問題が参院選惨敗の主因となったのに加え、内閣改造からわずか1週間でまたも農相が引責辞任に追い込まれるという異常事態に、首相はこれまで以上に「守りの姿勢」を取らざるを得なかった。
 首相の意向を受けて後任の選考に当たったのは、麻生太郎自民党幹事長と与謝野馨官房長官という党と内閣の要だった。両氏は2日中に遠藤氏辞任の流れを作り、後任の人選に着手した。
 後任として党内から名が挙がっていたのは、島村宜伸元農相、武部勤元幹事長、中川昭一前政調会長らいずれも農相経験のあるベテラン。ただ、いずれも個性が強く、政権の危機管理が問われる状況下では「両刃の剣」になりかねないタイプとの指摘もあり、農水官僚出身で、赤城氏辞任後は農相を兼務していた若林氏の「再登板」が無難との判断に落ち着いたとみられる。

 ▽若林 正俊氏(わかばやし・まさとし)環境相、自民党参院政審会長、東京大。参院長野選挙区、当選2回。衆院当選3回。73歳。町村派。

(3日、毎日新聞)

「遠藤武彦農水相辞任」について、1時間ほどかけてエントリを書いていたのだが、つい先程、あやまってその全ての文章を消去してしまった。
こんなことはかれこれ何百回と経験しているので「あやまって消さないように」といつも気をつけているのだが、気をつけるあまりこういうことをしてしまうので、何ともみっともない。

自分自身としても、それなりに分かりやすく情報をまとめた文章が書けたと思っていたので、本当に残念である。
あやまって文章を消してしまった時の心臓の動きについて書いてもしょうがないので、もうヤケクソに、若林正俊新農水相に関することを書きたい(“ヤケクソ”などと書いては、若林氏に失礼か)。

若林氏は、松岡利勝元農水相の自殺直後、赤城徳彦前農水相の“事実上の更迭”直後に続き、今回が3度目の農水相就任となる。
これほどまでの短期間の内に1人の人間が農水相に3度も就任したというのは、農林大臣、水産大臣時代も含めて、日本政治史上、おそらく初めてのことだろう。

若林氏は農林省出身の元閣僚であり、衆院で3回、参院で2回当選している。
先日の参院自民党人事刷新では、舛添要一厚労相の後任として、新しい政審会長に就任した。
落ち着いたやさしい語り口と、官僚上がりのその勤勉さから、自民党内でも好評価を受けている政治家の一人だ。
その反面、「押しの弱い性格」などという指摘も聞かれるが、甘利明経産相のナルシシストぶりと比較してみた時、私は若林氏の性格が優しすぎる面というのは、だいぶマシなものだと思う。

また、若林氏は、マスコミに対しても実に“丁寧”な応対ぶりである。
昨年9月の前内閣入閣直前、“参院枠”として入閣が確実視されていた若林氏は、新幹線の駅の改札口付近の人ゴミの中でも、記者に対して斜めに振り返り、インタビューに応答した。
たしか「まだ(入閣は)わからない」などという、聞く方としては聞いてもあまり嬉しくない回答だったと思うが、そうやってノーコメントで無視してもいいような質問に、丁寧かつ真摯に対応するというのは、若林氏の人柄の良さを実によく表しているではないか。

環境相時代の閣議後の会見にしても、ずっと聞いていると“子守唄”に聞こえてきてしまうような、しかし、ガヤガヤうるさい声を聞くこともしばしばの永田町においては、実に心休まるお話しぶりだった。
先月27日(月)の離任会見においても、「(農水相として)リリーフピッチャーとしての役割は果たせたと思う」と語り、最後まで温厚そうな人柄を感じさせてくれた。

若林氏のホームページをのぞいてみると、「政策・理念」のページに「パソコンに向かい情報収集するワカちゃん」の写真が掲載されている(注:「ワカちゃん」とは若林氏のことらしい)。
「ワカちゃん」などと聞くと、意外とかわいいイメージを持ってしまう。言われてみれば、若林氏はドラえもんに見えないこともない。また、アンパンマンの要素もあるといえよう。

総じて言うと、安倍政権にとって「遠藤農水相辞任」は決して好ましいことではないが、個人的には若林氏の入閣を嬉しく思う。
安倍晋三首相は、SMAPメンバーの中で言えば「草g(なぎ)剛氏」のような“いい人”であり、若林氏もイメージで言えば「草g氏」タイプかもしれない。
ただし、若林氏の場合、稲垣吾郎氏のようなちょっとした天然ぶりも持っているので、そこら辺が「不祥事」としてではなく「キャラクターの良さ」として出てくればいいとも思うのだが、残念ながら根っからの「地味系」政治家なのでそれは無理かもしれない。
でも、それはそれで若林氏っぽくていい。
「鳴かぬなら鳴くまで待とう、ホトトギス」。こういう人材を「押しの弱い性格」などと一刀両断してしまってよいものだろうか。

とにかく、安倍首相にとって、若林氏がこの国に政治家として存在したことは一つの幸運であり(仮に若林氏がいなかったら、農水相後任人事はかなり難航していただろう)、彼こそ“ミスター臨時農水相代理”の称号にふさわしい方だろう。
「そんな称号いらない」だなんておっしゃらないで、若林さん。じゃなくて、「ワカちゃん」。いつまで続くか分からない、いばらの道の遠足を頑張ってくださいね。

・・・なぜか、「AERA」みたいな文章になってしまった。目がショボショボする。水分が欲しい。

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posted by Author at 21:42| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

トンプソン人気に“厚み”を持たせているもの

共和党のアイデンティティは、「同性愛」反対のはずだったが…。

<米共和党上院議員>男子トイレでわいせつ行為 辞職へ

 【ワシントン和田浩明】男子トイレでわいせつな行為を行ったと認めた米北西部アイダホ州選出のラリー・クレイグ共和党上院議員(62)が1日に辞職を発表するとAP通信が8月31日報じた。後任はオター同州知事(共和党)が地元の同党関係者を任命する見込みで、野党民主党が51議席と小差で過半数を占める連邦上院(100議席)の勢力図は変化しないと予想されている。
 議員は6月、中西部ミネソタ州ミネアポリスの空港内トイレで、男性おとり捜査官に性的な接触を図った容疑などで逮捕され、8月に有罪を認めて減軽を受け入れる司法取引に応じていた。事件発覚後、「悪いことは何もしていない。有罪を認めたのは間違い」と主張したが、辞職圧力が高まっていた。
 議員は08年大統領選への立候補を表明しているロムニー前マサチューセッツ州知事のアイダホ州選対委員長だったが、今回の事件が発覚し辞任した。保守的な姿勢で知られ、同性婚にも反対している。

(1日、毎日新聞)

ラリー・クレイグ上院議員は、1日(日本時間2日未明)、地元・アイダホ州ボイシで、9月末をもって議員を辞職すると正式表明した。
クレイグ議員は1990年に初当選し、2006年には“同性婚”禁止法案に賛成を投じている共和党の典型的な“保守派”議員だ。
地元の有権者からも人気が高いそうで、それだけに今回のスキャンダルは多くの地元の人々に衝撃を与えている。

来年(2008年)には、米大統領選、議会選が予定されているが、昨年(2006年)の中間選挙で敗北を喫した共和党にとって、今回のスキャンダルが党の存在をさらに貶めるものとなってしまったことは否定しようがない。
ただでさえ共和党からの大統領が出るかどうかすら危うい状態の中、従来の支持基盤である“保守派”有権者・団体にとっても、今回のニュースは共和党不信を招いていると言えよう。

「共和党と同性愛」ということでいえば、昨年の同じような時期にも騒動があった。
中間選挙を控えた昨年、共和党所属のマーク・フォーリー下院議員がボランティアの少年にいかがわしい電子メールを送ったスキャンダルが発覚。
フォーリー議員は中間選挙に出馬する予定だったが、このスキャンダルの影響で急きょ出馬を取りやめ、代わりとなる共和党候補を立てたが、結局その候補も落選した。

来年の大統領選を控え、共和党を支持する保守派が期待を寄せているのが、フレッド・トンプソン元上院議員の出馬だ。
トンプソン元議員は『レッド・オクトーバー』や『ダイ・ハード2』などの映画にも出演した俳優で、まさに“Country”などの単語が似合うような、アメリカの保守らしい政治家である。
トンプソン元議員は出馬の意向をすでに表明しているが、正式な出馬表明はまだしていない。
自身の出演映画にあやかって“October”=“10月”にも正式出馬表明するのではないかと噂する向きもあるが、ギリギリまで引っ張って引っ張ってという選挙戦術でカリスマ性を高めようと躍起なのがトンプソン元議員の現状だ。

共和党の有力な大統領候補といえば、他にはルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事などがいる。
ジュリアーニ氏は同性婚にも人工妊娠中絶にも「賛成」の立場を取っていて、そこら辺が従来の“保守系”共和党支持者には気に食わない。
その不満を吸い込みたいとしているのがロムニー氏で、もともとは同性婚や人工妊娠中絶に賛成の立場とされていたが、大統領選に向けて保守票を取り込みたいとの思惑から「反対」の立場に方針転換した。
政局が政治家の政策そのものを変更させてしまう。なにもこれは日本だけの話ではないようだ。
ちなみに保守系の共和党支持者が、ロムニー氏本人の意向に反して、同氏支持にイマイチ流れないのは、彼がモルモン教徒だからである。

アメリカらしい保守の政治家であり、ロナルド・レーガン元大統領を彷彿とさせる俳優出身政治家であるという“積極的選択”。
他の共和党候補には「同性婚賛成」「モルモン教徒」という欠点があるが、トンプソンにはそれがない。そういう“消極的選択”が、上記の“積極的選択”と相まって、トンプソン人気を厚みのあるものにしている。

同性婚や人工妊娠中絶の話をするとまた長くなってしまうので、今日はこの辺で失礼したいが、いずれにせよ、民主党の主要候補が立候補をすでに表明し、共和党各候補の政策の骨格が見えている現状において、米大統領選をめぐるニュースは“トンプソン待ち”の状態にあるといえそうだ。

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posted by Author at 20:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008米大統領選 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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