2008年06月05日

「自由連合」元プリンスが自民党・古賀派入り

非主流派として冷遇を受け続けた人物が、主流派となった今は拡大路線を強行している。

「総裁派閥こそ謙虚に」=中川氏にクギ−森元首相

 「(福田康夫首相の出身の)わが派は一番謙虚に頭を下げて『皆さんのおかげです』という姿勢を取らなければいけない」。自民党の森喜朗元首相は5日の町村派総会で、同派代表世話人の中川秀直元幹事長が著書出版など活発な動きを見せていることに関し、こうクギを刺した。

 また、森氏は「ありがたいことに、わが党の総裁候補とうわさされる方々は誰も首相の足を引っ張る動きをしていない」と指摘。その上で「苦労している福田さんのため、どういう態度を取るべきか政治家ならよく分かるはずだ」と語った。

 同派では4日、安易な消費税増税に反対する中川氏の著書をテキストにした「中川勉強会」が発足。こうした「派中派」結成とも受け取られかねない動きが森氏のかんに障ったようだ。森氏の隣りに座っていた中川氏は黙ってうなずくだけだった。

(5日、時事通信)

欧州の歴訪や「食糧サミット」での演説を終えた福田康夫首相は、今日(5日)夕方、政府専用機でローマから羽田空港に帰国した。
福田首相の外遊期間中は、町村信孝官房長官が“総理臨時代理”として閣議などに出席。
閣僚応接室では福田首相がいつも座っている真ん中の席に座り、“期間限定総理”気分を満喫していた。
しかし、閣議前の待ち時間には、町村長官の右隣の鳩山邦夫法相が足を組み、携帯電話で会話をする場面も。
「記者団の前なんだから、電話はやめなさい」といった感じで、町村長官は隣の鳩山法相の腕を軽く叩いていた。

さて、その町村長官が代表世話人を務める自民党・町村派。
今日開かれた町村派の総会では、森喜朗元首相が中川秀直元幹事長を“間接的”に批判した。
「我が派は謙虚でなければならない」と前置きした上で、「福田首相に反発するような動きをすべきでない」とスピーチし、昨日(4日)結成された「中川勉強会」の消費税増税回避論をけん制した。
森元首相の隣に座っていた中川氏は、黙ってうなずくだけだった。

<自民党古賀派>徳田毅衆院議員が入会、62人に

 自民党古賀派は5日の総会で、徳田毅衆院議員(鹿児島2区)の入会を了承した。同派は衆院51人、参院11人の計62人になった。徳田氏は父虎雄元衆院議員の次男。05年衆院選を無所属で初当選し、06年12月に自民党入りした。

(5日、毎日新聞)

今日派閥の総会が開かれたのは、町村派だけではない。古賀派でも総会が開かれた。
今日の古賀派総会では、徳田毅衆院議員(鹿児島2区)の派閥入りが承認された。

徳田氏は、タレント候補の多数擁立などで一時話題となった「自由連合」代表・徳田虎雄元衆院議員の息子だ。
2005年の郵政解散総選挙で、野党への圧倒的な逆風の中、強固な地盤で小選挙区当選。一時は「自由連合」代表に就任し、選挙直後に開かれた特別国会での総理大臣指名選挙では、自身に投票した。
2006年10月に「自由連合」離党を表明、「政策を実現するには与党でなければ限界がある」として自民党に入党届けを提出し、同年12月、自民党入りする。
ちなみに、現在の「自由連合」代表には、再び父・虎雄氏が就任している。何とも珍妙な世襲体制だ。

今回の徳田氏の古賀派入会には、背景として、古賀派会長・古賀誠選対委員長の強い働きかけがあることは言うまでもない。
こうなると、徳田氏が「自由連合」を離党した背景にも、古賀氏の存在があったことは確実だろう。

古賀氏としては、小泉―安倍政権下での長年による“非主流派”処遇が、福田政権下では“主流派”になったことが嬉しくてしょうがない。
町村派・津島派・古賀派の党内強大3派による「福田支え」は、津島派と古賀派にとっては、まさしく、訪れるべくして訪れた絶好の機会であった。
古賀氏による古賀派の拡大路線は、今後も持続されていくことだろう。毎度言う台詞だが、肝心なのは、古賀派内において谷垣禎一政調会長がどれだけの求心力を得られるかである。
なんだかんだ言っても、「総裁候補」のいない派閥は運営が行き詰まるだろうと、私は考えている。

論評で名誉棄損に当たらず 小沢代表の控訴棄却

 隠し資産としてマンションを所有しているかのような記事を「週刊現代」に書かれ、名誉を傷つけられたとして民主党の小沢一郎代表が、発行元の講談社(東京)などに6000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は4日、請求棄却の1審東京地裁判決を支持し、小沢代表の控訴を棄却した。

 柳田幸三裁判長は「記事は、マンションは個人資産と言われても仕方がないのではないか、との意見を表明し論評したもので、国会議員に対する論評の域を逸脱したものではない」と指摘し、名誉棄損には当たらないと判断した。

 判決によると、週刊現代は2006年6月3日号で「小沢一郎の“隠し資産”6億円超を暴く」との見出しの記事を掲載。問題のマンションは、小沢代表の政治資金管理団体の資産として届けられているが、登記簿上の所有者は小沢代表となっていた。

(4日、共同通信)

最後に紹介するのは、何とも「政治家として恥ずかしい」ニュースである。
政治家が週刊誌を訴えることは日常茶飯事だとはいえ、それはやはり政治家の側に勝算があるからである。
野党第一党の党首が“名誉毀損”の訴訟を棄却されるなど、政治家の事務所側の見当違いが白日の下にさらされたようなものだ。何とも恥ずかしい。
小沢氏の“隠し資産”疑惑については、私も過去にエントリを書いている(こちら)。
「国民の生活が第一」と主張し続けている民主党だが、少なくともそこの党首は、「自分の生活が第一」と考えているようである。

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2008年05月28日

超多忙! 福田首相“マラソン会談”の思惑

対アフリカ外交を重視する時代が到来し、福田首相もてんてこ舞いだ。

マラソン会談スタート=アフリカ40カ国首脳らと−福田首相

 福田康夫首相は27日午前、第4回アフリカ開発会議(TICAD)の開幕に先立ち、参加するアフリカ諸国首脳らとの会談をスタートさせた。首相は朝の閣議を終えた後、TICADの会場となる横浜市に移動。午前11時前からボンゴ・ガボン大統領と会った。29日までの3日間に予定している会談の相手は過去最多の40カ国に上る予定。

 首相はボンゴ氏との会談で、国連安全保障理事会の改革について「今年の国連総会中に何らかの成果を得たい」として、アフリカ諸国の積極的な関与を要請。ボンゴ氏は「アフリカ諸国と協力し、(改革を)実現したい」と応じた。

 首相は一連の会談で、日本の国連安保理常任理事国入りへの支持を呼び掛ける方針。中国がアフリカへの援助や投資を増やす中、「アフリカ支援の老舗」(外務省幹部)として、地域の発展に積極的に協力する姿勢をアピールしたい考えだ。 

(27日、時事通信)

福田康夫首相は27日から3日間かけ、来日している40か国以上のアフリカ地域の首脳と「マラソン会談」を行っている。
これは、28日に横浜市で開幕する「TICAD4(第4回アフリカ開発会議)」のためにアフリカ首脳が一挙来日したことによるものだ。
福田首相は横浜市内のホテルに泊まり込み、1国15分のペースで会談を続けている。

昨日(27日)には、AU(アフリカ連合)議長国タンザニアのキクウェテ大統領と会談し、日本の国連安全保障理事国入りへの協力を求めた。
これに対しキクウェテ大統領は「日本は明確に常任理事国としての資格を有すると考える」と述べ、日本の安保理入りを支持する考えを示した。
福田首相は「今年の国連総会会期中に、具体的な成果を得たい」と強調している。

今回の「マラソン会談」の背景には、どんな思惑があるのか。
まず1つ目に、7月の北海道・洞爺湖サミットを見据えての思惑である。
日本は次回サミットの議長国として「クールアース政策」への賛同を、世界各国から取り付けたい。そのための「マラソン会談」であると言えよう。
次に、「ニューフロンティア」と呼ばれるアフリカ各国の資源獲得競争に乗り遅れたくないという思惑である。
アフリカ各国は、依然経済成長の過程にあるが、天然資源を多く保有しているのは事実であり、今後、世界中で「アフリカ需要」が高まることは間違いない。

日本は、アフリカ各国に対して、多額のODA(政府開発援助)援助をしている。
過去には、援助したODAが軍事利用されたこともあった。ODAを正しく使わせるための取り組みというのは、ODA援助国の立場として責務である。

今回のTICAD会議では、「マラソン会談」で多忙の福田首相に代わり、森喜朗元首相が「議長代行」を務めるが、森氏は、自身を日本のアフリカ尊重外交に道筋を付けた人物だと自負している。
日本の対アフリカ外交が、21世紀、ついに本格化してきた。
国益を考慮するのはもちろんのこと、国際社会全般のことを考えての対アフリカ外交が、国連安保理入りを目指す日本にとっては大事である。



<追記>

スタジオジブリの最新作『崖の上のポニョ』(宮崎駿監督)の主要声優キャストが発表された。
今回も、宮崎アニメは「芸能人声優」ばかりを起用することになったようだ。女性声優を「娼婦」呼ばわりする宮崎監督としては、当然のキャスティングと言えるかもしれない。

私はこれまで、方々で「宮崎アニメ批判」を繰り返してきた。
今回の『崖の上のポニョ』についても、出来る限りの批判を精一杯行いたいと思う。
その時にはこのブログにもエントリを掲載する予定だが、タイトルは「『崖の上のポニョ』は、崖の上から落ちて死ねばいい」などといったものにしようと思う。
宮崎アニメのようなものが国際社会に“輸出”されるのは、一人の日本人として、恥辱極まりない限りだ。


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2008年05月27日

谷垣氏の口から飛び出した「政治的インパクト」発言

「ポスト福田」レースを見据えて、水面下の動きが進んでいる。

福知山の議員事務所で保管へ 旧谷垣派「宏池会」看板

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京都に行くことになった旧谷垣派事務所の「宏池会」看板(東京都内)


 自民党・旧谷垣派事務所(東京都)の「宏池会」看板が、谷垣禎一政調会長の京都府福知山市の議員事務所で保管されることになった。「加藤の乱」で旧古賀派と分裂、2派とも宏池会の看板を掲げたが、両派合流で新たに古賀派となり、役割を終えた。

 看板は前知恩院門跡の故中村康隆氏が揮毫(きごう)した。1999年の派閥事務所移転の際、所属議員だった奥田幹生元文相が依頼した。翌年の加藤の乱後は旧谷垣派に引き継がれ、旧古賀派は故宮沢喜一元首相が筆を執った看板を掲出した。

 旧谷垣派事務所は今月末で閉じる。谷垣氏は「さまざまな政策論議を見守った思い出ある看板だが、今後は宮沢先生の書の下、新生宏池会で団結したい」と話した。

(24日、京都新聞)

このブログでは、自民党「中宏池会」結成までの経緯を詳しく取り上げてきた。
古賀派に事実上吸収されるような形になったのが、谷垣禎一政調会長率いる谷垣派だ。
本日は「谷垣ネタ」を3本お届けする。

1本目は、古賀派との合併で「用なし」になった、旧谷垣派時代の「宏池会」看板の行方についてだ。
谷垣氏の地盤・福知山の議員事務所に“リサイクル”されることが決まったという。
これは前知恩院門跡の中村康隆氏(故人)が揮毫(きごう)した看板である。
麻生派は元来が「宏池会」であったが、現在は「為公会」という新しい屋号を前面に掲げているので、古賀派と谷垣派の合併は、事実上の「宏池会一本化」といえる。

後期高齢者医療 廃止法案を谷垣氏批判

 自民党の谷垣禎一政調会長は24日、津市で講演し、民主党など野党4党が参院に提出した後期高齢者医療制度(長寿医療制度)廃止法案について「廃止すると大きな混乱が起こる。新しい構想を何も示さずに元に戻そうというのは無責任極まる」と批判した。

 制度を廃止した場合の問題点として(1)若い世代の負担が不明確(2)市町村によって保険料負担の差が広がる−と指摘した。

(25日、産経新聞)

次に、民主党など野党が提出した「後期高齢者医療制度廃止法案」についての発言である。
谷垣氏は、福田康夫首相同様、野党のこの動きを批判した。
本廃止法案の提出に当たり、記者団の問いに応じた福田首相は「元の制度がダメになったから新しい制度を設けたというのに、『元の制度に戻す』という野党の対応は無責任だ」と、民主党など野党を批判した。
政策通の谷垣氏としては、この後期高齢者(長寿)医療制度の必要性について、分かりやすい言葉で国民・有権者に説明する姿勢が求められよう。

<衆院選>谷垣政調会長「人物本位がいい」

 自民党の谷垣禎一政調会長は26日の東京都内での講演で、衆院の選挙制度について「私は基本的には中選挙区論者だ。多様な民意を国会で一つにするには政策本位より人物本位の選挙がいい」と述べた。与党の政策責任者が政策本位を否定したかのような発言は波紋を広げそうだ。

 小選挙区制には「マニフェスト中心の選挙になり、イエスかノーかをはっきりさせて妥協できないので、ねじれが解消しにくい」と疑問を投げかけた。【三沢耕平】

(27日、毎日新聞)

最後は、谷垣氏の考える選挙制度のあり方についてである。
自身を「中選挙区論者である」と公言した谷垣氏の姿勢は、今後の総裁選などをにらみ、党内に存在感をアピールしたものといえる。
「人物本意がいい」との発言が「政策本位を否定」したものだと受け止められてしまうので、この発言は今後、大きなインパクトを持った発言となるかもしれないが、私が見るに谷垣氏は今回、“賭け”でもってこのような発言をしたのではないかと思う。

谷垣氏がこのような「政治的インパクトの大きい発言」をしたのは、これが2度目だ。
1度目は、麻生太郎前幹事長と会談した際の麻生氏の発言を、講演で聴衆に暴露した時である。それは、去年(2007年)1月のことだった。
総裁選で争った二人の会談で、麻生氏が「先に俺に(総理を)やらせろよ」と持ちかけたという話を、谷垣氏が講演でバラした。

谷垣氏の“暴露発言”は党内外から「節操がない」との批判を浴びたが、この一件には古賀誠選対委員長が絡んでいたという憶測の声もある。
「駆け引きをしない谷垣氏としては珍しい行動だ。シナリオを書いたのは古賀氏に違いない」。
ある週刊誌には、このような永田町の“評判”が掲載されている。

谷垣氏は、党内第三派閥となった古賀派で、総裁候補の地位を確立することができるだろうか。
「ポスト福田」を見据えての、谷垣氏の静かな、しかし熱い闘いが始まった。

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2008年05月20日

「ポスト福田が決まらない」 自民党・町村派の憂鬱

水面下で動き始めた「ポスト福田」を巡る党内攻防。決して「遠い未来」の話などではない。

<自民党町村派>「ポスト福田」固まらず

20080519-00000102-mai-pol-thum-000.jpg(C)毎日新聞

 自民党町村派は19日夜、東京都内のホテルでパーティーを開いた。福田康夫首相まで4代続けて首相を出した党内最大派閥(所属議員86人)として、各派幹部ら約5000人の出席者を集め、力を誇示した。しかし、「ポスト福田」の総裁候補は固め切れておらず、幹部から「派の実態はばらばら」との声が漏れるなど、展望が描けない状況だ。

 同派代表世話人の中川秀直元幹事長はパーティーで「派内からこれからもヒーローやヒロインを続々と誕生させたい」と強調。そのうえで「改革の旗の下に、町村派や自民党の枠を超え、結集を呼びかけなければいけない」と政界再編の主導権を握る考えも示した。

 「ポスト福田」が固め切れないのは、同派会長を務めた町村信孝官房長官に総裁候補として派内の支持が集まらず、中川氏についても、女性スキャンダルが一因で森内閣の官房長官を辞任した経緯から、候補としてふさわしくないとの見方が強いからだ。

 そうした中で、同派出身の小泉純一郎元首相が同派中堅の小池百合子元防衛相を「将来の首相候補」と指名したり、派内若手が道路特定財源の一般財源化を要求して党執行部を突き上げるなど、序列無視の行動が目立っている。パーティーでは、伊吹文明幹事長が「(支持率が低迷する)福田首相は苦しんでおり、一糸乱れず支えてほしい」と注文する場面があったほどだ。

 同派幹部からは「総裁候補がいなければ、派としての求心力は失われる一方だ」と、同派の将来を不安視する声も出ている。【近藤大介】

(20日、毎日新聞)

昨日(19日)夜、都内のグランドプリンスホテル赤坂で、町村派の政治資金パーティーが開催された。
衆参両院で86人の所属議員を抱え、森―小泉―安倍―福田と「4代連続」で首相を輩出している、自民党内ナンバーワン派閥、町村派。
パーティーには約5000人もの人が集結し、会場は身動きできないほどの混み様だった。

町村派は、去年(2007年)9月の福田政権発足以来、町村信孝官房長官、中川秀直元幹事長、谷川秀善両院議員総会長の3人による「代表世話人制」を採用している。
町村氏は現内閣でのナンバー2、中川氏は政局に強いとされる政治家、谷川氏は参院自民党のベテランであり実力派である。
しかし、町村氏は入閣に伴い派閥を離れ、町村派は現在、事実上の「中川会長」体制となっている。

昨日のパーティーには、伊吹派の伊吹文明幹事長や、古賀派の古賀誠選対委員長など、他派閥の大物議員も集結した。
伊吹幹事長は「4代続けて首相を出すとこれほどの人が集まるのか」と、驚いてみせた。
古賀選対委員長は「清和研(町村派)は自民党史にかつてない金字塔を打ち立てた」と賛辞を贈り、「ポスト福田」を伺う麻生太郎前幹事長も圧倒されたのか、「結党以来の危機を克服するため一緒に頑張っていくことをお誓いしたい」と話した。

中川氏は、フジテレビ系の“月9”ドラマ『CHANGE』を例に出し、「今まで日本のドラマで政治は悪役だったが、初めてヒーローとして描かれた。『正直』こそが政治の原点だ。我々清和研(町村派)もヒーロー、ヒロインをこれからも誕生させたい」と挨拶した。
これは、他派閥の「ポスト福田」の動きを牽制した発言ともいえる。

町村派には、総裁候補がいないというわけではない。しかし、「有力な総裁候補」がいないということは事実だ。
毎日新聞の記事にも書かれている通り、「インテリ議員」として名高い町村氏の求心力はあまり強くなく、かつて女性スキャンダルが発生した中川氏も、派内で強い支持を得られていない。
「小泉チルドレン」と称される町村派の議員たちからは、小池百合子元防衛相を総裁候補に推す声もある。

「有力な総裁候補」がいないというのは、先日発足した「新古賀派」(今後は古賀派と表記する)においても同様のことである。
谷垣禎一政調会長という「総裁候補」がたしかに存在するのだが、派内には麻生氏を「ポスト福田」に推す議員もいて、とてもでないが一枚岩とはいえない。
現時点で明確な総裁候補が決まっている派閥というのは、それこそ麻生派ぐらいなものだろう。

通常国会閉会直後の6月16日には、自民党の大塚拓衆院議員と丸川珠代参院議員の結婚披露宴が行なわれる。
大塚氏は2005年の総選挙で初当選した「小泉チルドレン」、丸川氏は昨年(2007年)参院選で初当選した「安倍チルドレン」だ。
関係者によると、安倍晋三前首相の「結婚を機に、一緒に町村派に入ったらどうか」という誘いがあったとのことである。近々、2人は町村派に入会する予定だ。
丸川氏は石原伸晃前政調会長(党東京都連会長)の指導の下、選挙戦を戦い抜いた、いわば「石原ファミリー」ともいわれる。そのため、石原氏と同じ山崎派に入会するのではないかという憶測も飛んでいたが、町村派に入会することで決着したようである。

総裁候補がいても、「明確な総裁候補」がいないということは、つまり「大粒の総裁候補」がいないということである。
「小粒」「中粒」の総裁候補ばかりがいても、それでは「ポスト福田」を巡る話は一向に前進しない。
町村氏、中川氏は生粋の自民党議員であるが、小池氏は日本新党をスタート地点とし、数多くの政党を渡り歩いてきた議員だ。
このことから派内には「小池アレルギー」を訴える大物・中堅も少なくないが、2004年には、非自民党(保守党)で党首を務めた扇千景参院議員(当時)が女性初の参院議長を務めるなど、全体の大きな流れは着実に変わってきている。
結局のところ、あとは各「ポスト福田」候補の求心力次第ということなのだろう。



<追記>

さて、「ポスト福田」を見据えての動きについて、昨日の麻生氏。

「ポスト福田」、控え目意欲=麻生氏

 「戦う前に手の内を明かすほどあほじゃない。首相になるには時の運もあるし、時代が求めるリーダー像もある」。自民党の麻生太郎前幹事長は19日午後、都内で行った講演で、「ポスト福田」への意欲をただす質問をさらりとかわしてみせた。

 国民的人気の高い麻生氏だが、この日は「今からどういう時代が(来るか)、このままの状態がしばらく続くのかどうか、ちょっと見てみないと何とも申し上げられない」と慎重な物言いに終始。支持率低迷にあえぐ福田康夫首相への配慮からか、「経済政策の話をしたとたんに、あしたの新聞に『福田打倒への経済政策』と書かれるので、この話はしない」とも語った。 
(19日、時事通信)

政治家の発言というのは、慎重になった時からが「聞きどき」だ。
目前に迫った、総理総裁の椅子。自民党議員の誰も「福田総裁」で総選挙を戦おうとは、思っていない。

15日夜には、都内の料亭で、麻生氏と古賀選対委員長の会談が実現した。麻生派の山口俊一衆院議員の公認の謝礼を名目に、麻生氏が古賀氏を誘ったものである。当然、今後の政局運営についても話がなされただろう。
このようなニュースを聞くと、政局好きにとっては、まさに嗅覚踊る思いだ。とはいえ、麻生氏と古賀氏が急接近し関係を密にすると考えるのは、いささか無理がある。麻生氏と古賀氏の間にある壁は、意外と厚い。
今後の自民党政局は、まさに霧の中である。

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2008年05月14日

ついに誕生“新古賀派” キーマンが語る今後の自民党政局


20080514-00000005-maip-pol-view-000.jpg(C)毎日新聞

昨日(13日)の「道路整備財源特例法」衆院再可決で、「道路国会」と呼ばれる今国会での与野党の攻防は、一段落しつつある。
その一方で、福田内閣の支持率は下落を続け、解散・総選挙を控えた自民党内では、「ポスト福田」を見据えた水面下の動きが始まっている。
今後の政局はどうなっていくのか。
鍵を握る自民党の古賀誠選対委員長が、テレビ東京のインタビューに応じた。

古賀氏「あと3,4か月で9月。(前回の衆院選から)丸三年になりますね。丸三年を過ぎれば、みんなが“解散・総選挙は危険水域”として次の戦いに備える当然の時期だと思います」

年内の解散・総選挙は否定しつつも、選挙準備を着々と進める、自民党の古賀誠選対委員長。
「ポスト福田」を見据えた政局の行方とは――。

 ★

「カンパーイ!!」

昨夜、都内ホテルにて開かれた「宏池会を語る会」で、自民党の堀内光雄・元総務会長の声が上がった。
壇上には、堀内氏から見て右隣に谷垣氏、左隣に古賀氏が立っていた。

昨日、古賀派と谷垣派が合流し、61人の衆参国会議員を抱える「新古賀派」が誕生。
町村派や津島派に並ぶ、自民党内の一大勢力になった。

古賀氏「時来たれば、宏池会主軸の政権誕生のために、同志一同結束して…」

福田政権を支えることを前提としながらも、将来は総裁派閥として影響力保持を狙う古賀氏。
「ポスト福田」の一人、谷垣禎一政調会長を抱える古賀派だが、結成パーティーには「ポスト福田」の最右翼、麻生太郎前幹事長の姿も。

麻生氏「今回の合併に入れてもらえなかったやつが来ないと、また何か言われちゃかなわねえと…」

 ★

先週、東京・銀座。
「ポスト福田」を見据えた麻生氏の夜の会合を、テレビ東京のカメラが捉えた。
会合の相手は、去年(2007年)自民党に復党した野田聖子氏。麻生氏の側近は、野田氏との会合の意味をこう語る。

麻生氏に近い議員「この会合は、野田氏と仲のいい古賀選対委員長への接近だよ。野田さんは古賀さんと仲が良いからね」

これまで距離を置いてきたといわれる麻生氏と古賀氏だが、ある自民党幹部は、最近二人の距離が縮まってきていると話す。

古賀氏「(麻生氏は)政権を担っていくという思いがある。これはね、私は、麻生氏に(政権を担う)資格もあるし能力もある。有力な候補者の一人であるということは否定しません」

 ★

「また(私が)風をつくるの。楽しみにしといて下さい」

一方、「ポスト福田」に急浮上してきたのが、小池百合子・元防衛相。
「小泉チルドレン」と新たな政策グループを結成したり、政局に影響力を持つ中川秀直元幹事長と新たな議連を設置するなど、今後の布石づくりに余念がない。

水面下で動き始めた、自民党政局。
キーマンは、今後の政局をこう語る。

Q.解散総選挙の時期は?

古賀氏「解散総選挙というのは、直ちに行なわれるという状況ではない」

Q.年内の解散はあるのか?

古賀氏「私はね、ありえないことだと思ってます」「時間下さい、少し。福田政権にね。しっかりした、国民に理解される安心した政治が定着しますから。期待していただきたいと思います」

古賀氏は福田政権を支持することに今後も変わりがないことを強調する。
しかし注文として、福田カラーを打ち出すために、7月の北海道・洞爺湖サミット前後に内閣改造をして人心一新を図るべきだとの考えを示している。

参考リンク:きょう古賀・谷垣派、多難な合流(5月13日、産経新聞)


<追記>

「過去の『中宏池会』(新古賀派)に関するエントリ一覧」

2007年5月11日:古賀氏の動きが左右する「中宏池会」構想
2007年5月17日:“中宏池会”構想で亀裂をさらに深める古賀派
2007年8月14日:「谷垣副総理」という安倍流サプライズ
2007年9月28日:「中宏池会」構想は早ければ年内にも?
2007年10月13日:「中宏池会」いよいよ実現へ
2007年10月24日:「中宏池会」実現で古賀派分裂の可能性も
2007年11月21日:「加藤の乱」から7年… 混沌とした政局の中の「中宏池会」
2007年12月7日:「中宏池会」実現 “大義”なしでは困る
2007年12月20日:久間元防衛相から守屋氏への“クリスマス・プレゼント”
2008年1月17日:古賀・谷垣派の未来は けっして薔薇色ではない
2008年3月15日:中宏池会 “因縁”のホテルで合同総会
2008年4月11日:自民党・麻生派 狙うは「自力」での総裁選出馬

左上の検索ボックスから検索していただければ、エントリを閲覧することが出来ると思う。
「中宏池会」結成の経緯を知りたい方には、以上のエントリを読んでもらいたい。余計なウェブサイトを見るよりは、このブログのエントリだけ読んでもらったほうが分かりやすいだろう。

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2008年05月09日

問責したいやつには、問責させておけ

昔々、平成という時代がありました。その時代、日本にまともな保守政治家はいませんでした。

<中川元幹事長>「衆院解散は来春以降に」との考え強調

 自民党の中川秀直元幹事長は8日、所属する町村派の総会のあいさつで「(福田康夫首相が掲げた)道路特定財源の一般財源化を、来年度予算でしっかり実行してみせることが大事だ。衆院解散・総選挙はそれからで十分だ」と述べ、衆院解散は来春以降にすべきだとの考えを強調した。

 また、民主党が後期高齢者医療制度廃止法案を今国会に提出する構えをみせていることに対し「制度に問題があれば改善策を講じることは必要だが、(根本から)改めないといけないという議論は極めて無責任だ」と批判した。【近藤大介】

(8日、毎日新聞)

民主党は、今国会において、福田康夫首相に対する「問責決議案」を提出することを見送った。
代わりに、冬柴鉄三国交相に対する問責決議案を提出する方針を検討している。

民主党が今回「問責決議案」の提出を見送ったのには、2つの理由がある。
1つは、首相に対する「問責決議案」なるものが、そもそも憲法にも明記されておらず、しかも法文化されている性質のものでもないからだ。効力ゼロのものを行使しても意味がない、というわけである。
もう1つの理由は、問責決議案を提出し、長寿(後期高齢者)医療制度など政策に関する話し合いを棚上げにした場合、国民世論からの猛批判を浴びかねないという懸念があるからだ。

私は、「問責したいやつには問責させておけ」と思っている。
「首相に対する問責決議案提出」なるものはパフォーマンスにすぎず、そのパフォーマンスすら満足に行なえない民主党。
首相に対して効力ゼロの問責決議案が、国交相に対して有効であるはずがないのに、民主党執行部はそれすら分からないでいる。
「問責するぞするぞ」と言っておいて、結局しない。代わりに、国交相に対してだったら問責する、という。
どこまでも中途半端で女々しい判断。民主党が「たしかな野党」ですらない事実の証左である。

ところで、平沼赳夫元経産相らが中心となって、「反自民」の新しいグループを作るという構想が浮上している。
この構想には、国民新党の綿貫民輔代表や亀井静香代表代行なども参画しているとのことだ。

この際はっきり書いておくが、平沼氏は、郵政民営化法案一つにすら賛成できなかった、しがらみだらけの似非保守政治家である。
平沼氏といい、城内実氏といい、日本には信頼できる保守派政治家はいないものか。
私自身は保守主義の理念・政策に深く同調する身だが、俗に永田町で「保守政治家」と呼ばれる人々には、何の魅力も感じない。

なお、亀井氏、城内氏については、過去にこのブログでも散々罵倒してきたので、今さら新たな悪口を書くつもりはない。

その点、私は「保守新党」という政党の大綱や政策はよい出来だったと思う。
この政党は現在自民党に吸収され、当時の保守新党・二階俊博幹事長は、現在、自民党の総務会長という大役に就任している。
その他、山谷えり子参院議員は安倍晋三前政権下で首相補佐官を務め(福田政権下でも続投中)、泉信也参院議員は国家公安委員長を務めている。
高村正彦外相の言葉を真似するつもりではないが、今度暇でも出来たら「保守新党のおもひで」という本を書いてみようかと思う。

保守だのリベラルだの叫んでみたところで、議員個人個人の持つ「人間性」が下劣極まりなければ、それはもう世の終わりである。
どんなに素晴らしい日本が存在し、どんなに素晴らしい東京が存在したところで、政治家がまともでなければ意味がない。
――もちろん、その政治家を選出しているのが我々国民であることを忘れてはならないが。

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2008年05月06日

「日本くん」と「中国くん」 国際社会のクラスの中で

胡錦濤来日の前に、一度考えてみてほしい。
日本の国益たるは何たるや。効果的な策とは何たるや。

<胡錦濤主席>6日来日 7日に日中首脳会談

 中国の胡錦濤国家主席が6日、中国国家元首としては10年ぶりに来日し、7日に福田康夫首相と会談する。今回の来日は日中関係を長期的、安定的に継続させる土台作りと位置づけられている。チベット問題、東シナ海のガス田開発、ギョーザ中毒事件など課題も山積、不安要素を乗り越えて信頼関係を固められるかが焦点だ。

 日中首脳会談では、72年の国交正常化以来4番目となる共同文書に合意し、「戦略的互恵関係」を本格化させることを確認する。

 閣僚級による日中ハイレベル経済対話、環境関連の技術協力などのほか、日本の国連安保理常任理事国入り、北朝鮮問題、台湾問題なども議題にのぼるとみられる。

 日中関係は小泉純一郎元首相の靖国神社参拝により冷え込み、首脳往来も途絶えた。しかし、06年10月に安倍晋三前首相が訪中した後、昨年4月の温家宝首相来日、同12月の福田首相訪中と続いた。

 さらに今年7月の北海道洞爺湖サミット、9月の日本での日中韓首脳会談など、首脳往来は活発化する見通しで、共同文書には首脳同士が年に1度、定期的に往来する枠組みを盛り込む。【須藤孝】

(5日、毎日新聞)

今日(6日)、中国の胡錦濤国家主席は、中国の国家元首としては1998年以来10年ぶりに来日する。
明日(7日)には、福田康夫首相との首脳会談が予定されているほか、奥田頌・前日本経団連会長や田中真紀子元外相との会談などが予定されている。

日中関係については、以前このブログでも書いたが、ある程度「中国次第の日中関係」という側面があるのは否めないと思う。
永田町や評論の世界では「中国に対してしっかり物申せ」「中国をびしっと批難せよ」との対中国強硬論が根強い。
それが、ここ数年に来て対中批判活動に意図的な煽りが加わり、さらに強硬な姿勢が広く国民に受け入れられやすい土壌となっている。

チベット民族問題や言論の自由の問題などで、中国はとてもでないが政治的には民主的な国家だとは言えない。
中国共産党の一党独裁政権の下、経済面においてのみ過度な資本主義が採用されているというのは事実だ。

私は対中批判にも耳を傾けるべき意見は多いと思うが、しかし、世の中には“悪口の言い方”というものがあると思う。
「国際社会」というクラス(学級)において、「日本くん」が「中国くん」に対して悪口を言ったところで、例えば「アメリカくん」や「フランスくん」は、中国くんの悪口を言う「日本くん」の主張を受け入れてくれるだろうか。

外交政策面においては、そういうことを考えなくてはならない。
中国の悪口を言うのであれば、中国に対する効果的な悪口の言い方をしなければならない。
「日本くん」が運動神経がよくて喧嘩強い少年であったなら、「中国くん」に正面切って喧嘩を売り込むのも一つの策として有効であるが、こと日本は中国製の商品がなければ、日常生活を満足に行なえない。一日の食事さえままならない状況だ。

「中国くんは悪いやつだ!!」と声高に「日本くん」が叫んでみたところで、その意見が「アメリカくん」や「ロシアくん」に受け入れられず、「日本くん」が「国際社会」というクラスで孤立してしまってはいけないだろう。
同じ悪口を言うにしても、ある意味においては陰湿に言動を行なわなければ、日本が国際世論の賛同を得ることは難しい。
日本という国家には、そういう観点から国際外交を考える必要がある。それは単なる「親中」でもなく単なる「反中」でもない、冷静で理知的な外交姿勢だ。

「全方位外交」を議員時代からの政治主張とする福田首相は、日本の国益を考え、対米姿勢におけるハードルも対中姿勢におけるハードルも、万遍なく乗り切ることの出来る政治家だと期待している。
福田首相の表面上の発言をストレートにしか聞いていない方々にとっては、私のこの意見は「過度な福田期待」だと聞こえるかもしれない。
しかし、外交とは必ずしも一筋縄には行かないものである。ある程度の遠回りが、実は一番の近道であったりする。今は、日中関係のこれからを百年の計で考えるべき時期だ。



<追記>

「日本くん」「アメリカくん」など、国家の擬人化に興味のある方には『Axis powers ヘタリア』(日丸屋秀和著、幻冬舎)という単行本コミックスをオススメする。
20万部以上のベストセラーとなっている漫画だが、各国民の文化性や国民性を歴史的背景を踏まえて描写しているので、世界史マニアのみなさまにとっても十分鑑賞に堪え得る作品だと思う。この春オススメの一冊だ。


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2008年05月04日

“山崎派のこれから”を左右する石原伸晃氏の存在

山崎拓「キングメーカー化」大作戦。まずは、小手調べに存在感PRから。

<山崎拓氏>「サミット直後に内閣改造を」

 自民党の山崎拓前副総裁は3日、福岡市内で記者団に、支持率低下に歯止めがかからない福田政権の浮揚策について「7月の北海道洞爺湖サミット直後に内閣改造を行うべきだ。9月の定期改造との話もあるが、早期が望ましい」と語った。また、「道路整備財源特例法改正案の衆院再可決、外交日程の間は改造しにくい」と述べ、サミット前の改造は困難だとの見方を示した。

 支持率下落の要因となった後期高齢者医療制度については「運用を改善しないと秋の臨時国会の運営は難しくなる。改善なくして次の総選挙は戦えない」と見直しを求めた。【田所柳子】

(4日、毎日新聞)

昨日(3日)、自民党の山崎拓前副総裁(山崎派会長)は、福岡市内で記者団に対し「北海道・洞爺湖サミット(今年7月)直後に福田康夫首相は内閣改造を行なうべきだ」と語った。
山崎氏が指摘する通り、たしかに現在の福田内閣は、基本的には第2次・安倍晋三内閣(前内閣)人事を踏襲している。
与謝野馨前官房長官と自民党の伊吹文明幹事長が閣外に外れ、外相だった町村信孝氏が官房長官に、防衛相だった高村正彦氏が外相にスライドした。
空席となった文部科学相には渡海紀三朗衆院議員が、防衛相には石破茂衆院議員がそれぞれ着任。安倍前内閣の人事を“微調整”した結果生まれたのが、現内閣である。

では、だからといって現内閣に「福田色」が一切ないかというと、それもまた違う。
福田首相にとって政治運営の“相談相手”である与謝野氏をあえて閣内から外し、「親中色」の強い高村氏を外相に任命した。
以前このブログでも取り上げた通り(※)、福田首相は「偽装親中派」とでも言うべき外交スタンスを取っている。

福田首相の父・赳夫元首相がそうであったように、元来福田首相は「親米派」であった。
小泉純一郎政権下で劇的に冷たい関係となった日中関係。それは、一時的に安倍晋三政権下で温まりかけた。これは安倍前首相が「靖国神社に参拝するかしないかは言わない」という立場を表明したからである。
そこに来て安倍前首相は辞任。福田氏が急きょ新しい総理に選ばれたが、福田氏は中国との関係を「再び悪化させることはしない」という外交姿勢を採用することに決めた。
これが「福田首相は親中派」であるという事実のバックグラウンドであり、福田首相としては、特別に「中国」という国家そのものにこだわりがあるわけではない。ここら辺が、河野洋平衆院議長や高村外相のような生粋の「親中派」とは違う点であろう。

さて、話題は福田内閣の改造に移るが、山崎氏が昨日「サミット直後に改造をすべき」と言ったのには、どんな背景があるのか。
これは必ずしも「俺を閣内に入れろ!!」という主張ではないだろう。むしろ、「ポスト福田」レースに向けて山崎派の存在感を党内外にアピールしたいという計算がありそうだ。

ご存知の通り、山崎派には石原伸晃前政調会長という「将来の総裁候補」がいる。
私は、石原氏が「ポスト福田」に浮上する可能性は、現時点では低いとみている。彼の名前が挙がってくるとすれば、それは「ポスト・ポスト福田」としてとなるだろう。
しかし、だからこそ山崎派は、石原氏を「将来の総裁候補」として温存し、力を蓄えさせなければならない。
今回の山崎氏の発言からは、石原氏の存在を党内外に忘れさせてしまってはならないという“親心”のようなものが感じられると思う。
もちろん、石原氏が将来総裁になった時に、得をすべきなのは誰なのか。――山崎氏の発言は、そういうことを踏まえての発言である。



<追記>

今年3月に終了した『ワールドビジネスサテライト 土曜版』(テレビ東京)の後番組、『音楽ば〜か』(テレビ東京、毎週土曜午後11時20分〜11時45分)が面白い。
素人ミュージシャン「キミー・ブラウニー」「メラニー」など、あまりにも強烈な個性を持ちすぎているキャラクターが登場してくる。実にショッキングな番組内容だ。

昨日(3日)の放送では、スタジオライブに「ガガガSP」が出演し、日産セレナのTVCFテーマ曲『にんげんっていいな』を歌っていた。
『まんが にっぽん昔ばなし』(毎日放送)のエンディングテーマとしておなじみの曲、国民的アニメ主題歌といえる曲だが、ガガガSPのアレンジは、聴く者すべてに元気を与えてくれる。
『さよなら人類』(たま)以来の名曲だと言えるだろう。

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2008年05月03日

「小沢・山岡が馬鹿だから、民主党の若手も馬鹿になっていく」

ハマコー氏が述べた通り、民主党の若手議員は“最終加工”で毒されている。

「解散、総辞職せず」=森、青木氏と確認−福田首相

 衆院山口2区補欠選挙で自民党が敗北した4月27日夜、福田康夫首相が同党の森喜朗元首相、青木幹雄前参院議員会長と首相公邸で会談した際、「当面は衆院解散・総選挙や内閣総辞職はしない」ことを確認していたことが3日、明らかになった。

 これに関し、同党幹部は「(7月の)北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)までを指すものだ。その後のことは、内閣支持率も低迷しており、流動的だ」と指摘した。会談では内閣改造も話題になったという。 

(3日、時事通信)

今日(3日)の毎日新聞長官によれば、同紙の全国世論調査の結果、福田康夫内閣の支持率は18%まで下落。
昨年(2007年)9月の政権発足以来の最低を更新した。
長寿(後期高齢者)医療制度、ガソリン税などの暫定税率を復活させた祖税特別措置法の再議決に対して「評価しない」との回答が、それぞれ77%、74%となった。

過去にもこのブログに記述した通り、内閣支持率なるものは、まったくもって「民意」を反映しているものなどではない。
私が心から尊敬するジャーナリスト、小林和男氏も、今年2月に発売された『狐と狸と大統領 ロシアを見る目』という近著の中で「ゴルバチョフのようにやることをやっていれば、政治家は支持率なんて気にすることはない」と記述している。
支持率などは、国民のその時々のいい加減な気持ちを反映させたものにすぎず、我が国は、支持率を気にする人物が総理大臣をやっている国家などであってはならない。

さて、解散・総選挙はいつになるのか。
私は、これについては2つのポイントがあると思う。1つは、言わずもがな「北海道・洞爺湖サミット」(今年7月)であり、もう1つは「民主党代表選」(今年9月)だ。
ホスト国として迎えるサミットを開催するというのは、福田首相の父・赳夫元首相の悲願であったし、“全方位外交”を政治的特技とする福田首相にとって、今年7月の北海道・洞爺湖サミットは、何が何でも成功させたいものである。

もう1つの「民主党代表選」についてだが、これは同党の小沢一郎代表にとっては必ずしもたやすい選挙戦ではない。
民主党内で、真に民主党を政権与党とさせたいと思う議員が増えれば増えるほど、小沢代表の再選は難しいものとなってくるだろう。
そして、仮に9月の代表選に小沢代表一人しか立候補しないということであれば、「民主党のどこがどう民主的なのか」という批判が党内外から出てくることも避けられないであろう。
小沢代表としては、今年9月の同党代表選前に、福田首相を、何とかして解散・総選挙に踏み切らせたいのである。

さて、そんな小沢代表の“最後の側近”である、同党の山岡賢次国体委員長が、講演で小沢代表をこんな風に小馬鹿にした。

「小沢さんは時々三振する」側近・山岡氏、講演で

 小沢さんは時々三振する――。民主党の小沢代表の側近である山岡賢次国会対策委員長は2日、沖縄県浦添市で講演し、代表についてこう評した。昨年11月の大連立騒動などをさした発言とみられる。

 山岡氏は「国対委員長は野球で言うと監督。小沢一郎さんはうちの4番バッターで監督の指揮下にあるが、あの人は時々三振をするもんですから、その穴埋めをする監督も大変です」。その一方で、「三振もするが、知名度もカリスマ性も我が党では一番ある」と続け、フォローも忘れなかった。

(3日、朝日新聞)

ここまでくると、“最後の側近”にまで馬鹿にされている小沢代表が、可哀想に思えてくる。
ましてや、永田町でも随一の“単細胞”として名高い山岡氏にこんなことを言われてしまっては、小沢代表はまさに涙目であろう。

先月(4月)30日に国会廊下に乱入した、自民党の浜田幸一元衆院議員は
「小沢や山岡が馬鹿だから、民主党の若手も馬鹿になっていく」ということを述べていた。
まさしくその通りである。
民主党には、優秀な若手・中堅議員が少なくない。政策にも明るく、志もしっかりと持っている人が多い。
しかし、党執行部が最低な誘導しかできないから、民主党の若手議員の価値は劇的に下がっている。どんなに素晴らしい商品も、最後に「小沢・山岡」というパッケージをされてしまっては価値がなくなる。そういうことが、今、民主党では起きているのだ。

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2008年04月30日

ハマコーも乱入!! 民主党“ガソリン再可決妨害”のすべて

見苦しゅうて、やがて悲しき。我が国の「政権準備政党」のお話である。
ガソリン税などの暫定税率を復活させる税制関連法案、衆議院本会議で再可決

 ガソリン税などの暫定税率を元に戻す税制関連法案が、30日午後の衆議院本会議で、与党の3分の2以上の賛成で再可決された。民主党と社民党は、本会議を欠席した。ガソリンの暫定税率は、5月1日から復活することになる。

 暫定税率を復活させる税制関連法案は、午後5時前に衆議院本会議場で再可決された。

 本会議の開催に反対した民主党などは会議を欠席し、控え室で両院議員総会を開き、抗議を続けた。

 30日の国会は、民主党のガソリン値上げ阻止隊が再可決を阻止しようと実力行使に出たため、大荒れの展開になった。

 本会議場横では、一時、20人の議員らが将棋倒しになる場面もあった。

 ガソリン値上げの再可決をめぐって、国会は朝から大揺れになった。

 民主党の鳩山幹事長は30日午前、「まさに暴挙が本日行われようとしております」と述べた。

 再可決を阻止しようと、民主党は女性議員らを先頭に、本会議の開会を決める議員運営理事会が行われる部屋に向かった。

 民主党は、3カ月前のいわゆる「つなぎ法案」の際には、理事を部屋に閉じこめるという奇策に出たものの、窓から逃げられ失敗した。

 今回は、与党側もこうした作戦を警戒してか、議院運営委員会を議長サロンで行った。

 議長サロンは出入り口が多く、封鎖しにくいのが特徴。

 自民党の笹川議院運営委員長は「(きょうは携帯トイレは?)持ってる。ちゃんと部屋に置いてある。飯もみんな用意する。あすの朝までやるから」と述べた。

 そして、200人以上の民主党議員は、理事会が行われている部屋を取り囲み、「再議決は誰も望んでないないぞ! 解散しろ!」などとシュプレヒコールを行った。

 民主党は、河野衆議院議長を部屋に閉じこめ、本会議の開会を阻む作戦に出た。

 ここに、なぜか浜田幸一元議員が登場し、混乱に拍車をかけた。

 浜田元議員は「わたしが民主党に言いに来たのは、このままじっとしていれば、民主党に政権がいくのに、わざわざこんなことをやって、『政権はいらないよ』というのを注意しに来た」と述べた。

 衆議院本会議開会予定は午後1時だったが、時間をすぎても河野議長は部屋を出られなかった。

 今回、民主党の封じ込め作戦には「破れてもいい服装」、「ずぼん着用」が指示されていた。

 民主・姫井 由美子議員は「『スカートで来るな』、『破れてもいい服装で来い』と」と述べた。

 民主・柚木道義議員は「なけなしの、当選直後に記念に作ったスーツを気合を入れて着てきたが、民意無視、公約違反で、スーツまで破られちゃってひどいですよ」と述べた。

 そして、午後2時前、衆議院の河野議長が、衛視や関係者に守られ、もみくちゃにされながら本会議場に入った。

 実は議長室は、内部で別の部屋につながっていて、河野議長はそこから出て本会議場へ入った。

 姫井議員は「残念でした。議長のドアの前にいたんですけど、別のドアから入られてしまった」と述べた。

 ところが、この時、民主党議員の一部が河野議長を阻もうと殺到したため、報道関係者らが将棋倒しになった。

 この時の様子について、フジテレビの鹿嶋豪心記者は「民主党の議員は(議長を)入れまいと、自民党は通そうと一気に人だかり。波に押し倒されるようにばたっと」と語った。

 議長封じ込め作戦が失敗した民主党は、結局本会議を欠席した。

 そして、午後4時50分すぎ、暫定税率を元に戻す税制関連法案は、与党の3分の2以上の賛成で再可決された。

(30日、FNN-NEWS.COM)

今日(30日)、国会では「租税特別措置法改正案」が衆院で再可決され、ガソリン税などの暫定税率が復活した。
明日(5月1日)以降、店頭のガソリン価格が上昇することになる。

今日の国会における、民主党のシュプレヒコールと河野洋平・衆院議長の議場入場阻止。
まるで「社会党『何でも反対』半世紀の歩み」とでも題された記録ドキュメンタリー映画を見ているかの気分だった。
そもそも、国会本会議での採決に「携帯トイレ」が必要となる国家などは、民主主義国家だと断定できるだろうか。
一日本国民として情けなく、非常に恥ずかしい思いだ。

民主党の柚木道義衆院議員は、自身の破れたスーツを自慢げに記者団に見せ付け、こう言った。
「(スーツ同様)民意もボロボロですよ」。
このフレーズを聞いた記者たちは、一瞬にして凍りついた。それは、永田寿康元衆院議員の再来を思わせるかのごとき瞬間だった。

結局、河野議長の入場阻止に“失敗”した民主・社民両党は、本会議採決を欠席。
民主・社民両党に所属する衆院議員たちは、最後の最後まで「反対票」に票を投じることはなかった。
本会議で採決が行なわれる中、民主党の鳩山由紀夫幹事長がいたのは、東京・有楽町の屋外。
「今こそ衆院解散総選挙をするべきだ!」などと気勢良く叫んでいたが、この人たちは結局、再後まで「反対票」を投じなかった訳である。

民主党が「欠席」戦術を用いたのには、理由がある。
暫定税率維持の必要性を主張した大江康弘参院議員らと同様、民主党内から「ガソリン造反組」が現れることを懸念したのだ。
政府・与党に「NO!」の意思表示をしているかのように見せて、民主党執行部の本心はといえば「身内の造反が怖い」というビビり精神なのである。
さすが、これまで多くの側近に見切りを付けられてきた小沢一郎代表が党首とを務める政党なだけはある。
小沢執行部は、本当は「身内」が怖いのだ。これまで同様、身内に「見切りを付けられる」のが怖いのだ。

経済評論家(無免許)の榊原英資氏が、大変“素晴らしい”書籍を出版なさった。『政権交代』(文芸春秋社)という本である(詳しくはこちらのブログ参照)。
内容は、要約すれば「細かい理由は抜きにして、今すぐ政権交代しなくてはいけないのです。政権交代しましょう!」というものだ。
榊原氏といえば、過去には民主党「次の内閣(NEXT CABINET)」の財務大臣に任命された人物だ。
「自民党政権のしがらみを断ち切れ」と主張する榊原氏だが、ご自身と民主党の「しがらみ」については、どうご説明なさるのだろう。

今日、民主党が行なった「妨害行為」の中でも最悪なのは、「議員バッヂ盗難」である。
どんなに顔の知れた国会議員でも、本会議場に入場する際には、絶対に議員バッヂの掲示が必要とされる。
民主党の議員は今日、自民党の大島理森国対委員長のバッヂを「盗難」した。刑法違反行為である。
バッヂを盗まれた大島氏は、国会内の廊下で「誰か、俺のバッヂを見てないかーっ!?」と叫んでいた。

民主党という政党は、どの角度から見ても欠点ばかり見える政党であるが、今日のような「妨害行為」は実に見苦しい。
妨害行為やシュプレヒコール、バッヂ盗難までやっておきながら、本会議場では「反対票を投じず」。
これでは、「一貫して反対。本会議場でも反対票を投票」という日本共産党の姿勢のほうが、はるかに明快な姿勢である。
最終的に暴力を用い、本会議には出席すらしない(もちろん「反対票」を投票すらしない)政党=民主党。一体どこがどう「民主」的な政党なのだろうか。

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2008年04月28日

補選敗北から一夜 自民党内からは「一致団結」の叫び

一部メディアは「与党に衝撃」と報じているが、自民党内からは「結果は織り込み済み」との声も聞かれる。

一般財源化、年内に法案策定=暫定税率、30日に再可決−自公党首

 福田康夫首相(自民党総裁)は28日午後、国会内で公明党の太田昭宏代表と党首会談を行い、道路特定財源を2009年度から一般財源化する法案を年内に策定し、早期に国会に提出して成立を図ることで合意した。

 また、道路政策と税制改革に関する与党協議会を大型連休明けの5月上旬にも発足させ、具体的な法案化の検討に着手することで一致した。

 首相と太田氏はガソリン税(揮発油税など)の暫定税率を復活させる租税特別措置法改正案について「地方財政や国民生活の混乱を一刻も早く回避する必要がある」として、予定通り30日に衆院で3分の2以上の多数で再可決し、成立させることを最終確認。
 
道路特定財源の10年間維持を定めた道路整備費財源特例法改正案を「1日も早く成立させる」ことも決めた。 

(28日、時事通信)

昨日(27日)投開票された衆院・山口2区補選での自民候補落選を受け、福田康夫首相(自民党総裁)は党内態勢の立て直しに入った。
今日(28日)午後、国会内で福田首相と公明党の太田昭宏代表は与党党首会談を行い、ガソリンの暫定税率を復活させる税制関連法案について、30日の衆院本会議で再議決することを確認した。

党首会談後、公明党の太田代表は、記者団に対し「少しでも安い油が大事であるということがあるけれども、同時に、地方自治体の状況も含めきちっと(予算が)執行されなければならない」と語った。

自民党の各派閥は、結束して30日の再議決を乗り切ろうと、各派で緊急総会を開いた。
町村派の総会で、中川秀直元幹事長は「全員一致、結束をして一糸乱れず行動をしたい」と発言。
山崎派の総会でも、会長の山崎拓元副総裁が「一致団結、整然として(暫定税率維持の)再議決を行なう。これが我々に課された使命である」と語り、党内団結の重要性を強調した。

午後2時、自民党の中堅・若手議員らで組織する「一般財源化を実現する会」(※)は会合を開いた。
福田首相に対して、中堅・若手議員は「一般財源化の方針を担保すべき」と要求、担保がなければ「道路整備費財源特例法改正案」(今後10年間、道路財源を保障するという法案)に造反する可能性もちらつかせていた。
これらの中堅・若手の動きを受け、福田首相は今日、与党党首会談を開き、党内外に向けて「担保」の存在を打ち出した。

自民党内からは、再議決について「支持率がさらに下がる。相当な覚悟でやるべきだ」との声も上がっている。

一部メディアや評論家は「山口補選の結果は、単なる一選挙区の民意を反映した結果ではない」などと喧伝している。
しかし、私に言わせれば、今回の「自民敗北、民主勝利」の結果は自民党内にとってはある程度織り込み済みの結果であり、政府・与党もガソリン再議決を問題なく行なう姿勢に変化はない。

また、過去にこのブログでも取り上げた通り(※)「政権準備政党」を自称する民主党にとって、平岡氏の存在は必ずしもプラスではなく、むしろマイナス要因であるとすら言える(――今後、民主党が旧社会党のような存在になることを志望するのであれば、平岡氏の存在は多少意味のあるものになるかもしれないが)。
そのため、今回の平岡氏当選は、永田町の外野で大騒ぎする人々には残念かもしれないが、国政への影響というものを考えた時、予想以上に意味のないものである。

今後、自民党内からは「長寿(後期高齢者)医療制度」の見直しを求める声が上がってくることは間違いない。
事実、すでに中堅・若手を中心として見直しの声が上がっている。この動きがどう発展するかは未知数だが、政府・与党には、長寿医療制度についてのより分かりやすい十分な説明が必要とされるだろう。

自民党総裁選出馬の噂もささやかれる与謝野馨前官房長官は、今日、ロイター通信のインタビューに応じ、山口補選の結果から学ぶべきこととして、次のように語っている。

 「(学ぶこととは)個別の政策ではない。社会福祉制度に対する国民の不安をどう解消していくのかということは、財政との関係も大変重要で、そこを正直に言う勇気が必要だ」

与謝野氏はこのインタビューで、自らの総裁選出馬を否定するとともに、今後、現実的に政界再編が行なわれる可能性が高まっていると示唆。
また、参院問責決議案と長寿医療制度について、以下のように述べている。

 ──衆院での再議決に対して、民主党は時期をみて首相問責決議案を提出する構えだ。
 「問責決議案自体は政府を非難する決議案なので、政府は謙虚に耳を傾ける必要がある。しかし、それが、政治的あるいは制度的なインパクトがあるかといえば、問責自体は憲法に書いてない。内閣を信任するか不信任にするかは衆院の権能に委ねられている。政府は謙虚に受け止める必要はあるが、それによって、何らかアクションが始まるわけではない」

 ──山口補選で批判の対象となった後期高齢者医療制度も、持続的な社会保障制度のために高齢者にも何らかの負担をお願いする考え方だった。与謝野さん自身は社会保障制度維持のためには消費税上げもやむを得ないとの立場だが、選挙結果を踏まえると、消費税を含む抜本改革の議論は難しくなったように思う。
 「これは制度としては決して悪い制度ではない。5割は税金で負担し、4割は現役で、1割が高齢者にも負担して下さいと(した)。ただし、高齢者でも負担出来ない人には保険料を安くする何段階かの措置、保険料を全く払わなくてよい制度も用意されている。全体としては高齢者医療制度を健全なものにするための正しい制度だと思っている」

与謝野氏は分かりにくい政策を分かりやすく国民に説明することの出来る政治家として高名だが、政府・与党の議員には、誠実に社会保障政策を説明する姿勢が必要だ。
衆院解散・総選挙は来年(2009年)9月の任期までに行なわれなければならないが、与党が現有議席以上の議席数を確保することができないのは明々白々だろう。
もちろん可能性はゼロではないが、もはや次の総選挙が与党にとって「負け戦」となることは、火を見るより明らかである。
問題となるのは「与党が過半数以上の議席を獲得できるか」。つまり、どの程度の「負け戦」で済むかということだ。福田首相には、派手なパフォーマンス政治ではなく、日本の将来を見据えた堅実な政権運営を期待したい。

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2008年04月20日

「自衛隊イラク派遣は違憲」司法判断を高村外相が毒舌批判

「判決」ではなく、「傍論」での言及。これは非常に卑怯な手法だ。

違憲判断「暇できたら読む」=原告にも矛先−高村外相

 高村正彦外相は18日午前の記者会見で、イラクでの自衛隊活動の一部を違憲とした名古屋高裁の判断に関し「後生大事にする必要もない。裁判所が傍論でそういうことを書いたという事実はあるから、外務大臣をやめて暇でもできたら読んでみますよ」と酷評した。

 外相は原告団にも矛先を向け、「裁判に負けた側が控訴しないことで傍論で書かれたことを定着させ、それがあたかも崇高なものであるかのごとく錯覚を与えて、政治に利用しようとするのはよくない」と批判。「マスコミもそれに乗らないように」と言いたい放題だった。 

(18日、時事通信)

今月17日(木)、名古屋高裁は、自衛隊のイラク派遣は違憲だとの司法判断を下した。
これは「傍論」として触れられたもので、判決事態は国の勝訴、原告の敗訴というものだった。
原告側は判決文そのものよりも「傍論」のほうを尊重し、敗訴ながら上告はしないという。

18日(金)午前、高村正彦外相は記者会見でこの「傍論」について批判した。
時事通信の記事では“嫌味”のようなものだけがピックアップされて紹介されており、しかも、記事の終わりは「――と言いたい放題だった。」などという主観丸出しの文章で締めくくられている。
以下、記者会見での「名古屋高裁違憲判断」についての質疑応答を全文ご紹介したい。

自衛隊のイラク派遣に関する名古屋高裁判決

(問)まず、イラクの話から伺いますが、昨日の高裁判決で、特に首都周辺が危険地域で活動自体が違憲だというような話が出ましたが、これをどうご覧になったでしょう。

(外務大臣)判決を読んでいないのでまだ分かりませんが、国が勝訴の判決ですから法律家のプロからすれば、勝訴であればそれで結構なことだとこういう風に思っております。要するに、裁判所の判断が行政の判断に優越するというのは、その判決の結果を導くのに必要な論理で、あくまで傍論ですから、その判断が行政に影響するということはありません。

(問)司法の判断ということで言うと、高裁の判事がそういう見方をしている訳ですが、如何ですか。

(外務大臣)ですから、法律のプロは法律の世の中に沢山いて、色々な見方をしている訳でしょう。さっき言ったことの繰り返しになりますが、裁判所の判断が行政の判断に優越するのは、その主文の部分と主文を導き出すのに必要な部分です。それ以外について何か言ったからといって、それが行政を何ら拘束するものでもないし、それを後生大事にする必要も全くありません。それは一人の人の意見と言いますか、裁判所がそういう傍論でそう書いたという事実はありますから、外務大臣辞めて暇でも出来たら読もうと思います。

(問)活動をまだ十分知られていないので、広報を更に行うという考えはありますか。

(外務大臣)裁判に勝ったのですから。国が裁判に勝ったのですよ。だから要するに、負けた側が傍論で書いたものを控訴しないことによって定着して、それをマスコミを使って、あたかも裁判所が判断したから他の人が言う理屈よりも崇高なものであるかの如く、錯覚を与えて政治に利用しようとすることがあるのは余り良くない。裁判所が良くないと言っている訳ではないですよ。傍論を利用して、それを政治に利用する人がいるとしたら、それはあまり良くない。マスコミも是非そういうことには乗らないようにお願い致します。

私は、個人的には、高村外相が述べている批判に、一言一句同調する。
特に、「あたかも裁判所が判断したから他の人が言う理屈よりも崇高なものであるかの如く、錯覚を与えて政治に利用しようとすることがあるのは余り良くない。」という部分は、今回の違憲判断の核となる部分を指摘しているだろう。

また、自民党の中山成彬衆院議員は18日夜、宮崎市内で講演。
名古屋高裁の違憲判断について「(「傍論」を書いた裁判長は)もともと問題のある裁判長で、変な判決だった。3月末で辞め『最後っ屁』を出したようなものだ」と語った。
今回の違憲判断は、裁判長の個人的な政治思想がフルに活用されてしまったものだとの印象を拭えない。
言わなくてもいいようなことを「傍論」という形で“崇高なるもの”のように見せかけるやり方は、大変卑怯だと言わざるを得ないだろう。

なお、今回の違憲判断についてのメディアの報道の仕方は、ある意味では実に興味深いものだった。
17日夕方、TXN系列の『速ホゥ!』(テレビ東京)は、このニュースをコマーシャル明けニュースとして報道した。トップニュースとしては報道していない。
同日夜、筑紫哲也氏の名前が番組タイトルから外れている『NEWS23』(TBSテレビ)は、この違憲判断についてトップニュースで報道。
片や、松本方哉キャスターが番組を一時降板中の『ニュースJAPAN』(フジテレビ)は、フラッシュニュースにてこのニュースを報道した。
各社の報道姿勢が問われるような一件であった。

最後に一言書かせていただくと、航空自衛隊のみなさんには今回の違憲判断を一切気にかけることなく、これまで通り、名誉ある活動を遂行してもらいたいと思う。
目の前に困っている人がいたらそれを助けるというのが、国際社会に広く受け入れられている考え方のはずだ。
ましてや、日本は「平和主義国家」である。自国民だけのほほんと暮らしていれば、地球の反対側で災難事が発生していても一向に構わないという姿勢は、断じて許されない。
田母神俊雄・航空幕僚長が18日の会見で述べた通り、多くの日本国民が今回の違憲判断を「そんなの関係ねぇ」と思ってもらえればと願う。

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2008年04月18日

民主・姫井議員は岡山県民の“象徴”

岡山県民を代表する人物は書類送検されてしまったが、何か問題でも?

<姫井参院議員>書類送検 無断で知人の母名義使う

20080418-00000917-san-soci-thum-000.jpg(C)画像は産経新聞

 岡山県警岡山西署は17日、民主党の姫井由美子参院議員(岡山選挙区)を有印私文書偽造、同行使などの容疑で書類送検した。

 告訴・告発状によると、姫井議員は06年3月、岡山市内で飲食店を経営するため、知人の元高校教諭の男性(42)とその母親(62)=岡山市=に無断で、母親名義の営業許可申請書などを作成、同市に提出したという。 

 男性は05年2月ごろ、姫井議員に飲食店の共同経営を持ちかけられたが、申請書の提出は知らされなかったという。昨年9月、同署に告訴・告発状を提出していた。

 姫井議員の事務所は「弁護士に対応は任せている」と話している。【石川勝義】

(18日、毎日新聞)

有印私文書偽造の疑いで昨日(17日)書類送検された姫井議員が、釈明した。
姫井議員は、2006年3月、岡山氏で飲食店を開業するための許可申請書に、知人女性の名義を無断で使用した疑いで書類送検された。
これについて姫井議員は「承諾を得ていた」と反論した。

 「承諾を得てのものということで、女性の息子と一緒に手続きしたので内容はよく分かっていると考えている」

(今日午後0時半、国会にて)

昨年(2007年)9月、姫井議員はその「女性」と「女性の息子」によって、岡山西署に告訴された。
取材に対して姫井議員の事務所は「弁護士に対応は任せている」とコメントしていたが、きょう昼、国会にて姫井議員は囲み取材で「釈明」した。
これはおそらく、事務所側が「静観」すると決めていたのに、記者に囲まれて姫井議員はついつい「釈明」してしまった、ということだろう。

姫井議員の“スキャンダル”については、昨年8月30日にもこのブログで触れている(詳しくはこちら)。
本当に民主党議員は、スキャンダルに事欠かない。
しかし、今回の一件は“スキャンダル”などという甘い言葉で片付けられるような性質のものではなく、現職の国会議員が「書類送検」されるまでに至っている重要なケースだ。
サイド・ビジネス(副業)でカネを儲けるために、他人の名義を無断で使用したということは、社会通念上大きく糾弾されるに値するものだろう。
ましてや、書類送検されたのが「現職国会議員」とあっては、我が国の民度が疑われる事態である。

姫井議員は「私は悪くない」というようなことを言っているが、事実はどうなのか。
これについては私も分かりかねるが、2007年1月28日のエントリでも述べたように、政治家にとって一番問題となるのは「事件を起こしたか」そのものではない。
もちろん現実に問題行為を行なったかどうかということも大事なことであるが、政治家にとってより重い問題となるのは、「スキャンダルが発生すること」である。
法に触れる行為をしたかどうかというのはもちろん大事だが、政治家の場合、スキャンダルが浮上してくること自体が問題なのだ。

いい歳して「お姫さま」と自称し、不倫スキャンダルが浮上してはそれを逆手に取るように“暴露本”を発売し、恥じらいを忘れたかのような格好をし、アントニオ猪木に自分からビンタされに行く――。
ここ最近仕事が減少してきたグラビア・アイドルの行動ではない。現職の国会議員の行動だ。
他でもない、自称「政権準備政党」所属の国会議員の行動だ。

忘れてはならないのは、姫井議員が「岡山県民を代表する人物」であるということだろう。
岡山県民は、不倫スキャンダルを起こし、アントニオ猪木にビンタされるというパフォーマンスを自分から買って出て、在職中に書類送検されるような人物を「自分たちの代表者」にと選んだのである。
姫井議員は、岡山県民の“象徴”なのだ。岡山県民は、彼女に6年間の国政を任せたのだ。
私は岡山県民ではないからよく分からないが、岡山県民が選挙で彼女を選んだということは、姫井議員はよっぽど「安心感」「信頼感」を持つ人間ということなのだろう。
私は岡山県民の悪口を言いたくないし、だから姫井議員の悪口も言わない。
しかし、姫井議員が「岡山県民の代表者」であるという歴然たる事実を、この場を借りて強調しておきたい。



<追記>

我が国を代表する俳優・藤田まこと氏(75)が、食道がんのため、6月に上演が予定されていた舞台を降板することが決まった。

藤田まこと語る“明日への仕事”…食道がんで舞台降板

20080417-00000005-ykf-ent-thum-000.jpg(C)夕刊フジ

 俳優、藤田まこと(75)が食道がんのため主演予定だった6月の東京・明治座公演「剣客商売」を降板することになった。代役は平幹二朗(74)が務める。公開中の映画「明日への遺言」では約2カ月かけて全国キャンペーンをこなし、70歳過ぎとは思えない体力を見せていたが、どんな病状なのか。

 所属事務所などによると、藤田が違和感を覚えたのは今年2月ごろ。「のどの調子がちょっとおかしいんだよ。食事が通りにくいんだ」と周囲にもらしていた。3月に入って病院で検査し異常が見つかった。さらに再検査した結果、4月2日に「食道の脇に腫瘍が見つかった」と告げられたという。藤田は舞台出演を望んだが「今なら体力もあるし、治療に専念すれば治る」と医師に説得され、大阪府内の病院に入院している。現在は放射線治療を受けており、経過を見ながら手術をするかどうかを判断する予定。

 藤田は「明日への遺言」のPRで、1月16日の鹿児島を皮切りに全国15カ所、総計8000キロに及ぶ大キャンペーンを行った。藤田サイドは「とにかくこの映画にかけている。休養日は極力少なくて結構。個別取材対応も午前と午後わけ隔てなく行う」と大いに乗り気だった。

 ところが2月に入って急に疲労が目立つようになった。「当初のスケジュールをかなり減らし、取材の合間にホテルのベッドで横になっていただいた。藤田さんは『体力が落ちていてね』と話していたが、病気をうかがわせるようなことはなかった」(映画スタッフ)

 このころ夕刊フジのインタビューに応じた藤田は冗談口調で「スケジュールがきつくて。老人虐待で訴えようかな」と語り、心配する記者に気を遣わせまいと、かえって大声で笑い飛ばし、元気さをアピールしていた。映画の公開前には「役者人生の最後の仕事にしたい」と口癖のように語っていたが、これも報道陣への一流のリップサービス。実際は明治座の舞台のほか、この映画でタッグを組んだ小泉堯史監督がいたく気に入り「次は時代劇をやると小泉さんと約束したんだ。内容は言えないが、かなり具体的な話ができている」と明かしていた。

 16日、藤田はマスコミにあてたファクスで「健康管理も仕事の内といわれる役者稼業にあって不本意ながら降板させていただくのは断腸の思い」と胸中を吐露した。「ご迷惑とご心配をおかけしたおわびとお礼は、1日も早く健康な役者・藤田まことの姿をみなさまにごらんいただくことと心得ております」と誓っている。

(17日、夕刊フジ)

藤田氏が主演する映画『明日への遺言』は、日本全土で絶賛上映中である。また、ここ最近藤田氏は連続ドラマに“出ずっぱり”で多忙を極めていた。
過去に日本喜劇史を専門とした私として、藤田氏のことを「日本を代表する俳優」と言い切ることに躊躇はない。
一日も早い藤田氏の全快を、心より祈念する。


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2008年04月12日

「与謝野VS麻生VS小池」というミラクル・マッチは実現するか

「野党・自民党」を救えるのは、「小池百合子総裁」しかいない。

<与謝野前官房長官>初めての著書「堂々たる政治」近く出版

 自民党の与謝野馨前官房長官が初めての著書「堂々たる政治」(新潮新書)を近く出版する。祖母で歌人の与謝野晶子の「劫初(ごうしょ)より 作りいとなむ殿堂に われも黄金(こがね)の釘(くぎ)一つ打つ」の句を引用。「私も、政治の世界で一本でも黄金の釘を打てたらいい」と記している。

 ねじれ国会を憂い、「大連立でも中連立でも政策合意でも政界再編でもよい。ものを決められるシステムを構築することだ」と説く。中川秀直元幹事長ら成長重視派との路線対立が指摘されるが、「財政再建と成長力の強化は車の両輪。私は元祖両輪派」と強調、融和に軸足を移しつつあることをにじませてもいる。【三沢耕平】

(12日、毎日新聞)

安倍晋三前政権で官房長官を務めた、自民党の与謝野馨衆院議員が近日、初めてとなる著書『堂々たる政治』(新潮新書)を発売する。
この本の中で与謝野氏は、政治家の仕事を「全人格と人生をかけて大きな判断をすること」と強調。
「いまさら人気取りする必要もない」と、持論である消費税増税について触れているなど、まさしく“与謝野版『美しい国へ』”といった内容になっている。
ある自民党関係者は「『ポスト福田』に向けての政権公約ではないか」との憶測の声も上がっている。

与謝野氏は福田康夫内閣発足時に官房長官の職から外され、事実上無役となったが、実は福田首相の“相談相手”でもある。
先日の福田首相による「道路特定財源一般化 提案」も、実は裏では与謝野氏が関与していた、との情報もある。
与謝野氏は「政策にも政局にも明るい」(自民党議員)との評価を受けており、永田町では稀有な存在感を示している人物だ。

与謝野氏は、衆院東京1区選出の国会議員。同選挙区の海江田万里氏(民主党)に敗れ落選することもあったが、2005年の「郵政総選挙」では海江田氏に圧勝した。
名字からも分かる通り、詩人・与謝野晶子の孫。文学的センスを持つ議員だと評価されることも多い。

ここのところ「ポスト福田」の一人に挙げられている与謝野氏だが、その与謝野氏が本気で「ポスト福田」を狙っている可能性はどれくらいあるのだろうか?
与謝野氏が「ポスト福田」として神輿に乗せられるようなことがあれば、それは完全に「福田首相の後継」として、である。
福田政権の持つ「安定感」というイメージをそのままに引き継ぎ、福田政権では果たせなかった課題を解決する。
与謝野氏を「ポスト福田」の一人に挙げる人々は、100%福田政権支持勢力だといっていいだろう。

これに対抗するのが麻生太郎前幹事長と、麻生氏を支持する勢力だ。
次回総裁選時、麻生氏は完全に「反福田」を掲げ戦いを挑むだろうと考えられる。
麻生氏を支持する勢力として一番中心的な役割を担うのが、他でもない、麻生派だ。
昨日のエントリでも麻生派に触れたが、11日(金)、麻生派は派閥の政治資金パーティーを開いた。

「ポスト福田」最有力…麻生氏、足場固め着々

20080411-00000953-san-pol-thum-000.jpg(C)産経新聞

 福田康夫首相が内閣支持率の低迷にあえぐ中、「ポスト福田」の最有力候補とされる自民党の麻生太郎前幹事長の周辺が騒がしくなってきた。昨秋の総裁選後、地方行脚に精を出してきた麻生氏だが、今年に入り、月刊誌で税制などの政策論を次々に発表するなど活動を活発化。安倍晋三前首相との「A−Aライン」を軸に議員交流を続けており、各派領袖はその挙動が気になって仕方ないようだ。麻生氏が描く政局展望とは…。(大谷次郎)

 11日夜、都内のホテルで開かれた麻生派パーティーは2000人以上を集め、勢いを見せつけた。平成18年の結成当初15人だった所属議員も20人となった。

 伊吹文明幹事長「麻生氏は有力な総裁候補だが、いまの民主党では誰が首相になっても現状は簡単に解消できない。もうしばらく首相を支えてほしい」

 笹川堯衆院議運委員長「いざというときは支援したいが、モノには順番がある。柿が熟して落ちるまで待ってもらいたい。早過ぎると渋くて食えない」

 駆けつけた各派領袖級の祝辞は、称賛ははばかれると思ったのか、牽制(けんせい)球が相次いだ。森喜朗元首相も出席したが、あいさつはしなかった。

 麻生氏の夜の「過密スケジュール」は政界でも有名だが、最近はますます拍車をかけている。これまでと違うのは、先の総裁選で「麻生包囲網」を敷いた各派領袖級との会合が増えたことだ。

 今月8日夜にも都内で中川秀直元幹事長らと会談。関係が冷え切っていた古賀誠選対委員長らとも関係を修復しつつある。

 歳入関連法案や日銀総裁人事をめぐる窮状が続く福田政権に対し、麻生氏が反旗を掲げれば、政権は絶体絶命の危機を迎えることは間違いない。それだけに各派領袖は、麻生氏の腹を探りたいというのが本音だろう。「もしも」に備えて関係修復した方が得策との思いもあるようだ。

 麻生氏も「最近は不思議な会合が多くてね」と首をかしげながらも会合の申し出は拒まない。旧知の閣僚経験者は「あれだけ好き嫌いが激しい男がずいぶん大人になったものだ」と打ち明ける。

 ただ、麻生氏は、同僚議員に「卑怯(ひきょう)なマネをして政権を手に入れても仕方がない」と漏らしており、当面首相を支えていく姿勢に変わりはないようだ。民主党の小沢一郎代表相手に政権運営に苦しむ首相に直接電話をかけ、励ますこともしばしばだという。

 そう言いながらも次期総裁選を見据えて、足場固めは着々と進めている。最も重視するのは、中川昭一元政調会長、菅義偉元総務相、甘利明経産相ら各派NO2クラスとの関係で、若手・中堅にも交流を広げる。今月5日には安倍氏の地元・山口入りし、盟友関係をアピールした。

 4度目のチャレンジとなる次期総裁選は「横綱相撲で勝負したい」との思いがあるようだ。パーティーで麻生氏はきっぱり語った。

 「今後も精進し、再び挑戦したいと決意を新たにしている」

(11日、産経新聞)

「親福田」でも「反福田」でもない存在として「ポスト福田」の一人に名前が挙がっているのが、小池百合子元防衛相だ。
「女性初の首相」になるのではないかと揶揄されることの多い小池氏だが、今月1日午後には、衆院第一議員宿舎で「京都議定書目標達成議員連盟」の設立総会を開き、幹事長に就任した。

72709_c160.jpg(C)iza! ※1日の設立総会の風景。

そのことについては以前にも触れたが(詳しくはこちら)、この議連には会長として中川秀直元幹事長、名誉顧問として小泉純一郎元首相が参加するなど、「小池氏がポスト福田を狙っているのではないか!?」との声も聞かれる。

次期自民党総裁選で「こうなったら面白い」という展開は、与謝野氏VS麻生氏VS小池氏という展開だ。
「親福田」「反福田」「第三極」という分かりやすい構図での総裁選は、自民党史上かつてない注目を浴びる一戦となることだろう。
近く与謝野氏が著書を発売することで、この3氏は、一応全員が「政権公約」を発表したこととなる。
「自民党総裁選」は、日本国民全員の視線を自民党に向けさせる絶好のチャンスだ。この3者による対決ということになれば、マスコミもかなり派手に報道するだろう。

みなさまご存知のように、かつて、自民党が一度だけ野党だった時がある。1993年のことだ。
この時、「自民党総裁=総理大臣」という永田町の公式は、1955年の自民党結党以来、初めて覆された。この時に自民党総裁に就任したのが河野洋平氏(現衆院議長)だ。
2008年の現在、自民党は再び「野党」に転落するのではないかとささやかれている。
仮に自民党が野党となった時、私は、自民党復興のチャンスを握るのは小池氏以外に他はないと思っている。
つまり、野党・自民党時における「小池百合子総裁」という人事だ。ドイツのアンゲラ・メルケル首相やフランスのセゴレーヌ・ロワイヤル前大統領候補のように、「野党トップ」は女性であるほうが華やかなのである。
仮に自民党が野党に転落したとしても、「小池自民党」であれば「小沢民主党」をしのぐ国民的支持を得られるのではないか。私はそう思っている。

そういう意味では、「小池百合子総裁」というのは、自民党にとっての最後の切り札だ。たやすく切れるカードではない。
今後自民党が窮地に陥った時、その度にきっと「小池総裁待望論」が浮上してくるだろう。これはある意味「小泉元首相再待望論」の代替案でもある。
この時「小池総裁候補」を支持するメンバーの中核的存在となるのは、“小泉チルドレン”と呼ばれる議員たちだ。
「総裁候補」として中川昭一元政調会長、石原伸晃前政調会長らの名前が挙がるのは、これ以降の総裁選においてのこととなる。



<追記>

今日(12日)午前、福田康夫首相は「桜を見る会」を開き、束の間の休息を楽しんだが、もう一つ、おめでたいニュースが飛び込んできた。

<丸川珠代参院議員>大塚拓衆院議員と結婚へ

20080411-00000095-mai-soci-thum-000.jpg(C)毎日新聞

 自民党の丸川珠代参院議員(37)=東京選挙区=は11日の参院国対正副委員長会議に、同党の大塚拓衆院議員(34)=比例東京ブロック=と結婚することを報告した。今国会が予定通り6月15日に閉会すれば、翌16日に東京都内のホテルで披露宴を開くという。

 丸川氏は元テレビ朝日アナウンサー。昨年7月の参院選に安倍晋三首相(当時)の要請で立候補し、初当選した。大塚氏は05年の郵政選挙で初当選した「小泉チルドレン」。

(12日、毎日新聞)

あの丸川珠代参院議員が、小泉チルドレンである大塚拓衆院議員と婚約するとは、これは後藤田正純衆院議員と水野真紀さんの結婚と同じぐらい衝撃的なニュースである。
永田町、まさに「一寸先は闇」である。


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2008年04月11日

自民党・麻生派 狙うは「自力」での総裁選出馬

「ポスト福田」を狙う政治家あれば、「政権護持」を掲げダンマリを決め込む政治家あり。

<麻生派>2人入会 自前の派閥で出馬まで「あと一歩」

 自民党の麻生太郎前幹事長が会長を務める麻生派は10日の総会で、武藤容治衆院議員(岐阜3区)と長谷川大紋参院議員(茨城選挙区)の入会を了承し、所属議員数は20人となった。党総裁選には、本人を除く20人の推薦があれば立候補できる。「ポスト福田」をうかがう麻生氏が「あと一歩」で、自前の派閥だけで出馬できる環境を整えつつある。

 武藤氏、長谷川氏はともに当選1回。2人の入会で同派所属議員は衆院16人、参院4人となった。発足当時の07年1月から5人増えたことになる。同派の中堅議員は「勢力を拡大することで党内の政策論争も活発になり、麻生氏の存在感も出てくる」と語った。

 党の総裁公選規程は、立候補者について「党所属国会議員20人により推薦された者」と定めている。ただ同派は過去の総裁選で、選挙管理委員会に所属議員1人を出してきた。このため自前の派閥だけで推薦人20人を確保するには「あと2人の加入が必要」(同派幹部)という。【近藤大介】

(11日、毎日新聞)

「ポスト福田」を狙い、自民党総裁=総理大臣就任への執念を隠すことのない、自民党の麻生太郎前幹事長。
昨日(10日)の総会で、麻生氏が会長を務める「為公会」(麻生派)に2人の議員が新規加入することとなった。

1人は、岐阜3区選出の武藤容冶衆院議員。
父は農水相や外務相を歴任し、13期衆議院議員を務めた武藤嘉文氏。前回2005年の「郵政解散総選挙」で初当選を果たした。
この時当選した“小泉チルドレン”と呼ばれる議員で組織した「83会」の一員である。
政治的には、従軍慰安婦の問題は存在しなかったと考えるなど、保守派の議員である。

もう1人は、茨城選挙区選出の長谷川大紋(たもん)参院議員。
1974年に茨城県議会議員選挙に初当選して以降、連続9期を務め、県議会正副議長を歴任した。
前回2007年の参院選に自民党本部の公認を受け、初めて国政選挙に立候補。
選挙戦では安倍自民党が強い逆風を受ける中、民主候補に11万2000票の差を付け、初当選した。

自民党の総裁選に出馬するには、立候補する本人以外に20人の推薦人が必要となる。
今回、武藤氏と長谷川氏が麻生派に入会したことで、麻生派は麻生氏を含めて会員20名となった。
麻生派に「あと1名」加入すれば、麻生氏は自分の派閥の力だけで、つまり「自力」で立候補することができる。
ちなみに、これまで麻生氏は過去3回の自民党総裁選に出馬しているが、いずれも麻生派以外の議員から推薦を受けて立候補した。

ただ、麻生派からは過去に「選挙管理委員」が1人選出されているので、選挙の公正という観点から、麻生派が「自力」で麻生氏を総裁選に出馬させるためには、実際にはもう2人所属議員が必要となるという。
しかし、いずれにせよ、麻生氏が「自力」で総裁選に出馬するのは「秒読み」の段階に来たといっていいだろう。
事実、安倍晋三首相(当時)の突然の辞任によって行なわれた前回2007年の自民党総裁選で、党員票においては、麻生氏は福田康夫候補の得票を上回っている。
麻生氏への支持は俗に「アキバ人気」と呼ばれることもあるが、分かりやすい言葉でストレートに国民・有権者に語りかける麻生氏の姿勢は、幅広い層に好感を持たれている。



話は変わるが、今月15日告示、27日投開票の衆院山口2区補選は、政府・与党と民主党などの野党の対立を縮図化した「ガソリン代理戦争」であると言われている。
山口2区での民主党公認予定候補が過去に「暴言」を吐いたことは、このブログでもかつて触れた。
民主党は、山口2区の応援演説に小沢一郎代表、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長の3人を送り込むことを考えているという。
どうやら民主党執行部は、人間としての資質を疑われるような左翼系候補を、この選挙で本気で勝たせようとしているらしい。
このことからも、民主党という政党の末期症状が伺えると思うのだが、いかがだろうか。

さて、「ガソリン代理戦争」といえば、福田首相が先月打ち出した「道路特定財源」の一般財源化問題である(詳しくはこちら)。
面白いのは、自民党の古賀誠選対委員長、二階俊博総務会長といった“道路族”と呼ばれる大物議員たちが、揃って「ダンマリ」を決め込んでいることだ。
普通なら、道路族の大物議員たちは「一般財源化、反対!」などと言いそうなものだが、今回そういう声は聞かれない。それはなぜか。

1つは、福田政権の支持率が低迷している今この時期に、自民党内が分裂するようになったら、今度こそ自民党の党勢が衰退してしまうという懸念からである。
2つ目に、「一般財源化」を打ち出した福田首相を生み出したのは、他でもない、古賀氏、二階氏ら自身だからである。
自分たちで作り上げた政権を自分たちで壊してしまっては、自分たちの居場所がなくなる。
小泉、安倍両政権下で“非主流派”扱いという冷遇を受けた古賀氏、二階氏らにとっては、せっかく“主流派”になった現在の時期に政権批判をするのは得策ではないという思惑があるのだろう。

もちろん、「一般財源化」といっても、ガソリン税暫定税率の内訳が100%道路関係以外の予算に回されるわけではない。
「一般財源化」と言いつつも、90%以上のガソリン税を道路関係費に回すことは可能なのだ。
古賀氏、二階氏ら“道路族”にとっては、こういう「名を捨てて実を取る」という戦略的視点も存在するだろう。



話題は、冒頭の麻生派の話に戻る。
麻生氏としては、自身が総理に就任した後は、中川昭一元政調会長に政権を“禅譲”することを画策している節がある(詳しくはこちら)。
「大宏池会構想」に乗らず、名実ともに「中宏池会」(古賀・谷垣派)を敵に回すことになった麻生派とその会長、麻生氏。
ボタ”という形で福田政権を誕生させた、安倍前首相。そして、「ポスト福田」を狙う麻生氏。この2人が密接に通じていることも、特筆しておかねばならないだろう。



<追記>

北京オリンピックの聖火リレー妨害について、一言言いたいことがある。
聖火ランナーにデモ行為を仕掛けることで「チベットに自由を!」との主張をすることは、理解できない方法というわけでもない。
挙句に、3重や4重にもなるランナーへの厳重警備である。これでは、何のために聖火リレーなどというものをしているのか意味が分からない。
聖火リレーなどしないほうがよっぽどマシである。今回の聖火リレーを通じて、北京オリンピックの異常性が露呈されていると言えよう。

しかし、私がどうかと思うのは、行き過ぎたデモ行為についてである。
口の周りに赤い塗料を塗って、わざと「血」に見せているデモ参加者を見ると、本当に情けない気持ちでいっぱいになる。
こんなことをしている限り、真の意味で「チベットに自由を!」などという主張が国際社会全般に真摯に受け止められることはないだろう。

中国政府がこれまでチベット民族にしてきたことはたしかに重大なことであるが、しかし、だからといって過激なデモで混乱を煽っていいということではない。
暴挙に暴挙で仕返しをするのは、野生の動物がする行為である。
理性や知性を持つ(とされる)人間としては、暴挙に対して冷静に、しかし着実に抗議する行為が求められよう。



<追記 その2>

私の大好きな活弁士・山崎バニラ嬢の独演会が、来る5月23日(金)、神奈川県横浜の「神奈川県民ホール」で開催される。
関東近県にお住まいの方で、時間に余裕のある方は、この機会にどうぞ是非。
※詳しくはこちら



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2008年04月09日

福田首相ついにマジギレ! 小沢民主党に不満爆発

冷酷なる永田町の紳士が、本音を吐き出した。

<党首討論>首相、懇願調で逆質問「日銀人事なぜ不同意か」

 福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表による党首討論が9日、行われた。福田首相は日銀人事が4度も否決されるなど、政策が決まらない弊害を強調、「日銀人事はなぜ不同意なのか。ガソリン税廃止による2.6兆円の財源不足をどうするのか、(人事など)民主党の誰とお話ししたら信用できるのか」などと逆質問を連発した。小沢代表が「総理の質問に答えたい」と笑みを浮かべながら余裕たっぷりに“答弁”し、立場が逆転したような討論となった。 

 福田首相は「(国会対策で)かわいそうなくらい苦労しているんですよ、審議を促進してほしい」と懇願調で協力を呼びかけ、ガソリン税の財源不足について小沢代表に質した。これに対し小沢代表は、道路特別会計に約1兆円の繰越金があることなどを指摘、「地方の皆さんは喜んでおり、政府の言うような混乱はなかった」と述べた。また、日銀人事については「日本のシステムは日銀の総裁、副総裁、その中に必ず(旧)大蔵省がポストを占めるという既得権益の中にあるから、それがいけないと言っている」などと持論を展開した。

(9日、毎日新聞)

国会では今日(9日)、自民党総裁である福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表による「党首討論」が行なわれた。
約3か月ぶりとなった今回の党首討論では、これまで飄々としたキャラクターだった福田首相が、小沢民主党への不満を爆発する展開となった。

 福田首相「100日ぶりの討論でございます。まあ100日間さまざまなことがございました。私ども国会運営については大変苦労しております。なかなか結論がでないということで、今もうですね、4月中旬になりましたけれども、まだ20年度の歳入法案が決まっていない。こういう状況でございまして、そのことについて私は本当に憂慮しております」

 「いまご質問のありました件でございますけれども、これには十分お答えしないといけないと思いますが、その前にですね、ひとつお尋ねしておきたいことがあります。ぜひお願いしたい。きょう実は決まったことなんですよ。日銀の人事の問題でございますけれども、これは本当に私は今回ではベストの選択ということでお願いしたのでありますが、(前財務省財務官の)渡辺博史氏を副総裁にする人事案が不同意に、まっ、こういうことになりました。私どもはこの日銀総裁人事についてはなかなかわかりにくいところがあるということがございます」

 「今回もなぜ不同意なのか、天下りがいけないということが主たる事情というように私は受け止めておるんでありますが、本当にそうなのか。これ天下り人事なのか適材適所の場合、かつて官僚であったものが、そのポストにつくということがそんなに悪いことなのかどうか。人材を活用しない国家なのかどうか。そういうところを一つお尋ねを、確認をさせていただきたい。こういう風に思います。このことについてはきょう、自民党、民主党幹事長会談が行われまして、両幹事長はですね、オープンに日銀人事について話し合い、民主党内の雰囲気などを政府に伝えたと。それに従って政府は人事案を国会に提案したが、民主党内で同意を得られない事情について、天下りを認めないという強い意志だったと、鳩山幹事長からご説明があった。こういう風なことなんでありましてですね、ぜひそういう適材適所と思ったその人物が不同意になったことについて代表からひとつ説明をもらいたい」


(産経新聞ウェブ記事より抜粋)

これまで小沢民主党との「対話路線」「協調路線」構築を模索してきた福田政権であるが、今回の党首討論では福田首相はついに“マジギレ”し、民主党への不信感をぶちまけた。

 福田首相「最後のお話から、最初にですね、日銀の話。これあのー、日銀というのはですね、誰でもできるというポストでもないと思うんですよ。じゃないでしょうか。やっぱりその特殊性というものはですね、目的、日銀法に書いてあるじゃないですか、中央銀行として銀行券を発行する、通貨および金融調節をするということですけどね、ですけどね、それはね、やっぱり、そういう目的をですね、これを考えていただいて、そして日銀法の第4条に、政府の経済政策の基本方針と整合的であると、政府と連絡に密にし、十分な意思疎通をはからなければいけない、ここまで書いてあるんですよ。で、そういう時にですね、どういう人材が適切かということは、私はこれ以上申し上げる必要はないと思いますけれども、それはね、既得権益にするとかそういったことがあってはいけない、特定の官庁がですね、その場所を占めてしまう。私は、それはね、おっしゃるとおりだと思います。賛成、大賛成ですよ。誰とか、やっぱり適材適所、人物本位、そのこともですね、お考えいただきたい」

 「もう1つ申し上げます。それはね、総裁副総裁2人3人、パッケージですよ。パッケージ、パッケージ人事です。これやっぱり、バランスをとらないといけないんででしてね、やっぱり、それぞれの分野で、十分な機能を発揮できるような、そういう体制をですね、総裁副総裁で行ってほしいと、こういう考え方がありましてですね、そのことを常に考えながら今まで人材を選んできたと。こういうことでありますので、ぜひこれはご理解いただきたい」

 「そして、もう1つ申し上げます。権力はですね、衆議院と参議院でわかれます。時代が違うんだと。予算を、予算をつくる前から、つくる時から相談しなさいと。こういうご趣旨でございましたけれど、しかしまあこれはですね、与野党協議ができれば、政策協議ができれば、十分にできるんですよ。ですから私は昨年10月以来、もうほんとに、何度も何度も、その政策協議をしたいということは、申し上げてきたんですよ。ですから、昨年の9、10月、冒頭ですけれども、小沢代表にお会いをして、お話ししましたねえ。あの時の代表のお気持ちというのは、まさにそういうことにあったんだろうと思いますよ。私はね、代表の気持ちはやっぱり、一緒になってやらなきゃできないということを考えてね、あの会談をセットされたと。こういうふうに思っていますので、その気持ちは今でも忘れてもらっては困るんですよ。あの会談以来ですね、あの会談以来、なかなかですね、うまく話し合いできるような機会がない。非常に残念なことと思います」

 「そして、1つひとつの大事なことについて、結論が遅いですよ、民主党、野党は。遅い。テロ法の時ですねえ、給油の新法だって、あれだって、2回国会を延長したんですよ。対案出してくださいと言いました。最後に出してこられました。だけど間に合わないですよね。この予算案の審議でもそうです、この日銀審議もそうです。私どもはね、本当にこの国会運営について、本当に苦労してますよ。それなかなかねえ、野党として結論を出せない、特にその中において民主党の結論がなかなか出ない。それ、本当に困っています。その点はですね、ぜひ政治を前進させるために、二権の一つをお持ちなんだから、二権の一つをお持ちなんだから、やっぱり政治に対する責任もあるんですから、同じように責任があるんだから、ですから、ぜひ前進するようにですね、国会運営もしていただきたい」

 「そして、誰とお話をすればですね、信用できるのか。そのことをですね、ぜひお示し、教えていただきたい。たいへん苦労してるんですよ。かわいそうなぐらい苦労してるんですよ。どうぞご理解いただきたいと思います。まあ、二権の一つを持っていらっしゃるということでですね、日銀人事も翻弄(ほんろう)されました。翻弄されたんですよ。そんな思いでおりますけどね、しかしもう人事権は政府にあるんであってですね、よっぽど変な人事をしないんであれば、それをお認めになるというのが、これは議会の、その国会人事の制度に、それをですね、一つの権力を握っているんだと言ってですね、あたかも人事権をフルに発動するかのごとき、もう4人も否定したんですから。不同意で」

 「そういうことはね、権力の乱用と言うんです。人事権の乱用と言うんです。私はね、やっぱりね、前に前進させるためには話し合いしましょう。ですから、この道路財源の一般財源化についても話し合いしたいということを申し上げているんですから、どうぞよろしくお願いいたします。これは一応、閣議決定は必要な時にいたしますけども、それはね、もし、もし、政府与党で決めてくれというのなら、これはいたしますけど、いたします。なるべく早くいたします。そしたら応じてくださいますか?」


(同上)

福田首相が「権力の乱用」とまで言い切った、民主党の4度に渡る“人事拒否”。
小沢氏の「鶴の一声」により、民主党は、渡辺博史前財務官・一橋大学大学院教授の副総裁起用案に不同意する方針を決めた。
この民主党執行部の動きに対して、民主党内には反発の意思を示す国会議員が3人現れた。

「執行部の判断、政局絡み」=造反・渡辺氏らが批判−日銀人事

 民主党の渡辺秀央参院議員は9日午前、渡辺博史日銀副総裁案に対し、参院本会議で党方針に反して賛成票を投じた理由について、記者団に「(党執行部は)組織の考え方を無視して政局絡みの判断をした」と述べ、同党の対応を批判した。

 同じく賛成した大江康弘氏も「今回の(執行部の)決定はおかしい。小沢一郎代表は、非常にかたくなで、何かに固執した中で決定した」と批判。また、もう一人の造反者である藤原正司氏は「いろいろ思うところがあった。押したボタンがすべてだ」と述べた。

 一方、採決で棄権扱いとなった犬塚直史氏は「(反対の)ボタンを押した」と述べ、機械の不具合だったとしている。

(9日、時事通信)

民主党内では、小沢氏が主導する「あまりに政局的」な日銀人事をめぐる動きに対して、根強い反対論が主張されていた。
党内で「小沢VS反小沢」の構図が確固たるものとして確立され、それはもはや溝を埋める、埋められないという次元の話ではなくなってきている。
それらを含めた民主党内の迷走ぶりを中国新聞が報じているので、ご紹介したい。

「戦闘モード」で不同意 「反小沢」の動き表面化も

 民主党が日銀人事で渡辺博史前財務官(58)の副総裁起用案に不同意を決めたのは、福田政権を徹底的に追い詰めようという「戦闘モード」(周辺)に入った小沢一郎代表の意向を尊重せざるを得なかったとの事情がある。しかし党内には、小沢氏に距離を置くグループを含め渡辺氏容認論も広がっていただけに、これをきっかけに秋の代表選に向けて「反小沢」の動きが表面化する可能性も否定できない。

 鳩山由紀夫幹事長は方針決定後、記者団に「小沢代表の下で政権取りに向かう戦いの中で、天下り禁止の大きな錦の御旗を掲げる方が国民に理解されるということになった。民主党の考えは、官僚主導ではなく民主導の国家であることを示す」と強調した。

 渡辺副総裁案をめぐっては、日銀問題に早期に決着をつけたい鳩山氏と、あくまで与党との対決姿勢を貫きたい山岡賢次国対委員長との路線対立のあおりで”迷走”し、八日まで賛否が決められなかった。

 当初は党内議論の結果に従う姿勢を見せていた小沢氏だったが、六日のテレビ番組で「天下り禁止」を理由に渡辺氏起用に否定的見解を表明。周辺は「実は今回は実質的に五回目の提示で、すべてに財務官僚が入っていた」と明かし、小沢氏が財務官僚にこだわる首相の姿勢に反発したことをにじませた。

 ただこれで党内が二分すれば、民主党の政権奪取戦略は崩壊する。そこで小沢氏は八日夕、党本部で鳩山氏と一対一で会談し「政府、自民党のことで党が割れてはいけない。一致結束だ」と方針転換を促した。

 小沢氏にとっては渡辺副総裁容認に押される形で、自らが「賛成」に転じれば「反小沢」勢力に勢いをつかせかねないとの懸念もあったようだ。

 短期的には、九日の参院本会議採決で「造反」も予想されるが、「最小限に食い止められる」(幹部)との見通しが立ったことも最終的な小沢氏の決断を後押しした。ただ、長期的な「小沢VS反小沢」の党内力学の変化については確かな見通しを持っているわけではない。

(9日、中国新聞)

少し話が前後するが、福田首相と小沢代表による「党首討論」を受け、町村信孝官房長官は「聞き応えのあるものだった」とコメントしている。
少し長くなるが、小沢民主党の不条理というか明白な矛盾について指摘しているので、町村長官の会見録を引用したい。

【官房長官会見】「党首討論聞きごたえあった」

 町村信孝官房長官は9日午後の記者会見で、同日行われた自民党総裁の福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表の党首討論について「久しぶりの党首討論で、なかなか聞きごたえがあった。首相も随分、自身の考えを明確に述べていた」と述べた。会見の詳細は以下の通り。

【日銀総裁人事】

 「先ほどの衆院本会議で日銀総裁が正式に決定をされました。きょう5時半過ぎ、5時40分ぐらいでしょうか。辞令を交付するということになっています。総裁、副総裁の件については、先ほどかなり申し上げました。追加して私から申し上げることはございません」

【党首討論】

 「今、党首討論が行われました。久しぶりの党首討論でなかなか聞きごたえがあったかなあという印象を持っております。総理も随分、ご自身のお考えを明確にお述べになった、こう思っております。日銀の問題、道路問題、それから年金、チベットと、的確なお答えをしておられたなあと、こう思います。小沢さんのほうは、何か日銀のことは天下り一般みたいにですね、極めて総論的な答えであって、何ら答えていない。2・6兆円穴が開くことについても答えていないというのは残念だったなというふうに思っております。そんな印象を持ったということだけを申し述べておきます」

 −−党首討論は総理がかなりの決意で臨んだという印象を持ったが、これまでになく明確な口調だった。きょうの討論にあたって、官邸としてはどういうことを浮き彫りにすることをねらって挑んだのか

 「わがほうだけの考え方で進められるわけではないわけでありまして、基本的にはまず、最初に質問する小沢代表のほうが問題設定ができるという構造にはなっているわけですが、それでも主要な問題について、総理の考えはきちんと述べておられたと、こう思いますし、また、あちら方も触れたくなかったであろう日銀問題をしっかりといわれたのはよかったんだろうと思います」

 −−小沢さんのほうに日銀の質問はなかったが、あえて総理から持ち出した。日銀問題についての考え方の違いを明確にしようというのは当初からの方針だったのか

 「それはそういうお考えが総理におありになったから、ああいう問題設定をされたわけで、しかも、きょうのことですからね」

 −−党首討論の中で、小沢代表が日銀の正副総裁ポストについて財務省の既得権益になっているという考えを述べたが、これについてはどのように考えるか

 「日銀のポストが既得権益だと。権益がありますか。何か。そこに財務省の人が行って、何か財務省が得ることがありますか? 既得権益。もし、あるとすれば、人を送り込み、そこに補助金等が流れ込み、等々のことがあればね。それは既得権益という言い方が成り立つかもしれませんけれども、財務省出身で立派な人がその人格、識見をかわれて金融政策にタッチすることが、なぜそれを既得権益という言葉をあえて使うのか。個別の問題をああやって一般化して、結局焦点をぼやかしてしまう。レトリックでしかないなと私は思います」

 −−先ほどの党首討論だが、総理から小沢代表に質問する形があった。側で見ていて、討論の進め方についてはどのように感じたか

 「小沢総理はあの制度を導入されることに大変熱心でおられた方であります。イギリスまで確か行って、見られたご経験があるはずであります。私もテレビでしか、そのイギリスのやり取りを見たことはございませんが、あれをごらんになって分かるとおり、イギリスではですよ。どちらかが、要するに野党の党首が一方的に質問するという形ではないんですね。お互いに自分の意見を言い、そしてそれに対して相手が意見を言う。クエスチョンタイムという言い方が、だから間違っているわけでありまして、党首討論なんですね。そこのところを小沢さんは、なんで私が質問を受けるのかといわれたので、もう数年、10年近く前のことだから、小沢さんはもう、お忘れになっているのかもしれませんけれども、まことに不思議な思いがしました。あれは討論です。クエスチョンタイムではないんです。討論する時間。だから、自分の意見を言って、あなたどうですかというやり方が本来のあり方。福田総理はそれをなさっている。小沢さんはただ質問。たとえば、チベットの問題だってですね、いい問題提起だと思いますが、ただ質問をするのではなくて、自分はこれについてどう考える。あなたはどうですかと言わなければですね、本当の討論にならないんだと僕は思いますね。むしろ、福田総理が本来の党首討論にふさわしいやり方でやっておられたのではなかろうかと、私はそう思います。日銀問題を提起されたけれども、日銀問題はこうだと自分で言われてから、あなたどう考えますかというふうにされましたでしょ。あれが本来の姿ではないのかと私は理解しております。イギリスでは少なくともそうやっていると思います」

 −−大連立の党首会談からいろいろ水面下のいろいろな交渉があったのかもしれませんが、党首討論はきょう2回目だ。この間、与野党のいろいろな交渉がある一方で、表の議論が少ないのではないかという指摘があったがきょう実現した。今後、長官としては党首討論をどんどん表で議論していったほうがいいと考えるか

 「党首討論のあり方については、いろんな議論があると思います。確か日本があの制度を導入するために勉強に行った方々の話を私は記憶しておりますけれども、イギリスでは正直言って、あの制度をあまり評価していない。できれば止めたいと思っているのに、日本はこの制度を始めるんですかと言ってですね、逆にびっくりした反応がイギリスの議員からあったという話を私は当時、行かれた方から聞いたことがありました。でありますから、ああいうやり方が本当に意味があるのかどうかということは、それはそれでいろいろ議論があっていいんだろうと思います。しかし、実際、総理大臣がこれだけ国会に出て、本会議であれ、各委員会であれ。これだけ一国のリーダーがですね、国会でいろいろな質問を受けるという国は世界でもまれな国であります。たぶん、唯一かもしれません。まあ、世界中の国を僕は知っているわけではありませんけれどもね。ですから、総理大臣の考え方というのはありとあらゆる機会に、その法案と関係ないことも含めて、予算委員会なんかまさにそうですね。特定の議題で決まっていませんから。総理大臣の考えというのは随分出されております。逆に野党党首の考え方というのは聞くチャンスが少ない。そういう意味で、私は貴重な時間なのかなとさえ思ったりしております。しかも一定のルールがありまして、予算委員会、あるいは本会議等で総理が出た週は、あまりにも加重になるから、それ以外は出ないというルールがあります。それもあってずっと行われてこなかった。なぜかというと、総理が毎週、毎日、予算委員会中ですから出て行ってまいりましょ。それもあってですね、実際開催される回数が少なかったというのが実態ではないのかなと私は思います」

(産経新聞ウェブ記事より抜粋)

そんな中、今日午後、民主党の山岡賢次国対委員長が、先述の渡辺一橋大学大学院教授と昨日(8日)に電話で連絡を取ったのではないかとの情報が入った。
これを受けて自民党の笹川尭・議院運営委員長は「(日銀副総裁人事は)国会の同意人事だということだから。プライベートに連絡を取っていたというのでは、問題があるかもしれない」と懸念を示した。
山岡国対委員長というのは、小沢氏の少なくとも“最新の側近”である。
小沢氏の“側近”はどんどんどんどん小沢氏の元を離れていくというのが永田町の常識であるが、これについて、かつて“小沢氏の側近”であった、自民党の船田元衆院議員はこんなことを言っていた。

 「小沢氏に少しでも異議を申し立てると、すぐに小沢氏は不機嫌になり、連絡を取れないようにする。その間に小沢氏は“新しい側近”を用意し、その存在をもって初めて、自分自身が側近ではなくなったんだということを知らされる」

小沢氏に終始一貫して仕える存在というのは、存在しない。それは、小沢氏が自己中心的な行動を取る政治家である証左だといえよう。
その「自己中心的な行動」は、小沢氏周辺の人間関係に影響を与えるどころか、時には日本という国家全体に大きな悪影響を及ぼした。これは紛れもない事実である。

ついに小沢氏に対して“マジギレ”した福田首相。
自民党と民主党がもはや協調路線を取ることが不可能であることが示されたと同時に、永田町から“小沢的なもの”(C)鳩山由紀夫・民主党幹事長 を抹殺するチャンスが到来したことを感じさせられる。
今度こそ、このチャンスを有効活用せねばならない。

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2008年04月05日

夜桜、美術館… 急な外出が増えた福田首相

全日本国民の59%から不支持を受けても、精神力ある人間はひるまない。

福田内閣支持率、23.8%と最低記録更新 安倍内閣末期の水準まで下落 FNN世論調査

 ガソリン税の暫定税率期限切れを受けたFNNの世論調査で、福田内閣の支持率は23.8%と最低記録を更新し、安倍内閣末期の水準まで落ち込んだ。

 3日までの2日間、全国の有権者1,000人に電話で行った調査によると、福田内閣を「支持する」人は、前回より4.9ポイント減って23.8%、「支持しない」は、6.8ポイント増えて59.0%となった。

 内閣支持率が4分の1を割り込むのは、2007年9月の安倍内閣の退陣時以来となる。

 福田政権が続くと思う期間では、「次の衆院選前後」が43.2%、「長くて数カ月」が27.5%、現在の任期満了にあたる「2009年秋ごろまで」が18.8%と、初めて2割を割り込んだ。

 福田康夫首相は3日夜、「私どもも、よく(暫定税率を)説明をしてまいらなければいけないと思っております」と述べた。

 年度末での暫定税率の期限切れについて評価を聞いたところ、「ガソリン価格が下がり、良い」とした人は71.8%と7割を超えたが、「衆院選で信を問うべき」が56.0%、「財源不足が生じ、良くない」が55.7%、「ガソリン価格で混乱が生じ、良くない」が52.0%と5割を超えた。

 町村信孝官房長官は「(ガソリンは)誰だって安い方がいいに決まっている。しかし、冷静に考えれば、やはり財源不足はまずい。そこが、わたしはたぶん、冷静な判断なのではないかなと」と述べた。

 暫定税率については、無条件で「復活させるべき」とする人は9.8%と1割に満たないが、政府与党が検討している衆議院での再可決については、「賛成」が31.4%に対して、「反対」が50.6%で、福田首相が打ち出した2009年度から道路関係以外にも使えるようにする「一般財源化」には、63.9%が賛成している。

 衆参で多数が違う「ねじれ国会」の現状には、61.0%が「問題がある」と指摘し、「優先すべき打開策」では、「与野党の積極的な協議」が27.7%と最も多かった。

 この「税制関連法案」と「日銀総裁人事」についての「混乱の責任」を聞いたところ、どちらも「政府与党と野党に同じくらい責任がある」と見る人が一番多かった。

 そのためか、政党支持率は自民・民主両党ともに0.4%減と、微減となっている。

 民主党の鳩山 由紀夫幹事長は「福田政権末期症状と、指導力がまったく発揮できていないと。民主党の声をもっと素直に聞けば、政権運営が楽にできるのに」述べた。

 自民党の伊吹文明幹事長は「どなたがやっても、わたしは闊達(かったつ)な政権運営はできない」と述べた。

 あえて、「今、首相に最もふさわしい人」を聞いたところ、福田首相が6.0%、民主党の小沢一郎代表がほぼ2倍の11.4%の支持を集めたが、麻生太郎前幹事長が15.9%、さらに小泉 純一郎元首相が21.9%と上回り、最も多い回答は「ふさわしい人はいない」で26.4%だった。

(5日、FNN-NEWS.COM)

ガソリン税の暫定税率期限切れを受け、FNN(フジ・ニュースネットワーク)は緊急世論調査を実施した。
結果、福田内閣の支持率は23.8%と過去最低記録を更新し、安倍晋三前内閣末期の水準まで落ち込んだ。
この世論調査について、福田首相は「それはそういうことで、そういう結果が出たということでございまして、私から何か申し上げるものは何もございません」と述べた。

昨日(4日)の国会本会議では、民主党の大塚耕平参院議員が福田首相を「オオカミ少年」呼ばわりしていた。
ネガティブキャンペーンを展開するのが野党の至上命題とはいえ、民主党の一部議員による政府・与党批判の中には、あまりにも内容軽薄で下劣なものが多い。
「オオカミ少年」呼ばわりはまだ良いとして、私が特に下劣だと思ったのは、民主党議員からの「オオカミ少年!」「オオカミ老人!」との野次だ。

かつて、民主党には永田寿康衆院議員という議員が所属していたが、この永田議員(当時)は、国会本会議で登壇している松浪健四郎衆院議員(現・文科副大臣)に対して、非常に低俗下劣な野次を飛ばした。
あまりに低俗なのでその文章を書くことすらためらわれるのだが、内容的には、当時松浪議員が所属していた「保守党」の扇千景党首(当時)と松波氏がまるで破廉恥な関係を持っているかのような野次であった。
この時、衆院懲罰委員会は、たしか永田議員に対して「厳重注意」などの処分を課したと記憶しているが、民主党にはそういう類の“あまりに下劣な野次”を連発するような議員が少なくない。
公明党の丸谷佳織衆院議員も、数年前の取材時に「民主党側の議員席から、度々ひどい野次を聞く」と話していた。

福田首相に対して「オオカミ老人!」との野次を発した議員が誰であったか、声を聞いた限りでは、私は判断することはできなかった。
他人の年齢を嘲笑の種にするなどという行為は、与党・野党の立場に関係なく敬遠されるべき行為だろう。
民主党がこういう野次を飛ばす政党である限り、とてもでないが民主党は「教育政策」を語る資格を持ち得ないだろう。

3日夜、福田首相は夜桜見物を兼ねて、知人宅へ外出した。総理就任以降、福田首相にとって、このような“突然の外出”は過去に例のないことである。
4日午後には、国会後に都内の美術館を訪れ、桜を描いた絵画を集めた絵画展を見学した。
美術館関係者の話によると、福田首相は「弥勒菩薩のかたわらに桜が咲いている」という日本画の前で立ち止まり、しばらく眺めていたという。

私はいつも思うのだが、「批判を受ける側」の人間には、非常に大きな精神力が必要とされる。
「オオカミ老人!」などという野次を浴び、記者から嫌味な質問を受けても、時にニコニコして闊達に官邸内を歩き回る福田首相は、きっと相当の精神力を持っている人物に違いない。
かつて小泉純一郎元首相は、安倍前首相に対し、間接的にではあるが「『鈍感力』が大事だよ」とアドバイスの言葉を贈ったことがあった。
「鈍感力」というのは作家・渡辺淳一氏の著書の題名であるが、政府・与党の幹部には、この「鈍感力」が大いに必要とされるだろう。

数年前に道路公団総裁人事をめぐるニュースが注目を浴びた時、国会の国交委員会や予算委員会で、石原伸晃国交相(当時)は多くの野次を浴びていた。
その時にそれらの野次を一切無視し、何も聞こえないかのごとく悠然と答弁する石原氏の姿が今でも記憶に残っている。
今回「オオカミ老人!」という野次を受けても、平静を保って答弁をする福田首相の姿を見て、数年前の石原氏の姿を思い出した。



さて、福田首相は4日午後、自民党の水野賢一衆院議員ら与党若手議員が立ち上げた議員連盟「福田提案を支持し一般財源化を実現する会」のメンバー約30人と官邸で会った。
会談の場で、自らが提案した道路特定財源の2009年度からの一般財源化について「必ず実現する」と強調。
その上で、道路整備の在り方や一般財源化後の予算配分分野などについて検討を始めるよう指示した。

福田首相の「一般財源化」表明との英断を受けての水野議員ら与党若手議員の動きは、非常に頼もしい。
「小泉チルドレン」などと揶揄されてきた自民党の新人議員だが、山内康一衆院議員などは「郵政造反組の復党反対」を主張する自民党議員の中心的存在として、若手議員でありながら非常に頼もしい活動を行なっている。
自民党の若手議員には小沢一郎批判を活発にやってもらいたいと思うとともに、全力で福田政権を支えていってほしい。



<追記>

テレビ東京系列で、今日から『週刊ニュース新書』(毎週土曜日午前11時30分〜12時25分)という新しいスタイルの報道番組が始まった。
約5年間の歴史に及ぶ『ワールドビジネスサテライト 土曜版』は、先週の放送をもって終了したが、その代わりに(?)この番組をご覧いただければ、と思う。

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2008年04月01日

小泉元首相の“影”が永田町を覆っている

名秘書なき今、日本政治史に残る宰相は何を目論んでいるのか。

温室効果ガス削減:「京都」目標達成へ議連 小泉名誉顧問、小池幹事長

 先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付けた京都議定書の約束期間が始まる1日、自民、公明両党の有力議員が「京都議定書の目標達成議連」(仮称)を発足させることが明らかになった。

 名誉顧問には小泉純一郎元首相が就任する予定で、政治活動を本格的に再開するとの憶測を呼びそうだ。会長は中川秀直自民党元幹事長、会長代理は浜四津敏子公明党代表代行、幹事長は小池百合子元防衛相が務める。

(1日、毎日新聞)

小池百合子元防衛相のことについては後日改めて書くとして、小泉純一郎元首相といえば、首相退任時には「イタリア移住か?」「再婚か?」などの噂も聞かれたが、森喜朗元首相ら同様、総理は辞めても衆院議員職を辞めずにいる。
2006年11月には、自民党の国会議員らで組織する「改革加速議員連盟」の顧問に就任。
2007年3月には、奥田碩・前日本経団連会長が会長を務めるシンクタンク「国際公共政策研究センター」の顧問に就任した。

しかし、首相退任後、小泉元首相は政界の表舞台ではほとんど動きを見せず、メディアへの露出も一切行なっていない。
「劇場型政治」を主導した政治家らしからぬ、退任後の静かな動きだ。
小泉元首相が政治家としての動きを再始動するという話は、「国際公共政策研究センター」顧問に就任した際にもささやかれた。
今朝の毎日新聞の記事も、同様に、この度発足する「京都議定書の目標達成議連」(仮称)名誉顧問就任をきっかけに、政治家としての活動を再始動するというような論調だ。

はたして、小泉元首相が「再び動く」時代は、今後到来してくるのだろうか?
支持率が低迷する福田康夫政権下、かねがねからどこからとなく主張されてきた「小泉再登板待望論」は、その勢力を弱めることはないだろう。
しかし、小泉元首相に関する事実として決定的に大きいのは、昨年(2007年)9月に飯島勲元首相秘書官が、小泉元首相に辞表を提出し、小泉氏個人の議員事務所を離れていることだ。
小泉政権を陰で操作してきたともいわれる飯島氏の存在がない今、小泉元首相は、仮に再び政治活動を本格させるとして、どのような動きを見せるのであろうか。

小泉元首相をめぐっては、昨日(3月31日)に産経新聞が一つのニュースを伝えている。
26日夜、都内の料亭にて、小泉元首相が自民党の山崎拓前副総裁、中谷元元防衛庁長官と会食したというニュースだ。

小泉元首相動く、道路特定財源「修正協議を」

 小泉純一郎元首相は26日夜、都内の料亭で自民党の山崎拓元副総裁と会食した。小泉氏は道路特定財源の揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持を含む歳入関連法案について「見直しの方向で処理すべきだ。与野党の幹事長、政調会長レベルで修正協議をしたらいい」と述べ、野党と修正協議を行うべきだとの考えを改めて示した。

 北朝鮮政策に関しては「国交正常化に向けて積極的に取り組む時期だ」と指摘。福田政権に対して「改革を進めていく正念場なので支えていきたい」と述べた。

 会談には中谷元元防衛庁長官も同席した。

(3月31日、産経新聞)

小泉元首相と山崎前副総裁をつなぐ大きなキーワードの一つは、間違いなく「対北朝鮮政策」だ。
日本が北朝鮮と仮に今後国交を正常化するようなことがあったら、その時に小泉元首相は、必ずや「国交正常化に向けての最初の一歩を踏み出した人物」との評価を受けることになるだろう。
事実、2006年12月にも小泉元首相は山崎前副総裁と会食し、この席では山崎氏が「3度目の訪朝をしてはどうか?」とけしかけたりしている(詳しくはこちら)。
山崎前副総裁としても、対北朝鮮政策がらみで実績を上げられる人物は自分しかいないと確信しているだろう。

現在、衆議院において与党が3分の2以上の議席を獲得しているのは、間違いなく小泉元首相の功績だ。
歴史的な長期政権の後、安倍晋三前政権は“国民的人気”の声むなしく、わずか1年で終わりを迎えた。
はたしてこの福田政権が今後どこまで持続を可能にするのかは即断しかねるが、少なくとも今後十数年間、小泉元首相の“影”が永田町を覆うだろう。

<政治>小沢氏、メタボ検診に引っかかる

 民主党の小沢一郎代表は、1日、都内の病院でメタボリック検診を受診し、重度のメタボリックシンドローム患者と認定された。

 小沢氏のウエストは135cm。検診に携わった看護士によると、小沢氏はデベソだったという。今後小沢氏は、医師の指導のもと体質改善を迫られる。

 一報を受けた同党の鳩山由紀夫幹事長は「誠に遺憾。うちの弟の友人の友人が医者なので、早急に相談したい」と語った。

 福岡政行・白鴎大学教授の話「メタボな政治家は珍しくない。かつては吉田茂(元首相)もメタボだった。私もメタボである。おまけに、ハゲでありメガネである」

(1日、チチブスポーツ)

今日からは各自治体、各企業でも「メタボ検診」が始まった。
私は「太っているのも個性」だと思う。その個性を国家的に壊滅しようというのは、いささか過激すぎるのではないか。

以前、某テレビ番組で女優の秋野暢子さんが「太っている人をテレビに出すな!」と主張し、品川庄司の片割れのお母様が賛同なさっていたが、私はこの時にひどく怒ったのを覚えている。
幸いなことに私自身は肥満体型ではないのだが、太っている人をテレビ画面から除外するというのは、一種の「差別」であり「いじめ助長」である。
その番組を見て以来、私は秋野さんの出演するテレビ番組は一切見ないことにしている。

以上、虚々実々な4月1日の「日本東京」であった。

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2008年03月31日

“国民への謝罪”は福田流アピール!?

異例の謝罪会見からは、首相の「誠実さ」アピール戦術がうかがえる。

福田首相、国民に謝罪「政治のツケを国民に回す結果となり心よりおわび申し上げます」

 福田首相は31日午後6時から会見を開き、国民に謝罪した。

 福田首相は「地方財政や国民生活への混乱を防げなかったことは残念です。与野党間で解決できなかったとはいえ、政治のツケを国民の皆さんに回す結果となってしまったことは、心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

 福田首相は、謝罪をしつつも民主党については、「自分たちは譲ることはできない」、「なぜなら、国民の、日本経済全体に責任を持つ首相としては、そうした姿勢について容認できない」と主張した。

(31日、FNN-NEWS.COM)

福田首相、民主党と十分な話し合いができなかったことについて「誠に残念だ」

 福田首相は、31日午後6時から会見を開き、民主党と十分な話し合いができなかったことについて「残念だ」と述べ、あらためて遺憾の意を示した。

 福田首相は「私どもが寄りつく(取りつく)島もないという状況という。これは私は、決していい状況ではないんだと。そして、話し合いが十分行われないということは、誠に残念なことだと思っております」と述べた。

(31日、FNN-NEWS.COM)

福田首相は今日(31日)午後6時、「地方財政や国民の生活への混乱を防げなかった」として、国民に対する謝罪の会見を行なった。
「劇場型政治」が小泉純一郎元首相流のパフォーマンスだったとすれば、今回の福田首相の「謝罪会見」は、福田首相流のアピールだといえるだろう。
国民に対して謝罪をするというのは、国民目線での政治実現を謳う福田首相らしいといえば、福田首相らしい。

福田首相が小泉元首相流の「劇場型政治」を嫌う政治家であることは、以前にもこのブログで書いたが、福田首相としては、どういう形で国民に対して“誠意”を見せればいいのか、苦慮しているものと思われる。
今日の会見では、福田首相は官僚の用意したペーパー(原稿)を“自分の言葉”に書き換えたりして、国民に対するメッセージを送った。

明日(4月1日)からガソリン代を安くするガソリンスタンドが多く現れる予定といい、事実、すでにもうガソリン代を下げているガソリンスタンドも存在しているという。
たしかにガソリン代が下がることは国民にとっては歓迎すべき事柄かもしれないが、それによって地方居住者を主とする国民が多大な被害を被る可能性も指摘されている。

参院で一番多くの議席を獲得していながら、肝心要の“財源”について明確な説明ができないというのでは、「責任ある与党」ではなく、「口だけの野党」の身分に甘んじているのだと見られても致し方ないのではないか。
民主党は、自分たちの行動が国民に喜びをもたらしているどころか、多大な混乱を及ぼしているのだとの認識を持つべきだ。
民主党が導いた“混乱”でありながら、その責任について国民に対して謝罪するという福田首相は、“財源”について明確な説明を果たせないままでいる小沢代表と比べてみた時、はるかに潔いものではないかと思う。



<追記>

今日(31日)から、夕方ニュース・情報番組『イブニング・ファイブ』(TBSテレビ)がリニューアルされた。
番組放送開始4年目にして、スタジオセットが白を基調としたものに変わり、番組のテーマ曲も葉加瀬太郎氏作曲のものに変更された。
私としては、この番組リニューアルは大成功だと思う。
ニュースのヘッドライン・テロップも、私が趣味で作成したものと酷似しており、私にとってはほぼ理想形であった。
全体的に番組の雰囲気が明るくなり、欧米のニュース番組にも引けを取らないCG・アニメーション技術が駆使されていると思う。

引き続き、平日16:54〜 『速ホゥ!』(テレビ東京)もご覧頂きたい。

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2008年03月28日

福田首相の「英断」、小沢代表の「逃げ」?

以前の2つの政権下でも決められなかったことを、福田首相は決断した。

道路特定財源 首相が一般財源化など新提案 民主は拒否

 福田康夫首相は27日、首相官邸で緊急記者会見し、(1)09年度から道路特定財源を一般財源化する(2)道路整備中期計画を現在の10年から5年に短縮して新たに策定する−−などの新提案を発表した。揮発油(ガソリン)税の暫定税率の即時廃止は否定した。これを受けて民主党は国会内で幹部会を開き、一般財源化を「大きな前進」と評価したが、暫定税率について「見解を全く異にし評価に値しない」と提案拒否を決めた。年度内に租税特別措置法改正案が成立するめどはなく、31日の暫定税率期限切れ、4月以降のガソリンの1リットル当たり25円値下げは依然、不可避の情勢だ。

 首相は一般財源化した道路予算を地球温暖化や少子化、救急医療対策などに使うと説明。道路特定財源の使途や税率、道路整備計画の中身などを話し合う与野党協議会設置を呼び掛け、「08年度予算で一般財源としての使い道に現実的な提案があれば応じる。(話し合いを)最後まであきらめない」と修正協議を促した。民主党の小沢一郎代表との党首会談にも意欲を示した。

 民主党が求める暫定税率の全廃については「2兆6000億円の財源が失われ、都市も地方も財政難に陥り景気の足を引っ張る。08年度からの廃止は現実無視だ」と批判した。

 首相会見に先立ち、民主党は(1)08年度から完全一般財源化(2)暫定税率の即時廃止(3)天下りの廃止−−の「小沢3原則」を発表。新提案に先手を打った。

 民主党幹部会は提案拒否を決めたが、前原誠司副代表は毎日新聞の取材に「改革の本質は完全一般財源化だ。暫定税率だけにこだわるべきでない」と語り、受け入れを検討すべきだとの考えを示した。与野党協議も、民主党は各党政調会長、国対委員長の合同会議なら応じる姿勢だ。

 また、自民党の伊吹文明幹事長は記者会見で、首相提案について「党内手続きを取っていない」と不快感を示した。伊吹氏は28日、民主党の鳩山由紀夫幹事長と会談する。

 一方、自民、公明両党は27日、今月末に期限が切れる租税特別措置のうち、道路特定財源を除く部分の適用期限を4月末まで延長する「つなぎ法案」を衆院に提出する方針を決めた。伊吹氏は、同法案を与野党合意で年度内に成立させるよう鳩山氏に提案した。

 民主党は同種のつなぎ法案を参院に提出しており、受け入れるべきだとの意見も強まっている。同党幹部の一人は「4月に政府案を再可決しない確約があれば応じられる」と語った。【中川佳昭】

 【ことば】一般財源化

 税金の使い道があらかじめ決められている特定財源を、使い道を限定しない一般財源に替えること。道路特定財源の場合は02年度2247億円、06年度472億円、07年度1806億円を一般財源化。08年度予算案では1927億円を一般財源化分に計上している。別枠で道路関連事業に充てる使途拡大分もあり、08年度は高速道路料金の引き下げなど4042億円が予定されている。

(28日、毎日新聞)

福田康夫首相は昨日(27日)午後、緊急の記者会見を行い、平成21年度から、道路特定財源の「一般財源化」を実施すると発表した。
道路特定財源の「一般財源化」とは、道路の建築や補正のために集められたお金を、道路のため以外の目的にも使えるようにする仕組みだ。
これにより、道路に関する支出だけでなく、社会保障費や教育費などにも予算を回すことが出来る。

小泉純一郎元政権、安倍晋三前政権でも、道路特定財源の「一般財源化」を要望する声は政府内外から主張されていた。
しかし、この2つの政権でも実現化の決定はなされず、今回、福田首相の「決断」により、初めて道路特定財源が「一般財源化」されることになった。
自民党には、道路がらみの利権を握るとされる「道路族」と呼ばれる議員が多くいるが、今回、福田首相は、あえて「道路族」からの反発を招いてでも、様々な用途にお金を使えるようにするという決断をした。
今回、福田首相のリーダーシップが強く示されたことは間違いない。

民主党は、ガソリン料金に含まれるガソリン税(揮発油税)をカットし、ガソリン代を25円安くさせようという政策を主張している(「暫定税率の廃止」)。
たしかに、ガソリン代が25円下がるのは、国民にとっては喜ばしいことかもしれない。しかし、ガソリン代が25円下がることで損をするのは誰かといえば、これもまた国民なのだ。
どういうことかというと、ガソリン税は道路特定財源の一部として、現在は道路のための予算として使われているが、これをカットするということはすなわち、「ガソリン代は安くするけど、必要な道路の整備や補修は行いません」ということなのである。
ところが、民主党はそんな“正直”なことは言わない。「ガソリン税は安くするし、道路の整備や保証も行います」という、実に耳障りのよい、甘い言葉をささやいているのだ。
ではそのための財源はどこから得るのかというと、民主党側はこれを合理的に一切示していない。まさに「絵に描いた餅」なのだ。

福田首相は、民主党の「暫定税率の廃止」政策について、「現実無視の議論だ」と批判した。
私もそうだと思う。民主党は参院第一党として責任ある説明を果たしていない。まるで魔法かなにかで、理想が現実になるかのようなことを吹聴しているのだ。
昨夜(27日)の『NEWS ZERO』(日本テレビ)では、村尾信尚キャスターが「福田さんは国民に対して決意を示した。次は民主党の小沢さんの番ではないですか?」との趣旨のことを言っていた。
その通りである。次は、民主党の小沢一郎代表が現実的な施策について説明責任を果たす番だ。

甘い言葉をささやくことが出来るのは、発言に責任を持たない(あるいは、持てない)人間だけだ。
米民主党のバラク・オバマ上院議員も、イラク戦争開戦当時は州議員であったから「イラク戦争反対」を主張できた。仮に彼が当時国会議員であったら、そういう甘い言葉を主張することはできなかっただろう。

今、福田首相は、国民に対して明確な決意を示した。私自身は道路特定財源の「一般化」について賛成の立場だ。
必要な道路を作ることはもちろん大切なことだが、同等に教育のための予算や社会保障のための予算も確保されるべきだ。そういう意味では、来るべくしてこの時が来たと感じている。

少し政局的なことを書けば、福田首相は今回の「英断」(私はそう呼ばせてもらう)にあたって、事前に与謝野馨前官房長官や古賀誠選対委員長に必要な相談を行なっていたのだと、私は確信している。
与謝野氏は福田首相の「相談相手」的存在であり、古賀氏は自民党内の「道路族」を代表する議員でありながら、福田政権における非常に重要なキーマンだ。
自民党総裁就任前、福田氏が古賀氏の議員事務所を訪れ、「(古賀さんのことを)頼りにしているんだから」と、笑顔交じりでボソッと言ったことがあった。
伊吹文明幹事長や町村信孝官房長官にまで相談はしていなかったかもしれないが、福田首相が事前に与謝野氏や古賀氏と連携を取っていたと考えるのは当然だろう。
囲み取材で古賀氏は「総理の決断にびっくりした」というようなことを言っていたが、もちろんこれは古賀氏なりの高度な「政治家ことば」の用法だ。

さて、福田首相は、一つの重大な決断を行なった。
民主党の小沢代表は、はたして国民に対してどういう説明を果たすのだろうか? あるいは、今回もまた“逃げる”のだろうか。
少なくとも現時点において言えば、小沢代表を福田首相と比較してみた時、小沢氏は「説明責任を果たしていない」党首である。その姿は、もうすでに“逃げ”ているものだと見なすことも出来る。
「耳に痛い話」を言えない民主党なんて、イデオロギーが(基本的には)一致していた旧社会党よりも下劣である。

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2008年03月26日

福田政権半年 支持率気にせず「不退転の覚悟」貫け

えてして評論家などいい加減な商売人である。

<福田首相>外交日程目白押し…就任半年、正念場

 26日に就任半年となった福田康夫首相は、内政問題に振り回されて得意の外交面も具体的成果は乏しい。「日米同盟とアジア外交の共鳴」を掲げる首相。今後、中国の胡錦濤国家主席の来日、北海道洞爺湖サミットなど外交日程が目白押しで、局面打開に向けた正念場を迎える。

 「きちんとやるべきことはなされている。7月のサミットなどでリーダーシップがますます発揮されることを期待する」

 藪中三十二外務次官は24日の会見で語ったが、外務省内には「『外交マジック』は効かない」という悲観論が広がっている。

 日米関係は「過去最良」とされた小泉政権時代と比較できないほど冷え込んだ。昨年11月の初訪米はインド洋の海上自衛隊による給油活動の早期再開への決意を伝えるなど関係修復に追われた。今年1月には新テロ特措法が成立して給油再開にこぎつけたが、相次ぐ防衛省の不祥事の影響もあり、日米同盟に関連する安全保障論議は進んでいない。

 政権浮揚のカギとみられた日中関係もはかばかしくない。昨年末の首脳会談で今年を「日中関係飛躍元年」と位置づけたが、東シナ海のガス田開発問題は先送り。1月末に中国製冷凍ギョーザ中毒事件が発生、さらに3月にはチベット自治区の暴動が起き、5月の胡主席来日を控えて対応に苦慮している。

 対話路線に軸足を転換した対北朝鮮外交もこう着が続く。北朝鮮メディアは「福田政権は安倍政権よりも狡猾(こうかつ)」などと批判を始めた。4月13日に期限切れを迎える対北朝鮮経済制裁は再延長が避けられず、北朝鮮側の反発は必至だ。【中澤雄大】

(26日、毎日新聞)

福田政権は今日(26日)、発足から半年を迎えた。
安倍晋三前首相の突然の辞任により行なわれた総裁選で、福田康夫候補は麻生太郎候補を破り、内閣総理大臣の職に就いた。
父子揃って総理になったのは、日本の政治史においては今回が初のケースである(康夫氏の父は、赳夫元首相)。

発足から半年を迎えた福田政権だが、必ずしもここの所の評判はよくない。
一部報道機関による世論調査では「福田政権を支持する」は31%に留まり、自民党支持率はさらに深刻な状況だ。
毎日新聞の山田孝男専門編集委員は、24日(月)のコラムで以下のように指摘している。

 民主党切り崩しは可能。福田はそう踏んでいる。「思考停止で投げやりになっている」(週刊新潮3月37日号)というより、理不尽な抵抗に屈してたまるかの一念にとらわれていると見た方が正確だろう。

 憤りのせいか、福田のコメントにさえがない。喜劇作家、三谷幸喜をして「明らかに面白いことを言おうという意思がうかがえ、しかも確実に面白いことを言っている」(03年11月5日、朝日夕刊)と言わしめた官房長官時代の切れがない。
(敬称略)

たしかに、「米軍はどうなっちゃったんでしょうねぇ」「(民主党の対応は)わけが分からない」という福田首相の発言は、官房長官時代と比べ、無責任かつ他人事であるかのように聞こえる。
首相としての重みに欠ける発言が目立ち(もちろん、一部メディアは“あえて”その発言だけをピックアップして紹介しているのだが)、国家の指導者としての威厳をあまり感じられないと見る方も多いだろう。

今夜の『速ホゥ!』(テレビ東京)では、白鴎大学の福岡政行教授が「『あれやりたい』『これやりたい』というものがはっきりしていれば国民は安心できるのだが、福田首相にはそれがないので国民は安心できない」ということを言っていた。
福田政権の擁護に回る意図はないが、これは、まったくもってふざけたコメントである。

安倍前首相は「美しい国を創ろう」と標榜して、戦後レジームから脱却した国家社会を築こうとした。これこそはまさに、福岡氏の言う『あれやりたい』『これやりたい』である。
その安倍前首相の姿勢を「ナショナリズム的だ」とか、「国家は個人のものではない」とか変な理屈を付けて非難していたのは、一体どこの誰であったろうか。
福岡氏は他人の批判をする前に、自分の舌がどういう舌をしているか、鏡でよく見た方がいい。

今後の政治スケジュールとして、福田首相は、韓国の李明博大統領との首脳会談、中国の胡錦濤国家主席の訪日、そして7月の北海道・洞爺湖サミットを控えている。
「全方位外交」を議員生活におけるテーマの一つにしている福田首相にとって、まさにこれからが「正念場」だ。「得意分野到来」ということである。

某大学の某教授をはじめとして、多くのメディアは面白おかしく政権・与党を批判する。それはもはや「論評」ではなく、「オフザケ」だ。
私に言わせれば、内閣支持率だとか各種世論調査というものは、まったくといっていいほど価値を持たないものだと思う。
手前味噌になるが、このブログを書いている私の「これまでの人生の支持率」など10%〜30%ぐらいなものだし、多くの人に可愛がってもらってここまで成長させていただいたが、同時に、周囲に多くの敵を作り出してきた。

言いたいやつには、言わせておけば良いのである。思いたいやつには、思わせておけば良いのである。
私は「人によって好き嫌いがはっきりする人間」として、これまでの生涯を歩んできたが、この人生であることに一切の後悔はない。
私は、こうして生きることしかできなかった。そしてこの人生は、私の小さな(そして時折、大きな)決断の積み重ねによって築かれた人生である。

「誰が選んでくれたのでもない。自分で歩き出した道ですもの。間違いと知ったら、自分で間違いでないようにしなくちゃ」とは、名女優・杉村春子主演の舞台『女の一生』における台詞だが、福田首相には「国民のために『これ!』と決めたら不退転の覚悟でやる」という決意を、もっとストレートに国民に示してもらいたい。
福田首相は首相就任前、テレビ東京の篠原文也解説委員に「日頃心がけていることは何か?」と問われ、「腹をくくり、不退転の覚悟を決めることだ」と答えたそうだ。
福田首相は、ああ見えて腹の据わった男である。日々覚悟を決めている男である。

人の揚げ足を取って批判をするのは簡単だ。私自身、かつて民主党や同党の小沢一郎代表らを批判してきた(もちろん、このブログでも)。
しかし、私は福田康夫という政治家の行動に期待したい。
支持率などはどうでもいい。世論調査もどうでもいい。大事なのは、「こうと決めたら必ずやる」という不退転の覚悟だ。
福田氏が日頃心がけているとかつて言ったそれを、これからの「福田外交」で100%表現していただきたいと思う。

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2008年03月25日

“道州制”なんて気持ち悪い

道州制のある日本に住むなんて、ドラマ『プロポーズ大作戦』のラストシーンに続きを付けるのと同じくらい、みっともない。

<道州制>ビジョン懇が中間報告 課税自主権を盛り込む

 政府の「道州制ビジョン懇談会」の江口克彦座長(PHP総合研究所社長)は24日、課税自主権や立法権を持った「地域主権型道州制」の導入を柱とする中間報告を増田寛也総務相に提出した。基礎自治体も含む区割りと税財政制度については、新設する専門委員会で検討したうえ、09年度中にまとめる最終報告に盛り込む。道州制基本法を2011年の通常国会に提出し、18年まで導入するよう政府に求めている。

 中間報告は、現在の中央集権体制、東京一極集中が「国全体の活力、国力を大きく低下させた」として、各地域がさまざまなことを独自に決定できる地域主権型道州制への転換を提言。国家の統治機構を「国」「道州」「基礎自治体」の3層制とし、国の役割を外交や安全保障、通商政策など16項目に限定した。基礎自治体は福祉や教育、下水道など地域に密着したサービスを行うとしている。

 道州は▽広域の公共事業▽大学以上の高等教育▽産業振興▽雇用対策▽電波管理などを分担する。課税自主権や道州債の発行を可能にする。1院制の議会も設け、首長と議会議員は住民の直接選挙で選出する。議会と行政庁の所在地は各道州が決定する。道州や基礎自治体間の新たな財源調整制度は専門委員会で検討する。

 道州制基本法の実施機関として首相や閣僚、経済団体代表、有識者から成る「道州制諮問会議」、その支援機関として自治体の首長や市民、有識者などで構成する「道州制推進会議」を設け、国民の理解と協力を求める。【七井辰男】

(24日、毎日新聞)

かねがね申し上げたかったので書かせていただくと、私は道州制に断固反対だ。
私が道州制に反対する理由は、「地方分権」だとかいう次元の話の前の問題である。
現在ある47の都道府県を解体してそれを再編するとは、情緒的に激しい嫌悪感を抱くような発想だ。

一体どこの誰が「道州制」などという、文化破壊的計画を画策したのであろうか?
「道州制」などという発想が生まれてくること自体、生理的に気持ちが悪い。
私は東京都民として首都の変更には心から抗議するし、今自分の住んでいる所が「関東州 東京郡」などと名付けられたりしたら、非常に不愉快だ。
日本共産党公認の候補が都知事になるのと同じぐらい、吐き気がする。いや、それ以上といってもいい。

地方分権を主張する意見には理解できる点も少なくはないが、私は「道州制」には絶対反対する。
道州制なんてものが実現化するくらいなら、私はよっぽど日本から出て行こうと思う。
道州制などというものが存在する日本国など、私の知っている、ゆかりのある日本国というものではないし、そんな気色悪い国家の国民である必要性は感じない。
私としては、「道州制」計画の華麗なる頓挫を、心から期待する。



<追記>

さて、今夜9時00分〜、フジテレビにてドラマ『プロポーズ大作戦 スペシャル』が放送される。
『プロポーズ大作戦』は、2007年にフジテレビ系列で放送された“月9”ドラマだ。
私は、本放送の時にはこのドラマを見ていなかったのだが、偶然再放送を見たのをきっかけに、面白い展開のドラマだと思った。
「プロポーズ大作戦」という番組タイトル自体、私にとっては懐かしいものであるし、桑田圭祐氏作詞・作曲の主題歌『明日晴れるかな』にも心動かされた。
以下、本放送のネタバレとなるのであるが、私はこのドラマの最終回のラストシーンに、ひどく満足している人間である。

このドラマの詳細なあらすじはこちらをご覧頂くとして、ラストシーンについて少し書かせていただきたい。
ラストシーン、坂道にて、タクシーを後ろから手で押す山下智久。
そこに聞こえてくるのは、長澤まさみの「ケンゾー!」という掛け声。長澤まさみは、山下智久のことを子供の頃からこれまで「ケンゾー」というあだ名で呼んできたのだが、藤木直人との結婚が決まってからは、昔のように「ケンゾー」とは呼んでくれなくなっていた。
そんな時に、結婚式の途中である時分に聞こえてきた、長澤まさみの「ケンゾー!」という呼び声。
その声に反応して、山下は、かすかな微笑みを浮かべながら振り返る。

――ドラマは、これで終わる。明確な物語の完結はない。
私はこのラストシーンの、現実とも虚構とも受け取れるふわふわとした雰囲気が大好きで、このラストシーンは日本ドラマ史上かつてないほど素晴らしいものだと思う。
このラストシーンの続きが、今夜の『スペシャル』ということになるのだが、私はこのラストシーンに続きをくっ付けるというのは、個人的にはどうかと思う。
あのシーンに続きはいらないのではないかと思うのだ。
だから私は、『プロポーズ大作戦』というドラマのファンであるが、今夜の『スペシャル』は見ない。

まあ言ってみればそれだけの話であるが、私にとって今夜の『スペシャル』を見ないという決断は、断腸の思いだ。
しかし、私は、はっきりとしたドラマの完結を見届けなくとも、去年に示された、物語の曖昧な終わり方に満足しようと思う。
そして、ドラマ『プロポーズ大作戦』の完結編を一生のうちに見ることなく、この世を去ろうと思う。
これこそが、私なりの『プロポーズ大作戦』というドラマの愛し方だと思うのだ。

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2008年03月24日

「ポスト福田」を狙う!? 麻生・中川コンビ

自民党に存在する「AN関係」――? この2人の見据える永田町の未来とは?

<殺人未遂>高2男子が女子生徒刺し逮捕 岩手

 岩手県警水沢署は21日夜、同級生の女子生徒(17)の腹部などを刺したとして同県奥州市、県立高校2年の少年(17)を殺人未遂の疑いで緊急逮捕した。少年は容疑を大筋で認めている。

 調べでは、少年は21日午後7時40分ごろ、奥州市水沢区の住宅街の路上で、女子生徒の腹部や背中などをナイフで数カ所刺し、殺害しようとした疑い。女子生徒は重傷。

 午後7時50分ごろ、通行人から「腹から血を流した女性が倒れている」と110番があった。女子生徒の話などから少年が浮上し、水沢署員らが自宅にいるところを発見した。凶器とみられるナイフは少年の供述に基づき、現場近くの水田の側溝から見つかった。

 2人が通う県立高校によると、少年と女子生徒は昨年4月から夏ごろまで交際していた。疎遠になった夏休み後から少年は欠席や遅刻を繰り返すようになり、所属していた運動部もやめたという。少年はおとなしい性格で、校長は「事件の心当たりは全くない」と話している。【山口圭一】

(22日、毎日新聞)

民主党・小沢一郎代表のお膝元でもある岩手県で発生した、女子高校生(17)刺傷事件。
容疑者は女子生徒を複数回ナイフで刺し、殺害しようとした。女子生徒の命に別条はないという。
その後、元交際相手の少年(17)が逮捕され、容疑を大筋で認めているとのことだ。

昨日(23日)、茨城県土浦市で発生した8人“通り魔”殺傷事件に隠れて、あまり大きく報じられていないこのニュースだが、個人的に興味を持ったので取り上げた。
私としては、詳しい動機が知りたい。
昨年夏に交際関係は絶たれたというが、その後、少年は学校を休みがちになり、来る春を目前にして今回の強行に及んだ。
私は「心の闇」という言葉が大嫌いなのだが(その理由はこちら)、少年が今回の事件を引き起こした背景には、積もりに積もった思いというか、かなり情緒的に大きな動機があるのではないかと思う。

ちなみに、この少年は昨日(23日)、盛岡地検水沢支部に送致された。

奥州の同級生殺人未遂:高2少年を送致−−水沢署 /岩手

 女子高校生(17)が同級生に刺された事件で、水沢署は23日、奥州市の県立高校2年の少年(17)を殺人未遂容疑で盛岡地検水沢支部に送った。
 調べでは、21日午後7時40分ごろ、奥州市水沢区の団地で、女子生徒の腹部や肩などをナイフで複数カ所突き刺した疑い。
 2人が通う県立高校によると、少年と女子生徒は昨年4月から交際していたが、夏休み後疎遠になっていた。同署は交際のトラブルとみて動機を調べている。【山口圭一】

3月24日朝刊

(24日、毎日新聞/岩手)

詳しい動機が今後明らかになることを期待したい。
テレビニュースでは時間を割いて報じることができないかもしれないが、こういう時こそ、新聞やインターネットなどのマスメディアには、事件の続報を伝えてほしい。
このブログでも、今回の事件について新たな進展があったらお伝えしたいと思う。

この間久々に休みができたので、知人が紹介していた『School Days』というテレビアニメ(全12話)を見た。
もともとはPCゲームらしいのだが、非常にドロドロとした昼メロドラマ的な展開に、すっかりハマってしまい、休日をこのアニメを見ることで全消費してしまった。
あまり合法的ではないかもしれないが、You Tubeで全話視聴できるので、興味のある方はご覧頂きたい。

男子高校生が交際相手の女子生徒以外とも密通してしまい、周囲の人物が精神的におかしくなっていく(?)――というストーリー。故・市川崑監督『黒い十人の女』高校生版とでも言うべきか。
私はこのアニメにハマりすぎて、テレビアニメ版公式ガイドブックとやらを購入してしまったぐらいだ。
――少し不謹慎かもしれないが、岩手のニュースを聞いてこのアニメを連想したので、ブログを更新するついでに書かせてもらった。
ちなみに、もしこのアニメが実写化されるなら、私は主人公の伊藤誠くん(高校1年生)役を演じたい。森光子さんのセーラー服姿みたいなものになるかもしれないが、私は伊藤誠くんの心情を理解してあげられる自信がある。



さて、ここからが本題。

一応「政治ニュース」を主に取り扱うブログの果たすべき責任として、政治関連のニュースもご紹介しておく。
ここの所毎回、政治以外のニュースを取り上げているような気がするので、あまりに脱線しすぎるのも今日で終わりにしたい。

<中川元政調会長>チベット暴動で中国のメディア対応批判

 自民党の中川昭一元政調会長は24日、福岡市であった「毎日フォーラム」で講演。騒乱が起きたチベットから海外メディアが排除されていることについて「中国側からちゃんとした報道が出てくるのか。プロパガンダのいい機会と思っているかもしれない」と、対応を批判した。

 また、中国産の毒入りギョーザ問題や東シナ海のガス田開発にも触れ「日本の外交は自国のために交渉しているのか疑問。譲るべきところは譲り、守るべきところは守るというめりはりのある外交をすべきだ」と注文した。【柳原美砂子】

(24日、毎日新聞)

自民党の中川昭一元政調会長は、「NASA」メンバーの一人でもある。
「ポスト福田」として名前を挙げられる政治家のうちの一人でもあるが、私の個人的な考えを記せば、中川元政調会長は今後、麻生太郎前幹事長と連携して政治活動を行なうことになるに違いない。
「ポスト福田」レースについても、中川元政調会長は、麻生氏選対幹部として麻生氏を支える立場に就くだろう。これは、鳩山邦夫法相についても同様である。

中川氏の出番が来るとしたらその後に、ということになるが、その時には「ポスト麻生」として石原伸晃前政調会長らの名前も挙がるだろう。
この時に、麻生氏が兄貴分的存在となり中川元政調会長が総裁選に出馬すれば、石原氏らとの対決ということになる。
まだ少し気の早い話に思われるかもしれないが、数年も経ずしてこういう展開は生まれてくるだろうと思う。
麻生、中川両氏としては「AN関係」(A=麻生氏、N=中川氏)で自民党総裁ポストを2期連続で担おうという腹積もりかもしれない。

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2008年03月15日

中宏池会 “因縁”のホテルで合同総会

今日は別れた政治家たちも、生まれ変わってめぐり会うよ。

<自民党>古賀、谷垣派が合流を正式決定

 自民党旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ古賀、谷垣両派は13日、国会近くのホテルで初の合同総会を開き、合流を正式決定した。合流後の役職は、▽会長=古賀誠選対委員長▽代表世話人=谷垣禎一政調会長▽会長代行=太田誠一元総務庁長官(古賀派)▽事務総長=逢沢一郎衆院予算委員長(谷垣派)。

 5月13日に東京都内で発足パーティーを開く。合流後の所属議員は61人で党内第2派閥の津島派(68人)に迫る。

 古賀氏は「(分裂後)7年ぶりに一堂に会し感慨深い。混迷を極める政局に宏池会の歴史と伝統をどう生かすか使命は大きい」とあいさつした。当初4月の合同総会を予定していたが、国会の混乱を想定して前倒しした。【竹島一登】

(13日、毎日新聞)


このブログをいつも見て下さっているみなさんは、さすがにもう「中宏池会」関連のニュースは飽きただろうか?
それでも、一応このブログでは昔から取り上げてきているニュースなので、あまり大きなニュースではないが、「中宏池会」詳細人事決定のニュースをお伝えしたい。

上の記事を読んで下されば分かるように、以下のように人事が決定した。古賀・谷垣両派の人材を混合して登用する無難な人事スタイルだ。

名誉会長:堀内光雄元総務会長
名誉顧問:瓦力元防衛庁長官、丹羽雄哉元総務会長

会長:古賀誠選対委員長
代表世話人:谷垣禎一政調会長

会長代行:太田誠一元総務庁長官
副会長:川崎二郎元厚労相ほか

事務総長:逢沢一郎衆院予算委員長
事務総長代理:塩崎恭久元官房長官

次に、13日午前の都内ホテルでの合同総会での古賀、谷垣両氏の発言を3紙からまとめてみたい。

古賀氏
「歴史と伝統を傷つけないように政治の王道を歩み続けたい」(産経)
「(分裂後)7年ぶりに一堂に会し感慨深い。混迷を極める政局に宏池会の歴史と伝統をどう生かすか使命は大きい」(毎日)
「(分裂後)7年ぶりに一堂に会することができて誠に感慨深い。混迷を極める政局に宏池会の歴史と伝統をどう生かすか。私どもに課せられている責任と使命は大だ」(時事通信)

谷垣氏
「福田政権を支えて国民の信頼を取り戻す」(産経)
「自民党も徳俵に足がかかった状態だ。再結集して福田政権を支え、国民の信頼を取り戻さないといけない」(時事通信)

さて、この合同総会が開かれた東京・虎ノ門のホテルオークラは、「加藤の乱」が繰り広げられた、因縁深いホテルでもあった。
そのことを時事通信が報じているので、記事をご紹介する。

古賀、谷垣派13日に合同総会=因縁ホテルで合流確認

 自民党古賀、谷垣両派は6日の総会で、正式合流に向けた合同総会を13日に都内のホテルで開くことを決めた。両派議員が合流を了承し、会長に古賀誠選対委員長、代表世話人に谷垣禎一政調会長が就任することを正式決定する。既に、政治資金を管理する新たな政治団体「宏池政策研究会」も設置。資金集めを兼ねて5月13日に開催するパーティーで、新古賀派が船出する運びだ。

 合同総会を行う東京・虎ノ門のホテルオークラは、両派分裂のきっかけとなった2000年11月の「加藤の乱」で、加藤紘一元幹事長に近い議員が陣取ったホテル。森内閣不信任決議案に賛成するため本会議場に向かおうとした加藤氏を谷垣氏が涙ながらに慰留した場面は有名で、「因縁の場所」(中堅)からの再出発となる。

(6日、時事通信)

ところで、時事通信のホームページには「宏池会」派閥勢力の変遷を分かりやすく表した図があったので、無断で転載する。

vcm204-koutikai.gif(C)時事通信

「中宏池会」に関するエントリは、過去にこのブログでたくさん書いたので、当ブログ左上の記事検索ボックスに「中宏池会」と入れて検索してもらうと、私が過去に書いた「中宏池会」関連エントリをご覧いただけると思う。
「中宏池会合流までのいきさつ」などを私が再びここに書けば、みなさまにそんなテマヒマをかけずに済むのだが、再び書くのがもう面倒くさいので、興味のおありになる方は(失礼ながら)個人でエントリ検索をお願いしたい。

その代わり、こんなことを書くとあまりにもナルシシズムに溢れていると笑われるかもしれないが、「中宏池会」に関するニュースについて知りたいときは、このブログだけ見ていただければ十分である。
「中宏池会」関連ニュースは、このブログにすべて書いてある。必要な解説も書いてある。他のブログを見て廻る必要はない。このブログさえ見てもらえれば、今日からあなたも「中宏池会」フリークだ。

――さて、余談になるが、春は別れの季節である。
お世話になった方々との別れは非常に寂しいが、別れあれば出会いあり。別れを乗り越えて生きていく先に、光は見えてくるのだろう。
まだ3月も半ばだが、そのうちすぐに4月がやってくる。時の経過は実に早い。時の流れに身を任せ、かくなる上は1ミリずつでも日々前進したい。

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2008年02月26日

首相肝いりで「公文書管理担当相」新設

地味だが、着実な“福田カラー”。公文書の保存・管理は、国益の保護だ。

<公文書管理担当相>上川・少子化担当相が兼務 正式任命へ

 福田康夫首相は25日、「公文書管理担当相」を新設し、上川陽子少子化担当相に兼務させる方針を固めた。近く正式に任命する。首相が就任前から関心を持っていたテーマで、3月に設置する有識者会議で、公文書の作成・管理・保管のルールを定める「文書管理法」(仮称)の制定や、国立公文書館の拡充策などを検討。上川担当相が取りまとめる。

 公文書館は現在、明治以前の古文書も含め計111万冊の公文書を管理・保存しているが、職員数は英国の13分の1、韓国の7分の1。最長30年の保存期間を過ぎた公文書を、更に保存するかどうかは各省庁の裁量で、06年度に各省庁から同館に移されたのは、全体の0.5%だった。

 首相は05年3月、公文書館推進議員懇談会を発足させ、代表世話人を務めた。昨年10月には公文書館を視察。08年度予算案に調査費3670万円を計上するなど力を入れている。【坂口裕彦】

(26日、毎日新聞)

長年、超党派の議員から叫ばれてきた課題が、時の政権の首相のリーダーシップによって法制化されるというケースが多々ある。
安倍晋三前政権下においては、他国とのEEZ(排他的経済水域)交渉等に全力を注ぐために海洋基本法が成立。
冬柴鉄三国土交通相が「海洋政策担当相」に兼務して任命された。同法の成立・施行は、海に囲まれた島国である我が国にとって、必要不可欠なものであった。

今回、福田康夫政権下で、上川陽子少子化担当相が「公文書管理担当相」に任命されることになった。
福田首相は、総理就任前の2005年に「公文書館推進議員懇談会」の代表世話人に就き、道懇談会をを発足させた。
首相就任後の昨年(2007年)10月には、国立公文書館を視察しており、今回の「公文書管理担当相任命」は“福田カラー”の表れであると言えるだろう。

「何色だか分からない」「無色透明」と揶揄される“福田カラー”だが、福田首相にとって「公文書の保存・管理」というのは、地味ながらも、氏の議員生活上における個人テーマであった。
その上で昨年、年金記録漏れ問題や薬害C型肝炎の問題などで行政文書管理のずさんな実態が明らかになった。
この時期における「公文書管理担当相」任命は、まさしく時代の要請であると言えよう。
福田首相は、今春には「公文書管理有識者会議」を設置して、新たなルールづくりに着手させる方針だ。
同会議は独立行政法人・国立公文書館の拡充や、文書管理の法制化に向けた検討を行う予定で、新設の担当相は同会議の運営を担う。

各省庁の裁量により、保存期限の過ぎた公文書は保存維持もされれば、 
廃棄もされる。
しかし、廃棄してしまった後で「しまった! 捨てなければよかった…」と思ってももう遅い。慎重かつ念入りな公文書の保存・管理が行政には求められる。
「公文書の保存・管理」というと非常に地味なテーマに聞こえるが、これは国益の保護に関わる問題であり、学術的・文化的価値の高い公文書を保存することは、ある程度の税金を費やしてでも行なわれなければならないだろう。
福田政権において「公文書管理担当相」「公文書管理有識者会議」が活発な活動を展開するよう、期待したい。

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2008年02月22日

未だに使える“反安倍”というモノサシ

「総理に必要なものとは?」と問われると、麻生太郎氏は常々「孤独に耐える力」だと答える。しかし、人間というのは本来“群れたがる”動物なのかもしれない。

<与謝野前官房長官>新たな勉強会、財政再建路線を鮮明に

 自民党で財政再建路線を唱える与謝野馨前官房長官が20日、新たな勉強会「正しいことを考え、実行する会」をスタートさせたのは、福田政権の経済政策の軸足が定まらない中で、消費税増税に否定的な中川秀直元幹事長ら成長路線派への対抗軸を鮮明に打ち出すのが狙いだ。与謝野氏は次期衆院選後の政界再編にも言及しており、政界流動化に備えた党内の動きを加速させる可能性がある。

 「党内の一部が社会保障費を削ろうとしている。米国のような極端な勝者と弱者がいる社会は作りたくない」

 与謝野氏は18日の講演で、名指しこそ避けたが、歳出削減の徹底を唱え、消費税率引き上げに否定的な中川氏への対抗心をあらわにした。一層の歳出削減が「社会保障の切り捨て」につながると見ているためだ。

 与謝野氏は福田康夫首相に薬害C型肝炎訴訟の「一律救済」のほか、「つなぎ法案」撤回を進言するなど政権への影響力を印象づけた。だが、消費税問題では「中川氏に押され、首相と呼吸が合っていない」と見られ、勉強会を足場に巻き返しを強めるとみられる。

 20日の勉強会の出席者は次の通り。敬称略、( )内は所属派閥。

 <衆院>(山崎派)野田毅、金子恭之、坂本哲志 (谷垣派)園田博之、中谷元、山本公一 (町村派)谷本龍哉 (津島派)小坂憲次 (古賀派)竹本直一 (無派閥)与謝野馨、梶山弘志、後藤田正純

 <参院>(町村派)森雅子 (津島派)脇雅史 (無派閥)丸山和也

(22日、毎日新聞)

「与謝野勉強会」(「正しい議連」)については昨日も書いたので、特に解説はいらないと思う。
福田政権に対する一つの「プレッシャーを与える団体」として、今後活発な活動を見せることになるだろう。

出席者名簿を眺めて特徴的なのは、谷垣派や山崎派などの、安倍政権下では“非主流派”とされた派閥の議員が多く参加していることである。
昨年(2007年)に津島派を離脱した後藤田正純衆院議員が参加している点も見逃せない。安倍前政権時、「反安倍」を掲げた勉強会の中心メンバーの一人である。

この与謝野勉強会には、反安倍勢力として『新報道プレミアA』(フジテレビ)でも報じられた
K=小坂憲次元文科相
I=石破茂防衛相
N=中谷元元防衛庁長官
G=後藤田正純衆院議員

の4人のうち、実に3人が参加している。
園田博之衆院議員も含めた“反安倍勢力”の面々が、福田政権下の今、一堂に再集結したという印象が強い。

永田町では、次の自民党総裁レースに向けて、
N=中川昭一元政調会長
A=麻生太郎前幹事長
S=菅義偉選対副委員長
A=安倍晋三前首相
の4人の“保守主義系政治家”が連携している、との話を聞く。

要は、安倍政権を支えた人間は自民党内の「保守」な人々であり、“反安倍勢力”とは「リベラル」な人々のことであったのだ。
「反安倍」というモノサシで、その議員が「保守」であるか「リベラル」であるかが測れてしまうというわけだ。それは福田政権下の今も変わらない。

自民党内の「リベラル」な勢力と「保守」な勢力の線引きが明確化されることは、それ自体は分かりやすいことだ。
しかし、それは同時に「自民党」という大型政権与党の存在基盤を失うことにつながりかねない。
つまり、「リベラル」「保守」の自民党内明確分化によって、「リベラル」も「保守」も終結した政権与党としての自民党そのものが持つ「党の力」が削がれていってしまう可能性が高くなってくる。

自民党が政権与党でなくなった時、自民党はほとんど存在意義を持たない。そのことは自民党所属議員たちが一番よく分かっているはずだ。
――もっとも私には、自民党内で「保守」「リベラル」の分化作業が行なわれようとしている今が、自民党にとっては一番“もろい”時期だと思えてしょうがないのだが。


2月22日は竹島の日.jpg 

〜竹島は日本の領土です〜
2008年(平成20年)は竹島の島根県告示から103周年です。
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2008年02月21日

再浮上した「与謝野勉強会」とは

政界再編の受け皿を狙う議連が発足する一方で、福田政権に対する圧力団体が再始動した。

<自民>与謝野、園田氏らの勉強会がスタート

 自民党の与謝野馨前官房長官や園田博之政調会長代理らが中心の勉強会が20日、議論をスタートした。勉強会は昨年8月、園田氏ら安倍晋三首相(当時)に批判的な議員10人で結成したが、福田康夫内閣発足で休止状態だった。20日は事実上の活動再開で、与謝野氏らが加わるなどメンバーは24人となった。

 今後、社会保障制度や消費税引き上げなどについて首相への提言を順次まとめる。与謝野氏は消費増税の必要性を唱えるなど財政再建重視派。勉強会の再開は、消費税引き上げに慎重な中川秀直元幹事長らが福田政権で存在感を増していることへの警戒があるとみられる。【竹島一登】

(21日、毎日新聞)

だいぶ長い間お休みを頂戴したが、とりあえず本日からブログを再開させて頂くので、よろしく。

さて、永田町では昨日(20日)、自民党の河村建夫衆院議員、民主党の野田佳彦衆院議員が代表世話人となって「せんたく議員連合」が発足した。
これは、宮崎県の東国原英夫知事らが代表世話人を務める「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」と連携するために超党派で組まれた議員連合であり、自民・民主・公明各党の計65人の衆参両院議員がメンバーである。

この動きと並行して、20日、自民党の派閥横断型勉強会「正しいことを考え実行する会」(「正しい議連」)が都内のホテルで会合を開き、活動を再開した。
園田博之政調会長代理や小坂憲次元文科相らが中心的なメンバーで、与謝野馨前官房長官もこの会に新たに参加した。
今後、消費税率引き上げを主張する与謝野氏がこの議連の中核になることは確実であることから、この議連は「与謝野勉強会」と呼ばれている。

「正しい議連」は昨年(2007年)8月に結成された。その後、福田政権下では休眠状態であった。
ところが、与謝野氏が主張する“財政再建派”が、中川秀直元幹事長らが主導する経済成長を重視する“上げ潮派”に押され、劣勢となったことから巻き返しを狙ったようだ。

会合後、園田氏は記者団に「消費税増税は緊急の課題だ。放っておけば福祉の切り捨てにつながる」と述べた。
今後は、税体系や社会保障の抜本的な見直しを求めていく考えを強調するとともに、「行き過ぎた市場原理主義に注意する必要がある」と“上げ潮派”を強く牽制した。

昨日の会合には昨年(2007年)7月の参院選で初当選した丸山和也参院議員や、谷垣派の中谷元衆院議員などが出席。
今後毎週会合を開き、来年度の予算編成までに政策提言をまとめる方針を固めた。
この「与謝野勉強会」は、安倍前政権下では確実な“非主流派”であったが、福田政権が誕生し、谷垣派の谷垣禎一衆院議員が党政調会長に抜擢されるなどしたことから再浮上した勉強会だ。
今後は、福田康夫首相に対して「財政再建」などを強く訴えていくことになるだろう。

テレビ東京の取材に対して、政治ジャーナリストの上杉隆氏は、「現在(2008年)の超党派・派閥横断型勉強会設置の流れは、非自民=細川護熙政権誕生直前(1993年)の時代を彷彿させるかのごとき流れだ」と指摘している。

「与謝野勉強会」の存在意義は政界再編とは直接的にはつながらないかもしれないが、しかし、もしかしたら「せんたく議連」のほうは政界再編が起きた際の受け皿となる可能性もある。
昨日の「せんたく議連」会合で河村氏は「政界先は一寸闇と言いますが…」とあいさつを切り出したが、当の国会議員たちも“暗中模索”を続ける時代に突入したと感じているのかもしれない。


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2008年01月31日

「疑惑の塊」 民主党副代表・石井一研究 〜序〜

“神戸っ子”は、実は“大きな爆弾”を保有している。私はそう確信している。

<政界>3氏、首相支持を確認

 自民党の中川秀直元幹事長、麻生太郎前幹事長、菅義偉前総務省が30日夜、東京都内の日本料理屋で会談した。

 中川氏が「福田康夫首相をしっかり支えてほしい」と政権への協力を要請。麻生氏らも支持を約束した。

(31日、毎日新聞)

福田康夫首相に反発する姿勢を時折見せる、自民党の麻生太郎前幹事長。
その麻生氏と、麻生氏に近い菅義偉選対副委員長(古賀派)、そして中川秀直元幹事長(町村派)の3人が、昨夜、都内で会談し「首相への支持」を確約した。
国会が緊迫の度合いを増す中、自民党が“挙党一致”体制を取ることを、中川氏が主導となってまとめた形だ。
当然、背後には森喜朗元首相(町村派名誉会長)の存在があることを忘れてはいけないだろう。


さて、調べ物をしていたところ、少し前の面白い新聞記事を見つけたので、ご紹介したい。

<関税法違反事件>石井一議員が税関長に調査長期化せぬよう依頼

 東京税関が輸入雑貨会社を偽ブランド品の輸入(関税法違反)で摘発した事件に絡み、民主党副代表の石井一衆院議員が99年、東京税関長(当時)を議員会館の自室に呼び、調査が長期化しないよう依頼していたことが21日、分かった。

 摘発された会社はこの年、石井氏の資金管理団体に24万円を献金していた。石井氏の事務所は「捜査に圧力をかけた事実はない」と説明している。

 摘発されたのは東京都内の輸入雑貨会社で、99年4月、中国から海外ブランドのTシャツなど約3万点を輸入しようとして東京税関に発見された。

 今年1月、東京地検は同社の幹部らを関税法違反で逮捕し、東京税関も刑事告発した。幹部らは5月、東京地裁で執行猶予付きの有罪判決を受けた。

 石井氏の事務所によると、石井氏は99年10〜11月、当時の東京税関長や税関の担当者と議員会館で会った。

 東京税関の刑事告発方針を聞いた上で「中小企業は輸入品を倉庫に止めておくと、その倉庫代の負担も大変。調査は時間をかけないで行ってほしい」などと要望したという。

 石井氏の資金管理団体「現代政策調査会」の収支報告によると、同社は99年、24万円を同会に献金していた。97年、98年には献金の報告はない。

 石井氏の事務所は「会社側と直接会って今回の件で何かを依頼されたという事実はない。別の後援者から『知人が税関で品物を止められているから調べられないか』という話があったので東京税関に連絡した」と説明している。

 東京税関広報室は「当時の税関長ら関係者が退職しており、詳しい事情は分からない。調査は適正に行われた」とコメントしている。

(2001年8月22日、毎日新聞)

もともとは自民党経世会(旧竹下派)に在籍。その後、新生党、新進党などを経て、民主党結党に参加。
衆院議員を11期務めるが、2005年9月の「郵政解散総選挙」で、自民候補に小選挙区敗北。比例代表に重複立候補していたが、惜敗率が低すぎて“復活当選”を果たすこともできなかった。
昨年(2007年)7月の参院選に比例区で立候補し、各種団体の支持を得て当選。昨年には予算委員会では、公明党と創価学会の関係性について、冬柴鉄三国土交通相(公明党)と論戦を展開した。

私は昔から石井一氏の存在を存じ上げており、まだ中学生ぐらいだった頃から石井一に関する考察(?)をしていたことがある。
石井氏にはかねてから“黒い噂”が浮上していたが、どれも裏がしっかり取れていなかったりして、報道できる段階にまでは持ってこれなかった。
そんな中で記事になった2001年の「関税法違反事件」は“満を持しての石井一ネタ”であったが、私などは「まだまだこんなものではない。石井氏をめぐっては、もっと重大性のあるニュースが存在するはずだ」と思っていた。

ちなみに、この「関税法違反事件」に関する続報を探してみたら、時事通信が記事を書いていたのでご紹介する。

摘発会社幹部に弁護士紹介=石井一議員に近い女性社長−「謝礼600万円払った」

 民主党筆頭副代表の石井一衆院議員(兵庫1区)が、偽ブランド輸入事件の刑事告発を見送るよう東京税関長らに圧力を掛けたとされる問題で、石井議員に近い女性社長が同議員側の依頼を受け、事件で摘発された輸入雑貨会社幹部(執行猶予付き有罪判決が確定)に検察出身の弁護士を紹介していたことが22日、複数の関係者の証言で分かった。

 同社幹部は「弁護士を直接紹介してくれた人に、謝礼として600万円払った」と話している。これに対し、女性社長は弁護士紹介の経緯は認めたが、謝礼については「受け取っていない」と否定した。

 この女性社長は、石井議員との関係について「直接、政治の話ができる間柄」と言い、同議員も「10年来の付き合い」としている。

(2001年8月23日、時事通信)

石井氏は、自民党の野中広務元官房長官と“犬猿の仲”であったことでも有名だ。
おそらく1999年のものと思われる、石井氏と野中氏の“舌戦”が記された衆院委員会での議事録を発見したので、これもまたご紹介したい。2人の仲の悪さが行間からにじみ出ているかのようだ。

○石井(一)委員 大体、問題をすりかえるのもいい加減にしてもらいたい。政治の原点は信義であり、それが政治をやっていくしんである、こうまで言ってきたんじゃないですか。

中曽根総理のような総理を五年間やった方に、おまえ出ていけ、そこまでたんかを切ったんじゃないですか。それが、情勢が変わったら、そのとおりだと言えば、それは何でもありということになってくる。

 あなたは、ことしの一月二十五日、我が党の菅代表に対して、金融と財政の分離の問題で二枚舌と言った。しかし、あなたは二枚舌以上のものじゃないか。一党の党首に対してそんなこと言うべきじゃないと言うけれども、あなたは一党の党首に悪魔だと言った。

 売国奴と言っている。そんな言葉を言うべきではないですよ。そう言う資格がありますか。

 あなたは、二枚舌だから取り消せなんて言うけれども、あなたはそれじゃ何枚舌ですか。そのときそのとき何回言うのか。舌切りスズメを呼んできて舌を抜かなきゃいけなくなってくるぞ。何を言っておるのか、本当に。もうちょっとまじめに答えなさい。

 だめです。これはあなた個人の問題ではありません。国会議員、日本の政治全体が問われておる問題だ。答えてください。


○野中国務大臣 私は私の道を歩んでまいりました。あなたにそういうことを言われる筋合いはありません。あなたがもしお好みであるならば、私があなたについて申し上げるべきことはたくさんございます。

 私はそれをここで言うことはありませんし、あなたからそのような指摘を受ける筋合いはございません。

民主党には小沢一郎代表や渡部恒三最高顧問(※)、角田義一前参院副議長(現在は政治家引退)らの「カネ」の疑惑、そして、菅直人代表代行や姫井由美子参院議員らの「下半身」の疑惑が多数存在しているのであるが、石井氏の過去をしっかり調査してみたら、それこそたくさんの疑惑が明るみに出てくるかもしれない。
過去には公にすることができなかったが、今なら、石井氏の「疑惑」を世間に周知させることが出来るかもしれない。もちろん、それはそう簡単なことではない。それなりの時間を必要とするだろう。私も、一個人としてどこまでのことがやれるかは分からないが、昔から“疑惑の塊”と目してきた彼の本性を明らかにするため、出来うる限りのことをしてみようと思う。

(※) 昨年10月に「悪質スキャンダル」が発覚し、党最高顧問の職を辞したはずの渡部氏であるが、今年1月になぜか党最高顧問に復職している。このことに関する民主党側の説明は、1月31日現在、一切行なわれていない。

(――本当は、共和・民主両党で激しい展開のある米大統領選に関するエントリを書こうかと思ったが、突然、石井氏に関する2001年の新聞記事を見つけたので、石井氏に関するエントリを書いてしまった。
 石井氏は2005年の総選挙で落選した時点で、私にとっては「過去の人」であるが、“非常に大きな爆弾”を保持した民主党議員として、今後も注目していきたい。)



<2008年 竹島プロジェクト>

KAZZさんのブログ「HELTER SKELTER」で、「2008年 竹島プロジェクト」というものの存在を知った。
私はこれまで、北方領土に関する調査をしてきたことがあるが、竹島についても、北方領土同様にれっきとした日本の領土であると考えている。
2月22日は、島根県の「竹島の日条例」で定められた“竹島の日”。
微力ながら、このブログでも「2008年 竹島プロジェクト」を展開していこうと思う。

島根県:Web竹島問題研究所

TakeshimaJapan2008_10.jpg

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2008年01月27日

民主党・菅氏VS“ガソリン造反組”の内紛劇

自爆政党で発生した、新たなる自爆。2008年も民主党から目が離せない。

<暫定税率>民主党の3参院議員が造反…執行部が困惑

 道路特定財源の暫定税率維持を求める決起大会に民主党の3参院議員が参加したことに党執行部が困惑している。「暫定税率反対」を掲げる党の主張が一枚岩でないことを露呈しただけに菅直人代表代行は24日の記者会見で出席議員の対応に不快感をあらわにした。ただ、強硬措置を取れば逆に混乱が拡大するおそれもあり、処分にも踏み切りにくい苦しい状況だ。

 23日に開かれた地方議員らによる決起大会に出席したのは大江康弘、渡辺秀央、山下八洲夫の3参院議員。自民党の伊吹文明幹事長が「民主党の心ある人が、ポピュリズムに乗じて党利党略に走るとは信じたくない」と発言、大江氏が「(出席した民主党議員は)この場の空気や熱意をどうか執行部に伝えてもらいたい」と応じる場面もあった。

 大江氏については、地元の和歌山選出の二階俊博・自民党総務会長との関係を指摘する声が党内にあり、菅氏は24日の記者会見で「二階さんから選挙を応援してもらったからといって大会に出るのは有権者に対する裏切りだ」と非難した。渡辺氏はもともと小沢一郎代表の側近とされたが、最近は距離を取り、昨年、国民投票法では与党案に賛成した。

 もともと民主党は地方議員に暫定税率維持論が根強いだけに、3氏の活動を黙認すれば「造反」にお墨付きを与えかねない。ただ、菅氏は3議員の処分について「会合に出席することがだめとは言わない」として当面は見送る考えを示した。民主党は参院では国民新党との統一会派で119人。過半数(121人)を確保しておらず、1人の参院議員でも貴重な状況。大江氏らを処分すれば会派離脱などにつながり、党内が混乱することを懸念する。暫定税率の撤廃には国民新党も反対の立場。民主党から造反や欠席が出れば参院採決が混乱する可能性もある。

 大江氏は毎日新聞の取材に対し「二階さんに応援してもらったことは一切ない。謝罪し撤回してほしい。大会には民主党の地方議員も参加しており、裏切りとは言わないでほしい」と語り、菅氏に謝罪を要求した。同党は23日、全国の都道府県連に対し暫定税率維持を求める集会への出席については慎重に対応するよう指示したが、結束維持に頭を痛めそうだ。【田中成之】

(24日、毎日新聞)

米大統領選に関する文章を書いたりなんだりで、更新回数が減少傾向にある当ブログ。
アメリカでの女性と黒人の争いばかりを報じるのもどうかとは思うが、日本の政界に目を向けてみたところで、ほとんど面白い話題がない。
先週1週間、最も政局的に“熱い”ニュースだったのは、本日取り上げる、菅氏の発言をめぐる騒動であっただろう。

今国会でガソリン税の暫定税率を「撤廃」するというのが民主党のスタンスだが、同党の大江康弘参院議員は暫定税率を「維持」すべきだと主張。
大江氏は、暫定税率「維持」を訴える決起集会に出席した。この集会には自民党の伊吹文明幹事長、二階俊博総務会長らが出席。本来は民主党議員が出るべき集会ではない。
ところが、大江氏は集会で「国民に迷惑を掛ける政党は、生活者優先の政党ではない」と党の方針を公然と批判した。

そんな集会に出席した大江氏を「比例選出議員の分際で、よくもそんな行動が取れるな」と批判したのが、菅直人代表代行。
「大江氏は、自民党の二階氏から選挙応援を受けたから暫定税率『維持』の集会に参加したのだ」とまで言い切り、大江氏を猛批判した。

歳入法案 菅民主代表代行「造反なら議員辞職必要」

 民主党の菅直人代表代行は24日の記者会見で、道路特定財源の暫定税率維持を求める総決起大会に出席した同党の大江康弘参院議員(比例代表)について「国民に対する裏切り」などと強く非難した。また、「民主党への支持の中で当選したのだから、有権者に対してきちんとけじめを付けて筋の通った行動をとる必要がある」とも述べ、党の方針に逆らって暫定税率維持を含む歳入関連法案の参院採決で造反する場合には、議員辞職すべきだとの考えを示した。

 民主党は暫定税率を撤廃する方針で与党との対決姿勢を強めているが、大江氏は大会で「国民に迷惑を掛ける政党は生活者優先の政党ではない」などと党の方針を公然と批判していた。

(25日、産経新聞)

これに怒りを覚えたのが、大江氏と二階氏。
大江氏は25日、記者団の問い掛けに対し「賛成する気持ちに変わりはない」と、改めて自身の行動の正当性を主張。
逆に菅氏を「今の段階で議席を返せという資格があるのか。謝罪要求したい」と批判し、「民主党を出ていけと言われたら、許してくれと言うつもりはない」と啖呵を切った。
二階氏も「大江氏から選挙応援要請があったことは一度もない。大体、他党の候補を選挙で応援するわけがない」と話し、菅氏への不快感をあらわにした。

離党求められれば「出ていく」と民主・大江氏=自民・二階氏、「菅氏はいいかげん」

 民主党の大江康弘参院議員は25日午前、揮発油(ガソリン)税の暫定税率維持を含む租税特別措置法改正案について、国会内で記者団に「政府案に賛成する気持ちに変わりはない」と明言。造反を理由に離党を求められた場合は「出て行けと言われたら、許してくれというつもりはない」と語った。暫定税率維持に向けた総決起大会に出席した大江氏を菅直人代表代行が厳しく批判したことについては「今の段階で議席を返せと言う資格が(菅氏に)あるのか。謝罪要求をしたい」と反発した。

 これに関し、自民党の二階俊博総務会長は同日の記者会見で、菅氏が「(ともに和歌山県が地盤の)二階氏から選挙の応援をしてもらったから、お返しに(大会に出席しろと)言われたのか」と述べたことに対し、「いいかげんなことを会見で話すのは失礼だ。大江氏から選挙で要請など一度も受けたことがない」と反論した。 

(25日、時事通信)

要は、党内を暫定税率「廃止」でまとめ切れなかった執行部に問題があるのだが、それにしても菅氏の発言というものは、毎度毎度デタラメだと思う。
大江氏が九州選出の参院議員で、二階氏が和歌山選出の衆院議員だからといって「2人は裏でつながっている」などと根拠のないことを公言するとは、小学校低学年レベルだ。
しかも、暫定税率“造反組”に対しては「反対するなら党を出て行け」などと火に油を注ぐような発言を展開。自身の発言の重大性に対する認識が、あまりにも欠如している。

小沢一郎代表は「プッツン」そして「国会不登校」。
そんな“ダメ代表”を本来支える立場にあるはずの菅氏までもが「デタラメ公言マシーン」であっては、民主党の執行部の見識を疑う。
いまだにこんなふざけた政党を支持している人など、はたしてこの地球上にいるのだろうか。
もちろん、誰がどこの政党を支持しようとしまいと個人の自由だが、私に言わせれば、民主党のあらゆる欠点を知った上で民主党を支持できる人というのは、とてつもなく勇気のある方だなと思う。

過去に自分が書いた文章をご紹介するのは気恥ずかしいが、昨年(2007年)7月の参院選に際して、私は『あきれた民主党の実態』という文章を書いた。
国会会期中のほんのわずかな短期間でも、民主党は、こちらが書くネタに困らないほど数多くの“自爆”をしてくれた。
今回の大江氏の“造反”、そして菅氏の“デタラメ発言”は、別に誰が仕組んだものでもなく、民主党内部から自然に発生したものだ。
民主党という「神に嫌われた政党」の行く末は、はたしてどこにあるのだろうか。

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2008年01月17日

古賀・谷垣派の未来は けっして薔薇色ではない

谷垣氏が、古賀氏にどれだけ操られないで済むか。それが「古賀・谷垣派」の将来を決める。

自民党 古賀・谷垣両派合流で合意 新派閥誕生へ

 自民党古賀派会長の古賀誠選対委員長と谷垣派会長の谷垣禎一政調会長は16日、東京都内で会談し、旧宮沢派(宏池会)から分かれた両派を5月に合流させることで正式に合意した。合流後は古賀氏が会長を務め、谷垣氏がナンバー2の代表世話人に就くことも確認した。両派の再結集で計61人の新派閥が誕生する。党内では第2派閥の津島派(68人)に匹敵する勢力で、今後の政局をにらみ存在感を高める狙いがある。

 両派の再結集は00年11月、旧宮沢派を継承した加藤紘一元幹事長が森喜朗首相に退陣を迫った「加藤の乱」で分裂して以来。古賀氏は会談後、記者団に「加藤の乱から7年たち(合流は)感慨深い。同じ理念・政策で、離れていることが不自然だった」と語った。谷垣氏は「自民党の保守政治を支える流れを作りたい」と述べた。

 古賀氏は、合流後に派内で擁立する「ポスト福田」の党総裁候補について「具体的に決めているわけではない」と話した。ただ、「谷垣氏は既に総裁を目指した経験も実績もある。これを忘れてはいない」とも語り、06年の総裁選に出馬した谷垣氏に配慮をみせた。谷垣氏は「福田康夫政権を支えることに力を尽くしたい」と述べるにとどめた。【野口武則】

(17日、毎日新聞)

このブログで過去さんざ取り上げてきた「中宏池会」構想が、いよいよ正式に実現する運びとなった。
会長には古賀誠選対委員長が、派閥におけるナンバー2にあたる代表世話人には谷垣禎一政調会長が、それぞれ就任する。
新派閥は、来る5月に初披露を兼ねた政治資金パーティーを開催する予定だ。

安倍前政権下では「蚊帳の外」にあった古賀・谷垣両派。
昨年7月の参院選で、それぞれの派閥候補を支援しあうなどして協調関係を築き、福田政権が成立した昨年9月、古賀氏も谷垣氏も堂々の「党四役」入り。
古賀・谷垣両派が「主流派」になった今、機は熟したとして、新派閥結成を公式発表するに至った。

「『中宏池会構想』とは何ぞや?」「『保守本流』とは何ぞや?」という方は、お手数だが、当ブログ左上にある検索ボックスに「中宏池会」と打ち込み、サイト内検索してもらいたい。
宏池会(旧宮沢派)分裂の歴史や、「政局の古賀」「政策の谷垣」に関するエントリを過去に書いたので、そちらをご覧いただければと思う。

ところで、今月13日には、谷垣氏をめぐる興味深いニュースが産経新聞で報じられていた。
小泉純一郎元首相の元私設秘書である飯島勲氏が「『谷垣総理』実現は十分ありえる」といった発言をしたというニュースである。

飯島元秘書官 谷垣氏に接近?

 小泉純一郎元首相の秘書を長年務め、昨年辞職した飯島勲元首相秘書官が12日、谷垣禎一自民党政調会長の地元である京都府綾部市での会合に出席し、政界再編の過程で谷垣氏が大きく浮上するとの見方を示した。

 飯島氏は「民主党のリベラル議員が政界再編に手を貸す場合は、もちろん小泉の名前が出ると思うが、これからのリーダーで必ず出てくるのは保守本流の人。それは今、谷垣氏しかいない」と、同席した谷垣氏を持ち上げた。また、谷垣派と古賀派の合流で党内の第3派閥の「中宏池会」(61人)が発足することを踏まえ、「61人という数は、民主党の小沢一郎代表にとっても恐怖だ。民主党の衆参計50人、公明党を足せば谷垣政権は簡単にできてしまう」と指摘した。

 このほか、不仲とされる福田康夫首相について「初めて公約がない状態で首相になった。公約もないのに大連立もへったくれもない」と批判もしている。

(13日、産経新聞)

私自身としては、昨日の記者会見での「自民党の保守政治を支える流れを作りたい」という谷垣氏の発言に期待したい。
「森―小泉―安倍―福田」と、清和会(町村派)政権が4代も続いている。福田政権が発足したのは「棚ボタ的」だとしても、清和会は党内の他派閥から「羨望」どころか「軽い憎悪」の目で見られていることは確かだ。

ただ、この新派閥の今後を考えると、けっして薔薇色ではないだろうと思う。
谷垣氏は自身の「総裁候補」力を引き上げるために画策した新派閥合流だが、古賀氏は森喜朗元首相のような“キング・メーカー”となることを画策している。
この新派閥の運営は古賀氏ペースで進められることとなり、今後、谷垣氏や旧谷垣派議員たちは、新派閥内で居場所を失うような事態に追い込まれるかもしれない。
そうした際にでもなお、谷垣氏は「保守本流」姿勢を示すことが出来るだろうか。それとも、この新派閥は、単なるハト派系議員の集合体=“リベラル派閥”として存在するだけに終わってしまうのか。

個人的には、古賀氏が「まだまだ俺は現役」と思っているということに、少し時代遅れ的なセンスを感じてしまう。
「政局の古賀」「政策の谷垣」という決定的なベクトルの違いが、今後表面化したときに、またもや「加藤の乱」のような事態が起きてしまうのではないか。
古賀派内には、鈴木俊一元環境相や菅義偉選対副委員長をはじめとして、「中宏池会」構想自体に否定的な議員も多数いる。新派閥の将来は、けっして薔薇色ではない。
あえて一言多く言わしてもらえば、古賀氏の目が黒いうちは、この派閥は派内においてそれなりの“チグハグさ”を抱き続けることになるだろう。


<追記>

みなさま、昨夜の『経済エンターテインメント ヘルメスの悪戯』(テレビ東京)はご覧になっただろうか?
本当はこのブログでも事前に告知しようと思っていたのだが、後からご紹介することになってしまって申し訳ない。
番組では、日本で使われた電車の旧車両がインドネシアで使われているというODA事情や、北京五輪をめぐり深刻化している「中国の経済格差」の問題などが取り上げられた。

番組のスタジオ司会は鳥越俊太郎氏と、テレビ東京の大橋美歩アナウンサー。
『ワールドビジネスサテライト』 (月曜〜土曜/午後11時00分〜)からは大浜平太郎キャスターが出演し、テレビ東京『Hi! Hey! Say!』(土曜/午後6時30分〜)のMCとしてもおなじみ、NEWSの小山慶一郎君や、劇団ひとりさん、麻木久仁子さんが出演した。
続編の放映が決定した際には、今度こそこのブログで事前にお知らせしようと思う。

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