2008年11月18日

「国籍法」改正反対派は、日本人差別主義者だ!

「私たちの民族は劣っているんです」。そんな反日的な意見を聞きたくなどない。

党首会談「やぶの中」、小沢氏が「辞職」発言?

 民主党の小沢代表が17日の麻生首相との党首会談で、2008年度第2次補正予算案の取り扱いをめぐり、「議員を辞めてもいい」と発言したかどうかを巡り、与党と小沢氏の説明が食い違った。

 与党幹部によると、小沢氏は首相に「2次補正を今国会に提出してほしい。我が党は採決に協力する。この約束に違反すれば、議員辞職する」と明言したという。

 別の幹部は「小沢氏は『首をかける』と言い、首相は思わず『本当ですか』と問い直した」と語った。

 しかし、小沢氏は会談後の記者会見で「そんなこと言ってない」と真っ向から否定。真相は「やぶの中」となっている。

(18日、読売新聞)

今日(18日)午前、麻生太郎首相と民主党・小沢一郎代表の党首会談から一夜が明けた。
国会は、衆院本会議では国籍法改正案などが予定通り可決されたものの、参院では民主党が外交防衛委員会や財政金融委員会など、すべてにおいて「審議拒否」した。

14日、新テロ対策特措法改正案を審議する参院外交防衛委員会は、理事懇談会にて、18日に委員会採決を行うことで合意していたが、民主党はこの約束を“ほご”にする構えだ。
今日午前の委員会は一旦開かれたが、民主党が採決に応じないため、すぐに休憩となった。同日中の開催はない見通しだ。

政府・与党からは民主党への批判の声が相次いでいる。
河村建夫官房長官は、きょう午前の記者会見で「新テロ特措法改正案、金融機能強化法改正案を人質にして政局にしている。予想外のことで非常に残念だ」と不快感を示した。
鳩山邦夫総務相も、閣議後の記者会見で「政局のためには何でもやってやるぞという姿勢に驚いた。私には理解できない」と非難した。

私はこれまでことあるごとに述べてきているが、国会に出ない国会議員とは、一体何なのだろう。
哺乳動物でない哺乳類がいないように、国会議員も国民の代表者として選出され、また国民の血税で飯を食っているからには、国会に出席するのが最低限の義務だろう。
病気ともなれば話は別だが(もちろん仮病は病気に含まない)、集団で「審議拒否」をすることが民主主義の醸成につながるとは絶対に考えられない。異論があるならとことん議論をすべきだ。議論で最大限の「抗戦」をすべきだ。戦いに出ないことは決して「抗戦」ではない。

昨日(17日)の党首会談をめぐっては、再び小沢代表の「辞める辞める詐欺」が炸裂した。
与党幹部によれば、昨日の党首会談で小沢代表は麻生首相に「2次補正予算案を今国会に提出してほしい。我が党(民主党)は採決に協力する。この約束に違反すれば、(私は)議員辞職する」と明言したという。
別の幹部は「小沢代表は『クビをかける』と言い、麻生首相は思わず『本当ですか』と問い直した」と語った。
しかし、小沢氏は会談後にこの発言内容がバレると、すぐに記者会見で「そんなこと言ってない」と真っ向から否定してみせた。小沢代表といえば“自分の気に入らない”記者には質問をさせないことで有名だが、いわば「御用記者」相手になら、嘘やデマもたやすく言えるということなのだろう。



さて、国会の衆院では今日、国籍法改正案が全会一致で可決されたが、この法案をめぐっては、一時、一部の議員が改正に反対する姿勢を示すなどの行動をとった。
そもそも、国籍法を改正すると何が変わるのだろう。

例えば、結婚していない「日本人の父親」と「外国人の母親」の間に生まれた子がいるとする。この子が日本国籍を取得する条件としては、両親の婚姻要件が必要だったのだが、この要件を外し、父親と母親が婚姻関係になくても、この子に日本国籍を与えるというものだ。
これは、今年(2008年)6月に、婚姻を必要とする国籍法の規定を「違憲」とした最高裁大法廷判決を受けた措置である。
国籍法改正により、父親の認知だけで国籍取得が可能になる。

ただし、認知の偽装が広がる恐れもあるため、法務省は偽装に対して「1年以下の懲役か20万円以下の罰金」を科す罰則規定も盛り込み改正案を形成している。
未婚の日本人父とフィリピン人母の間に生まれた子供が日本国籍の確認を求めた訴訟で、大法廷は「遅くとも原告が国籍取得を届け出た2003年には、合理的理由のない差別を生じさせた」との判断を示した。
このため、改正法は2003年以降の届出については、さかのぼって婚姻要件の除外を認めることになる。

改正反対派は、「認知偽装」の拡大を過度に恐れている。
「外国人女性」が「日本人男性」をダマして、女の子供を日本国籍にする事例が劇的に増加すると想定しているのだ。
外国から来た女が「ホームレスの日本人男性」に金を渡し、その見返りに、自分の子の父親代わりになってもらう――なんていうことも発生する、などとも主張している。

私は彼ら改正反対派の主張は、「日本人男性」を恐ろしく軽蔑し差別した、真の意味での「自虐観」だと思う。日本人差別を助長したい集団(そんなものあるか分からないが)が「改正反対!」などと主張しているのではないだろうか。
『ハリー・ポッター』シリーズの“スリザリン寮”の精神よろしく、「純血」な日本人こそが美しいというこの考え方は、同時に、日本人を馬鹿にし、差別し、愚弄している考え方でもあるのだ。
彼ら改正反対派は、「日本人男性」が、外国から来た詐欺女に利用されるだけ利用されるほどの、そして自分が利用されていることに気付かないほどの馬鹿であるということを主張している。
「日本人男性」にだって、どんなに金に苦しむ「ホームレスの日本人男性」にだって、知性と常識ぐらいある。日本人としての誇りもある。
ところが、改正反対派は、「日本人男性」はダマされ、利用されるだけの馬鹿であると言いたいようだ。

もちろん、中には「日本人男性」すべてが聖人君子じゃないから、外国人の女にダマされる人間もいるに違いない、という意見もある。
しかしこの論理は、明らかな自己矛盾だ。
改正反対派の主張を裏返せば、日本に来る外国人が全員聖人君子であれば何の問題も起きないはずだ。外国人に聖人君子ではない人間が混じっているから、日本にやって来て「認知偽装」を働こうとする。
しかし、改正反対派の主張によれば、馬鹿な外国人女に利用されてしまうような、さらに馬鹿な「日本人男性」が日本にはすでにいるのだという。
そうすると、外国から日本にやって来る人たちが、全員聖人君子である必要性の根拠がなくなってしまうではないか。
もっと簡潔に書けば、日本人がみな聖人でないならば、外国人が聖人でないことを非難する根拠がなくなるのである。

国籍法改正に反対する人たちは、結局、「日本人男性」が利用されるだけ利用されるだけの“知性のない人間”であると主張したがっている。
現金さえ目の前にちらつかせば、ホームレスの日本人男性が、外国からの詐欺女にノコノコくっ付いて来ると主張したがっている。
言うなれば、改正反対派は、日本人を差別しているのだ。日本人は愚かな民族だからダマされやすいと、差別しているのである。
改正反対派は「純血(純潔)な日本人」だけで満ち溢れた日本を仕立て上げたいようだが、皮肉にも改正反対は「愛国心」を表現する心とは正反対なものとなっている。

「日本人男性」を差別し、「日本人男性」は、自分が利用されているだけであることすら把握できない愚か者である――。
そういった可能性により発生し得る「妄想上の犯罪」を糾弾するよりも、我々がすべきことはなにか。それは、目の前の現実を見ることである。
日本人の父親と外国人の母親の間に生まれた子供が、日本国籍を持てないことにより社会保障や福祉、教育上の弊害を抱える現実を目の当たりにすれば、とてもでないが「妄想上の犯罪」を盾に、国籍の問題に苦しむ子供たちを叩き殺すようなことなどできない。
国際人権的観点から言っても、「純血な日本人さえいればいい」という考え方(「純潔な日本人」の定義がそもそも何であるかは別の課題として横に置いておくとして)は、非常に閉鎖的で国際協調性のない考え方だ。幕末の時代に「鎖国」を主張していた武士たちでも、ここまであからさまな外国人差別は行わなかったのだろう。

今回の国籍法改正は、日本人が「差別主義」「純血主義」から脱却するための大きなプロセスであり、チャンスでもある。
安倍晋三元首相が提唱していた「戦後レジームからの脱却」にもつながる考え方だろう(ここで改めて書くまでもないが、「戦後レジームからの脱却」というのは、日本の政治・社会体制が明治時代に戻るとか、さらには江戸時代に戻るとか、そういう閉鎖的な話ではない)。

海の向こうでは、黒人の「次期大統領」が誕生した。米国では、長い間、黒人は奴隷だったのである。日本でいうところの「えた・非人」。
生まれた家がそういう家系だから、肌の色が違うから、本当はただそれだけの違いなのに、差別され続けてきた。何年も、何十年も、何百年も。でも「私たちも人間なんだ!」と立ち上がったから、米国の黒人たちは奴隷ではなくなった。白人と変わらない、米国民になることができたのだ。
これは日本史的な議論を呼ぶところだが、日本の「えた・非人」には直接的な差別主義撤廃運動(米国における「公民権運動」)が存在しなかった。できなかったとも言える。いつまでも「御上」が恩恵を与えてあげるだけという図式が覆ることはなかった。「えた・非人」は、「御上」が恩恵を与えて下さったから、初めて奴隷ではなくなった。そこに米国における黒人たちのような「下からの差別撤廃のための行動」は存在せず、いつまでも閉鎖的、絶望的であった。

そこに現代日本につながる問題点がある。差別は(誰かに)解消してもらうものではなく、(自分たちが)解消するものである。平和は(そこにあるものを)守るものではなく、(ここにないものを)作るものである。いじめは、(誰かによって)なくなるのを待つものではなく、(自分たちによって)なくすものである――。
私は、京王井の頭線の渋谷駅を毎日利用しているのだが、そこの連絡通路に昨日から掲げられた、岡本太郎の『明日の神話』を眺めていると、そんなことを感じさせられた。

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posted by Author at 21:36| 東京 ☀| Comment(7) | TrackBack(3) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
国籍法改悪推進派こそが日本人差別主義者だ!
反対派を屁理屈付けて貶めるおまえは国賊だ!!
言っとくけど単一民族の自然共同体国家の日本と、所詮は移民国家で人工国家の米国とは国情が全く異なる。
えた・ひにん=職業による下層身分
よって、白人の黒人差別とは全く異なる。
Posted by at 2008年12月01日 01:29
俺、日本なんてどうでも良いから。DNA鑑定無ければ、どんどん認めちゃうけどなぁ。
Posted by い at 2008年12月01日 06:53
コメントありがとうございます。

米国における「黒人」と日本における「えた・非人」は、人間としてではなく、奴隷として扱われたという点で並列して紹介しました。
私自身は「国賊」などという大それた人間ではないと思うのですが、国籍法の改正問題が、右傾的な思想を持った人をまとめやすいものであることは、ある面では事実でしょう。

しかし、国籍法改正のポイントは、まさに違憲状態の解消という現実的な面にあり、これをナショナリズムに結び付けて考えようというのは、愚の骨頂ではないでしょうか。
日本と日本人を愛するがゆえに国籍法の改正に反対するというのでは、明らかに論点を見失っています。いわゆる「右翼」とされる方の中にも、改正賛成派がいるのはこのためでしょう。

こうした異様で突如な国籍法改正反対運動の高まり(世間的にはまったく大きなものではありませんが)は、何を意味するのでしょうか。
私には、どうも、「愛国心」の履き違いに思えてなりません。
Posted by mityosi at 2008年12月01日 18:14
いわゆる「右翼」の中の改正賛成派って誰ですか?
稲田衆議院議員ですか?
Posted by at 2008年12月06日 21:30
トラバありがとうございます。  で、来てみました。(笑)

ここの記事を見て、「誤解されてるなあ」と思いましたので、一言。

改正反対の主旨を誤解されているように思いますので、
このサイトを読んでみてください。
http://www35.atwiki.jp/kolia/pages/262.html
「国籍法改正案の正体」という、まとめWikiです。

この改正は、公明党が主導しており、民主党の旧社会党の
議員が連携しています。

日本人のレベルがどうということではなく、意図的に
改正を狙った勢力が居るという実体があるのです。

あなたをどうこう言うつもりはありません、ほとんどの
日本人が実体を知らないだけなんです。
閣僚級の議員ですら、内容を理解できないまま「流れ作業」で署名をしたと、告白しているのです。

誤解を解くために上記のサイトをご覧ください。

同じ「愛国者」として、お願いいたします。
Posted by オヤジのつぶやき管理人 at 2008年12月13日 15:06
今さらコメントするのも何ですが・・・。
日本人と外国人の間に生まれた子に国籍を与えること自体は良いことだと思います。
しかしオヤジのつぶやき管理人さんが言うように、何らかの意図がある勢力によって改正されたものであることが問題であると思います。

国籍法の、「DNA鑑定をしなくて良い、罰則も軽い」ということからも、その勢力の狙いが想像できる気がします。


ぜひ違う面から考えてみてください。
Posted by r at 2009年01月23日 23:48
オヤジのつぶやき管理人さん、rさん、コメントありがとうございます。
年末にかけて色々と国籍法改正問題に関する文章を読んでみたのですが、やはり私は、これが必要な法改正であったと考えています。そして、この改正案で正しかったと思っています。
お二人とも、「改正を狙った勢力」「何らかの意図がある勢力」との表現をなされていますが、具体的には、なんという勢力がどのような行動を起こそうとしている(起こした)のでしょうか?
そして、それは問題となる事柄なのでしょうか? 同時に、それが問題になったとして、どうして現行法および今後の法改正の可能性において解決が不可能と決め付ける考え方が成り立つのでしょうか?
ぜひこの点を分かりやすくまとめた文章などをご紹介いただくと、私としては分かりやすいです。
当然、「日本国籍を持つ」という覚悟ができない人間が日本国籍を持っているのと同等に扱われることは好ましいとは思いません。
それでは、現状の違憲状態を解決するためには、そして現実として国籍の問題に苦しむ子供たちが救われるためには、どうすればいいのでしょう? やはりそれでも、国籍法は改正すべきではないのでしょうか。
Posted by mityosi at 2009年01月24日 14:41
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