2009年01月27日

「定額給付金」は最強の景気対策だ! メディアと民主党にダマされることなかれ

「2兆円の使い途は他にある」。今日のエントリは、そう思うあなたにこそ読んでほしい。

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週内にも要綱通知、給付金で鳩山総務相 「邪悪」と民主批判も

 鳩山邦夫総務相は27日午前の記者会見で、定額給付金の実施要綱を自治体側に通知する時期について「30日までにできるようにしたい」と述べた。要綱は、給付金の事務を担う市区町村が具体的に準備作業を進める手続きなどを示しており、平成20年度第2次補正予算の成立後に正式に通知する段取りになっている。

 また鳩山氏は、給付金に反対する民主党の対応について「給付金のことをボロクソに言いながら、ホームレスの人たちにもきちんと配れというのは矛盾している。補正予算成立を遅らせれば、地方への通知も遅れる。国民のことを考えない邪悪な行動だ」と激しく非難した。

(27日、産経新聞)

きょう(27日)午後、両院協議会の意見がまとまらず、衆院の優越を明記した憲法の規定によって、衆院と参院で採決が異なる「平成20年度 第2次補正予算案」が成立した。
「2次補正」は総額75兆円規模の“景気対策3段ロケット”の第2段となる景気対策で、事業総額は約27兆円。
「100年に一度の大津波」と称される金融危機に対応するために絶対に不可欠なものであり、重要な施策が数多く盛り込まれている。今回は、その中で7点の主な施策をご紹介しよう。


・定額給付金
 (国民一人当たり1万2000円が支給される。65歳以上と18歳以下の方には2万円を支給)

・雇用創出事業など“緊急雇用対策”
 (ふるさと雇用再生特別交付金、緊急雇用創出事業臨時特例交付金など。雇用促進住宅への入居あっせん、被リストラ者の緊急雇用・居住の安定確保、職業訓練期間中の生活保障を月額12万円に)

・介護従事者の処遇改善と人材確保
 (介護保険料の激変緩和のため交付金支給。介護従事者の処遇改善、介護人材確保などの対策)

・救急医療など“医療対策”
 (救急医療の充実化、新型インフルエンザ対策、大学病院の機能充実)

・“妊婦検診”無料化の拡大
 (妊婦検診を14回まで無料化)

・中小企業の資金繰り対策
 (中小・小規模企業の緊急保証、セーフティネット貸付など資金繰り対策を拡充)

・地域活性化&生活対策臨時交付金
 (開かずの踏み切り対策、電線の地中化、過疎地域・離島などの自治体への特別支援)

・水環境対策
 (汚水処理に有効な浄化槽設置への国庫助成率拡充、自治体負担をほとんどゼロに)

・高速道路料金の大幅引き下げ
 (大都市を除きどこまで走っても上限1000円。平日は全車種を対象に3割引き、一部時間帯は半額)


――この中でも、特に注目を浴びているのが「定額給付金」だ。
これは、国民一人につき1万2000円(65歳以上と18歳以下は2万円)を支給する特別給付金で、家計の消費増大による経済効果が期待される。
当たり前のことを書くようだが、不景気が叫ばれる時にこそ、実体経済における消費が拡大しないとならない。
不景気を回復するためには、国民一人ひとりが消費を増大させることが不可欠なのだ。
物価高騰のあおりを受ける家計の生活を支援するとともに、冷え込んだ個人消費を喚起することが「定額給付金」政策の狙いだ。

財源については、赤字国債は一切発行せず、平成20年度予算で「財政投融資特別会計」(いわゆる“埋蔵金”)の準備金を取り崩した9.8兆円の中から一般会計に移して活用する。
支給方法は、自治体によって対応が異なる場合もあるが、世帯主が役所に行って免許証等を提示。その後、口座に振り込まれる方法で進んでいる。
ホームレスや「ネットカフェ難民」など、“本当に困っている人”に対しても正確に給付がなされるよう、施策を講じている。


しかし、「景気を回復するためにお金を使おう!」というこの痛快な理論は、どうやら日頃から麻生太郎政権を批判している方たちの脳みそには理解されにくいようだ。
「定額給付金に何の意味があるのか」「定額給付金の支給額2兆円を、他の使い途に回せ」などの意見に加え、さらには「カネをもらっても使わない」などというイチャモンまで出る始末である。

「定額給付金」には、@会計の生活支援とA個人消費の喚起という2大目的があることは、数行前で述べた通りだ。
「2兆円を他のもの、例えば雇用対策や福祉政策の財源に回せ」という意見もある。たしかに、医療政策や福祉政策は重要だ。だからこそ、政府・与党は約27兆円規模に及ぶ「2次補正」で、緊急雇用対策や医療対策、妊婦検診無料化などの施策を講じている。
「定額給付金」に使う2兆円は、「定額給付金」用の2兆円にすぎない。その他の約25兆円で、雇用対策、医療政策、福祉政策、中小企業対策などの重要課題をきっちりとカバーしているのだ。
「2兆円を他の使い途に回せ」という意見を主張なさる方は、政府の景気対策が総額75兆円規模のものであるということをご存知でないのだろうか。それなのに批判するのだとすれば、それは、そもそも批判する対象がナニモノだか把握していないということである。そんな方々に「2次補正」を批判する資格などない。

経済の専門家も、今回の「定額給付金」政策については非常に大きな理解を示している。

 OECD(経済協力開発機構)経済局シニアエコノミスト、ランダル・ジョーンズ氏
「(日本の定額給付金は)恐らく即効性がある最も有効な措置である」
「多くの国が利下げを行い、信用収縮が起きている中では金融政策がインパクトを与えることは困難だ。危機を脱出する上で財政刺激策が最も適切な方法である」
「財政刺激策は目標が明確で一時的かつ、時宜を得た措置であるべきだ」
「家計部門への直接給付が最も効果を発揮する」

(2008年11月、テレビ記者会見にて)

 専修大学教授(アメリカ政治学)、藤本一美氏
「私が住んでいた米ネブラスカ州でも給付金を配ったが、高額所得者が少なく歓迎する声がほとんどだった」
「日本でも雇用を打ち切られた人や低所得者は生活費が必要で、一日も早く実施すべきだ。寒い時に温かいものが買える」
「所得制限を設けると給付時期が遅れるので、全世帯に配ればいい」

(1月27日付、毎日新聞朝刊にて)

 ワクワク経済研究所LLP代表、保田隆明氏
「不景気時に政府が財政出動や減税により景気を刺激するのは経済学の基本」
「定額給付金は個人の消費欲を喚起し、景気にプラスの影響を与えるもので、さほど問題のある政策ではない」
「不景気時には減税策を採るのが王道。国民にお金を配るという政策は、減税以外での消費刺激策となりうる」
(各メディアの報道姿勢に疑問を呈した上で)「このような非常時には、政府支出も増加させるし、消費の刺激策(減税か給付金)をも導入して、考え付くかぎりのことはすべてやる必要があるはずだ」
(1月22日付、ダイアモンド社ビジネス情報サイトにて、コラム「『定額給付金』懐疑報道に感じる違和感」より)

お金は使うだけで意味がある。使う意味が分からなくても、使ったら確実に意味を見出す。
例えば、東京・秋葉原をよく訪れるアニメ好きの人が、アニメイト秋葉原店で、コトブキヤから発売されたフィギュアを買う。
そうすると、アニメイトのアルバイトの人に時給が支払われる。アルバイトの人はバイト代で『マクロスF』のDVDを買うことができる。
アニメイトの店長も収益を得る。そうすると、店長の妻や娘も、先月と変わらず家族3人で生活することができる。週末に家族揃ってデパートに行ったり、ファミレスで食事をしたりすることができる。
もちろん、コトブキヤのフィギュア・クリエーターも収益を得る。入社1年目の男性も、とりあえず今月の家賃を支払うことができる。自分の趣味にお金を使うこともできる。

あなたが使う1万2000円は、十数人、何十人もの人の生活を支えている。もしかしたら何百、何千という人たちもの生活を支えている。1万2000円は少ないように見えるかもしれないが、実は多くて、多くの人に笑顔をもたらす1万2000円なのだ。
しかも素晴らしいことに、あなた自身も笑顔になれる。自分も嬉しくて、他人も嬉しくて。これが即時実現できる政策がどうして「愚策」で、多くの人を笑顔にするような政策が景気対策にならないはずがあるだろう。


「世論調査では、定額給付金に反対している人が多い」という声もある。だから「定額給付金」政策は実施すべきでないという意見だ。
たしかに反対論は根強く存在するが、今月13日付の産経新聞によれば、「実際に給付金が決まれば『給付金を受け取る』と答えた人は84.8%」に達しているという。
「反対」「反対」と表向きでは言っておきながら、結局もらいたいというのが大多数の反対派の心の内のようである。

これは私からの提案なのだが、総額75兆円規模の景気対策があり、その中には雇用対策や医療政策、福祉政策などが含まれていることを把握した上で、それでもなお「他に使い途がある」と主張する人は、とりあえず1万2000円を受け取るというのはどうだろう。
とりあえず1万2000円を受け取って、それを「年越し派遣村」やらNPO法人やらに寄付する。あるいは民主党に寄付してもいいかもしれない。
「他に使い途がある」と主張する人は、1万2000円を受け取った上で「他の使い途」に寄付すればよいではないか。なんとも単純な話である。


――さて今回、特筆しておきたいのは民主党の「審議引き延ばし」作戦だ。
参院では修正案を提出して採決に応じておきながら、なぜか両院協議会で採決拒否。結局、「2次補正」の成立は1日遅れることになった。
この「1日遅れ」が、一体どれほど多くの自治体職員に迷惑をかけることになるだろうか。とどのつまり、民主党は自治体職員の苦労など知ったこっちゃないのだ。

そして何より、景気対策はスピードが肝心なのである。
「今日ようやく2次補正予算案成立か。給付金の支給はいつになることやら」とお嘆きの方もいるかと思うが、これは100%野党の責任だ。断言する。野党が同法案に賛成であれば、「定額給付金」の支給は数か月は早く実施されていただろう。その“数か月”のあいだに、どれだけ多くのホームレス、派遣難民、ネットカフェ難民が苦労をすると思うのか。彼ら彼女らに何度「死にたい」と思わせることだろうか。

結局、民主党は国民の生活などまったく考えていないのである。自分たちの目先の選挙のことしか考えていない。だから、「定額給付金」の政策面を批判することなく、ただただ「反対!」「他に使い途がある」などと叫んでいるのだ。すべてはパフォーマンス、国民の人気取り行動なのである。

もっとも、国民はそんな馬鹿げたパフォーマンスに騙されるほど愚かではない。民主党の最大の“誤算”はこの点にあるだろう。民主党は、国民など簡単に騙すことができると考えている。
だから、この程度の小手先のパフォーマンスをしているのだ。国民を二重に馬鹿にしているといえよう。
民主党議員は、国民を騙そうとするべきではないし、騙そうとするならばもう少し上手い“騙し方”を考えたほうがよさそうだ。


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posted by Author at 20:59| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(3) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
定額給付金、いまだにもらえていない人も多いと思いますが、最終的に何に使用したのかの統計を取らないと
この対策が有効だったのかどうかは分かりませんよね。
せっかく実行したのですから、いい結果になってくれれば良いのですが...
そう言えば、定額給付金は所得に入るのでしょうか???
Posted by 確定申告 at 2009年05月25日 03:31
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