2007年09月24日

福田新総裁「開き直り」の党四役人事

1週間、私はブログの更新を怠ってしまったが、この人は、およそ2週間ぶりの公の場への登場ということになった。

<安倍首相>病中会見 辞任は「最悪のタイミング」と陳謝

 安倍晋三首相は24日午後5時過ぎから、入院先の東京・信濃町の慶応大病院で記者会見し、辞任の理由は健康問題であるとしたうえ「国会は停滞し、国政に支障をきたし、閣僚はじめ政府関係者、与野党関係者、国民のみなさまに多大なご迷惑をおかけしたことを改めて深くお詫び申し上げる」と述べ、25日の内閣総辞職間を前に国民に謝罪した。突然の辞任表明については「国会冒頭の非常に重要な時期、特に所信表明演説の直後という最悪のタイミングになった」と陳謝した。

(24日、毎日新聞)

病院側のアドバイスにより、約10分間のみで切り上げられた安倍晋三首相の記者会見。
国民への“お詫び”、総理辞任理由の“釈明”など、会見の内容自体も大変ネガティブなものだったが、この会見を見てよりショッキングだったのは、安倍首相の頬のやつれ具合と、声のか細さである。
安倍首相は、かねてからスマートなルックスだといわれてきたが、全体的に細くなってしまい、激ヤセしてしまったともいえる外見に変化していた。

テレビ東京の篠原文也解説委員は、今日の『速ホゥ!』(テレビ東京)の中で、次のように、総理辞任に至るまでの問題点を解説している。

 安倍さんにとっては、国民にこういう、政権の間中に謝罪をしていませんのでね、ずいぶんやっぱり周りに聞くと気になっていたようですよ。
 ただ安倍さんだけの責任に課すのは、ちょっと私は酷だと思ってね、去年あれだけみんなで“安倍さん、安倍さん”と言って大フィーバーで総理に担いだわけですから、そういう人たちの責任もあるし、もっとより本質的に問題なのは、自民党が(安倍首相が)経験不足であるのを知りながら、国民的人気の高い人を(総裁に)担がざるを得ない。こういうところまで自民党自身が衰弱というか、落ちていると。こういうことが、僕はより本質的な問題だと思いますよ。

去年のこの時期、自民党各派が“安倍支持”に雪崩現象を打ったことは、このブログでもご紹介したが、安倍首相が首相に就く時には熱狂的に支持しておきながら、参院選で惨敗すると一斉して批判勢力に転じる自民党の議員たちも、困り者である。


さて、安倍首相の後継となる、自民党第22代総裁に選出された福田康夫氏(71)は、きょう午前、党役員人事を決定した。

福田自民総裁 幹事長に伊吹氏起用 古賀氏は選対委員長に

 福田康夫自民党総裁は24日午前、党務の要となる三役について、幹事長に伊吹文明文部科学相、政調会長には谷垣禎一元財務相を起用、総務会長に二階俊博総務会長を再任する人事を決めた。また、次期衆院選の実務責任者として古賀誠元幹事長を新たに設けた選挙対策委員長に選任し、三役と同等に扱い、今後党四役とすることも決まった。大島理森国対委員長は再任となった。
 伊吹氏は旧大蔵省出身。1983年の衆院選で旧京都1区から初当選し当選8回。労相や国家公安委員長を歴任。伊吹派会長を務め、昨年9月の安倍内閣発足で文科相に就任、今年8月の内閣改造で留任した。

(24日、毎日新聞)

新しい幹事長には古賀誠元幹事長の就任が有力となっていたが、大方の政治記者の予想を裏切って、新幹事長には伊吹文明文科相が選任された。
政調会長には、“非主流派”として安倍政権下、冷や飯を食らってきた谷垣派の会長である谷垣禎一元財務相が就任。
総務会長には二階俊博氏が再任され、幹事長就任かと噂されていた古賀元幹事長は、新設の「選挙対策委員長」ポストに就いた。

全体的な印象としては、各派閥の領袖を要職ポストに就かせるという、典型的な“旧来の自民党”的派閥人事だと感じる。
福田総裁はそのような批判が出ることを百も承知の上で、あえて、開き直りの“党四役”人事を行ったのだろう。
それだけ、今国会でのテロ対策特措法をめぐる状況が厳しいものであるとの見方も出来るし、同時に、福田総裁が小泉・安倍両政権下における“ポピュリズム型政治”から脱却したいとの思惑があったのだとも受け取れる。

私自身、伊吹文科相の幹事長就任は想定外であったが、タカ派的な色合いの濃い伊吹派のトップを招き入れる形で“党ナンバー2”に就かせたことからは、福田氏のしたたかな「挙党一致」戦略が伺える。

また、幹事長には他派閥の会長を任命したことで、内閣における女房役“官房長官”には、出身派閥である町村派の会長、町村信孝外相を起用するのではないかとの憶測が広がっている。

いずれにしても、次の日本の新しいリーダーには福田氏がなることが決まった。
異例の安倍首相による辞任劇、そしてまさかの福田氏の総裁選出馬、それに加えてこれから展開されるのは、「未知の世界」=「ねじれ国会」を舞台にした与野党激突マッチである。
日本という国の先行きが見えず、政局の行方も先が見えない。来年7月の北海道・洞爺湖サミットで、誰が日本国の総理としてホストを務めるのかさえ、現時点では定かではない。
父・赳夫元首相譲りの“バランス感覚”と、官房長官時代に培った“腹をくくる”政治家としての持ち味を、そのまま総理に就任しても活かしてもらうことを福田新総裁には期待するととともに、一日も早く、安定した政治状況を築いてほしいと思う。

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posted by Author at 19:14| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | ポスト安倍スペシャル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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