2008年09月19日

自民党総裁選は「茶番劇」なんかじゃない


今朝の毎日新聞に、自民党総裁選を控え、浜田幸一・元自民党衆院議員へのインタビューが載っていた。
浜田氏がインタビューで語っていることには、私自身、共感する点が多い。
谷垣禎一国交相の不出馬については残念に思う。立候補できない“事情”については先日エントリを書いたが(こちら)、それでも、やはり立候補しなかったのは残念だ。

浜田氏は、インタビューの中で「民主党政権が誕生するのは間違いない」といった趣旨の発言をしているが、これに対しても、私は同様の危機感を抱いている。
このままでは、ムードや勢いで民主党政権が誕生してしまう可能性が高い。本当に大事なのは、その先にある政策論争だ。安易にこの国の与党と野党を入れ替えたら、国益は大きく損なわれる。

さて、インタビューの内容は以下の通り。

もの申す!:自民党総裁選/3 浜田幸一・元自民党衆院議員

 ■10年後を語る言葉なし

 ◇5人の候補が競う総裁選となりましたが。

 ◆5人出たことで国民に親近感を与えた。国民の前で消費税を上げるべきかどうかの議論をやっている。かつてないことだ。ただ、前に総裁選に出た谷垣禎一国土交通相、高村正彦外相が出ていない。いったん天下を狙った者が出なかったのは問題がある。2人が出れば、税制や外交の議論も深まったはずで、出てほしかった。

 ◇5候補の主張に物足りない点はありますか。

 ◆10年後の日本を語る言葉が聞かれない。目先のことばかりではダメ。

 ◇候補5人の印象は?

 ◆石原伸晃元政調会長の発言のさわやかさ、石破茂前防衛相の安全保障政策でしなければならないことを言う点はいい。与謝野馨経済財政担当相が消費税を上げると言い切ったのは意味がある。麻生太郎幹事長は当選に近いからほめなくてもいいんだけど、首相候補として一歩先んじている。

 ◇小池百合子元防衛相の名が出ませんでした。

 ◆小泉純一郎元首相が応援しているから、私が触れる必要はないでしょ。よく知らないし。

 ◇過去の総裁選と比べてどうですか。

 ◆面倒見が悪くなり、派閥の力が落ちた。1円単位の領収書まで出す時代だから清潔感は出てきたけど、国や国民のためという気概、執念はどうでしょうね。

 ◇新総裁への最大の注文は何ですか。

 ◆補正予算を絶対に通すこと。中小・零細業者、トラック業者、漁業の人などに、今ほど具体的な対策を求められている時はないですよ。

 ◇臨時国会冒頭で衆院解散の方向です。

 ◆そんなこと考える人は一国の総理たりえない。この不景気の下、国民が補正予算などの具体策を求めているんだから。インド洋での給油活動も続けないといけない。

 ◇でも、参院は野党が多数です。

 ◆参院で味方の数を増やすよう努力することだ。民主党の小沢一郎代表が国民新党の綿貫民輔代表と握手するなら、自民党の誰かが綿貫さんの所に行って土下座して謝るんですよ。その程度の努力はしないと。

 ◇浜田さんは今回、千葉県連の「予備選」で党員投票はしましたか。

 ◆16日にしました。

 ◇どなたに?
 ◆えっ……。まあ、当選する男にね。ハハハ。やはり野党と戦う上で、闘争心が優れている人だから。

 ◇麻生さんで衆院選は勝てますか。

 ◆1回は民主党にやらせてみようという声が強いから、現段階では民主党でしょう。だからこそ補正予算、給油活動延長などやるべきことをやってから解散すべきだ。それにしても、人気のあった小泉首相時代に消費税率を上げておけばねえ。【聞き手・丸山雅也】=つづく

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 ■人物略歴

 千葉県議を経て、93年まで衆院議員7期。防衛政務次官、衆院予算委員長、自民党副幹事長、広報委員長など歴任。今もテレビ出演や、年80回以上の講演をこなす。80歳。

(19日、毎日新聞)

jimin_president_election_20080919.jpg(C)自民党

きょう(19日)、自民党総裁選に立候補している5人の候補は、東京・有楽町の日本外国特派員協会で共同記者会見に臨んだ。
冒頭のスピーチで、石原伸晃元政調会長、小池百合子元防衛相が「改革続行」を強調しながら、国内課題への対応を示した。
加えて、麻生太郎幹事長は「課題解決先進国が日本だ」、石破茂前防衛相は「外交と安全保障は国の基本」、与謝野馨経財担当相は「世界経済を不安の連鎖に落とさないように」とそれぞれ述べた。

その後は記者から、日中関係や金融危機に対しての考え方から、靖国神社参拝の意思や総選挙時期の予想まで幅広い質問が出された。
とくに総選挙に関する応答の中で5候補とも、目先的に緊急の経済総合対策や、それを具体化する補正予算の成立を優先すべきことを強調した。

y_koike_20080919.jpg(C)毎日新聞

興味深かったのは、麻生氏が新総裁に選出された場合についての、小池氏の言葉だ。
小池氏は、“麻生内閣”で入閣を求められた場合の対応について「政策の違いは大きいと思う。一つの内閣の中でやっていくのは極めて難しいのではないか」と述べ、固辞する考えを示した。
個人的に、私は「麻生総理・総裁」のもとで、「小池官房長官(あるいは外相)」「石原幹事長」というのが実現がするのではないかと予想していたので、小池氏の一言は衝撃的ですらあった。

今朝、5候補は『みのもんたの朝ズバッ!』(TBSテレビ)というテレビ番組に揃って生出演した。
コメンテーターの浅野史郎・前宮城県知事が「総裁選といっても、同じ党内での争いだから、各候補の政策の違いは、ニュアンスの違い程度しかない」と述べた。
これに対し、小池氏は「そういうニュアンスの違いこそ大事だ」と反論。小池氏は、他候補への“闘争心”をむき出しにしていた。

一部のテレビ番組コメンテーターや評論家などといった職業の人たちは、口をそろえて、今回の総裁選は「茶番劇だ」「出来レースだ」「事前のシナリオ通りだ」などと言っている。
各地の街頭演説会や討論会をしっかり見ている人ならお分かり頂けると思うが、今回の総裁選は「茶番劇」なんかではない。
麻生氏の優勢が伝えられているのは周知の事実だが、5候補とも、自分が本当に総理総裁になるつもりで、演説をしたり政策論争をしたりしている。
経済政策をめぐっての発言の過激さが抑えられているのは、自分が総理総裁になった場合のことを考えてのことであり、それ故に慎重な物言いがなされているのだと感じる。

思うに、今回の総裁選を「茶番益だ」などと得意気に言っている人たちの多くは、5候補の演説や討論をまともに見ていないのではないか。
各陣営の議員たちは、本気で自分たちの候補を何としてでも勝たせようとしているし、「誰に投票するか」を考える党員・党友たちの本気度も、これまでの総裁選史上かつてないほどのものだ。
総裁選を馬鹿にしたり、総裁候補を小馬鹿にしてみたりして悦に浸るのは個人の趣味の自由だが(私はそれを悪趣味だと思うが)、ぜひ、自民党ホームページ上でもいいから、政策論争の一部始終を見てほしい。
このブログでも出来る限り、各候補の動きを伝えていきたいが、やはり「限界」がある。どうかその点はご了承いただきたい。

【リンク】自民党ホームページ (街頭演説会等の予定、5候補の政策などが見れる)

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posted by Author at 21:22| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ポスト福田スペシャル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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