2007年09月12日

“安倍辞任ショック”は民主党にもダメージを与える

空気が読めないのではない。もう「限界」なのだ。

<安倍首相辞任>国民の信頼得られなかった……一問一答全文

 安倍晋三首相が12日、首相官邸で行った記者会見の一問一答は以下の通り。

 −−参院選直後ではなく、なぜ今、辞任を決断したのか。

 参院選は厳しい結果でありました。そこで反省すべきはしながら、今進めている改革を止めてはならないと思い、私が進めている国づくりは止めてはならないと思い、所信を述べさせて頂きました。しかし、テロとの戦いを継続していくことは極めて重要なことであり、それは私の約束でもありますし、国際公約でもあります。それを果たしていくためには、むしろ私が職を辞することによって、局面を転換した方が、その方がむしろいいだろうと判断致しました。

 −−辞めることで、どのような自衛隊活動につながるのか。

 私がなんとしても改革を進めなくてはいけないとの思いで全力を尽くしてまいりましたが、残念ながら私が総理であることによって、野党党首との話し合いも難しい状況が生まれています。そして、党において、今の状況においては新しいエネルギーを生み出して、そのエネルギーで状況を打開し、新しいリーダーの下で状況を打開し、新法を新しいリーダーの下で推し進めていくことの方がいいのではないかと考えました。

 −−公約を途中で投げ出すのは無責任では。

 もちろん、私はそのために全力を尽くさなければいけないと考えておりました。しかし、むしろ公約を果たしていくうえで、どういう環境を作ることが必要かと考えたとき、私が職を辞することでその環境ができるのではないか。私が職に就いていることで、成立することにマイナスになると考えました。

 −−後継の総裁についてはどう考えているか。

 今日はまだ、そうした決断をしたばかりでございます。まだ、日程的なものを決めているわけではございませんが、なるべく早い段階で、後継の総裁を決めてもらいたいと思っています。後継の総裁については、私がとやかく申し上げることは適切ではないと思いますが、いずれにしても新しいリーダーとして与党を率いて、力強く政策を前に進めていっていただきたいと思います。

 −−総理の辞任で、戦後レジームからの脱却などの政策が停滞してしまうとは考えなかったのか。

 続投するに当たって、新しい国づくりを進めていかなければいけない。その中には、戦後の原点にさかのぼって見直しをしてという、戦後レジームからの脱却も果たしていかなければいけないという思いでございます。今まで、教育基本法の改正や、公務員制度の改革等々の、いわば戦後の出来上がった仕組みを変えていく、そういう挑戦をしてまいりましたし、成果も上げてきたと思います。しかし、現在の状況においては、新たな局面の打開を図って、新たなエネルギーで前に進めていかなければ、そうした政策の実践も難しいという状況であろうと判断しましたが、その方向で是非、進んでいってもらいたいと思います。

 −−辞任の理由についてテロとの戦いを第一に挙げたが、総理の職責は外交面ではなく、国民生活を背負っている面がある。そういう状況で、月曜日(10日)に続投を決意する所信表明をして、各党の質問を受ける直前に総理の職を辞するのは、国民から見ると逃げていると思われても仕方ないのでは。どのように責任をお考えか。

 総理の職責は大変、重たいものがあると考えています。そして私も所信において思うところを述べたこところであります。しかし、述べたことを実行していく責任が私にはあるわけではございますが、なかなか困難な状況です。この中において、それを果たしていくことが出来ないのであれば、それは政治的な困難を最小限にする、という観点からなるべく早く判断すべきだという決断に至りました。

 −−政策を前に進めにくい状況は参院選で大敗した後も変わっていないと思うが、なぜ所信表明後に辞意を表明する決断をしたのか最大の理由と、最終的に決断したタイミングはいつか。

 総理としては常に職責を果たしていかなければいけないということは、常に考えているわけでございます。そして私が、ここは職を辞することによって、局面を変えていかなければいけないと判断いたしましたのはですね、今日、残念ながら党首会談も実現もしないという状況の中で、私の約束をしたことが出来ない、むしろ、私が残ることが障害になっていると、こう判断したからです。

 −−政策を実行するのに非常に困難な状況になったというが、困難な状況に陥ってしまった原因などについて、どう分析しているか。そこに至らしめた自らの責任について、反省点など伺いたい。

 もちろん、反省点は多々ございます。前の内閣、また新しい内閣においてですね、安倍内閣として国民の信頼を得ることが出来なかった。これは私の責任であろうと思います。それを原動力に政策を前に進めていくということが残念ながら出来なかったということです。

 −−党首会談を理由に挙げたが、今後国会の流れの中で、党首会談が出来るという見通しはなかったのか。また、党首が代われば党首会談が出来るという見通しなのか。

 私が民意を受けていないということが理由の一つとして挙がっているわけでございます。この選挙結果は、やはり大きなものがございます。もちろん、そのうえに立って決意をしたわけでございますが、新しい自民党のリーダーとの間においてですね、率直な党首同士の話し合いがなされると、私はそのように期待しています。

 −−総理の強調するテロとの戦いを継続するためには衆議院の再議決をもってすれば党首会談がなくても突破できたという見立てが我々の間では主流だと思うが、それでも党首会談が出来ないとなると、多くの支持があって総理になったのに、説明としては不十分ではないか。本当の心境、あるいは何がこの決断に至ったのかを、総理として最後にぜひ、伺いたい。

 私は、いわばこのテロとの戦いにおいては、中断されてはならないと考えて、先般シドニーで職を賭すという話をしたわけでございます。新法で継続を図っていくという考え方もあるわけでございますが、日程的な関係で、新法ですと、一時的に中断という可能性は高いわけでございまして、そうであるならば、事実上そういう状況が出てくるわけでございまして、そう判断せざるを得ないと考えました。そこで、その時に判断するよりも、むしろ今、判断した方が、党が新たにスタートするうえにおいては、むしろその方がいいだろうと。国民のみなさまに対しましてもですね、混乱を招かないうえにおいては、なるべく早い判断の方が良かったと、決断がいいだろうというふうに判断いたしました。

(12日、毎日新聞)

まだ情報が整理されていないので、きちんとした文章を書けないのだが、「安倍晋三首相・辞意表明」というニュースを聞いて直感的に頭に浮かんだのは、今年6月の「松岡利勝元農水相・自殺」の一件である。
松岡氏の“自殺”も、安倍首相の“辞意表明”も、ネガティブなフェードアウトの仕方だと感じる。

16時00分現在、安倍首相は首相官邸に実弟・岸信夫参院議員(自民党)を呼び込み、面談している模様だ。
岸議員は取材陣の呼び掛けには応じず、険しい表情で首相官邸に入っていった。
突然の首相の辞意表明を受けて、東京株式市場は乱高下する展開となり、前日比80円07銭安で取り引きを終えた。

安倍首相は会見で「新しい総理の下で、海上自衛隊の給油活動を継続させるべき、政治局面の転換を図るべきだと思った」と辞任の理由を述べたが、与謝野馨官房長官は、会見で、安倍首相辞任の“もう一つの理由”を説明している。

「首相が苦悩の果てに決断をされたわけであるので、徐々に総理が辞任を決意された経緯や心境の変化については、段々明らかとなろう。
 首相本人はたった一つ記者会見で言及しなかったが、(辞任のもう一つの理由としては)安倍首相の健康状態というものがあっただろう。私どもも心配していたし、安倍首相は、常に自身の健康が精神的な重圧に耐えられるかどうか、吟味しながら仕事を続けてきた。本人は告白しないが、精神的に大変厳しいものを背負ってきたということを、長い目では理解してはどうか。
 もちろん、総理本人が辞任による国会各会派に迷惑をかけることには申し訳ないと思っている。私、官房長官からも、深くお詫びを申し上げたい。」(会見要旨)

安倍首相は昨日、風邪を引いたのであるが、そういった次元の“健康状態”とは別に、精神的にだいぶ参ってきてしまっている面が、安倍首相にはあったのではないかと思う。
「畠山鈴香被告」ではないが、おそらく安倍首相は心神耗弱状態にあり、うつ病である可能性も高いのではないか。
ずいぶん前に医師から「長期療養することが望ましい」との診察をされ、結果、安倍首相は辞任のタイミングを探っていた可能性が高いと、私は見ている。
先日の「職を賭す」発言は、「やめたいけれどやめられない」安倍首相の心境がじわりじわりと表面化した結果のものだったと考えられる。

自民党本部では16時30分現在、麻生太郎幹事長と二階俊博総務会長が共同会見を行っている。
“ポスト安倍”として名前が挙がっている麻生氏。もちろん本人はやる気十分だ。
平沼赳夫元経産相の復党騒動で、首相に反発の意を出してきた最中の、いわゆる“小泉チルドレン”たちが、単純に“麻生支持”でまとまるかどうか、もしくは別の形で総裁選に絡んでくるのか、というのが今後の見どころだ。
総裁選については、19日(水)に実施するとの情報がある。

突然の“安倍辞任ショック”。
マーケットは明日の早い段階で回復するだろうが、とりあえず自民党総裁選に向けて、日本政治史上初めて尽くしのドラマが描かれていくことになろう。
史上初の「ねじれ国会」がどう運営されていくのか、マスメディアは「未知との遭遇になる」とみてきたが、早速、首相本人から超ド級の“サプライズ”をいただいた。
小沢一郎代表率いる民主党も、戦うべき相手が驚きのフェードアウトをしてしまったので、はたしてどう戦えばいいのか、“戦う相手”=新総理が決まらない限り、手足を動かしたくても動かせない状況だ。
“安倍辞任ショック”は、政府・自民党にも多大なダメージを与えることになるが、同時に、民主党に対しても大打撃となるだろう。

今や自民党一の古株となった中山太郎衆院議員も「こんなことは経験上初めて」と語る、今回の“いきなりの辞意表明”。
安倍首相本人は、心身ともに薄弱状態にあり、だいぶ前から“辞め時”を探ってきたのだろう。そして「もう限界」となった今日この瞬間、首相は自ら辞意を表明した。そういうことではないだろうか。

横綱・朝青龍はすっかりうつ病が治ったみたいだが、安倍首相はこれからが治す時ということになる。
もちろん、詳細な説明がない現時点で、単純に、安倍首相をうつ病だと決め付けてはいけないが、私は「うつ病」という病気に関してだいぶ勉強した経験があるので、私個人の直感としては、昭恵夫人のお話などを伺う限り、安倍首相にはそうした症状が表れているのではないかと考えている。

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posted by Author at 16:53| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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