2009年02月08日

第一目的は「中川外し」 町村派“お家騒動”の裏側が明らかに

森氏にとって町村氏は一つのカードにすぎず、町村氏を会長にする積極的理由はなかった。

自民町村派 勝者なき抗争 集団指導体制解消

20090207__group_of_machimura.jpg(C)毎日新聞

 自民党町村派内の対立は、町村信孝前官房長官や中川秀直元幹事長らによる集団指導体制を見直し、町村氏の会長昇格で決着した。森、小泉、安倍、福田と4代続けて首相を輩出し、衆参議員89人を擁する最大派閥の揺らぎ。その背景を検証する。【犬飼直幸、高山祐、近藤大介】

【関連記事】自民党:町村氏派閥会長に復帰…中堅・若手の反発根深く

 「いずれ中川は再び動き出すぞ。今やっておいた方がいい」

 今月2日夜、東京・赤坂のホテル。町村派最高顧問の森喜朗元首相は、町村氏と同派相談役の安倍晋三元首相に、派閥人事の見直しを迫った。混乱を懸念する町村氏らは当初、慎重だった。安倍氏は「中堅・若手には、衆院選まで体制を変えない方がいいとの空気が強い」と伝えたが、森氏は自らの派閥退会まで持ち出し、人事断行の決意を示した。森氏は翌3日に福田康夫前首相、4日には町村、中川両氏とともに代表世話人を務める谷川秀善参院議員らと相次いで会談。主要幹部に根回ししたうえで、森氏は中川氏にも会談を申し入れたが、中川氏は応じなかった。派閥総会が開かれた5日、町村氏は総会前に森氏に電話し「中川氏と会ってから人事案を示した方がいい」と再考を促したが、森氏は「あいつは面会を拒否した。今日の総会で言う」と押し切った。

   ■  ■

 森氏と中川氏の間にすき間風が吹き始めたのは昨年夏。中川氏が衆院選後の政界再編をにらみ、「派中派」の動きを強めたことがきっかけだった。経済成長と財政再建を優先する「上げ潮路線」の勉強会を、中川氏は派内に発足させた。

 森氏の「あまり派手にやらない方がいい」との忠告に、中川氏は打ち明けた。

 「民主党の前原誠司前代表や野田佳彦元国対委員長らと話はついている。上げ潮路線の政策なら、彼らとブリッジ(橋)を架ける新党を作れる」

 選挙結果次第では自民党を割り、新党結成に動くのでは−−。中川氏が漏らした新党構想に、森氏は警戒感を強めた。

 昨年9月の自民党総裁選で、中川氏は小池百合子元防衛相を擁立し、麻生太郎首相支持の森氏との対立は決定的となった。総裁選後、派閥事務所で向き合った中川氏と森氏との間で、こんなやりとりがあった。

 中川氏「一つの会社(派閥)に、3人社長がいるのはおかしいとみんな言っています」

 森氏「誰が言ってるんだ。名前を挙げろ」

 町村派から中川派への代替わりを画策した中川氏の言葉を逆手に取り、森氏は実は昨年末、中川氏を派の顧問に格下げする人事案を作成していた。安倍氏が難色を示したため見送られたが、今年に入り、中川氏が消費税増税問題で麻生政権への批判を強めると、森氏は周囲に「あの時にやっておけばよかった」と悔いを漏らした。

   ■  ■

 派閥総会を翌日に控えた今月4日、町村派の中山泰秀衆院議員から電話で「森さんと会って、手打ちした方がいい」と説得を受けた中川氏は「政策の話をしているだけで、悪いことはしていない」と拒否。森氏も、自重を促す自民党の青木幹雄前参院議員会長(津島派)に「あなたの言うことでも、それだけは聞けない」と断った。

 5日の町村派総会。マイクを握り、中川氏を糾弾する森氏の隣で、中川氏は厳しい表情で黙り込んだ。代表世話人にはとどまったものの降格人事により、中川氏の影響力低下は避けられない。中川氏が連携相手と見た民主党幹部は今、「私は政権交代論者で、政界再編論者ではない」(野田氏)、「全く事実無根」(前原氏)と距離を置く。

 安倍氏は6日、首相官邸を訪ね、麻生首相に町村派の新体制を報告した。かねて最大派閥の政権支援に期待してきた首相は「落ち着いて良かった」と笑顔を見せた。ただ、総会では中堅・若手から異論が相次ぎ、派に君臨してきた森氏の求心力低下も印象づける。2時間以上の総会で、町村氏を評価する意見は出なかった。勝者なき派内抗争。最大派閥の揺らぎは続く。

(7日、毎日新聞)

きょう(7日)の毎日新聞に、自民党・町村派で「町村信孝会長」体制が復帰したことについて、その内幕が書かれている。
上に掲げた記事がそれだが、森喜朗元首相が「町村会長」復帰と「中川外し」に固執したこと、安倍晋三元首相が派閥分裂に危機意識を抱いていること、そして中川秀直元幹事長が派内の若手・中堅から支持を得ている一方、民主党の「政界再編」論者からは距離を置かれていること、などが読み取れる。

通常は1時間程度で終了する町村派の総会だが、今回の総会は2時間以上を要した。
町村氏が森氏の「中川外し」を傍目から静観し続け(町村氏としてはそうする以外になかったのかもしれないが)、森氏も「中川外し」のために町村氏というカードを使用した。
そこに、町村氏が会長になるための積極的理由はなく、あくまでも森氏は「中川外し」をしたかっただけという印象を強く受ける。
なお、あえて言うまでもないが、谷川秀善参院議員が町村派の代表世話人であるのは、町村派トップ人事が政局的な意味合いを持つのを薄めるためである。俗な言い方をすれば「名誉職」ということだ。

昨日(6日)の『NEWS23』では、後藤謙次キャスターが「もともと、町村派の体制を整えることは、麻生首相が森氏に依頼した。しかし、逆に森氏がやりすぎてゴタゴタが生じてしまっては、麻生首相としては“ありがた迷惑”な話だろう」と解説していた。


さて国会は、麻生太郎首相の「郵政民営化には賛成ではなかった」発言で紛糾している。
麻生首相は、郵政民営化に伴う日本郵政グループの4分社化体制の見直しに言及した。現在「郵政民営化に反対」であるというわけではない。
自民党内では民営化推進派が反発する一方、慎重派は勢いづいている。

6日夜、麻生首相は首相官邸で記者団に、4分社化見直しについて「利用している人の利便性、経営の効率性の二つを考える。当然のことだ」と述べ、分社のあり方を含めて議論していくべきだとの考えを改めて示した。
政府では郵政民営化委員会が見直し議論の作業を進めており、自民党もプロジェクトチーム(中谷元座長)を設置して検討。政府と自民党の見直し議論自体は、3月末に決着が出る。

党関係者によると、5日、小泉純一郎元首相は町村派議員に電話し、「麻生氏は郵政民営化に反対していなかった。反対なら(小泉内閣で)総務相をやっているわけがない」と語ったという。
「郵政総選挙」(2005年)当時、幹事長だった武部勤党改革実行本部長も「(麻生首相の発言は)非常に不見識と言わざるを得ない」と指摘した。
「郵政総選挙」で初当選した“小泉チルドレン”らで作る「国民視点の政策を実現する会」が6日に開いた会合では、「首相は慎重に発言してほしい」などの声が相次いだ。
これに対し、民営化慎重派からは「党のPT(プロジェクトチーム)で4分社化も含めてもう一度、議論すべきではないか」との意見が出ている。


――6日、ロイター電子版に「インタビュー:G7で保護主義防止にメッセージを=谷垣元財務相」という谷垣禎一元財務相(元政調会長)へのインタビュー記事が掲載された。こちらは明日以降、詳述したい。
なお、TBS報道番組の行方についても、三雲孝江キャスターの気になる動向についても、今後エントリを書くつもりなので、お楽しみに。


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posted by Author at 00:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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