2009年02月04日

危機を迎えた自民党 “W作戦”で衆参選挙に挑む

参院選を軸に、衆院選の時期が決定される構図が生まれそうだ。

<古賀選対委員長>渡辺喜美氏の対立候補要請 栃木県連に

 自民党の古賀誠選対委員長は3日、党本部で栃木県連の梶克之幹事長と会談し、離党した渡辺喜美元行政改革担当相の衆院栃木3区について、「自民党を出た人だし候補を立てないわけにはいかない」と述べ、公募も含め対立候補の選定を急ぐよう要請した。梶氏は地元関係者と相談する考えを示した。

(3日、毎日新聞)

2日(月)、自民党の古賀誠選対委員長は首相官邸で麻生太郎首相(自民党総裁)と会談し、来年(2010年)夏の参院選比例代表候補について話し合った。
この会談では、今年(2009年)4月中に「第1次公認候補」を決定する方針を決めた。苦戦が予想される総選挙をにらみ、参院選の候補者決定を一部“前倒し”し、衆参の選挙運動を連動させる狙いがある。
かつて自民党の有力支持団体だった全国郵便局長会(全特)の会合に、民主党の小沢一郎代表が出席するなど、支持団体の「自民党離れ」も深刻で、各支持団体の代表を党公認候補として擁立し、囲い込みを急ぐ思惑もある。

会談には自民党の菅義偉選対副委員長も同席し、比例候補の名簿搭載基準については、以下の基本方針を確認した。
・70歳で定年
・支持団体推薦候補者以外に、著名人ら党総裁特別枠も設ける
・候補は党員党友を確保する
自民党執行部は、あす(4日)開かれる選対会議で、比例候補の選定作業を開始する。

自民党の参院選比例代表候補は、毎回約30人ほど。うち20人程度は、農林水産業、建設団体、日本医師会など党の支持団体から擁立される候補だ。
普通、候補者決定は選挙の1年前に行われるが、2日の会談後、古賀氏は「(参院比例代表候補が)衆院選候補と一緒に戦いやすい状況を作るのも大事だ」と、衆参選挙“W作戦”の意義を説明した。

ただ、自民党支持団体の集票力は年々低下。各比例代表候補の得票数も、全体的に下落傾向にある。
日本医師会や、2005年の「郵政総選挙」で自民党の“敵”側に回った全国郵便局長会(全特)など、これまで自民党を支えた各種団体の「自民離れ」に、党執行部は危機感を強めている。
日本医師会は先月(1月)、現職の西嶋英利参院議員の推薦を決めたものの、調整過程では「民主党政権が誕生しても、我々は自民党から候補を出すべきか」などの意見が出たという。

参院選比例代表に候補者を擁立する各団体の狙いは、政権与党を通じ、自らの政策実現を図ることにある。
仮に自民党が野党に転落すれば、自民党から候補者を擁立するメリットは薄れる。「『野党・自民党』から候補を出しても意味はない」ということだ。
自民党のある参院比例代表選出議員は「衆院選の結果を見て、自民・民主双方を支援するなど、態度を変えてくるところもあるだろう」と懸念している。

衆院選候補と参院選候補を連動させて戦う“W選挙作戦”により、自民党は参院選候補を引き締めると同時に、各支持団体からの支持を早めに囲もうとする狙いがある。
この“W作戦”に当然関わってくるのが、先月自民党を離党した渡辺喜美元行革担当相の選挙区に“刺客”を送り込む、という古賀氏の選挙戦略だ。
昨日(3日)、古賀氏は党本部で栃木県連・梶克之幹事長と会談し、渡辺氏の選挙区である衆院栃木3区について、「自民党を出た人だし、候補を立てないわけにはいかない」と述べ、公募も含め対立候補の選定を急ぐよう要請した。
古賀氏からの要請を受け、梶氏は「地元には刺客を立てないでほしいという要望がある」とも述べたが、最終的には地元関係者と相談する考えを示した。

同日、菅選対副委員長も記者団に対し「渡辺氏が自民党を離党したのだから党公認候補を立てるのは自然だ。勇気をもって出馬する人がいれば全面支援したい」と語った。
個別事情を申せば、渡辺氏は地元での選挙に「強い」とされるが、今回の選挙で、“刺客”候補を比例代表名簿の上位に登載するような優遇措置はとらない方針だ。

衆院予算委員会では、昨日から閣僚と与野党議員による質疑が開始。2日目の今日は民主党の菅直人代表代行、前原誠司副代表らが麻生首相に質問した。
参院で解散が行われることはないから、これまでの選挙戦術理論でいえば、参院選候補の選定作業は毎回、スケジュール通りに行えばよかった。しかし、今年中に必ず実施される衆院解散・総選挙にて与野党の構図がどう変化するのかは予測できない。
そこで、今回用いられるのが“W作戦”で、参院で多数を握った政党が衆院の解散・総選挙にも影響を与えることは、一昨年夏(2007年)以来の「ねじれ国会」で証明されてきた。
衆院選と参院選がお互いにリンクし合う関係を迎え、日本の政治システムは大きな変化を迎えつつある。今回の自民党による参院選候補選定“一部前倒し”からも、そのことは伺えるだろう。

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posted by Author at 22:05| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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