2008年04月11日

自民党・麻生派 狙うは「自力」での総裁選出馬

「ポスト福田」を狙う政治家あれば、「政権護持」を掲げダンマリを決め込む政治家あり。

<麻生派>2人入会 自前の派閥で出馬まで「あと一歩」

 自民党の麻生太郎前幹事長が会長を務める麻生派は10日の総会で、武藤容治衆院議員(岐阜3区)と長谷川大紋参院議員(茨城選挙区)の入会を了承し、所属議員数は20人となった。党総裁選には、本人を除く20人の推薦があれば立候補できる。「ポスト福田」をうかがう麻生氏が「あと一歩」で、自前の派閥だけで出馬できる環境を整えつつある。

 武藤氏、長谷川氏はともに当選1回。2人の入会で同派所属議員は衆院16人、参院4人となった。発足当時の07年1月から5人増えたことになる。同派の中堅議員は「勢力を拡大することで党内の政策論争も活発になり、麻生氏の存在感も出てくる」と語った。

 党の総裁公選規程は、立候補者について「党所属国会議員20人により推薦された者」と定めている。ただ同派は過去の総裁選で、選挙管理委員会に所属議員1人を出してきた。このため自前の派閥だけで推薦人20人を確保するには「あと2人の加入が必要」(同派幹部)という。【近藤大介】

(11日、毎日新聞)

「ポスト福田」を狙い、自民党総裁=総理大臣就任への執念を隠すことのない、自民党の麻生太郎前幹事長。
昨日(10日)の総会で、麻生氏が会長を務める「為公会」(麻生派)に2人の議員が新規加入することとなった。

1人は、岐阜3区選出の武藤容冶衆院議員。
父は農水相や外務相を歴任し、13期衆議院議員を務めた武藤嘉文氏。前回2005年の「郵政解散総選挙」で初当選を果たした。
この時当選した“小泉チルドレン”と呼ばれる議員で組織した「83会」の一員である。
政治的には、従軍慰安婦の問題は存在しなかったと考えるなど、保守派の議員である。

もう1人は、茨城選挙区選出の長谷川大紋(たもん)参院議員。
1974年に茨城県議会議員選挙に初当選して以降、連続9期を務め、県議会正副議長を歴任した。
前回2007年の参院選に自民党本部の公認を受け、初めて国政選挙に立候補。
選挙戦では安倍自民党が強い逆風を受ける中、民主候補に11万2000票の差を付け、初当選した。

自民党の総裁選に出馬するには、立候補する本人以外に20人の推薦人が必要となる。
今回、武藤氏と長谷川氏が麻生派に入会したことで、麻生派は麻生氏を含めて会員20名となった。
麻生派に「あと1名」加入すれば、麻生氏は自分の派閥の力だけで、つまり「自力」で立候補することができる。
ちなみに、これまで麻生氏は過去3回の自民党総裁選に出馬しているが、いずれも麻生派以外の議員から推薦を受けて立候補した。

ただ、麻生派からは過去に「選挙管理委員」が1人選出されているので、選挙の公正という観点から、麻生派が「自力」で麻生氏を総裁選に出馬させるためには、実際にはもう2人所属議員が必要となるという。
しかし、いずれにせよ、麻生氏が「自力」で総裁選に出馬するのは「秒読み」の段階に来たといっていいだろう。
事実、安倍晋三首相(当時)の突然の辞任によって行なわれた前回2007年の自民党総裁選で、党員票においては、麻生氏は福田康夫候補の得票を上回っている。
麻生氏への支持は俗に「アキバ人気」と呼ばれることもあるが、分かりやすい言葉でストレートに国民・有権者に語りかける麻生氏の姿勢は、幅広い層に好感を持たれている。



話は変わるが、今月15日告示、27日投開票の衆院山口2区補選は、政府・与党と民主党などの野党の対立を縮図化した「ガソリン代理戦争」であると言われている。
山口2区での民主党公認予定候補が過去に「暴言」を吐いたことは、このブログでもかつて触れた。
民主党は、山口2区の応援演説に小沢一郎代表、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長の3人を送り込むことを考えているという。
どうやら民主党執行部は、人間としての資質を疑われるような左翼系候補を、この選挙で本気で勝たせようとしているらしい。
このことからも、民主党という政党の末期症状が伺えると思うのだが、いかがだろうか。

さて、「ガソリン代理戦争」といえば、福田首相が先月打ち出した「道路特定財源」の一般財源化問題である(詳しくはこちら)。
面白いのは、自民党の古賀誠選対委員長、二階俊博総務会長といった“道路族”と呼ばれる大物議員たちが、揃って「ダンマリ」を決め込んでいることだ。
普通なら、道路族の大物議員たちは「一般財源化、反対!」などと言いそうなものだが、今回そういう声は聞かれない。それはなぜか。

1つは、福田政権の支持率が低迷している今この時期に、自民党内が分裂するようになったら、今度こそ自民党の党勢が衰退してしまうという懸念からである。
2つ目に、「一般財源化」を打ち出した福田首相を生み出したのは、他でもない、古賀氏、二階氏ら自身だからである。
自分たちで作り上げた政権を自分たちで壊してしまっては、自分たちの居場所がなくなる。
小泉、安倍両政権下で“非主流派”扱いという冷遇を受けた古賀氏、二階氏らにとっては、せっかく“主流派”になった現在の時期に政権批判をするのは得策ではないという思惑があるのだろう。

もちろん、「一般財源化」といっても、ガソリン税暫定税率の内訳が100%道路関係以外の予算に回されるわけではない。
「一般財源化」と言いつつも、90%以上のガソリン税を道路関係費に回すことは可能なのだ。
古賀氏、二階氏ら“道路族”にとっては、こういう「名を捨てて実を取る」という戦略的視点も存在するだろう。



話題は、冒頭の麻生派の話に戻る。
麻生氏としては、自身が総理に就任した後は、中川昭一元政調会長に政権を“禅譲”することを画策している節がある(詳しくはこちら)。
「大宏池会構想」に乗らず、名実ともに「中宏池会」(古賀・谷垣派)を敵に回すことになった麻生派とその会長、麻生氏。
ボタ”という形で福田政権を誕生させた、安倍前首相。そして、「ポスト福田」を狙う麻生氏。この2人が密接に通じていることも、特筆しておかねばならないだろう。



<追記>

北京オリンピックの聖火リレー妨害について、一言言いたいことがある。
聖火ランナーにデモ行為を仕掛けることで「チベットに自由を!」との主張をすることは、理解できない方法というわけでもない。
挙句に、3重や4重にもなるランナーへの厳重警備である。これでは、何のために聖火リレーなどというものをしているのか意味が分からない。
聖火リレーなどしないほうがよっぽどマシである。今回の聖火リレーを通じて、北京オリンピックの異常性が露呈されていると言えよう。

しかし、私がどうかと思うのは、行き過ぎたデモ行為についてである。
口の周りに赤い塗料を塗って、わざと「血」に見せているデモ参加者を見ると、本当に情けない気持ちでいっぱいになる。
こんなことをしている限り、真の意味で「チベットに自由を!」などという主張が国際社会全般に真摯に受け止められることはないだろう。

中国政府がこれまでチベット民族にしてきたことはたしかに重大なことであるが、しかし、だからといって過激なデモで混乱を煽っていいということではない。
暴挙に暴挙で仕返しをするのは、野生の動物がする行為である。
理性や知性を持つ(とされる)人間としては、暴挙に対して冷静に、しかし着実に抗議する行為が求められよう。



<追記 その2>

私の大好きな活弁士・山崎バニラ嬢の独演会が、来る5月23日(金)、神奈川県横浜の「神奈川県民ホール」で開催される。
関東近県にお住まいの方で、時間に余裕のある方は、この機会にどうぞ是非。
※詳しくはこちら



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posted by Author at 20:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 政治・政局 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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