2008年11月25日

「この人の話は危ないな、と思うんじゃない?」 麻生首相がストレートに小沢批判

代表自らが体現する「政策よりも政局」政党に、麻生首相が挑む。

<2次補正>自民中堅・若手議員の間で早くも温度差

 08年度第2次補正予算案の今国会提出を政府に求めた自民党中堅・若手議員のグループの間で早くも温度差が目立ち始めた。急先鋒(せんぽう)の渡辺喜美元行革担当相が麻生内閣の「倒閣運動」と見られることも辞さない姿勢なのに対し、「今、首相を代えることなんてできっこない」との現実論も広がっている。こうした足並みの乱れを見透かし、党執行部や派閥領袖は活動の沈静化に乗り出した。

 第2次補正提出を要求しているのは、塩崎恭久元官房長官や渡辺氏ら同党の衆参両院議員25人。渡辺氏は「首相が『政局よりも政策だ』と言っているのに、ここで何もしないわけにいかない」と麻生太郎首相への批判を強めているほか、山本一太参院議員は衆院の早期解散を提唱する。

 ただ、グループのメンバーは25日、首相の第2次補正提出先送りを受けて、あからさまな政権批判を控えた。「支持するわけにもいかないが、ここで批判したら(倒閣に)完全に振り切れてしまう。悩ましいところだ」(政務官経験者)と自重したためだ。

 一方、津島派の津島雄二会長は同日の党総務会で「若手ならまだいいが、中堅が動いている。敵(民主党)に塩を送るようなことをするなと私も注意したが、みなさんもよろしく頼みます」と党幹部らに要請。森喜朗元首相、安倍晋三元首相、町村信孝前官房長官ら町村派幹部も同日、東京都内で会談し、グループの動きが過激化しないよう注視することを確認した。

 ベテラン議員からは「選挙で苦戦しそうな議員の『売名行為』に過ぎない」という冷ややかな見方も出ている。【高山祐】

(25日、毎日新聞)

きょう(25日)、自民党の大島理森国対委員長と民主党の山岡賢次国対委員長は、国会内で会談し、麻生太郎首相(自民党総裁)と民主党・小沢一郎代表の党首討論を今月28日に開くことで大筋合意した。
党首討論の開催は麻生政権発足以来初めて。

党首討論は麻生首相が、就任以来再三開催を求めてきたが、小沢代表側が「テーマがはっきりしない」(山岡氏)などの理由で一貫して拒否。
小沢代表は、党首討論開催予定日に“地方行脚”を続ける一方で、党首討論の開催を拒否し続けてきた。
まさに「政策よりも政局・選挙」という民主党としての基本姿勢を、代表自ら体現してきた形だ。

今回、小沢代表が一転して応じることを決めた背景には、麻生首相の2008年度第2次補正予算案提出先送り決定を受け、「2次補正」をテーマに党首討論を行うことにより、麻生首相を追い込みたいとの思惑があるとみられる。
国対委員長会談では、山岡氏が「もう一度オープンの党首会談をやりたい」と提案。大島氏が「だったら党首討論をやればいい」と回答し、山岡氏が応じる姿勢を示した。

麻生首相は、22日朝(日本時間)、訪問先のリマ市内のホテルで同行記者団に対し、最大で来年(2009年)1月までの今国会の会期延長を示唆した。
また、先日のエントリでご紹介した、小沢代表の「クビをかける」発言に関して、以下のように小沢代表を批判している。

 ◆2次補正

 08年度第2次補正予算案は中小企業融資枠、税制改正が必要なもの、来年度本予算に関係するものなどいろんな要素が含まれる。きちんと整理し、判断しなきゃいけない。(党内から今国会見送りに批判が出ていることについて)意見が出ない方が問題。いろんな意見が出され決まるのがいい。

 (民主党の小沢一郎代表は党首会談で、2次補正の審議・採決に応じるとの約束をほごにした場合、辞めると)7人の前で言った。その話は言ってない、と言われたら、この人の話はあぶないなと思うんじゃない。とたんにみんな信用できなくなっちゃった。前も(大連立構想が頓挫し)辞めると言って辞めなかったりしている。

 ◆会期延長幅

 野党の対応がどうかで対応が違ってくる。金融機能強化法案にずっと最後まで(民主党が)反対なら、(新テロ対策特別措置法案の再可決のための延長より)もっと延びるのかもしれない。

 ◆解散時期の判断

 佐藤内閣で「黒い霧解散」(66年)なんてあった。絶対に自民党が負けると言われたのに勝った。郵政解散も勝てると思った新聞社はなかった。最終的に首相が判断する要素は、人によって違う。判断は今決めているわけではない。

 ◆地方への1兆円

 「地方が一番使いやすい方法を考える」とずっと同じことしか言っていない。使いやすい方法を党で考えてもらっている。【リマ古本陽荘】

(22日、毎日新聞)

今回、やっと開催が決まった党首討論。
その党首討論が実際に行われるかどうか、“国会サボり魔”で有名な小沢代表のことだから、未だに不確定要素は満載だ。
麻生首相と小沢代表の直接対決はこれが初めてだが、麻生首相は、相当、小沢代表という人物に「敵対心」「憎悪感」を持っている。
今秋の総裁選時には“ハマコー”こと浜田幸一元衆院議員も注目した(※)、麻生首相の「闘争本能」に期待したい。


<追記>

前回お伝えした、元厚生事務次官宅への連続襲撃事件。
さいたま市の無職、小泉毅容疑者(46)が霞が関の警視庁に出頭し、供述を始めて、警察もDNA鑑定など幅広い捜査を行っている。
捜査本部によると、小泉容疑者は元次官2人の住所について、「(旧厚生省の)職員録で調べた」と供述しているという。
「保健所にペットを殺されたから」という動機で、小泉容疑者は3人を死傷させたと報じられているが、実際に保健所を運営しているのは厚生省(現在の厚生労働省)ではなく、各自治体である。
といっても、小泉容疑者の「本当の動機」は別の所にあるだろう。「ペット云々」という供述は、あくまで容疑者自身による“陳腐な演出”に過ぎない。

昨日(24日)の毎日新聞紙上では、立正大学の小宮信夫教授が次のように述べていた。
 「動機のルーツはペットかもしれないが、自分が置かれた境遇への怒りをどこかにぶつけたいと考えたのだろう。通常は所属している集団や特定の人間に向かうが、人間関係が希薄なため、社会に向かったのではないか」
 「社会の象徴として、年金のニュースなどで騒がれていた厚生労働省の元次官が標的になった可能性がある」
私も小宮教授と同意見だ。他にも色々な識者がこの事件や容疑者の心象を分析しているが、私は、小宮教授のこの分析が一番的を射ていると思う。

私は毎週土曜日の夜、報道系の情報番組『情報7days ニュースキャスター』(TBSテレビ)という番組を見ている。
ビートたけしさんと安住紳一郎アナウンサーがMCを務める番組だが、小泉容疑者出頭のニュースは、NHK・民放キー局中、この番組が一番早く報道した。
この日、たけしさんはフジテレビの裏番組に生出演していて、安住アナウンサーが一人で番組を進行。レギュラーの渡辺えりさんも出演せず、代わりに元検事の住田裕子弁護士が出演した。
ゲストに佐々淳行氏が出演し、住田氏らと今回の事件について、犯人像を予測していた最中に飛び込んで来たのが、容疑者出頭のニュースだった。

佐々氏や住田氏の分析は的確だったが、お二人による「容疑者出頭のニュース」を受けての分析をまとめると、以下の通りだ。

・警察署ではなく、なぜ霞が関の警視庁に出頭? ⇒ 社会への自己顕示、「腐った政府を成敗してやる」という間違ったヒロイズム
・借りたレンタカーの返却予定日を前に出頭したのは、気が小さいから。
・事件5日後の出頭は、「殺人による高揚感」の後の恐怖と落ち込みによるもの。
・なぜ犯行声明がなかったのか? ⇒ 事件の犯し方は分かっても、犯行声明の出し方は分からなかった。


その後、小泉容疑者はTBSテレビやフジテレビに、出頭数時間前、これから出頭することや犯行の動機を書いたメールを送っていたことが判明した。
「やはり」、犯人は社会的関係性の薄い小心者であった、というのが私の現在の感想だが、警察は、本当に容疑者が単独であるのか、背後関係はどうなのかなどを慎重に捜査している。
出頭直前、小泉容疑者が父親宛てに出した「手紙」の内容も気になる。それが事件を解明する手がかりに直接結びつくかどうかは分からないが、いずれにせよ、今回の小泉容疑者の犯行は、小心者による“手探りの自暴自棄”な犯罪であった。

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posted by Author at 22:15| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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